左右独立したアンプから正相と逆相の音声信号が流れる仕組みを採用している「バランス接続対応イヤホン」。アンバランス接続と比べて信号の干渉が少ないので、クリアな音で再生できます。

高音質なサウンドを楽しめるバランス接続イヤホンですが、種類がたくさんあるので、選ぶのに困っている方も多いでしょう。そこで今回は、バランス接続イヤホンのおすすめ製品をピックアップ。選び方も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

バランス接続とは?

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イヤホンで音楽を聴く際、ケーブルのなかは音の情報を持った電気信号が通過しています。電気信号に反応してスピーカーが震えることにより音が出力。電気信号の通り方はアンバランス接続とバランス接続の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

アンバランス接続とバランス接続の大きな違いは、電気信号の通り道です。アンバランス接続はL側とR側の信号を分けて送り出した信号が、戻る過程では同じ道を通って帰ってきます。一方、バランス接続は、左右独立したアンプからそれぞれ音声信号が別々に流れる仕組みを採用。L側とR側の信号が混ざらないのがポイントです。

アンバランス接続に比べ、バランス接続は信号が干渉しにくいので、音がクリアに聴こえやすいメリットがあります。また、バランス接続に対応する製品が多く展開されているのも魅力。エントリーモデルとして、比較的リーズナブルな製品も登場しています。

バランス接続対応のイヤホンの選び方

プレイヤーに合った接続端子のモノを選ぶ

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バランス接続対応イヤホンは、基本的にケーブルタイプのみが展開されています。ワイヤレスの場合、バランス接続の有無は関係ないため注意が必要。ケーブルを使って接続する有線イヤホンは、遅延が少なく音質が優れているのが特徴です。

また、端子はさまざまな種類があるものの、一般的なのは2.5mmジャックと、4.4mmジャック。オーディオプレイヤーによって対応している端子が異なるため、購入前にはジャックの種類を確認しておきましょう。

リケーブルに対応しているか

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リケーブルとは、イヤホンに元々付いているケーブルを取り外し、代わりにほかのケーブルを取り付けることです。イヤホン本体とケーブルの組み合わせを変え、音質を変化させることを目的にしています。また、ケーブルが断線した場合のリペアとしても活用できるのが特徴です。

リケーブルで期待できるのは、音質の向上。自身の好きな音にカスタマイズできるのも魅力です。ただし、端子が合わないとイヤホンとケーブルを取り付けられないため、リケーブルする際にはイヤホンとケーブルの接続端子を確認しておきましょう。

また、一般的なイヤホンはケーブルと本体を切り離せないので、あらかじめリケーブル対応の製品を選ぶ必要があります。

ドライバーの種類をチェック

ダイナミック型

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ダイナミック型は、電気信号を受けたコイルがダイアフラムと呼ばれる振動板を振動させることで、音を生み出す仕組みを採用します。広く普及している一般的なタイプ。低価格帯の多くがダイナミック型を搭載しています。

ダイナミック型は、低音が力強く響きやすいのが特徴。ずっしりと重みのある音圧を楽しみたい方におすすめです。また、ダイナミック型にはデュアルドライバー型もあります。2基のドライバーを搭載しており、音に広がりを出せるのも魅力的なポイントです。

バランスド・アーマチュア(BA)型

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バランスド・アーマチュア型は電気信号を受けたコイルがアーマチュアと呼ばれる小さな鉄片を振動させ、音を鳴らす仕組みを採用しています。補聴器用に開発されたシステムをオーディオ用に改良しているのが特徴です。

ダイナミック型に比べ、中高域がクリアに聴こえて繊細な音を楽しめるのも魅力。また、ダイナミック型と比べて小型なのもポイントです。振動板に金属を使用しているため耐久性に優れ、プロユースのイヤーモニターにも用いられています。

ハイブリッド型

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ハイブリッド型は、ダイナミック型とバランスド・アーマチュア型の2つを搭載したイヤホンです。2種類のドライバーの長所を併せ持っているため、パワフルかつ繊細な音を楽しめます。低音から高音までカバーできるのも特徴です。

