海のルアーフィッシングのなかでも細分化が進んでいる「ジギング」。「メタルジグ」と呼ばれる金属のルアーを使った釣りの総称で、シチュエーションの違いによってスタイルが分かれています。
そこで今回は、ジギング用ラインのおすすめ製品をピックアップ。ショアジギング・ライトショアジギング・オフショアジギング・スロージギング、それぞれについても解説するので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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ジギング用ラインとは?
ジギングで使用するラインはスタイルを問わずPEがメイン
ジギングで使用するラインはPEがほとんど。引っ張り強度が高いこと、それによって遠くで掛けた魚をしっかりと寄せられるので、ショア・オフショアを問わず遠投性する場合にも、落とし込みの釣りで水深が非常に深い場合にも活躍します。
なお、ライン単体としては水面に浮くこと、伸縮性がほとんどないこと、コシがなく風の影響を受けやすいなどが注意点。フックやガイドへの糸絡みがしやすいので、扱いにはやや慣れが必要です。
ちなみに、フォールでアタリを取っていく釣りにはフロロカーボンもアリ。ただし、両軸(ベイト)リールを使い、さらに使用するPEラインが細い場合に候補となります。細いPEだと巻いているラインに食い込み、アタリが取りづらいことがあるので、ライトジギングでバーチカルな釣りをする場合は留意しておきましょう。
選ぶ際は編み数をチェック
PEラインの構造としては原糸が複数本編み込まれているが特徴。この原糸の数によって性質が異なってくるので、意識しておきましょう。
編み数が少ないほど原糸1本1本は太くなり、耐摩耗性は強め。ただし、キャストする際の抵抗が大きく、使用感は劣ります。一方、編み数が多いほど表面はなめらかになり、引っ張り強度もしなやかさもアップ。原糸1本あたりの太さは細くなるため、耐摩耗性は弱くなります。
PEの編み数としては4〜12本編みが主流。選ぶ基準としては根がかりの心配があれば4本編みも候補も入りますが、ジギングに求められる耐久性としなやかさのバランスを考慮すると8本編みがおすすめです。
セットで使うショックリーダーも確認
なお、PEラインは伸縮性がほとんどないので、フッキング時の衝撃や掛けてから獲るまでの魚の急な走りに対応すべく、ショックリーダーを組むのが王道。ショックリーダーの選択肢としてはナイロンかフロロカーボンのいずれかになりますが、どちらの場合もラインブレイクを考慮してメインラインよりも号数を上げるのが基本です。
比重の高さをいかしたいのであればフロロカーボンが候補。吸水性が低いので、長い間水の中に入っていても劣化しにくのが魅力です。一方、それ以外であればナイロンラインを選ぶのが無難。ナイロンのほうがフロロカーボンよりも性質として硬くなくPEと結束しやすいので、そうした違いはしっかりとおさえておきましょう。
ジギング用ラインの選び方
釣り方で選ぶ
ショアジギング
「ショアジギング」とは岸から狙うジギングのこと。「岸」は英語で「shore(ショア)」なので、ジギングと組み合わせてそう呼ばれています。
魚としては磯であればヒラマサやブリなどの青物、サーフであればヒラメなどのフラットフィッシュなどがターゲット。いずれの場合も遠投性、さらには遠くで掛けた魚を強引に引き寄せることが重要となるので、PEラインの出番となります。
60~90gのメダルジグを大遠投することを前提とすると、メインラインの太さは2〜2.5号が目安。根ズレなどのラインブレイクを考慮してリーダーは太めの50〜80lbを用意するのがおすすめです。
ライトジギング
「ライトジギング」とはその名の通り、ジギングのライト版。ジギングよりも柔らかめのロッド、コンパクトなリール、細いライン、小さなルアーを使う釣りのことを指します。
なお、ライトジギングよりもさらにライトな釣りを「スーパーライトジギング」と言い、英語表記「Super Light Jigging」からアルファベットの頭文字を取って「SLJ」と呼称する場合もあります。
使用するメタルジグのウエイトは80gから下、スーパーライトジギングでも30gまでの使用を前提とすると、PE0.8号にリーダー14lb程度が目安。なお、スーパーライトジギングはショア・オフショアを問わないので、ボートでの釣りの場合は船長のアドバイスを参考にしましょう。
オフショアジギング
「オフショアジギング」とは岸から離れた場所でジギングをすること。「岸」から「離れる」、つまり「Shore(ショア)」から「Off(オフ)」するので、「オフショア(Off shore)」となります。
