DAP(デジタルオーディオプレーヤー)のなかでも、ラインナップが増えている「ハイレゾ対応プレーヤー」。CDを超える高音質のハイレゾ音源を再生できるのが特徴で、臨場感のあるサウンドを楽しむことができます。
ひと口にハイレゾ対応プレーヤーといっても、その機能や音質はモデルによってさまざま。そこで今回は、ハイレゾ対応プレーヤーのおすすめモデルをご紹介。購入を検討している方はぜひチェックしてみてください。
- 目次
- ハイレゾプレーヤーとは?
- そもそも、ハイレゾって何?
- ハイレゾプレーヤーの選び方
- 高音質なハイレゾ対応プレーヤーのおすすめモデル
- コスパの高いハイレゾ対応プレーヤーおすすめモデル
- ハイレゾ対応プレーヤーのAmazonランキングをチェック
ハイレゾプレーヤーとは?

By: rakuten.co.jp
ハイレゾプレーヤーとは、ハイレゾ音源を再生できる機器のことです。従来の一般的なMP3プレーヤーではハイレゾ音源は再生できないので、ほかのDAPと区別されます。なお、ハイレゾプレーヤーはMP3やCD相当の音源も再生可能なので、より汎用性が高いのも魅力のひとつです。
ジャンルとして確立した当初は数万円以上する製品が中心でしたが、最近では1万円以下の製品も発売されており、幅広いラインナップのなかから選べます。
そもそも、ハイレゾって何?

By: amazon.co.jp
ハイレゾの正式名称は「ハイレゾリューション(High Resolution)」で「高解像度」という意味です。従来のCD規格(PCM 16bit/44.1kHz)を上回る品質の音源のことで、CDよりも情報量が多く、自然なサウンドを楽しめるのがポイント。具体的には空間表現、定位感(楽器やボーカルがどの位置にあるのかなど)や音の細かさ、質感のリアルさが魅力です。
また、ハイレゾ音源には、CD規格を延長した「PCM系」(FLAC、WAV、ALACなど)と、オーディオデータをCD以上の高音質で記録するSACDにも使われている「DSD系」の2種類があります。なお、最近は音楽配信サービスが普及しており、より手軽にハイレゾ音源を楽しむことが可能です。
ハイレゾプレーヤーの選び方
再生可能なハイレゾ音源で選ぶ

By: rakuten.co.jp
一般的なハイレゾプレーヤーはFLAC、WAVを筆頭に、ALAC/AIFF/MP3/AACなどのファイル形式に対応しています。対応スペックは24bit/192kHz以上が一般的です。
なかには、DSD系のファイル形式に対応したモデルもありますが、数千円程度の低価格帯にはまだ少ないため、DSD再生にこだわる方は要注意。コスパを重視する方は、5.6MHzまでに対応したモデルを選びましょう。
対応容量で選ぶ

By: rakuten.co.jp
ハイレゾ音源はMP3やCDに比べてデータ量が多いのが特徴。700MBのCD1枚当たりの収録時間でも、FLAC 24bit/192kHzや、DSD 2.8MHzのファイルだと2GB以上になります。現在のハイレゾプレーヤーの多くはmicroSDカード増設による外部ストレージに対応。なお、製品によっては外部ストレージに頼り、本体内蔵メモリが用意されていない機種もあります。
そこで重要なのが、microSDカードスロットの数と容量。カードを2枚挿せる、あるいは256GBのような大容量に対応できるハイレゾプレーヤーであれば、たくさんの音楽データを入れて楽しめます。
DACやヘッドホンアンプ部で選ぶ

By: rakuten.co.jp
ハイレゾプレーヤーはイヤホンやヘッドホンで聴くのに特化しているため、音質を左右するDACやヘッドホンアンプ部のクオリティが重要です。
DACはデジタル信号を音楽信号に変換する部分で、DACチップとアナログ回路によって成り立っています。DACチップのメーカーと型番、それに伴う性能、アナログ回路部の部品などが比較ポイントです。
また、ヘッドホンアンプ部は、イヤホン重視かヘッドホン重視かで注目すべきポイントが変わります。高級開放型ヘッドホンはインピーダンスが高く、逆に高級イヤホンは低い傾向があります。そのため、150Ωを超えるインピーダンスに対応しないプレーヤーはヘッドホンに不向き。一方、ボリューム調節段階が少ないモノはイヤホンに向きません。
バランス接続対応で選ぶ

