ソルトウォーターで使う頻度が多い「シンキングペンシル」。ミノーやバイブレーションのように激しく動かず、フラフラと泳いだり、ユラユラと尾っぽを揺らしたり、クネクネとS字を描いたりと、いずれも弱々しいアクションでバイトを誘うのが特徴です。
そこで今回は、シンキングペンシルのおすすめモデルをご紹介。シーバス向けのほか、ヒラメやマゴチなどのフラットフィッシュ、ブリやヒラマサなどの青物向けのアイテムもピックアップしたので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
シンキングペンシルとは?

By: amazon.co.jp
「シンキングペンシル」とは、略して「シンペン」と呼ばれることもあるアイテムで、水面直下を泳がせることができるハードプラグ。水面に浮くトップウォーターの「ペンシルベイト」のようなシンプルな見た目ですが、シンキングと名のつく通り、沈むタイプのルアーです。
動きとしてはナチュラルに泳ぐのが特徴。より喰わせを意識したい場合はゆっくりと巻き、リアクション気味に口を使わせたい場合はトゥイッチやジャークなどのロッドアクションを加えるのが基本となります。
シンキングペンシルの使い方
アクションの基本はただ巻き・トゥイッチ・ジャークの3つ

シンキングペンシルの使い方として代表的なのは「ただ巻き」「トゥイッチ」「ジャーク」の3つ。リーリングスピードを意識したり、ロッドアクションをつけたりすることでバイトを誘えるのがポイントです。
「ただ巻き」はその名の通り、ただただ巻き続けること。より早く巻くことを「高速巻き」、可能な限りゆっくり巻くことを「デッドスロー」と言います。
「トゥイッチ」はロッドティップをチョンチョンと操作すること。ルアーがダートしたり、ヒラを打ったりすることで魚の本能を刺激します。ラインは張らず緩めずにして、リズムよく動かすのがコツです。
「ジャーク」はリーリングと同時にロッドティップで水面を叩くように下げ続けてルアーを動かすこと。ロッドは縦方向に、リーリングは円を描くように回すのがポイントです。アクションとしては左右にダートしながらも並行な動きで泳ぎ続けるのが特徴。また、リアクションバイトの要素も強いので、その点も意識しておきましょう。
流れのある場所ではアップクロスでのキャストを意識

シンキングペンシルはベイトが弱々しく泳いだり、漂っているシーンを演出できたりするのがポイント。特にシーバス狙いで湾奥や汽水域の河川の表層を攻略する際はアップクロス(アップストリーム)で上流に向けて斜めにキャストし、流れに乗せるのが効果的です。
なかでもシーバスがバチを捕食している春の時期、いわゆる「バチ抜け」のシーズンはシンキングペンシルの出番。水面がざわつき、バシャバシャとライズしているスポットを確認したらその手前からルアーを流して、狙いどころに送り込むことを意識しましょう。
シンキングペンシルの選び方
スペックで選ぶ

By: amazon.co.jp
シンキングペンシルは細く長いボディシェイプで浮力を、内部ウエイト構造で重さを確保。よりウエイトが軽いほうが浅いレンジを引きやすくなりますが、軽すぎると飛距離が出せないので、そのバランスが重要となります。
特にシーバス向きのアイテムはミノー寄りでレングス・ウエイト・潜行レンジもそれに近いスペック。一方、フラットフィシュを狙うサーフや青物が隣接する磯場などでは、レングスとウエイトが十分にあるメタルジ寄りのスペックになります。購入する際は確認しておきましょう。
シンキングペンシルのおすすめ|シーバス
ラッキークラフト(Lucky Craft) ワンダー
シンキングペンシルにおける定番モデル。サイズラインナップが豊富に揃っているのはもちろん、2本フックや3本フック、さらにはジョイントやスリムなどさまざまなタイプが用意されているのが特徴です。
いずれも空気抵抗が少なく、飛距離が出るのもポイント。水面直下をヨタヨタと泳ぐナチュラルなローリングアクションで、しっかりとバイトを誘えます。実績十分のおすすめアイテムです。
ジャクソン(Jackson) にょろにょろ
細みのシルエットが特徴的なシンキングペンシル。バチのほか、サヨリやシラスなどの小魚も演出できるので、捕食しているベイトを問わず扱えるのが特徴です。
対象魚も幅広く、ソルトのシーバスはもちろん、メバルなどのライトゲームのほか、淡水のバスやトラウトなどあらゆるフィッシュイーターに効果的。ラインナップは4種類で、小さいサイズは60mm・3.5gから大きいサイズは125mm・14gまで揃っています。
アムズデザイン(AMS Design) アイマ カーム
ハードプラグながらソフトベイトのように喰わせを意識して使えるシンキングペンシル。スリムながら遠投性能に優れており、広範囲を探りやすいのが特徴です。
スイムレンジは水面直下。ゆっくりと引いてもバランスが崩れにくく、よりナチュラルに攻められるのも魅力です。サイズはシーバス狙いなら80mm・7gと110mm・11gを、メバル狙いなら60mm・4.8gの「meba CALM」をチョイスしましょう。
アムズデザイン(AMS Design) アイマ ヨイチ