厳密にいうとオフショアはボートで沖に出るのがほとんど。釣りはボートから遠投するキャスティングゲームと、水深を意識したバーチカルなリフト&フォールの2パターンがあります。
はラインの太さはルアーにもよりますが、メタルジグ130〜180gの使用を想定するとメインはPE4号からが目安。250gまでを使用してより深場を探るためのであれば、より太いラインが必要となります。
スロージギング
「スロージギング」とはオフショアジギングやボートジギングで行うジギングのひとつ。具体的には水深を意識したバーチカルなリフト&フォールのなかでも、よりゆっくりと落として誘うことを指します。
ちなみに、じわっとロッドをシャクる「スローピッチジャーク」はロッド操作のこと。また、ゆっくりと落として誘うのはもちろん、竿全体がしなるスローテーパー気味のロッドを使うなどの理由から「スロー系ジギング」と呼ばれることもあります。
使用するラインは狙う魚種や水深にもよりますが、PE1号から3号あたりが目安。なお、スロージギングの場合は巻き上げる際に力が求められること、ラインの出し入れが片手で行えることなどから両軸(ベイト)リールを使用します。竿は汎用性の高いモデルで十分ですが、スロージギング専用のロッドも販売されているので、興味がある方はぜひチェックしておきましょう。
太さで選ぶ
ジギング用のラインの太さは狙うターゲットなどにもよりますが、対峙する魚の大きさや重さも考慮。5㎏クラスの中型であればラインの太さはPE3号まで、10㎏クラス以上であれば5号以上も選択肢に入ります。
なお、いずれのスタイルにおいても、リールの糸巻き量が重要。スピニングリール・ベイトリールを問わず、ライトジギングであればPE0.6~1.5号に対して糸巻き量200m、通常のジギングであればPE1.5~3号に対し糸巻き量200~300m、大型の青物狙いであればPE3~4号に対し糸巻き量300~400m程度が必要となります。
ラインを購入する際は手持ちのリールの番手を確認し、糸巻き量に見合う選択をしましょう。
ジギング用ラインのおすすめ
バリバス(VARIVAS) アバニ キャスティングPE SMP(スーパーマックスパワー)
キャスティング専用に開発された8本編みのPEライン。メタルジグを大遠投できるのはもちろん、タフネス仕様に仕上がっており、引っ張り強度、耐摩耗性、耐久性に優れているのが特徴です。
本製品はステルスグレーカラーをベースとしたマーキングラインを採用。太さは3号から12号、糸巻き量は200mから600mまで揃っています。多くのアングラーから長年支持されている製品なので、ロングキャストで大物を狙う際におすすめです。
バリバス(VARIVAS) アバニ キャスティングPE マックスパワー X8 ショアマスター
大型プラグを思う存分投げられる「バリバス アバニ キャスティングPE マックスパワー X8」のショア用モデル。従来品の太さのラインナップが1〜8号に対して、本製品は0.8〜2号となっており、より繊細さが求められる岸からのライトジギングにおすすめです。
タイプとしては8本編みで、強度や耐久性などはしっかりと継承。ガイド抜けのよさなどを含め、扱いやすく、快適に使い続けられるのが魅力です。
バリバス(VARIVAS) アバニ SLJ マックスパワーPE X8
「SLJ」と記されている通り、スーパーライトジギングでの使用に向いている8本編みのPEライン。太さのラインナップは0.4〜1号が揃っていますが、細糸でも引っ張り強度が高く、大物が掛かってもしっかりと対応できるのが特徴です。
ラインの表面にハードコーティングが施されており、適度なハリがあるのもポイント。カラーは10m×5色がベース、さらに1mごとに黄色のマーキングが入っており、システマチックにジギングを展開できるのも魅力です。
バリバス(VARIVAS) アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X8
10m×10色仕様のジギング用ライン。タイプとしては8本編みのPEラインで、水深を把握したい落とし込みのジギングで使用するのがおすすめです。
太さは細めの0.6号からやや太めの6号までラインナップ。糸巻き量は太さによって異なりますが、200mから600mまで用意されています。ヒットレンジが一目でわかる「カラー表示シール」や見分けがしやすい「号数シール」が付いているのもポイント。バーチカルな釣りで使いやすいラインを求めている方はぜひチェックしておきましょう。
よつあみ(YGK) エックスブレイド ジグマンウルトラ X8