また、音の繋がりが滑らかなのも魅力。音楽のジャンルによって使い分けるのがおすすめです。

変換ケーブルが付属していると使いやすい

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バランス接続イヤホンのなかには、さまざまなプラグに対応するための変換ケーブルが付属している製品もあります。音楽によって使い分けたい方や、さまざまなデバイスに接続したいなら、変換ケーブルの有無も確認してみてください。

また、ケーブルの種類も注目ポイント。接続するプレイヤーに合う変換ケーブルが付いているかを確認しましょう。

バランス接続をするときの注意点

プレイヤー側もバランス接続に対応している必要がある

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バランス接続は、L側とR側の信号をそれぞれ送り出し、別々のルートで帰ってくる仕組みを採用しています。バランス接続は有線のため、Bluetoothイヤホンでは使用できません。

バランス接続をするなら、イヤホンのケーブルだけではなくオーディオ側もバランス接続に対応している必要があります。対応しているか不明な場合は、製品の詳細ページを参考にしたり、メーカーに直接問い合わせたりすると安心です。

ジャックの種類を間違えやすいので注意

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バランス接続は専用プラグをイヤホンジャックに差し込んで使用します。一般的なのは2.5mmと4.4mmの端子です。

2.5mm・4極プラグは多くの製品に採用されているのが特徴。左右から発する音を細かく分離して混線を軽減し、透明感のある音を再現します。一方、4.4mm・5極プラグは4極加えグランドを司る配線を増やした構造を採用。より原音に近い音を再現します。

ジャックの種類を間違えるとバランス接続が使用できないため、必ずオーディオのジャックの形状を確認しましょう。

ワイヤレスではバランス接続は使用できない

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イヤホンケーブルの接続方法は有線と無線の2種類がありますが、バランス接続ではケーブルを介した通信方法なので、基本的にワイヤレス接続はできません。そのため、ワイヤレスのメリットを活用したいなら、バランス接続以外のモデルを選ぶ必要があります。

ただし、ヘッドフォンのなかにはワイヤレス化できる製品もあります。無線タイプでバランス接続に対応しているモデルを探すなら、ヘッドフォンでの購入を検討してみてください。

バランス接続対応のイヤホンおすすめモデル

ソニー(SONY) ステレオヘッドフォン IER-M9 Q

バランスド・アーマチュア型ドライバーを5基搭載したイヤホンです。ボーカルや各楽器の音を忠実に再現する再生能力に加え、高音域のレスポンスをスムーズに行えます。さらに、遮音性が高いので、ライブステージにおけるモニターイヤホンとしてもおすすめです。

トゥイーターの役割を担うバランスド・アーマチュア型ドライバーユニットの振動板には、剛性の高いマグネシウム合金を採用。不要な振動を抑え、音の透明度を高めています。また、ネットワーク回路には、振動や電気的な干渉を軽減する設計を施しているので、音声信号の伝送ロスを抑えられるのも魅力です。

ハウジングには、軽量かつ耐久性の高いイヤホンを実現するマグネシウム合金を使用。アジャストフリーイヤーハンガー設計により、耳にフィットする快適な装着感が実現しているのもポイントです。長時間でも安定感のある着け心地を実感できます。

オーディオテクニカ(audio-technica) インナーイヤーヘッドフォン ATH-CK2000Ti

オーディオ用の高音質A2DCコネクターを採用したイヤホンです。直径4.4mm5極プラグと1.2mのケーブルが付属。ハウジングには高輝度フルチタニウムを使用しており、軽量ながら音響性能と剛性に優れています。また、不要な共振を軽減できるのも魅力です。

