手描きで漫画やイラストを描くときに使う「Gペン」。プロの漫画家やイラストレーターの間では変わらずGペンが愛用され続けています。ただし、ひと口にGペンといっても、種類やメーカーによって描き心地はさまざまです。
そこで今回は、Gペンのおすすめアイテムと購入する際の選び方をご紹介します。お気に入りのGペンを見つけて、漫画やイラスト制作を楽しんでみてください。
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Gペンとは?
Gペンとは、ペン先にインクをつけて描く「つけペン」の一種。ペン軸に、ペン先を差し込んで使います。
Gペンのペン先は、ほかのつけペンと比べると、弾力性に優れているのが特徴。力の加減によってペン先が自在に開く仕組みで、1本で細い線と太い線が描けます。線に強弱をつけられるため、躍動感のある表現が可能です。顔の輪郭や、人物の主線を描く際によく使用されます。
Gペンと万年筆の違い
Gペンと万年筆の大きな違いは、インクの使い方です。Gペンはペン先にインクをつけて使用するのに対し、万年筆は軸の中にインクを入れて使用します。また、ペン軸とペン先が分かれているかどうかも違いの1つです。
Gペンは1本で太さの異なる線を引けるため、イラストや漫画を描く際に向いています。一方、万年筆は、文字を書く際におすすめ。ペン先にインクをつけ直す必要がないので、長い文章もスムーズに書き記せます。
なお、万年筆は適切な手入れをすることで長く使える筆記具ですが、Gペンのペン先は基本的に消耗品であることも両者の違いです。
Gペンの選び方
メッキの種類をチェック
クローム
Gペンの種類でスタンダードなのが、クローム製のアイテムです。クロームは、鉄にメッキを施した素材で、固くて耐久性に優れているのが特徴。また、手入れしやすくメンテナンスが楽なので、初めてのGペンにおすすめです。
カリカリとした音と、描き心地のよさも魅力。初心者からプロの方まで、幅広い層に愛用者が多いタイプです。
チタンコーティング
耐久性を高めるために、チタンコーティングが施された種類もチェック。Gペンのペン先は、使い続けるとペン先が開いてくるので、買い替えが必要です。チタンコーティングされた製品なら、長く愛用できます。
描き心地にこだわったアイテムも数多くラインナップ。長く使えるGペンを探している方や、ワンランク上のモノを探している方におすすめです。
ニューム
ニュームのGペンは、ペン先の柔らかさが特徴。繊細な線が描けるので、柔らかい雰囲気を出したいときや、優しいタッチのイラストを描くときに向いています。
ただし、劣化しやすく寿命が短い点に注意。メンテナンスにも手間がかかります。また、ペン先が柔らかいぶん紙や繊維に引っかかりやすく、使いこなすには技術が必要です。そのため、上級者の方に適しています。
セット本数をチェック
Gペンは買い替えが必要な消耗品なので、まとまった本数がセットのアイテムを選ぶようにしましょう。初心者の方は、3本セットなどの少ない本数からスタートするのがおすすめ。プロの方や、筆圧が高く消耗スピードが速い方は、100本入りなどの大量パックを選べば買い替えの手間を減らせます。
Gペン・丸ペン・サジペンなど、さまざまな種類のつけペンがセットのアイテムも便利です。各種のペンを描き比べて、自分に合った製品を見つけてみてください。
Gペンのおすすめメーカー
ゼブラ(ZEBRA)
ゼブラのGペンは、線に強弱をはっきりつけられるのが特徴。固さと、適度なしなやかさを持ち合わせており、1本だけで動きのある躍動的な線が描けます。
同ブランドでは、Gペンを開発する際に、1000人以上にも及ぶプロの漫画家のヒアリングを実施。漫画家たちに試し書きをしてもらいながら試作を重ね、なめらかな描き心地と、高い耐久性を備えたGペンの開発に至りました。
