フィッシングラインのなかでも後発といえる「エステルライン」。ナイロン・フロロカーボン・PEと比べて使われるシーンが限られているため、これまではそれほど注目されていませんでしたが、極細ラインを使用するエリアトラウトやアジングアングラーの増加に伴い、1ジャンルとして確立しつつあります。
そこで今回は、アジングで使われるエステルラインのおすすめ製品をご紹介。気になる方はぜひチェックしてみてください。
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アジング用エステルラインとは?
エステルラインとはポリエステル素材のラインのこと。素材自体は衣類の繊維などで知られていますが、釣り糸としては硬くて伸びが少なく、高感度なのが特徴です。
伸びのないラインといえばPEが代表的ですが、エステルも同様。ただし、PEは水に浮きますが、エステルはそれ単体で沈みます。比重は1.14のナイロンと1.78のフロロカーボンの中間で、1.38が目安。使用時のイメージとしては高比重タイプのPEに、ハリやコシがプラスされた感じです。
素材自体はそれほど新しいモノではありませんが、細いラインを使うエリアトラウトやアジングで注目され、ラインナップが増加傾向。普及し始めた当初はエキスパートアングラーから好評でしたが、スプールへの馴染みが悪さやアワセ切れのトラブルが多発するなど懸念点もあり、使い手を選ぶラインともいえます。なお、使用する際はPEラインと同じようにリーダーを組むのが一般的です。
アジング用エステルラインの選び方
太さで選ぶ
アジングでエステルラインを使う場合は、より繊細さが求められるシーンなので、「タフコンディションであること」「極端に軽いジグ単を使う」「足場が安定したオカッパリから狙う」など、条件が限られています。
エステルラインの太さは1g前後のルアーを使用するとなると0.3号が基準。そこにリーダー0.8〜1号をセットするのがおすすめです。なお、ラインブレイクが頻発する恐れがあるので、ドラグ調節はかなりシビア。ゆるゆるの状態からフッキングがキリギリ決まるセッティングにしておきましょう。
強度で選ぶ
ラインを表す単位には、糸自体の太さを示す「号数」と、引っ張り強度を示す「lb(ポンド)」の2つがあります。メーカーによって表記の有無は異なりますが、ナイロン・フロロカーボンライン・PE・エステルどれも同じです。
なお、エステルラインの場合は号数に加えて、DIA(mm)という直径の太さを示す単位も頻出。また、引っ張り強度はどこまでの負荷に耐えられるかを指したものなので、lbだけでなくgでも表示されます。号数=DIA(mm)、lb=gとなり、同じ太さであってもメーカーや製品によって引っ張り強度は異なってくるため、注意しておきましょう。
例えば、0.2号・DIA0.074mm・1.15lb・強度523gのエステルラインと、0.2号・DIA0.074mm・1.05lb・強度480gのエステルラインでは、前者のほうが糸として強く、後者のほうが弱いことになります。気になる方はぜひ意識してみてください。
アジング用エステルラインのおすすめ
よつあみ(YGK) チェルム アンバーコード SG S-PET 失透グリーン
カラーに「失透グリーン」と呼ばれるパステルグリーンを採用したエステルライン。視認性が高いのはもちろん、結節強度も高く、安心してキャストできるのが特徴です。
また、ラインの太さに対して引っ張り強度が高いのもポイント。例えば、0.2号・DIA0.079mm・1.1lbは注目すべき数値です。太さは0.2号1.1lbから0.5号2.5lbをラインナップしています。
よつあみ(YGK) S-PET アジング
コンディションの悪いときでもアタリを取りやすい、高感度のアジング用エステルラインです。抜き上げ時の安定感が高いのが特徴。操作性を重視した釣りをしたい方におすすめです。