十分なウエイトを備えたシンキングペンシル。飛距離を稼げるので、シーバスのエリアとしては広大な河川や磯、さらにフラットフィッシュ狙いであればサーブでも扱いやすいのが特徴です。
サイズとしては99mm・28gの「YOICHI 99」をベースに、長さは同一ながら軽い「YOICHI 99 LIGHT」や重たい「YOICHI 99 BALLISTA」もラインナップ。さらにはひと回り小さい「YOICHI 80」も用意されているので、フィールドやベイトに合わせて使い分けるのがおすすめです。
アムズデザイン(AMS Design) アイマ アルデンテ

腹部分に独特の突起があるシンキングペンシル。水面直下のレンジキープがしやすいほか、デッドスローで引いてもロールするので、セレクティブな魚に対しても効果を発揮します。
リトリーブ時にしっかりと波紋が出るのもポイント。後方固定重心で、飛距離が出やすいのも魅力です。サイズは95mm・7.1gと70mm・4gの2種類で、比較的軽めのウエイトが揃っています。
ダイワ(Daiwa) モアザン ガルバ

ショートリップを備えたシンキングペンシル。水面直下から20cmラインをゆっくりと引くために開発されたモデルで、タフコンディション下でもバイトを誘えるのが特徴です。
ボディはやや太めで、揚力を意識した設計を採用。内部スペースが確保されている分、ウエイトも仕込めるのでしっかりと飛距離も出せます。本製品はオリジナルモデルですが、ラインナップとしはロングやスリムタイプも用意されているので、気になる方は併せてチェックしておきましょう。
ダイワ(Daiwa) モアザン キャロット 72S

独特のヘッド形状を採用したシンキングペンシル。0.8mm厚のメタルプレートを備えており、水流をしっかりと掴みつつも、過度なアクションを抑え込む役割を担っているのが特徴です。
また、ボディ素材は樹脂で、中央部には低重心化を図ったタングステンウエイトを搭載。弱々しくユラユラと泳ぐのが魅力です。なお、ラインアイに糸を結ぶ際は直結するとダメージを受けるので、スナップで接続するようにしましょう。
ダイワ(Daiwa) モアザン スイッチヒッター

蛇行して泳ぐスラロームアクションが特徴のシンキングペンシル。さまざまなベイトフィッシュパターンに対応できるモデルで、使うフィールドも湾奥から河口、干潟など、さまざまな場面で使えるのも魅力です。
ラインアイは横アイとなっており、よりアクションを助長させることに寄与。飛距離も十分に出るので広範囲を探りやすいのもポイントです。本製品はオリジナルモデルですが複数タイプが用意されているので、気になる方はほかのモデルもチェックしておきましょう。
ダイワ(Daiwa) モアザン スラップヒッター 120S

ジョイントタイプのシンキングペンシル。3連結のボディ形状により、ユラユラと泳ぎながら魚にしっかりとアピールできるのが特徴です。
使い方としては、ただ巻きはもちろん、ストップ&ゴーで緩急をつけるのもおすすめ。ポーズ中でも惰性で動くので、よりナチュラルに漂わせてバイトを誘発できます。
ダイワ(Daiwa) モアザン バレンテ 90S

ラインアイを2つ備えたシンキングペンシル。プレス加工したメタルプレートの2WAY仕様で、上アイはワイドなアクション、下アイはよりタイトなアクションと使い分けられます。
形状としてはベイトフィッシュライクなスリムボディを採用。また、固定重心なのでロッドアクションに対するレスポンスも良好です。なお、糸を直結するとラインブレイクする恐れがあるので、スナップで接続するようにしましょう。
シマノ(SHIMANO) エクスセンス スタッガリングスイマー

1度廃盤になったものの、ユーザーからの声を受けて復刻したシンキングモデル。使い方としてはただただゆっくりと巻いて、水面直下を浮遊するベイトフィッシュをイメージするのがコツです。
動きとしてはユラユラと泳ぐスラロームアクションが特徴。シーズンやエリアを問わず使えるのはもちろん、デイゲーム・ナイトゲームのどちらでも効果を発揮します。汎用性の高いおすすめアイテムです。
シマノ(SHIMANO) エクスセンス クー

