2021年3月に新製品として発売された「nasne(ナスネ)」。スマホでテレビ視聴ができる利便性の高さから、非常に高い人気を集めています。当初は2012年に当時のソニー・コンピュータエンタテインメント(※)から発売され、2019年に一度出荷を終了。今年、バッファローが継承し、新型の「nasne」として登場しました。

今回は、そんなバッファローの「nasne」をレビュー。実際に「nasne」でテレビを観た感想や、どんなシーンで役に立ったのかなど、使用する際に気になるポイントをまとめました。

(※)現在の社名は「ソニー・インタラクティブエンタテインメント」です。

「nasne」はスマホがテレビになる画期的なアイテム

「nasne」は、iPhoneなどのスマホがテレビとして使えるようになるネットワークレコーダーです。チューナー機能を搭載しており、自宅のネットワークに繋げてペアリングした後、専用アプリ「torne mobile」を使えばスマホやタブレットなどのデバイスでテレビが楽しめます。

HDDを内蔵しているためテレビ録画ができ、レコーダー代わりに使用可能。動画などのデータを保存するメディアストレージとしても活用できるのが魅力です。

また、約44.5×135×187mmのコンパクトな筐体もポイント。一般的なレコーダーよりもサイズが小さく、省スペースで設置できます。縦型で、Wi-Fiルーターのようにスリムに置けるのも特徴です。

発売当初は入荷するたびにすぐ完売する人気製品でしたが、現在は供給が比較的安定しており、入手しやすくなっています。

接続方法が簡単でセッティングしやすい

レコーダーなどのAV機器は接続に少々手間がかかる印象がありましたが、「nasne」の接続方法は非常にシンプル。同梱されているmini B-CASカードを「nasne」本体にセットし、付属のアンテナケーブルとLANケーブルを使って自宅のアンテナ端子・Wi-Fiルーターにそれぞれ繋げれば、セッティングが完了します。

後はACアダプターをコンセントに差し込むだけで「nasne」が起動。図解入りの分かりやすい説明書が付いており、どこに繋げればよいのかを確認しながら準備できたのが嬉しいポイントです。

なお、付属のアンテナケーブルとLANケーブルはやや短めなので、設置場所によっては自分で各ケーブルを用意するのがおすすめです。

「nasne」を使ってスマホでテレビ視聴をする際に必要なアプリ「torne mobile(トルネ モバイル)」(※)の設定も簡単。「nasne」を繋げたネットワークと同じネットワークにスマホを接続していれば、設置した「nasne」が検出されてペアリングを進められます。

地域設定やチャンネルスキャンなども、画面の表示に従ってタップしていくだけ。難しい操作がなかったので、初めて使う方でも安心です。

(※)「torne mobile」でテレビ視聴をする場合、有料アドオン「視聴再生機能」の購入が必要です。有料アドオンがなくても1分間の無料視聴体験ができます。

もはやテレビは不要。スマホやタブレットで完結する

場所を問わずにテレビが観られる

設定が完了したので、早速スマホでテレビを視聴してみました。「torne mobile」トップページの「TV(テレビ)」ボタンをタップすると、テレビ視聴画面に移動。視聴環境にもよりますが、映像の粗さや音ズレなどがほとんど気にならず、放送中の番組をスマホできれいに観られました。

また、外出先からでも自宅の「nasne」にアクセスしてテレビ視聴ができます。通勤中などの暇な時間を使ってテレビを観られたのが魅力に感じたポイントです。

なお、自宅で部屋を移動しながらテレビを視聴することももちろん可能。浴室にスマホを持ち込めば、お風呂に入りながらテレビが気軽に楽しめるので、リラックスタイムがより充実します。

専用アプリ「torne mobile」の機能が充実

スマホのデータ通信量が気になるときに便利なオフライン視聴

専用アプリ「torne mobile」の機能が充実しており、さまざまな使い方ができるのもポイント。そのなかでも便利に感じたのが、録画番組の書き出し機能(※)です。録画した番組をスマホなどのデバイスに書き出せるため、オフラインで視聴が可能。屋外でモバイルデータ通信を使用している場合など、Wi-Fiが使えない環境でも通信量を気にせずに番組が観られました。

(※)「torne mobile」で録画番組の書き出しを行う場合、有料アドオン「書き出し機能」の購入が必要です。

外出先で録画したい番組を思い出してもすぐ予約できる

もうひとつ便利に感じたのが録画予約機能です。自宅にいるときはもちろん、外出先からの録画予約にも対応。録画したい番組を外で思い出したときや、SNSなどをチェックして観たい番組を見つけたときでも、「torne mobile」アプリを使ってその場ですぐに予約ができたので番組の録り逃しを防げました。

録画予約をする際は、録画モードを「3倍モード(標準)」と「DRモード(高画質)」の2種類から選択可能。また、「毎日」「毎週」「月〜土」などの繰り返し録画もできるので、ドラマを録るときにも活躍します。

また、インターネットの見逃し配信サービスで配信されていない番組でも、「nasne」で録画をすればiPhoneなどのスマホで観られたのが嬉しいポイントです。

操作が簡単に行える直感的なアプリデザイン

直感的に操作ができるアプリデザインを採用しているのも「torne mobile」の特徴。どのボタンを押せばどの画面に移動するのかが分かりやすい画面なので、戸惑うことなく簡単に使えました。なお、アプリの初回起動時は各ボタンの解説が丁寧に出るので、「分かりやすいデザインといわれてもやっぱり不安……」と感じる方でも安心です。

また、アプリの動作が非常に速いのもポイント。番組表のスクロール・ピンチイン・ピンチアウトをはじめ、番組検索画面や、そのほかの設定画面もサクサク操作できました。アプリ内のBGMや、ボタンをタップしたときのSEが心地よいのもちょっとしたポイントです。

最大8TBの容量を実現する優れた拡張性や利便性が魅力

容量2TBの内蔵HDDに加えて増設もできる

バッファローの新型「nasne」は容量2TBのHDDを内蔵。最大約386時間(※)の番組録画ができるのが魅力です。

また、外付けHDDの増設ができるのも特徴。最大6TBまでの外付けストレージでの容量追加に対応しています。合計8TBになると最大約1,603時間(※)ものテレビ番組が録画可能です。

「nasne」本体だけでも長時間録画できますが、よりたくさんの番組を録りたい方は、ぜひ外付けHDDの増設も検討してみてください。

(※)3倍モードの場合の録画時間です。また、実際の数値は番組の放送形式によって異なります。

PS4・PS5に接続すればゲーム感覚で操作可能

「nasne」はPS4・PS5での録画・視聴もできます(※)。コントローラーを使用してゲーム感覚で操作が可能です。また、PS4版・PS5版の「torne」アプリも、スマホ版と同様にサクサク動くのが魅力。シンプルなデザインもスマホ版と変わらず、大画面テレビ上で直感的に操作ができます。

また、「nasne」は複数デバイスでの番組再生に対応。PS4・PS5を使ってリビングで観ていたテレビの続きを、寝室に移動してスマホで観ることもでき便利です。PS4・PS5を持っている方は、ぜひ「nasne」に繋げて使用してみてください。

(※)PS4に接続する場合はPS4版の「torne」アプリ、PS5に接続する場合はPS5版の「torne」アプリが必要です。

製品情報

バッファロー(BUFFALO) nasne NS-N100