また、疎水性素材の高強力ポリエステルを使用しており、潮流の影響を受けにくいのもメリット。加えて、ノットの結節強力保持率が高く安定感も持続するため、大型のアジがかかっても切れにくいのが嬉しいポイントです。0.2〜0.5号までの展開で、引っ張り強度は0.3号なら1.7lbあります。
よつあみ(YGK) D-PET アジング
柔軟性が高く、ライントラブルを起こしにくいアジング用エステルラインです。LPZ加工により、巻きぐせやちぢれを軽減。操作性や直進性を向上して、快適なアジングを実現します。
号数は、0.2〜0.5号まで幅広くラインナップ。カラーには、明暗や潮流の変化があるポイントでも、ラインを見失いにくい視認性に優れた失透ピンクを採用しています。
また、結節強力保持率が高く、結束部分で切れにくい仕様なのもポイントです。低吸水性なので耐久性に優れています。トラブルが起きにくく操作性の高いエステルラインを探している方におすすめのモデルです。
バリバス(VARIVAS) アジングマスター エステル レッドアイ
ヘッドライトで照らした際に目立つ「レッドアイ」カラーを採用したアジング用のエステルライン。高感度と適度な比重により、軽量のジグヘッドを使用したときもダイレクトに操作感が伝わります。
また、しなやかさにこだわっているのも本製品の特徴。巻きぐせやバックラッシュを軽減するので、快適に扱えます。結節強度も高く、根がかりの回収時も安心です。
巻き切りやすい150mモデルでラインを無駄にしにくく、使い勝手のよいエステルラインです。
バリバス(VARIVAS) Pro4EXチューンドファインライン
ナイトアジングをメインに設計したエステルライン。感度や強度などの要素をバランスよく備えたモデルです。カラーには、映えるオペラモーヴを採用しています。さらに、トラブルの抑制も謳っており、快適な釣りを期待できます。
また、環境に配慮して150m×2スプールではなく、300m×1スプールに凝縮することで、無駄なプラスチックスプールを減少させているのもポイント。150m部分に中間マーカーを設けているので、楽にラインを巻けます。性能や使いやすさ、環境への優しさを兼ね備えたエステルラインを探している方におすすめのモデルです。
サンライン(SUNLINE) ソルティメイト 鰺の糸エステル ラッシュアワー
アジング用のエステルラインとして設計したモデルです。0.2〜0.4号まで0.05刻みで展開しており、フィールド状況に合わせて細かく調節ができます。さらに、ライン残量を知らせる目印が付いているのも便利です。
ラインには、滑りやすく耐摩耗性も向上する「TRP」コーティングを採用。結びに強くしなやかと謳われています。
さらに、小型のスピニングリールに巻いた際、糸ぐせがつきにくいのもメリット。ライントラブルが起こりにくいエステルラインを探している方は、チェックしてみてください。
東レ(TORAY) ソルトライン スーパーライト ポリエステル
低伸度・高感度設計で扱いやすい、アジング用エステルラインです。伸びが少ないためアタリを取りやすく、小型のアジでもしっかりとキャッチできます。また、魚が違和感を覚えにくいナチュラルカラーを採用しているのもポイントです。
ラインにクセがつきにくく、操作しやすいのも魅力。軽量のジグヘッドでも軽快にキャストできます。
ユニチカ(UNITIKA) ナイトゲーム THE アジ エステル
アジング専用に開発されたやや硬めのエステルライン。アジ特有の繊細な極小バイトも取れるよう、高感度に仕上がっているのが特徴です。
また、吸水性が低く、劣化にも配慮。比重は1.41と同素材のなかでは高めで、よりリグを沈めやすいのもポイントです。太さは0.2号・0.25号・0.3号・0.4号をラインナップ。カラーはナチュラルクリアなので、視認性よりも水馴染みを意識したい方におすすめです。
山豊テグス(YAMATOYO) エステルライトゲーム
低伸度でちょっとしたアタリでもわかりやすい、高感度のエステルラインです。強度も高く、アジとのやりとりを安心して行えます。