強さ際立つおすすめの8本編みPEライン。引っ張り強度、耐久性が高く、ショア・オフショア問わず、キャスティングゲームから落とし込みのジギングまで安心して使えるのが特徴です。
カラーは5色仕様で、視認性も良好。なお、糸巻き量のパッケージは100m・200m・300mとありますが、100m巻きと本製品の300m巻きは1.5号から6号まで、200m巻きは0.8号から2号までとなっています。
よつあみ(YGK) エックスブレイド スーパージグマン X8
トータルバランスに優れたおすすめの8本編みPEライン。感度はもちろん、引っ張り強度や耐摩耗性なども含めてクオリティが高く、ジギングでの用途にしっかりとマッチしているのが特徴です。
カラーは5色のマルチカラーを採用。10mごとにホワイト・グリーン・レッド・ピンク・ブルーが配色されています。本アイテムは製品点数の多い300m巻きで、太さは0.6号から6号までラインナップ。なお、パッケージには200m巻きや600m巻きが用意されていますが、太さのラインナップが異なるので、注意しておきましょう。
よつあみ(YGK) エックスブレイド フルドラグ X8
感度や耐摩耗性、耐久性のほか、キャスタビリティにも配慮された8本編みのPEライン。タフさはもちろん、遠投性能にも優れており、遠くの魚をがっちりと掛けてしっかりと寄せられるのが特徴です。
カラーは単色のオーキッドホワイトを採用。糸巻き量は100m巻きと本製品の300m巻きがあり、太さはそれぞれ2〜12号の9種類をラインナップしています。
よつあみ(YGK) エックスブレイド アップグレード X8
引っ張り強度と耐摩耗性に配慮された8本編みのPEライン。号数は0.6〜3号まで用意されており、ショアジギングで扱いやすい比較的軽めのルアーを気持ちよくキャストできるのが特徴です。
カラーは視認性の高いグリーンを採用。ライトジギングやスーパーライトジギング向きの製品を求めている方はぜひチェックしておきましょう。
サンライン(SUNLINE) ソルティメイト PEジガーULT 8本組
滑らかさに優れた8本編みPEライン。ジギングにおいてはガイドに対する抜け感がよく、特に落とし込んでいく際に素直に気持ちよくフォールさせられるのが特徴です。
原糸には大手繊維メーカー「東洋紡」の超高強力ポリエチレン繊維「IZANAS」を採用。同社の技術によってハリのある「ULT-PE(アルティメットPE)」化し、さらに「Smooth Surface加工(SSP)」を施すことによって真円に近づけ、しなやかな質感に仕上がっています。
カラーは混色マーキングの「EMCS(イージーメジャーリングカラーシステム)」によって視認性良好。太さのラインナップや糸巻き量の規格も豊富に揃っているので、選択肢が多いのも魅力です。
サンライン(SUNLINE) ソルティメイト PEジガーULT 4本組 スローピッチジャーク専用
その名の通り、ジギングのなかでもスローピッチジャーク(スロージギング)用に開発された4本編みPEライン。糸巻き量1200mの大容量モデルで、カラーは20m×5色仕様となっているのが特徴です。
また、スロージギングでの用途を考慮して太さのラインナップが細かいのもポイント。大きく見れば太さは1〜4号ですが、特に需要のある1〜2号の間は1.2号・1.5号・1.7号と細かく刻まれているのも魅力です。スロージギング専用のアイテムを求めている方はぜひおさえておきましょう。
東レ(TORAY) ジギングPE パワーゲーム ×8
オーソドックスなジギング用8本編みPEライン。低伸度で引っ張り強度が高いのはもちろん、カラーは10mごとにグリーン・ピンク・ブルー・イエロー・レッドの5色展開となっており、飛距離や水深を把握しやすいのが特徴です。
特殊な表面樹脂コーティングを施すことによって滑りがよいほか、摩擦抵抗を抑えるべく真円に近づけるのもポイント。落とし込み・巻き上げの双方がスムーズにできるのも魅力です。太さは0.6〜6号と細めから太めまでラインナップ。糸巻き量は300m巻きで統一されています。
ゴーセン(GOSEN) 剛戦ジギング 8ブレイド
ロングセラーモデルのジギング用8本編みPEライン。引っ張り強度や耐久性が高いのはもちろん、トラブルも少なく、気兼ねなく使えるのが特徴です。
カラーはブルー・オレンジ・パープル・イエロー・グリーンを10mごとに配色。糸巻き量は200mと300mとあり、太さのラインナップは前者が0.8号から3号まで、後者が0.8号から6号まで揃っています。
山豊テグス(YAMATOYO) PEジギング8
スタンダートな使用感ながら価格帯が控えめでコスパのよい製品。タイプとしては8本編みのPEラインで、しなやかさがあるのが特徴です。
