小学校などの教育現場でも見かけられるハンドベル。誰でも鳴らしやすく、パーティなどの余興で披露されることも多い楽器です。
この記事では、ハンドベルのおすすめモデルをご紹介。日本人になじみ深いミュージックベルのほか、技術力の求められる伝統的なイングリッシュベルまで、おすすめのモデルをピックアップしたので参考にしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。ハンドベルとは?
ハンドベルの歴史
ハンドベルは17世紀後半にイギリスで誕生した楽器です。教会の大きな鐘がルーツとされています。当時、教会の鐘は街全体へ儀式や現在時刻を知らせるために使用されており、生活のなかで重要な役割を担っていました。
そこで、教会の鐘を鳴らす役職についていた「リンガー」たちが教会の鐘を正確に鳴らせるよう、練習として考案されたのがハンドベルです。練習用から賛美歌などの伴奏として使われ始め、アメリカに渡ると世界的なメーカーも開発をスタートしました。
1970年頃は日本でも本格的にハンドベルが使われるように。しかし、ハンドベルは高価で重かったため広まらず、使いやすいよう改良され誕生したのが「ミュージックベル」です。日本発祥のミュージックベルは比較的安く軽いので子供でも演奏しやすく、教育用としても広く普及しています。
ハンドベルの種類
イングリッシュハンドベル
イギリスで誕生したオリジナルのハンドベルは「イングリッシュハンドベル」と呼ばれています。代表的なのはマルマーク・シューマリック・アプリハンドベルの3社です。
3オクターブで200万円ほど、1オクターブ揃えるだけでも数十万円ほどします。重量も音の高さによって変化し、重いモノは7〜8kgほどあり、演奏や運搬にも腕力が必要。男性が勇ましく振る姿も見受けられる楽器です。
演奏方法はミュージックベルと同じですが、振って音の出る方向が限られています。また、スプリングがないので振った後はベルに当たったままの状態。スムーズに演奏できるまでは、少し練習が必要です。
高価で演奏にはコツが必要ですが、荘厳で美しい音色は「天使の音色」とも評されます。
ミュージックベル
日本で誕生した後発のハンドベルは「ミュージックベル」と呼ばれています。高くても27音で20万円ほど。23音で3〜5万円のモデルも多数あります。8音で1万円以下のモノもあり、イングリッシュハンドベルと比べると手に入れやすいのが魅力です。
どの方向へ振っても音が出るため、小さな子供でも簡単に演奏可能。ベルひとつで100gほどと軽く、サイズも均一です。音階がわかりにくいため、演奏しやすいようベルの色を塗り分けてあるモノもあります。
また、一般的なハンド式のほか、軽く触れるだけで音が出るタッチ式やデスク式など、より手軽に演奏できるモノもラインナップ。幅広い年齢の方が合奏するシーンにもおすすめです。
ハンドベルの選び方
ハンド式・タッチ式・デスク式から選ぶ
ハンドベルには、ハンド式・タッチ式・デスク式の3種類があり、それぞれ演奏方法が異なります。ハンド式は、手に持って振り、音を鳴らすスタンダードな演奏方式のハンドベルです。
一方、タッチ式はハンドベルの持ち手部分の先端を、タッチするだけで音が鳴らせるタイプ。振る動作が省けるので、子供やお年寄りでも鳴らせます。ハンド式同様にベルを振って鳴らすことも可能です。
また、デスク式はハンドベルの持ち手を省いたタイプです。机の上にハンドベルを置き、ベルの先についたボタンに軽く触れるだけで音が鳴らせます。ベルの持ち替えが省けるので、1人でさまざまな楽器を同時に扱うときにも便利。
演奏するメンバーや曲に合わせて置き方を工夫することで、より幅広い演奏が可能です。
音域で選ぶ
20音または23音をセットにしたハンドベルが主流です。演奏したい曲が決まっている場合は、音数を調べてから購入するのがおすすめ。20音あれば多くの曲が演奏でき、「ジングルベル」「きよしこの夜」など有名なクリスマス曲も演奏できます。