さらに、遮音性に優れたComplyイヤーピースがS・M・Lの3サイズ付属。密閉タイプのイヤーピースも付いており、快適な装着感を得られます。

パイオニア(Pioneer) バランス接続対応イヤホン SE-CH5

低音域から高音域までをカバーするイヤホンです。直径2.5mm・4極プラグを採用。左右のセパレーションに優れたバランス接続端子を用意しています。

中音域をクリアに再生するため、Airflow Control Portを採用。音圧バランスを整えることにより、洗練された低音と透明感のある中音で再生できます。また、鼓膜に近い位置にドライバーを設置することで、振動板の再生音をストレートに耳に届けられるのも魅力です。

オーバーイヤーフィットスタイルの採用により、タッチノイズを軽減できるのも特徴。さらに、リブ付きシリコンチップを付属しており、快適な装着感を実現しているのもポイントです。

ソニー(SONY) 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-N3

ダイナミック型ドライバーユニットと、バランスド・アーマチュア型ドライバーユニットを組み合わせたイヤホンです。ソニー独自開発の「HDハイブリッドドライバーシステム」を搭載。原音の持つ美しい音色を忠実に再現します。

ケーブルにはOFCに銀メッキを施した芯線を採用。信号伝送ロスと音の劣化を軽減し、クリアな高音域での再生ができます。また、ケーブルの表面にある細かい溝により、絡みの原因である摩擦を低減できるのも魅力です。

イヤーピースは、2種類の硬度シリコンゴムに独自開発の「シリコンフォーム素材」を組み合わせています。やわらかい装着感と高い遮音性が特徴。水洗いできるので、常に清潔な状態を保てます。

ラディウス(radius) W n°4+1 φ2.5mmプラグ バランスケーブル インイヤーヘッドフォン HP-TWF42R

直径2.5mm・4極プラグのバランス用接続ケーブルを搭載したイヤホンです。DDM方式のドライバーを採用。ウーファー部にベリリウムコーディング振動板を使用することにより、安定しているうえ歯切れのよい低周波再生を実現しています。また、ハイレゾ音源に対応しているのも魅力です。

イヤーピースは、4種類のサイズが付属。XSからLまで揃っているので、耳のサイズに合うものを選べます。また、ヘッド部分はMMCX端子を採用しており、ケーブルの着脱が可能。万が一、ケーブルが断線しても手軽に取り替えられます。

水月雨(MOONDROP) インナーイヤー型 イヤホン CHACONNE44B

自然なサウンドと高級感漂うデザインが特徴のイヤホンです。空間の表現力が高く、迫力のあるサウンドを楽しめます。ダイナミックながら、繊細な音が好みの方におすすめです。

バランス接続には、直径4.4mmプラグを採用。重厚感のある安定した低音と、広大な音場の臨場感を楽しめます。2.5mmプラグも販売されているので、プレイヤーのジャックに合わせて選択可能です。

KZ(Knowledge Zenith) バランス接続対応イヤホン AS06

KZシリーズのなかでも音質と耐久性に優れたイヤホンです。原音を活かすためにバランスド・アーマチュア型ドライバーを左右に3基ずつ搭載。低音域から高音域まで伸びやかに広がる音を再現します。

遮音性と装着感を高めるために、カナル型を採用。耳とイヤホンの密閉性を上げることで、外部ノイズの侵入や音漏れを軽減できます。音量を気にせず使用したい方におすすめです。

100〜200時間ほど慣らし運転をすると音質が変化します。帯域のバランスもフラットになるため、ボーカルの定位感や距離感の表現も可能です。

SIMGOT 洛神シリーズ イヤモニ型イヤホン EM2

バランスド・アーマチュア型ドライバーとダイナミック型ドライバーを搭載したハイブリッド型イヤホンです。ハイグレードのケーブルが付属。信号伝送ロスやノイズを軽減したクリアな音が楽しめます。

リケーブル可能なのも魅力のひとつ。イヤホンに付いているケーブルを取り外し、ほかのケーブルに付け替えて自分好みの音質にカスタマイズできます。また、ケーブルが断線したときもすぐに取り替えられるので便利です。