カラーには、1日通して高い視認性を発揮する、蛍光オレンジを採用。また、比重は1.38と、軽量ジグヘッドのレンジキープがしやすいように設定されています。使いやすさにこだわっているアジング用エステルラインを探している方は、チェックしてみてください。
ダイワ(Daiwa) 月下美人TYPE-E 鋭感
感度の高い設計で、さまざまな情報を把握しやすいエステルラインです。ラインの性能を落としにくい平行巻DPLSを採用しており、しっかりとしたスペックを保てます。
号数は0.2〜0.5号を展開。カラーには、夜間でも視認性を確保できる白桃を採用しています。また、ワンタッチリーダーが付属しており、エステルラインの弱点である結びをカバーできるのも魅力です。
夜間でも操作性を損ないにくい、アジング向きのエステルラインを探している方に、おすすめのモデルです。
シマノ(SHIMANO) サイトレーザー EX エステル CL-L75Q
視認性の高い蛍光グリーンやオレンジをラインカラーに採用したエステルライン。手元の感度でアタリが取れるほか、目視でも確認しやすく、ラインの変化でバイトに反応できるのも特徴です。
太さは0.2〜0.5号をラインナップ。なお、糸巻き量は240m巻き、中間の120mラインにはマーキングが施され、使い勝手にも配慮されています。
メジャークラフト(Major Craft) 弾丸ライトゲーム AJIポリエステル
魚種専用のアイテムが豊富に揃う「メジャークラフト」のアジング用エステルライン。オーソドックスな仕様で、低伸度かつ高感度に仕上がっているのが特徴です。
カラーはナイトゲームで視認性が高いイエローを採用。太さは0.2号1lbから0.5号2.5lbまでラインナップされていますが、いずれもラインは200m巻きとなっています。
サーティフォー(34) ピンキー
ラインカラーに鮮やかなピンクを採用したエステルライン。光量少なめでも見やすく、漁港などの常夜灯周りのナイトゲームで使いやすいのが特徴です。
比重は1.38で、極小ジグヘッドでの操作性も良好。ほとんど伸びがないので、繊細なアタリも逃さず反応できます。太さは0.2〜0.6号をラインナップしており、0.25号のような細分化された番手も用意。興味がある方はぜひチェックしておきましょう。
ティクト(TICT) ジャックブライト
視認性の高いライトグリーンカラーを採用したエステルライン。特殊染料によって糸表面から光を集光した明るい彩度によって、ナイトゲームでもしっかりと目視できるのが特徴です。
トレースコースを意識したいときはもちろん、流れに乗せて誘うナチュラルドリフトでも活躍。太さは0.2〜0.5号がラインナップしており、いずれも糸巻き量は200m巻きとなっています。
ラインシステム(LINE SYSTEM) 鯵ING PET
比重1.41のアジング用エステルライン。自重が高いのはもちろん、吸水性がほとんどなく、軽量のジグヘッドヘッドリグでも素直にフォールするのが特徴です。
太さは0.3〜0.6号をラインナップ。ラインカラーは蛍光オレンジで見やすいので、アジングでの使用のほか、管釣りのエリアトラウトで使うのもおすすめです。
レグロン(RAIGLON) Light Game アジ メバル
0.3号で1.8lbの高い強度を有する、アジング用エステルラインです。号数別に特殊表面処理を施しており、長く高い性能を保ったまま使い続けられます。メンテナンスの手間が少ないラインが好きな方に、おすすめのモデルです。
高感度で操作性にも優れており、繊細な釣りをするのにもぴったり。糸フケの出にくさや表面スベリ性などにもこだわって作られています。長さは150mの巻き切りサイズで、無駄なく使えるエステルラインです。
ラインの使い分けの判断は水温や活性も要素。適温に近い場合は高活性で、喰いもよくなります。そうなると伸びないエステルよりも伸びるナイロンのほうが有利。逆に水温が低い場合は活性が低くなるので、アタリは小さめ。よって、ナイロンよりエステルのほうが掛けやすくなります。気になる方はぜひ意識しておきましょう。