カラーはブルー・オレンジ・グリーン・レッド・パープルを10mごとに配色。また、1mごと、5mごとにマーキングが入っているのも魅力です。
糸巻き量は200mと300mの2種類。なお、太さのラインナップは前者が0.6号から2号まで、後者が0.8号から8号までと違いがあるので、購入する際はしっかりと確認しておきましょう。
ユニチカ(UNITIKA) ユニベンチャー1 X8
ソルトジギング全般に使える8本編みのPEライン。糸巻き量は200m巻きと300m巻きの2種類、前者が0.8〜6号、後者が3〜6号となっており、ライトジギングから大型青物狙いにまで使用できるのが特徴です。
カラーはライトブルー・レッド・イエローグリーン・ライトパープル・オレンジを配色。PD加工(色落ち防止特殊加工)が施されており、視認性の耐久性も良好です。
ラインシステム(LINE SYSTEM) JIGGING PE X8
摩擦抵抗の軽減に配慮した8本編みのPEライン。特にリフト&フォールを繰り返す落とし込みのボートジギングにおすすめで、アタリをしっかりと取れるのが特徴です。
また、真円性を高めることで潮などの影響を受けにくいのもポイント。ロッド操作がダイレクトに伝わり、しっかりとメタルジグをシャクるのも魅力です。
糸巻き量は200mと300mとあり、太さのラインナップはどちらも1.5号から6号まで。ライトジギングから深場の大物狙いまで使えるので、ぜひおさえておきましょう。
シマノ(SHIMANO) オシア EX8 PE
ジギング用PEラインのなかでもスロージギング向きの8本編み製品。よりディープを攻めるのに適しており、じんわりとルアーをリフトする、小気味よくメタルジグをシャクれるのが特徴です。
また、アイテム数が多く、ラインナップが豊富なのもポイント。価格帯としてはやや高めですが、糸単体で強さがあり、通常ラインの太さの目安よりもワンランク細い糸を選べるのが魅力です。
シマノ(SHIMANO) オシア8
大物狙いのジギングでおすすめの8本編みPEライン。均一に締め上げながらラインを強化する「タフクロス2」工法を採用することによって低伸度で、ロッド操作がダイレクトにルアーへと伝わるのが特徴です。
特に4号以上のラインには「ヒートシンクコーティング」が施されており、巨大魚の突っ走りによる摩擦熱にも配慮。大海原でのジギングで太めのラインを使いたい方にとっては候補となる製品です。
シマノ(SHIMANO) オシアジガー MX4 PE
スロージギングで使うPEラインのなかでも4本編みを選びたい方におすすめの製品。特殊シリコン材をラインに含浸させることによって水弾きがよく、ルアーの操作性が高いのが特徴です。
カラーはライムグリーン単色を採用。糸巻き量は200m・300m・600mの3種類で、規格によって太さのラインナップは異なりますが、細めで0.6号から太めは4号まで揃っています。
ダイワ(Daiwa) UVF ソルティガセンサー 12ブレイドEX+Si
しなやかでありながらヨレにくい12本編みPEライン。高密度で角打ちした原糸を採用しており、快適に使えるのが特徴です。
UVF(Ultra Volume Fiber)加工とEvo Silicone加工により、真円性を高めているのもポイント。強度や耐摩耗に優れているほか、高感度かつ低伸度なのも魅力です。
ラインカラーはホワイト・ブルー・オレンジ・グリーン・パープルの5パターンを10mに配色。糸巻き量は200m・300m・400m・600mとありますが、太さのラインナップに違いがあります。ショア・オフショアはもちろん、遠投重視のキャスティングゲームからボート直下を攻めるバーチカルなジギングにまで対応できます。編み数の多いPEラインを試してみたい方はぜひチェックしておきましょう。
ダイワ(Daiwa) UVF ソルティガ SJ デュラセンサー×8+Si2
スロージギング専用を謳う8本編みのPEライン。伸びがほとんどないのが特徴で、竿全体をしならせるスローテーパー気味のロッドと組み合わせるのがおすすめです。
ラインとしては太さと真円にこだわった原糸「TOUGH PE」に進化したコーティング「Evo Silicone²」を合わせることによって、耐摩耗性と滑りのよさを両立。カラーは5パターンを10mごとに配色しており、レンジ(タナ)を意識しやすいのも魅力です。
本記事ではご紹介していませんが「ジギング」にはさまざまな釣りがあり、業種別のラインも登場。最近人気なのはタチウオのジギングで、こちらには専用ラインがあります。タチウオは漢字で書くと「太刀魚」。釣りとしては、この「刀」を英語の「サーベル」と訳して「サーベリング」と呼ぶ場合もあります。初耳や初見の方は、ぜひ覚えておきましょう。