さらに、23音以上あれば、より幅広い曲を演奏可能。5人以上でハンドベルを演奏したい方や、さまざまな曲をメドレー形式で演奏したい方にもおすすめです。
また、クリスマスだけ使いたい方やホームパーティなどで手軽にハンドベルを楽しみたい方には、8音のセットもおすすめ。8音あれば、「アメイジング・グレイス」「赤鼻のトナカイ」などが演奏できます。
なお、ハンドベルも含む多くの楽器は、対応音を音名で表記することがほとんど。たとえば、「C4〜C5」のように表記されています。音名表記に慣れていない方は、音階と音名を照らし合わせながら、適したモデルを選びましょう。
素材で選ぶ
ハンドベルは、キャスティングと呼ばれるベルの部分や、クラッパーと呼ばれるベルを叩くハンマー部分の材質によって音が変わります。キャスティングの材質は、高価なモノから順に真鍮製・鉄製・中炭銅製の3種類が主流です。
音色が最も澄んでいるのは真鍮製のハンドベル。しかし、真鍮製のハンドベルは価格が高いため、本格的に演奏したい方や音をじっくり楽しみたい方に向いています。
クリスマスの余興など、短期間だけ使う場合は、安価な銅製のハンドベルがおすすめ。本体にはカラー塗装や金銀メッキ塗装が施されているため高級感があり、インテリアとして飾りたいときにも便利です。
クラッパーの材質として代表的なのは、硬質樹脂とゴム製の2種類。硬質樹脂は透き通った音色、ゴム製は柔らかな音色が奏でられます。
カラーで選ぶ
一般的に広く普及しているミュージックベルタイプのハンドベルは、サイズと重量がほぼ均一。見た目からは音の判別がつきにくいため、カラーリングが重要な役割を担います。
とくに楽譜に触れる機会が少なかった方や、楽譜を読めない方が使う場合、音で色分けされているモノがおすすめです。色で覚えられるので、誰でもスムーズに演奏へ参加可能。また、カラフルなデザインは、置いているだけで華やかな空間を演出します。
一方、結婚式などのフォーマルな場では、金銀メッキの施されたシンプルなカラーがマッチ。シンプルなカラーリングのハンドベルなら幅広いシーンに対応できます。
セット販売か単音販売かで選ぶ
ハンドベルにはセット販売と単音販売があります。セット販売の場合、必要な音がまとめて手に入るのが魅力。余興などで短期間だけ使う場合におすすめです。
ただ、セット販売の場合取り替えが効かないモデルがほとんど。1音でも鳴らなくなるとセットで購入し直す必要があります。
長期間ハンドベル演奏をする場合は、1音だけ取り換えやすい単音販売のハンドベルがおすすめです。セット販売より手間と費用はかかりますが、破損しても単音で買い直せるため長期間使えます。
また、単音販売の場合、買い足しも簡単にできます。はじめは8音だけ揃えて、慣れてきてから20音まで揃えるなど、習熟度に合わせて音数を増やすことも可能です。使用用途などに合わせて選びましょう。
ハンドベルのおすすめ
マルマーク(Malmark) ハンドベル
3オクターブに対応したイングリッシュハンドベルです。倍音を抑えた華やかなサウンドが特徴。絶対音に近い正確の音で、弦楽器や管楽器など、ほかの楽器ともスムーズに合わせやすいのが魅力です。
また、クラッパーを手動で回転できる「クイック・アジャスト」機能を搭載。ソフト・ミドル・ハードの3種類から音色を変更でき、曲目に合わせた音作りにも便利です。
シューマリック(SCHULMERICH) ハンドベル
鐘らしいたっぷりと倍音を聴かせた伝統的なハンドベルです。ハンドベル専用のオリジナル曲や、賛美歌などの宗教音楽に向いています。
また、マイナスドライバーを使えば、音色の変更が可能。教会の催しなどで、伝統的な曲を演奏したい方におすすめです。
ベルは高級感のあるゴールドで統一されていますが、ハンドガードの部分がピアノの白鍵と黒鍵のように金と黒に分かれています。演奏中もスムーズに見分けられ、使いやすさも良好です。
アプリ(Apply) ハンドベル APHB-37
C4〜C7まで、3オクターブ37音に対応したイングリッシュハンドベルです。幅広い曲が演奏できる高級なモデル。ベルには青銅を使用し、グリップには牛革と樹脂を使用しており、イングリッシュハンドベルならではの、澄んだ音が楽しめます。