フィット感を向上するため、耳掛け式のフックを採用しているのもポイント。プロユースの装着感を実現しています。対応端子は直径3.5mmプラグです。

音茶楽(OCHARAKU) Flat4-AKAZAKURA Balance イヤホン

直径4.4mmのプラグを採用したイヤホンです。高い性能を持つプラグによるバランス接続が可能。歪みの少ない中高音を楽しめます。ハイレゾオーディオに対応しているのも魅力のひとつです。

イヤーチップはシリコン製を採用。自然な音を再現するのに重宝します。さらに、コンプライフォームイヤーチップも付属しており、タッチノイズを軽減可能。桜と桐無垢材を使用した収納箱が付いているのもポイントです。

アルティオ(Artio) バランス接続対応イヤホン RK01

特許技術を用いた2つの音響調節機能を搭載した、バランス接続対応イヤホンです。LとRを細かく調節し、定位感と臨場感を再現しました。ダイナミック型のワイドレンジを維持しつつ、バランスド・アーマチュア型ドライバーのような解像度を実現。イヤホン特有の共振を低減するSklS技術により、ノイズの少ない音を楽しめます。

着脱式のケーブルは、さまざまなシーンで使用できるMMCX方式。ケーブルが絡みにくく断線が少ない独自開発の「スパイラルケーブル」を採用しており、耐久性は良好です。また、直径2.5mmと直径4.4mmのケーブルが付属しており、音楽のジャンルや好みに合わせて使い分けられます。

さらに、素材にチタン合金を使用しているのも特徴。質感を最大限に活かす削り出し加工のデザインを採用しており、高級感のある印象を与えます。

アーカーゲー(AKG) 4ウェイカナルイヤホン N5005

ハイブリッド型ドライバーを採用したイヤホンです。クリアで繊細な中高音域が得意なバランスド・アーマチュア型ドライバーと、力強い低音域が得意なダイナミック型ドライバーを組み合わせているのが特徴。10〜40kHzまでの周波数特性を備えています。

4つのメカニカル・チューニング・フィルターを採用しているのもポイント。低音域から高音域まで、自分好みの音質に調節できます。

直径2.5mmツイストバランスケーブルに加え、4極プラグに対応したリモコン搭載の着脱式ツイストケーブルが付属。プレイヤーや使用シーンに合わせて使い分けられます。また、耳に掛けられるタイプを採用しているのも特徴です。

AZLA ORTA ダイナミック型イヤホン

変換ケーブルが付属したバランス接続対応のイヤホン。直径2.5mmバランスプラグを搭載したケーブルが付いているほか、直径3.5mmの変換用ショートケーブルも同梱されているので、接続する機器に合わせて使い分けができます。

独自テクノロジーの採用により、高いクオリティのサウンドを楽しめるのが特徴。不要な共振を軽減するインナーチャンバーハウジングや、徹底した低歪設計を用いるなど、緻密に設計されています。耳道への負担を少なくするイヤーチップを付属しており、長時間でも快適に使用できるのもポイントです。

番外編:バランス接続対応のDAP

カイン(Cayin) DAP N5

コンパクトながら機能性に優れたDAPです。主にハイエンド機で使用される旭化成エレクトロニクスのAK4490EQを搭載。2基のクリスタルオシレーターがクロストークやジッターを少なくするため、より正確な音を再現します。

microSDカードスロット2基と、USB3.0ポートを1基備えているのも特徴。USB3.0ポートはデータ転送速度が早く、高い給電能力を発揮します。また、スタイリッシュな筐体や鮮明なIPS液晶、背面のカーボンファイバーが高級感を与えるのも魅力です。

ハイビィミュージック(HiBy Music) Hi-Fiネットワークミュージックプレーヤー R3Pro

コンパクトながら、長時間の利用が可能なDAPです。大容量のバッテリーを備えているため、電源を確保できない屋外でも使用できます。

出力端子は、直径3.5mmのシングルエンドと直径2.5mmのバランスを採用。シングルエンドなら最大20時間、バランスなら最大16時間の連続再生ができます。

プレイヤーとスマートフォンをBluetoothで接続し、リモートで操作できるHiBy Link機能を搭載。接続している機器から操作できるのがポイントです。