水面直下10cmを狙えるシンキングペンシル。厳密にはフローティングですが、ボディ全体は水面に浸かるので、表層に追い込まれてたベイトを演出できるのが特徴です。
サイズラインナップが豊富なのもポイント。バチのほか、イワシやボラなど、さまざまな捕食対象をイミテートできるのも魅力です。
シマノ(SHIMANO) エクスセンス スライドアサシン

アピール力にこだわったシンキングペンシル。ワイドなS字を描くスラロームアクションが特徴で、捕食スイッチをしっかりと入れられます。
スイム姿勢もフォール時の姿勢もほぼ水平を保ち、ロッドアクションを加えやすいのもポイント。貫通ワイヤーを採用しているので耐久性も良好です。フックは#4を採用。湾岸部のシーバスのほか、磯場のヒラスズキにも安心して使えるモデルです。
シマノ(SHIMANO) エクスセンス トライデント

飛距離重視でシンキングペンシルを選びたい方におすすめのアイテム。カバーするレンジは浅く、表層付近を回遊するベイトフィッシュをイミテートできるのが特徴です。
サイズラインナップとしては90S・115Sと揃っていますが、どちらにも採用されているボーン素材モデルは低比重かつ高強度。キャスタビリティに優れているほか、泳ぎが安定しているのも魅力です。
デュエル(DUEL) 3D インショア トゥイッチベイト

その名の通り、トゥイッチでの使用がメインとなるシンキングペンシル。スローシンキング仕様で、水面直下のレンジをキープしたままアクションできるのが特徴です。
ボディにはインナーシート、ホログラムシートが採用されており、カラーリングにこだわっているのもポイント。また、3Dプリズムフィニッシュによって高いフラッシング効果も期待できます。
デュエル(DUEL) ハードコア LG シンキングペンシル

長さ50mm・重さ4gと比較的小さめのシンキングペンシル。フッコやセイゴクラスのシーバスのほか、メバルなどのライトゲームでも使えるのが特徴です。
また、サイズのわりに飛距離が出る「ニューマグネット重心移動システム」を採用しているのもポイント。カラーラインナップも豊富で、街灯に反応する「紫外線色」やナイトゲームでぼんやりと輝く「夜光」も揃っています。
タックルハウス(TACKLE HOUSE) クルーズ シンキングペンシル

ラインアイがやや下向きに付いているシンキングペンシル。トップウォーターのペンシルベイトに近い見た目が特徴で、水絡みがよく、安定した泳ぎで誘えるのが特徴です。
また、固定重心を採用しており、流れのなかでもしっかりと動くのも魅力。警戒心の高い魚に対してもしっかりと口を使わせられるおすすめのモデルです。
バレーヒル(Valleyhill) 邪道 ヤルキスティック

シーバスフィッシングにおけるバチ抜けパターンに特化したシンキングペンシル。クネクネとボディをロールさせ、ヨタヨタと水面直下を弱々しく泳ぐのが特徴です。
レングスは93mmと長めながら、細みのためウエイトは8g。使うシーンは選びませんが、特に入り組んだ湾奥でタイトに攻めたいに有効です。実績のあるルアーなので、気になる方はぜひ試してみてください。
バレーヒル(Valleyhill) 邪道 ヨレヨレ

細みのメタルジグのようにも見えるシンキングペンシル。硬質発泡材ボディと多段ウエイト、さらには内部のワイヤー構造によって、名前の通りヨレヨレ泳ぐのが特徴です。
中身がしっかりと詰まっているので飛距離が出るのもポイント。リトリーブスピードに対するレスポンスもよく、低速から高速までしっかりとカバーできるのも魅力です。
スカジットデザインズ(SKAGIT DESIGNS) スライドベイトヘビーワン

ヘビーウエイトタイプのシンキングペンシル。ラインナップとしては複数あり、90mmでは20gと28g、120mmでは40gが用意されています。
本製品は90mm・28gとなっているので、大遠投して遠くの魚を掛けたい際におすすめのアイテム。レンジはやや深く、1.5mラインを通すのが目安で、トィッチを入れてヒラを打たせ、バイトを誘うのが効果的です。
デュオ(DUO) ベイルーフ マニック

水面直下を引くシンキングペンシルのなかでもよりスイムレンジが浅いタイプ。やや尻下がりで、ユラユラとロールしながら泳ぐのが特徴です。
サイズラインナップが豊富なのもポイント。75や95などはトレブルフックが2本付いていますが、135や155はトレブルフックが3本付いています。シーバスフィッシングにおいてはバチ抜けパターンでもベイトフィッシュパターンでも使えるので、ぜひ押さえておきましょう。
ブルーブルー(Blue Blue) スネコン
やや太めのシンキングペンシル。ヘッドの突起によりあえて重心を不安定にすることで、ワイドなS字を描きながら泳ぐのが特徴です。
使い方としてはただ巻きしたり、時折ポーズを入れたりと、リズムに変化をつけるのもアリ。サイズラインナップも50S・90S・130S・180S・220Sと豊富に揃っているので、ライトゲームからビッグフィッシュ狙いまで対応できます。
ブルーブルー(Blue Blue) アービン150S