熟練技術を持つ職人により、1本ずつ丁寧に作られているのもポイント。プロも愛用する描き心地のGペンを探している方は、同ブランドのアイテムを中心にチェックしてみてください。
日光(NIKKO)
ゼブラに比べると、しなりが弱く、細い線が描けます。ペン先が固く、一定の太さの線を安定して描けるのも特徴です。しっかりした線が描けるので、子供向けのキャラクターや、漫画を描くときになどに向いています。
ただし、丸ペンほど細い線は描けず、線に強弱をつけにくいのが懸念点。ほかのメーカーのペンと組み合わせて、シーンに合わせて使い分けるのもおすすめです。
タチカワ
硬さとしなりを備えているのが「タチカワ」のGペンです。紙や繊維にも引っかかりにくく、スムーズな使い心地が特徴。筆圧のコントロールがしやすく、初心者の方でも使いこなせます。
ほかのブランドに比べると、価格が比較的リーズナブルなのも魅力。アナログのGペンに慣れていない方や、Gペンを練習したい方にも向いています。
また、日光とタチカワは同じ「立川ピン製作所」が製造しています。それぞれの違いはペンの固さ。タチカワの方が、日光よりも硬めといわれています。筆圧が強めの方はチェックしてみてください。
Gペンのおすすめ
ゼブラ(ZEBRA) Gペン 10本入 PG-6B-C-K
スタンダードなクローム素材を採用したGペン。シャープな仕上がりながら、滑らかな描き心地が続く仕様です。
弾力性を備えており、筆圧を加減することで、強弱をつけた線を掛けるのが特徴。主な用途は輪郭線ですが、おろしたてのあいだは裏返しにして使用すると、細い線にも対応できます。
インクがダマにならないと謳われているのも利点。国内の自社工場で職人の手により丁寧に作り上げられています。プロの漫画家の方はもちろん、趣味で漫画やイラストを描いている方にもおすすめのGペンです。
ゼブラ(ZEBRA) チタンGペンプロ 10本入 PG-7B-C-K
耐摩耗性チタンコーティングが施されているGペンの、10本セット製品です。描き味を大きく変えることなく、1本のGペンで描ける長さを従来品の4倍近くまで向上させていると謳われているのが特徴。できるだけ長く使えるモノを求めている方におすすめです。
ペン先が摩耗に強いことにより、細く均一の線を長く描き続けられるのもメリット。ワンランク上のGペンやプロ仕様のGペンを選びたい方は、チェックしてみてください。
日光(NIKKO) ペン先 Gペン 100本入り NG-100
Gペンの消耗スピードが速い方やまとめて大量に購入したい方にぴったりの100本セット製品です。大容量タイプのため、つけペンの使用経験がある方におすすめ。Gペン初心者の方に適した3本入りと10本入りの製品も展開されています。
日光のペン先のなかでは柔らかめの描き心地で、太い線を引くことも可能。ペン先の角度や筆圧を調節することで、線の強弱をつけられます。漫画のキャラクターを描くときはもちろん、効果線を引くときに使用できるGペンです。
日光(NIKKO) ペン先 Gペン ニューム 100本入
ニュームメッキ加工タイプのGペンです。スタンダードなクローム製と比べて、描き味が柔らかいのが特徴。繊細な線を引きやすく、漫画やイラストを優しいテイストで描き上げたいときにおすすめです。
表面のざらつきがインクのぼた落ちを抑えるのも利点。さらに、インクの持ちがよいことにより、ペン先にインクをつける頻度を減らせます。
100本入りの大量パックなので、Gペンを使用する機会の多い方にぴったり。購入の手間を減らしたい方は、チェックしてみてください。
タチカワ ペン先 T-3 Gペン 10本入り T3-10
タチカワのベーシックなGペンです。線の強弱をつけやすく、イラストや漫画に躍動感を出しやすいほか、太い線を引くことが可能。漫画のキャラクターを描いたり、効果線を引いたりする際に活躍します。