ベル収納バッグが4つ付属するほか、ベル本体1音ごとに、音名刺繍が入った巾着袋が付属。メンテナンスに必要な専用ドライバーもついているので、本格的なイングリッシュハンドベルをはじめて使う方にもおすすめです。
全音(ZEN-ON) ミュージックベル カラータッチ式タイプ CBR-20T
A3~E5まで20音セットのハンドベルです。3人程度で演奏したい方におすすめ。音階ごとに色が異なったカラフルなモデルのため、ハンドベル初心者の方も演奏できます。見た目も華やかで、クリスマス会や発表会などにもおすすめです。
また、本製品は2種類の演奏方法が楽しめるタッチ式。3連符やテンポの速い曲も演奏しやすいのがポイントです。
クラッパーには硬質樹脂を採用。ベルには中炭鋼を使用しており、透き通った音色が安く楽しめる製品です。
全音(ZEN-ON) ミュージックベル・スーパー MB-SP
幅広い曲に対応できる27音セットのハンドベルです。シルバーのメッキ塗装を施した上品なデザインで、結婚式などフォーマルなシーンの演奏におすすめ。24金メッキ塗装を施した音名プレートがついているので、スムーズに使えるのが魅力です。
クラッパーにはゴム素材を採用。ゴムのなかでも硬いモノを使っているため、高い音も柔らかく、大きく鳴らせます。
また、ベルには音階によって異なる素材を採用。低音域には真鍮、高音域には鉄を使っています。重量は1つ約248gあり、やや重めなので、ハンドベル演奏に慣れている方におすすめです。
やや高価ですが、その分透き通った音が楽しめます。単音での購入もでき、1音だけ破損した場合も交換可能。サークル活動などで長期間演奏する方や、さまざまな場所で演奏する機会がある方におすすめです。
キョーリツコーポレーション(KC) Bell Chorus MB23K/C
ベルには金メッキを施し、持ち手をブラックとホワイトで統一した高級感のあるおしゃれなデザインのハンドベルです。ピアノの白鍵と黒鍵のように、持ち手の色が分かれており、持ち手の先端には音階を表記。使いやすさも良好です。
A3〜G5の23音あり、本格的な演奏にも向いています。安いので、手軽にさまざまな曲を演奏してみたい方にもおすすめです。
単音の販売はしていないため、クリスマスの余興などで短期間使用する方向け。化粧箱がついているので、使用しないときはケースに入れて収納できます。
鈴木楽器製作所(SUZUKI) ベルハーモニー デスクタイプ 幹音 MBD-8
明るく楽しげなカラーリングのハンドベルです。のタッチするだけで音が鳴らせるデスク式を採用。音によって色分けされているので、楽譜が読めなくても音を覚えやすく、簡単に演奏可能です。
幹音のみの1オクターブ分8音のセットで、タッチ部分には音階表記がされています。ハンドベル初心者の方など、音名がわからない場合も触りながら音楽に親しむことが可能。音楽教育用としてはもちろん、譜読みに不慣れな大人にもおすすめの製品です。
キョーリツコーポレーション(KC) Bear Desk Bells MB-8DB
くまをモチーフにしたかわいいデザインのハンドベルです。小さな子供でも鳴らしやすいデスク式。くまが被っている帽子を押すことで音が鳴ります。
帽子の色は音によって異なるので、楽譜が読めない方でも音を覚えられます。はじめての楽器としてもおすすめです。化粧箱が付属するため保管しやすいほか、音楽教室や旅行などへの持ち運びもできます。
ハンドベルのAmazon・楽天市場ランキングをチェック
ハンドベルのAmazon・楽天市場の売れ筋ランキングをチェックしたい方はこちら。
ハンドベルを複数人で演奏する場合、1人につき3〜4個のベルを担当するのがスタンダードです。20音のハンドベルを使う場合は、5人以上のメンバーで演奏するのがおすすめ。ただ、担当しやすい音数は年齢・経験・曲目などによって異なります。小さな子供の場合は1人1音など、メンバーの調子に合わせて選びましょう。