細みでロングタイプのシンキングペンシル。磯場のあらゆるフィッシュイーターに有効で、シーバスでは特にヒラスズキを攻略する際におすすめのルアーです。
浮き上がりのよさが特徴で、ゆっくりと引っ張ってこれるのもポイント。ウエイトは40gで十分な飛距離が出せるので、サーチ能力にも長けています。
ボディには貫通ワイヤーを通しており、耐久性も良好。フックも大きめを採用しており、ビッグフィッシュにしっかりと対応できるのも魅力です。
メガバス(Megabass) ゲンマ110S

汎用性の高いシンキングペンシル。フィールドやフィッシュイーターを問わず使えるアイテムで、特に大型を狙いたい方におすすめのルアーです。
特徴は先端に付いているスイミングプレート。ルアーの動き出しのよさ、スイム姿勢の安定、引き抵抗の手応えなど、アクションと使い勝手に配慮した仕様となっています。
シンキングペンシルのおすすめ|フラットフィッシュ・青物
ダイワ(Daiwa) 鮃狂(フラットジャンキー)サーフブレイカー スリム 95S

ヒラメやマゴチなどのフラットフィッシュをターゲットとしたシンキングペンシル。豊富なラインナップが揃っていますが、いずれも十分なウエイトが備わっており、しっかりと飛距離が出せるのが特徴です。
本製品はスリムタイプの95mmで、重さは30g。アクションとしてはただ巻きのほか、ボトムまで落としてリフト&フォールさせるのも有効です。
シマノ(SHIMANO) 熱砂 シースパロー

イナダなどのサーフの青物狙いに効果を発揮するシンキングペンシル。大遠投フルキャストして広範囲をサーチし、しっかりとアピールできるのが特徴です。
ラインナップとしては95mmと105mmの2種類のほか、より大きい「シースパローロング 130HS」も用意。ベイトフィッシュサイズや狙う魚の大きさを意識して選択するようにしましょう。
デュオ(DUO) ビーチウォーカー ウェッジ

サーフでヒラメなどのフラットフィッシュを攻略する際におすすめのシンキングペンシル。存在感をしっかりと示せるのが特徴です。
アクションとしてはゆったりと泳がすのがポイント。カバーするレンジもシリーズ共通で0.5〜3mラインになっているので、ベイトサイズや飛距離の違いで使い分けるのがおすすめです。
タックルハウス(TACKLE HOUSE) コンタクト ファルケ

サーフ・青物のどちらにも狙えるシンキングペンシル。タイプとしてはスローシンキングで、ウエイトが十分にあったり、フィンが備わっていたり、やや上向きのラインアイがセットされていたりと、比較的早い展開で使用するのがおすすめです。
ボディには貫通ワイヤーを採用しており、強度も確保。ただ巻きでナリュラルに誘うのはもちろん、ロッドアクションを入れて激しくアピールさせるのも有効です。
マリア(Maria) リライズS

磯場で青物を狙う際におすすめのシンキングペンシル。トップウォーターにもメタルジグにも反応しない場合に効果的なアイテムで、深いところからの誘い上げや喰い上げでバイトを誘えるのが特徴です。
動かし方としてはキャストしたらボトムまで落とし、そこから軽く巻き上げて底から離したら、ジャークを開始。時折ポーズを入れたり、フォールさせたりして、喰わせの間をつくるのがポイントです。
ブルーブルー(Blue Blue) ガチスラ

ロングサイズかつヘビーウエイトのシンキングペンシル。青物のなかでも特に大型を狙いたい方におすすめのアイテムです。
使い方としては高速巻きで回遊するベイトフィッシュを意識したり、ジャークを入れて逃げ惑う魚を演出したりするのがポイント。引き抵抗は比較的軽めで、操作しやすいのも魅力です。磯・船を問わず、とにかく飛距離を出してビッグフィッシュを仕留めたいアングラーは、ぜひチェックしておきましょう。
シンキングペンシルはリップが付いていないミノー、いわゆる「リップレスミノー」と混同しがち。厳密な定義はありませんが、シンキングペンシルのほうがやや細み、リップレスミノーのほうがやや体高があって動きもベイトフィッシュライクなタイプが多くあります。また、シンキングペンシルは当然シンキングですが、リップレスミノーはフローティングやサスペンド、シンキングなどに分かれている場合もあるので、そうした点は留意しておきましょう。