By: rakuten.co.jp
ヘッドホン端子が「バランス接続」に対応するかもポイント。 イヤホンやヘッドホンのバランス接続は、通常の「アンバランス方式」に比べて、左右の音が混ざり合う現象を低下させることにより高音質化を図れます。
楽しむには対応するイヤホンないし、ヘッドホンも必要。なお、現在は端子規格が統一されておらず、2.5mm径と4.4mm径の2種類があります。やや面倒な部分もありますが、音質的メリットは大きく、対応機器も増えているので、音質にこだわりたい方はぜひチェックしておきましょう。
使い勝手と機能で選ぶ

By: fiio.jp
自由に音質を調節できる機能があれば、好みのサウンドを楽しめます。また、本体ディスプレイの大きさは、操作をする際に見やすさを左右するので重要です。
操作がタッチパネル対応か物理ボタンメインなのかもポイント。音質重視プレーヤーのなかには、操作感や反応速度が今ひとつのモノもある点には留意しておきましょう。
ほかにも、ワイヤレスリスニングを可能にするBluetooth送信対応、PCやスマホとの接続でUSB-DACとしても使える機能、逆に外部USB-DACにデジタル信号を送る機能などを備えた製品もラインナップされています。購入する際はどのような機能が欲しいかを事前に確認しておきましょう。
サイズ・重量・再生時間で選ぶ

By: fiio.jp
ポータブルプレーヤーといえば、軽量かつコンパクトで、バッテリーもちのよいアイテムほど高性能というイメージがありますが、ハイレゾプレーヤーに関しては必ずしもそうとは言い切れません。音質を重視すれば、総じて本体は大きく重く、電池寿命は短くなる傾向にあります。
とはいえ、本体サイズが小さく、バッテリー容量も充実していれば、よりストレスなくハイレゾ音源を楽しめます。メーカーもさまざまなタイプの製品をラインナップしているので、スペックは細かくチェックしておきましょう。
高音質なハイレゾ対応プレーヤーのおすすめモデル
ソニー(SONY) ウォークマンZXシリーズ メモリータイプ NW-ZX507

ストリーミングサービスも高音質で再生できるハイレゾ対応プレーヤーです。OSにAndroid 9.0を搭載しており、Google Playにも対応。SpotifyやApple Musicなどが簡単に利用できるほか、ハイレゾ音質の楽曲を提供するストリーミングサービスも使えます。
フルデジタルアンプ「S-Master HX」によるリアルな空気感の表現や、CDやMP3などの圧縮音源をハイレゾ相当にアップグレードする「DSEE HX」機能もおすすめ。Blueoothコーデックが、高音質なLDACに対応しているのもポイントです。
また、本製品には音質設定アプリが搭載されているので、好みにあわせてサウンドのカスタマイズも可能。ノイズや歪みを低減できる4.4mmバランス接続に対応しています。
ソニー(SONY) ウォークマンWM1シリーズ メモリータイプ NW-WM1A

あたたかみのある音質までしっかりと表現できるハイレゾ対応プレーヤーです。左右の音を完全に分離するバランス接続に対応。4.4mmヘッドホンジャックで接続でき、ノイズや歪みを抑えた繊細なサウンド再生が可能です。
剛性に優れたアルミ切削筐体と無酸素銅プレートを組み合わせた本体は、低インピーダンス化を実現しており、クリアながらも力強い低域を再生できます。タッチ操作が可能な液晶パネルは4.0インチ。
10バンドイコライザーを搭載しているので、好みの音質へカスタマイズも可能です。また、本体を鞄に入れたまま操作したい場合には、別売りのリモコンもおすすめ。内蔵メモリーは128GBですが、microSDカードスロットが搭載されているので、高音質なハイレゾ音源データを存分に保存しておけます。
フィーオ(FiiO) デジタルオーディオプレーヤー M15 FIO-M15

コスパの高いプレーヤーやポータブルアンプで人気のフィーオが発売する、フラッグシップモデルのハイレゾ対応プレーヤーです。電流出力方式を採用したDACチップ「AK4499EQ」を左右独立構成で2基搭載。ノイズや歪みを抑えつつ、高出力を実現しています。
PCMデータは384kHz/32bit、DSDデータは11.2MHzに対応。3.5mmステレオミニプラグでの接続のほか、2.5mmと4.4mm、2種類のバランス接続に対応しているのもポイントです。また、Bluetoothを利用した送受信も可能で、ワイヤレスでも高音質サウンドが楽しめます。
本製品にはAndroid 7.0が搭載されており、Google Playからインストールしたストリーミングサービスアプリも使用可能。約15時間の連続再生が可能で、高速充電にも対応しています。5.15インチのディスプレイはタッチ操作が可能ですが、ボディサイドにカスタマイズ可能なマルチファンクションボタンも搭載。
物理ボタンでの操作を好む方にもおすすめのハイレゾ対応プレーヤーです。
アステル&ケルン(Astell&Kern) ハイレゾ対応オーディオプレーヤー A&norma SR25 AK-SR25

