足元に置いたり、エフェクターボードに組み込んだりして使用する「ペダルチューナー」。足でスイッチを踏んでチューニングする前提で開発されたアイテムです。ただし、さまざまなモデルが発売されており、購入する際に迷ってしまうケースも少なくありません。
そこで今回は、おすすめのペダルチューナーをご紹介します。あわせて選び方も解説するので、購入を検討している方は参考にしてみてください。
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ペダルチューナーとは?
ギターやベースの音程を調節するチューナーにはクリップタイプや据え置き型にくわえて、足元に設置するペダルチューナーがあります。足で踏んでオンオフを切り替えるフットスイッチを備えているのが特徴。ライブやスタジオ練習など、立って演奏する際に操作しやすいタイプです。
一般的なコンパクトエフェクターと同様の大きさで、ギターケースのポケットやエフェクターケースに収納して持ち運び可能。各メーカーからさまざまなモデルが販売されているため、大きさ・機能・ディスプレイの見やすさ・デザインなどを考慮しながら選びましょう。
ペダルチューナーのメリット・デメリット
メリット
ペダルチューナーは他のエフェクター同様に、シールドを使って楽器と接続します。ギターやベースからの信号を直接検出するため、振動で検出するクリップチューナーやマイクで音を拾うタイプのように周囲の音に影響されず、精度の高いチューニングが可能です。
エフェクターボードに組み込んでおけば、セッティングの手間がかからないのもメリット。また、大きく見やすいディスプレイを備えたモデルが多く、薄暗い場所での視認性に優れているのも魅力です。さらに、足で踏むのを前提に設計されており、頑丈なのも特徴。ライブでも安心して使えます。
デメリット
ペダルチューナーは足で踏んでスイッチを切り替えるのを想定して頑丈に設計されているぶん、重さがあります。大きなモデルの場合、普段の気軽な練習やギター教室のレッスンではやや使いにくいことも。なかには、コンパクトなモデルも発売されているのでチェックしてみてください。
ほかにも、クリップチューナーと比べて高価格なモデルが多いのもデメリット。予算が気になる場合には、自分にとって必要な機能と価格のバランスを考慮して選ぶのが重要です。
ペダルチューナーの選び方
用途にあったモードをチェック
ペダルチューナーを選ぶ際には、用途にあったモードを搭載しているのかをチェックしておきましょう。変則チューニングやダウンチューニングを多用するなら「クロマチックモード」を搭載したモデルがおすすめ。鳴っている音に近い音程をアルファベットで表示します。半音下げを多用する方やカポタストを装着する場合にも適しています。
より高精度なチューニングを求めるなら「ストロボモード」搭載のモデルをチェック。チューニングのズレを光で表示し、正確なチューニングをサポートします。
すべての弦を同時にチェックできる「ポリフォニックモード」にも注目。すべての開放弦を一気に鳴らすだけでチューニングでき、ライブでの曲の合間などすばやくチューニングしたいシーンで役立ちます。
また、開放弦を弾くと「1E」「3G」のように弦の番号と開放弦の音名を表示する、ギターやベースの専用モードを搭載したモデルも。半音下げや変則チューニングには向いていないものの見やすく、初心者用におすすめです。
ミュート機能をチェック
チューニングしている間にアンプへ音を送らない仕組みがミュート機能です。チューニング中に音が出ないため、ライブの曲の合間にチューニングしたいシーンに便利。ミュート機能のオンオフを細かく切り替えて「キルスイッチ」として利用している方もいます。
また、アウトプット端子を搭載していれば、ボリュームペダルやスイッチャーと接続して、音を出さずにチューニング可能。ペダルチューナーの電源は常にオンの状態で、ボリュームペダルの音量をゼロにしても信号が送られて音を出さずにチューニング可能です。
電源供給機能をチェック
ペダルチューナーのなかには、ほかのエフェクターに電源を供給できる機能を備えたモデルが発売されています。エフェクターに電源を供給する「パワーサプライ」を別途用意する必要がないのがメリット。エフェクターボードのスペースに余裕が生まれるのも魅力です。
ただし、スイッチャーで多くのエフェクターをコントロールする場合、接続端子が足りない場合も。パワーサプライを用意するか、電源供給機能搭載のペダルチューナーを購入するかを選択する際は、エフェクターの数や端子の数を考慮しておきましょう。
ペダルチューナーのおすすめ
コルグ(KORG) ペダルチューナー Pitchblack Advance
ギターとベースに対応するペダルチューナーです。ストロボモード時±0.1セントの高精度なチューニングが可能。レコーディングなど、チューニングの狂いが気になる場面で活躍するモデルです。ストロボモードのほか、レギュラーやハーフストロボなど4種類のモードを搭載しています。
また、トゥルーバイパス仕様で音の劣化や変化が抑えられるのも魅力。チューナーオン時に入力音を完全にミュートする機能を備えており、ライブ中にチューニングする際に役立ちます。