本製品の10本入りのほかに、3本入り・100本入りもラインナップ。少量でも大量でも購入できるため、初心者の方にもプロの方にもおすすめのGペンです。
タチカワ ペン先 Gペン ニューム 特上品 3本入
ニュームメッキ表面処理を施すことで、染料系インクを保持しやすいように仕上げられたGペン。柔らかさを備えたペン先ながら、研磨加工により、紙との引っかかりが軽減されているのもポイントです。
力の加減に応じてペン先が開く仕様なので、線に強弱をつけて、さまざまな表情を楽しめます。本製品は3本セットの少量パックのため、ニュームメッキのGペンを試してみたい方にもおすすめです。
タチカワ 漫画ペン先セット
つけペンを使用して漫画やイラストの創作を始めたい方におすすめのスターターセットです。5種類のペン先に加え、ペン軸、ジェットブラックインク、ミニ原稿用紙4枚を同梱。漫画を描く際に必要な基本アイテムが揃っており、すぐに描き始められます。
ペン先は、Gペン、ニュームメッキのGペン、サジペン、スクールペン、丸ペンとよく使われるモノが付属。ペンごとに線の表情が異なるので、作品にメリハリを効かせることが可能です。
充実したセット内容ながら、はがきサイズとコンパクトなため、プレゼントにもぴったり。絵が趣味の方への贈り物を探している方も、検討してみてください。
デリーター(DELETER) Gペン3本入 3411004
1984年創業の漫画画材総合メーカー「デリーター」が展開しているGペンです。弾力性があり、汎用性に優れているのが特徴。主線・集中線・効果線など、さまざまな線を描くのに重宝します。
少年漫画・少女漫画のどちらを描く際にもおすすめ。特に、少年漫画では主線・背景・効果などを、少女漫画では主線を描く際に適しています。
3本入りの少量タイプなので、漫画を描くための道具を試しに揃えてみたい方にもぴったり。Gペン初心者の方も、チェックしてみてください。
デリーター(DELETER) お試しペンセット 3411008
Gペンのほかに、丸ペン・サジペン・ペン軸・はがきサイズの原稿用紙3枚がセットになった入門キット。漫画を描く際に使用されることの多い3種類のペン先を、描き比べてみたい方におすすめです。
丸ペンはGペン同様、線の強弱をつけやすい柔らかなタイプながら、Gペンより細かい線を描ける仕様。背景や少女漫画など、繊細な表現が求められる場合に適しています。
サジペンは固く強弱がつけにくいものの、細い線を安定して引けるのが魅力。自分好みのペン先を見つけたい方は、チェックしてみてください。
Gペンの使い方
新品のGペンを使う際は、あらかじめペン先のサビ防止剤を拭き取り、インクのつきをよくしておきましょう。その後、ペン先をペン軸に装着し、インク瓶に直接浸します。
インクをつける目安は、ペン先の先端から中程まで。インクをつけすぎた場合は、ペン先を瓶の口にやさしく当てて落としてみてください。
線を描く際は、Gペンを約45°手前に傾け、ペン先を紙に押し当てて自分の体側に引くのがポイント。右利きの場合、右方向・下方向への線が描きやすい傾向にあります。自分が描きやすい方向に原稿用紙を回しながら描くのがコツです。
なお、インクは、小まめなつけ直しが必要。また、ペン先にインクのカスや紙の繊維が詰まると、線が乱れる原因となります。水を入れた容器の中で小まめにペン先を洗って、詰まり対策をしてみてください。ペン先を洗ったあとはサビ防止のため、水気をしっかり拭き取ることも大切です。
漫画やイラスト作成時に使う「Gペン」。Gペンを使ってアナログで描けば、デジタルでは表しきれない、より豊かな描写が作成できます。Gペンをラインナップしているメーカーはそれほど多くありませんが、それぞれの持ち味があります。描き比べて、ぜひ自分にぴったりのGペンを見つけてみてください。