超高解像度サウンドの再生が可能なハイレゾ対応プレーヤーです。PCMデータは384kHz/32bit、DSDデータは11.2MHzに対応。比較的コンパクトなサイズながら、臨場感あふれるサウンドが楽しめます。
「Ultra Low Noise Filter」と呼ばれるオーディオ回路は、高速な信号処理が可能なだけでなく歪みやノイズも軽減する設計です。連続再生可能時間は約21時間。サウンドのクオリティを維持したまま、電力効率を高めています。
aptX HDやAAC、LDACなどのコーデックに対応したBluetooth接続も可能。ワイヤレスイヤホンやヘッドホンでも高音質なサウンドが鑑賞できます。内蔵メモリは64GB搭載。最大1TBまでのmicroSDカードに対応している点もおすすめです。
アステル&ケルン(Astell&Kern) ポータブルオーディオプレーヤー A&ultima SP2000

アステル&ケルンから発売されているハイレゾ対応プレーヤーのフラッグシップモデルです。旭化成エレクトロニクスのDACチップ「AK4490EQ」を採用。PCMデータは768kHz/32bit、DSDデータは22.4MHzに対応しています。
内蔵メモリーは512GBの大容量を備えているので、多数の高音質音源データを安心して保存可能。歪みやノイズを低減したクリアなサウンドを実現するバランス接続に対応しているのもポイントです。
本製品は2.4GHzと5GHzのWi-Fi接続が可能で、ストリーミングサービスを楽しみたい方にもおすすめ。ビデオストリーミングサービス機能「V-Link」にも対応しているので、動画鑑賞も楽しめます。また、高級感のあるレザーケースが付属しており、携帯時に傷や衝撃から本体を保護できる点もおすすめです。
Hiby デジタルオーディオプレイヤー R6ProAL

スタイリッシュで軽量なボディデザインのハイレゾ対応プレーヤーです。軽量なアルミニウム合金が採用されており、携帯性にも優れた仕様。CNC切削加工によるラウンドデザインは高級感があります。
PCMデータは384kHz/32bit、DSDデータは11.2MHzに対応。ノイズの軽減に必要な高品質パーツが多数使用されており、透き通るようなクリアなサウンドを実現しています。また、信頼性や耐久性に優れた4.4mmバランス接続端子「Pentaconn」が搭載されているのもポイントです。
本製品は2.4GHzと5GHzのWi-Fi接続にも対応。ストリーミングサービスを利用したい方にもおすすめです。
シャンリン(SHANLING) ハイレゾポータブルプレーヤー SHANLING M6 PRO

内蔵メモリーは32GBですが、最大2TBまでのmicroSDカードを利用できるハイレゾ対応プレーヤーです。優れた処理能力を誇るCPU「Snapdragon430」を搭載。ストレスを感じさせないスムーズなコントロールが可能です。
サイドに丸みをもたせたボディに、4.7インチの液晶パネルを搭載。背面のマットガラスパネルは滑らかで繊細な質感を有しています。本製品はハイゲインとローゲインに加えて、最大600mWの出力ができる「TurboMode」への切り替えも可能。
5種類のデジタルフィルターや10バンドのビジュアルイコライザー機能による音質カスタマイズができる点もおすすめです。
クエスタイル(Questyle) High-Res DAP QP2R

電流による独自の増幅システムを採用したハイレゾ対応プレーヤーです。特許技術である「カレントモードアンプテクノロジー」により、電圧ではなく電流による増幅を実現。歪みを低減するアンプ設計により、クリアなサウンド再生が可能です。
本製品は2.5mmのバランス接続にも対応。ボディに航空機グレードのアルミニウムを採用し、操作性と剛性を両立しています。
アイバッソオーディオ(iBasso Audio) デジタルオーディオプレイヤー iBasso Audio DX220

シャープのフルHD液晶ディスプレイを搭載したハイレゾ対応プレーヤー。4GBのメモリが搭載されているので、ストレスなくコントロールができます。
アンプモジュールには「AMP1 MKII」が搭載されていますが、アイバッソオーディオのデジタルオーディオプレイヤーである「DX200」や「DX150」のアンプとも交換可能。ゲインはHIGH・MID・LOWの3段階で調節できます。
連続再生可能時間は約8~9時間。QC3.0、PS2.0、MTK PE PLUSなどの急速充電規格に対応しています。
カイン(Cayin) デジタルオーディオプレイヤー N6ii DAP/A01