さらに、別売りのACアダプターを使用すれば、DCアウト端子から他のエフェクターに電源を供給できるのも便利。乾電池も使用でき、マンガン約30時間・アルカリ約60時間の長時間駆動を実現します。
コルグ(KORG) ペダルチューナー Pitchblack mini PB-MINI
±0.1セントの高い精度が魅力のストロボモードを搭載したペダルチューナーです。視認性に優れた大型LEDディスプレイを搭載しながらも、本体サイズ45×93×43mmのコンパクトさが特徴。エフェクターケースの限られたスペースを有効活用したい方におすすめのモデルです。
小型モデルながら電池駆動に対応しているのもポイント。自宅でのちょっとした練習やギター教室で使いたい場合に重宝します。また、ピアノと合奏する際に役立つキャリブレーション機能も搭載。横転を防ぐスタビライザーを搭載している点にも注目です。
コルグ(KORG) ペダルチューナー PB-CS Pitchblack Custom
見た目の美しい3Dビジュアルメーターを搭載したペダルチューナーです。優れた視認性でチューニングを合わせやすいモデルを求めている方におすすめ。光の立体表現と多彩なディスプレイモードを備えており、薄暗いステージで重宝します。
±0.1セントの高精度チューニングを実現しているほか、音質に一切影響を与えないトゥルーバイパス仕様もポイント。アルミダイキャストボディを採用した、激しいステージでの使用に耐えられる頑丈さも魅力です。パラレル接続が可能なDCアウト端子を搭載しています。
ダダリオ(D’Addario) ペダルチューナー PW-CT-20
32bit高速プロセッサーを搭載したペダルチューナーです。圧倒的なレスポンスのよさですばやいチューニングをサポート。半音下げや変則チューニングに対応可能なクロマチックモードを搭載しており、多彩なチューニングができるモデルを求めている方におすすめです。
アルミ採用ボディを採用したスタイリッシュなデザインも魅力。大型スクリーンには傾斜角を設けているほか高輝度LEDを搭載し、優れた視認性を実現しています。
また、415~475Hzの範囲でピッチを調節できるキャリブレーション機能も搭載。アダプターでの電源供給にくわえて、9Vバッテリー使用の電池駆動にも対応しています。
ボス(BOSS) クロマチック・チューナー TU-3
ボスのコンパクトシーリズエフェクターと同じデザインを採用したペダルチューナーです。ボス製のエフェクターで揃えたい方におすすめ。屋外での視認性を向上させる高輝度モードや、21個のLEDを搭載したメーター表示など、見やすさを重視したい方にも適しています。
半音単位で音名を確認できるクロマチックモードにくわえて、弦番号で表示するギター・ベースモードも搭載。はじめて購入する初心者用としてもぴったりです。
さらに、ほかのエフェクターへ電源供給も可能。チューナーONと同時に信号を自動的にミュートするほか、音を出さずにチューニングできるアウトプット端子を備えています。
ボス(BOSS) クロマチック・チューナー WAZA CRAFTシリーズ TU-3W
ボスが長年培ってきた技術を駆使して開発された「技WAZA CRAFTシリーズ」のペダルチューナーです。バッファーとトゥルーバイパスの切り替え機能を搭載したハイエンドモデル。オーディオ回路を設計し直して色づけのないピュアな信号伝達を実現した、音質にこだわりたい方におすすめのプレミアムな1台です。
ブラックボディと青色LEDを組み合わせたデザインも魅力的。DCアウト端子から他のエフェクターへの電源供給も可能です。
ティーシーエレクトロニック(Tc Electronic) ポリフォニック チューナー POLYTUNE3
すべての開放弦を一気に鳴らして全弦のチューニングを確認できる、ポリフォニックタイプのペダルチューナーです。ひと目ですべての弦の狂いをチェックしてチューニング可能。ライブでの曲の合間など、すばやくチューニングしたい方におすすめのモデルです。
クロマチックモードとストロボモードを選択できるのも便利。より精度を求めたい場面など、使用するシーンに合わせて切り替えできます。さらに、信号が電気的に強化されるバッファーを内蔵しているのもポイント。音の劣化や変化が気になる方向けにトゥルーバイパスモードを備えています。
ヴォックス(VOX) ストロボペダルチューナー VXT-1
大きく見やすい音名表示により、視認性に優れているペダルチューナーです。LEDメーター採用とあいまって、ピッチのズレや変化をひと目でチェックしたい方におすすめ。±0.02セントの高い精度を誇るストロボモードを搭載しているのも魅力です。
チューニングする楽器に合わせて調和した響きを得られる「オフセットチューニングモード」を内蔵しているのも便利。エレキギターやアコースティックギター、ベースなどと共用したい場合に役立ちます。入力した音に影響を与えずそのまま出力できるトゥルーバイパス仕様です。
足元に置いてチューニングできるペダルチューナー。コンパクトながら頑丈で、ステージはもちろん自宅での練習でも役立ちます。搭載しているモードによって使い勝手が異なるため、あらかじめチェックしておきましょう。おすすめしたモデルも参考に、自分にぴったりな1台を見つけてみてください。