DACやアナログアンプ回路で構成されているマザーボードの交換が可能なハイレゾ対応プレーヤーです。別のオーディオマザーボードに取り替えれば、サウンドを根本的に変更できます。
「Snapdragon CPU」や4GBのメモリが搭載されており、処理速度が優れている点もおすすめです。ストレージは64GB内蔵。microSDカードを利用すれば、最大512GBまで増設できます。
コスパの高いハイレゾ対応プレーヤーおすすめモデル
ソニー(SONY) ウォークマンAシリーズ メモリータイプ NW-A55

多彩な機能が搭載されており、手軽に高音質が楽しめるハイレゾ対応プレーヤーです。ハイレゾ音源のクオリティを引き出すフルデジタルアンプ「S-Master HX」が搭載されており、迫力ある低音と繊細な空気感をリアルに再現できます。
MP3やCDなどの圧縮音源をハイレゾ相当までアップグレードできる「DSEE HX」機能も搭載。BluetoothのコーデックはLDACやaptXなどに対応しており、ワイヤレスでも高音質サウンドが楽しめます。
また、「USB-DAC機能」も搭載されているので、パソコンに保存されている音源であっても高音質で再生可能。アナログレコードの音色を再現できる「バイナルプロセッサー」が搭載されている点もおすすめです。
フィーオ(FiiO) デジタルオーディオプレーヤー M5 FIO-M5-S

リーズナブルな価格で高音質が楽しめるハイレゾ対応プレーヤーです。歪みやノイズの少ない高性能DACチップ「AK4377」を内蔵。PCMデータは384kHz/32bit、DSDデータは5.6MHzに対応しています。
低価格ながら、BluetoothのコーデックはAAC・aptX・aptX HD・LDACに対応。本体サイズが約45.3×42×13.7mmとコンパクトで、携帯性に優れているおすすめのモデルです。
オンキヨー(Onkyo) rubato Digital Audio Player DP-S1A

さまざまな音源を高音質で再生できるハイレゾ対応プレーヤーです。ESSのDACチップ「ES9018C2M」とアンプ「SABRE 9601K」を2基ずつ搭載。2.5mmバランス接続に対応しており、ノイズや歪みの少ないクリアなサウンドが楽しめます。
FLACやWAVは192kHz/32bitに対応しており、DSDは5.6MHzまでのネイティブ再生に対応。高音質なBluetoothコーデックであるaptX HDに対応しているのもポイントです。16bitや24bitの音源は、Hi-bit 32化が可能。
アナログの波形に近いナチュラルで臨場感あふれるサウンドを実現しています。ハイレゾ音源だけでなく、所有しているさまざまな圧縮音源を高音質で鑑賞できる、おすすめのモデルです。
パイオニア(Pioneer) ハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤー private XDP-20

手のひらに心地よく馴染むラウンドフォルムが特徴のハイレゾ対応プレーヤーです。圧縮音源やCD音源、ストリーミングサービスなどをハイレゾ相当の高音質までアップサンプリング可能。aptX HDに対応しているので、ワイヤレスでも高音質が楽しめます。
ハイレゾ音源はDSD・WAV・FLACに加えて、MQAにも対応。DACチップやアンプを2基ずつ搭載しているのもポイントです。5段階で低音が調節できる「BassEnhancer」機能や10バンドイコライザーも搭載。
3.5mmステレオミニプラグでの接続だけでなく、2.5mmバランス接続も可能です。本製品とパソコンをmicro USBケーブル接続すれば、ドラッグ・ドロップで簡単に楽曲転送が可能。音源データの管理や転送ができるソフト「X-DAP Link」が利用できる点もおすすめです。
ACTIVO ポータブルオーディオプレーヤー CT10

ラウンドエッジデザインによるシンプルなフォルムが特徴のハイレゾ対応プレーヤーです。フィット感が高く、手の平にも収まりやすい形状。優れた処理能力を誇る「Quad-Core CPU」が搭載されているので、快適に操作が行えます。
本製品はアイリバー社に開発支援を要請して製造されており、アンプやDACなどを一体型のモジュールにしたアステル&ケルンの「TERATON」を搭載。音質の高さを保持したまま、製品のコンパクト化を実現しています。
パソコンやネットワークHDDとは、「DLNA Link機能」を使ってワイヤレスで接続可能。aptX HDコーデックに対応したBluetooth接続にも対応しています。また、好みの音質に調節できるイコライザー機能も内蔵。Classic、Jazz、POP、Club、Rockなどのプリセットが搭載されており、曲のジャンルにあわせて選択できます。
ハイレゾ対応プレーヤーのAmazonランキングをチェック
ハイレゾ対応プレーヤーのAmazonの売れ筋ランキングもチェックしたい方はこちら。
ハイレゾ音源の高音質を楽しむためには、対応するプレーヤー選びが重要。大手オーディオメーカーの製品はもちろん、あまり聞きなれないブランドの製品のなかにもスペックの高いモデルがあるので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。