小型弦楽器のウクレレ。そのかわいらしいフォルムと4弦仕様の弾きやすさは、気軽に演奏を楽しめるとして幅広い年齢層の方から人気を得ています。ただ、ウクレレ弦には素材や太さによる違いがあり、はじめて弦を替える際はどれを購入したらよいのか迷ってしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、おすすめのウクレレ弦をピックアップ。あわせて選び方を解説するので、購入する際の参考にしてみてください。
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素材で選ぶ
ナイロン弦
ウクレレ弦には大きく分けて3種類ありますが、もっともスタンダードなのがナイロン弦。押さえやすいため初心者に最適な弦で、工場出荷時のウクレレに張られている場合が多いです。
ナイロン弦はさらにクリアタイプとブラックタイプに分かれており、クリアタイプは素直な柔らかめの音質が特徴。ブラックタイプはクリアタイプより低音の押し出しが強めで、メリハリがあって粘りを感じる音質です。ナイロンは紫外線に弱い、吸湿性が高いなど耐久性にやや難があります。
フロロカーボン弦
魚釣りで使用されていることで知られているフロロカーボン弦は、ウクレレ弦としても多く使用されています。フッ素と炭素の化合物を原料としており、ナイロン弦と比較して耐久性に優れているほか、硬めで伸びが少ないのが特徴。細めで押さえやすく音量もしっかりしているため、プロのアーティストにも愛用されています。
フロロカーボン弦にもクリアタイプやブラウン、ブラックなどの褐色タイプがあり、クリアタイプはヌケのよいクリーンな音質が特徴。褐色タイプはクリアタイプと比べて太めの音質ですが、いずれもナイロン弦より艶のある高音が特徴です。
ナイルガット弦
ナイロン弦が主流となる前に使われていた、牛やひつじの腸を材料としたガット弦の柔らかい音を再現すべく開発された弦がナイルガット弦です。ナイロンでもフロロカーボンでもない、成分の異なる3つのプラスチックを配合した素材を使用しています。
ガット弦の柔らかい音質を再現しつつ、クリアできらびやかさを感じる音質が特徴。ガット弦にはない安定したチューニングも実現しています。
また、ガット弦と比べて強度に優れているほか、温度変化に強く湿気など環境に影響されにくいのがメリット。イタリアの弦メーカー「Aquila」が販売しており、やや価格は高めですが、ガット弦に似た特性を楽しみたい方におすすめです。
HIGH-GかLOW-Gかで選ぶ
HIGH-G
ウクレレのセッティングには2種類あります。4弦を高いG(ソの音)にあわせる「HIGH-G」と、低いGの「LOW-G」です。それぞれ響きが異なるため、弾きたい曲や演奏スタイルにあわせて選択する必要があります。HIGH-Gの弦でチューニングを低いGにあわせてもLOW-Gのサウンドは出せません。
HIGH-Gはストレート弾きしたときのウクレレらしい、高音のコロコロとしたサウンドが特徴。通常、工場出荷時のウクレレにはHIGH-Gが張られており、はじめてウクレレ弦を張り替える場合におすすめです。
LOW-G
ウクレレ弦の4弦を低いGにあわせて使用するLOW-Gはソロ弾きなど、メロディを奏でるときに最適なタイプ。音の広がりを感じられ、アレンジして弾きやすいのが特徴です。LOW-Gは単品のバラ売りもありますが、初心者の場合はセット品がおすすめ。セットで張り替えたほうが弦の調整がしやすいため便利です。
ただ、一般的なウクレレはHIGH-Gを使用することを前提にブリッジやナットの溝が設計されているため、弦交換の際は注意しておきましょう。
弦の太さで選ぶ
ウクレレ弦にはさまざまな太さがあり、それぞれ押さえやすさや音色も異なります。細い弦ほど押さえやすく高音がよく響くのが特徴。初心者なら、最初は細めのウクレレ弦で練習するのがおすすめです。太い弦は細い弦と比べてやや押さえにくいですが、音量が大きめでダイナミックな演奏スタイルに適しています。
購入したウクレレに張ってある弦と同じ太さの弦に張り替えるのは問題ないですが、太さを変えたい場合は注意が必要。細い弦から太い弦に張り替える際は、ブリッジやナットの溝を削らなければならないケースがあるため注意しておきましょう。
ウクレレ弦のおすすめメーカー
マーチン(Martin)
世界的なアコースティック楽器のトップブランド。1833年にドイツからアメリカに移住した、クリスチャン・フレデリック・マーチン氏によって創業されました。ウクレレ弦においてはフロロカーボン弦のほか、新素材を採用した弦もラインナップしています。
「Aquila社」と共同開発したグラファイト・グレイ・ポリガット弦「Martin Unkulele Premium」は、フロロカーボン弦と比較して金属的な音が抑えられており、ウクレレらしい自然な音を鳴らせるとして高い評価を受けています。
オルカス(ORCAS)
オルカスは日本発のウクレレアクセサリーブランド。価格・品質・使いやすさを追求した魅力的なラインナップは、日本国内はもとより海外のユーザーからも幅広い支持を得ています。
ウクレレ弦ではフロロカーボン弦のブラックタイプを中心にラインナップ。独自のヒート処理を施した弦は、従来のフロロカーボン弦と比較してナチュラルなサウンドでソフトなテンション感が特徴です。ナイロンからの張り替え時も違和感が少ないとして人気を得ています。
ワース(Worth)
フロロカーボン弦を取り扱っているウクレレ専門メーカー。ブラウンカラーとクリアカラーの全46種類と豊富なラインナップを誇っています。演奏者が弾きやすいタッチを追求して製造している弦は、ストローク・ソロプレイともに理想のサウンドを出せるとして高く評価されています。
また、音抜けがよく豊富な音量を持つ弦を作ることもテーマに掲げており、ウクレレが持つ本来の音色を引き出す弦作りをおこなっている信頼性の高いメーカーです。
ウクレレ弦のおすすめ
マーチン(Martin) ウクレレ弦 M600 CLEAR FLUOROCARBON SOPRANO
世界的アコースティック楽器メーカー「マーチン」のウクレレ弦です。フロロカーボン弦ならではの音量感のあるクリアな音質が特徴。ソロ弾きよりストローク奏法におすすめのモデルです。パワフルな演奏はもちろん、繊細な演奏も可能。さまざまなジャンルやスタイルで活用できます。
弦は細めで初心者に押さえやすいのもポイント。色が透明なので雰囲気を変えたい場合にも適しています。
マーチン(Martin) ウクレレ弦 M625 Ukulele Premium Polygut Tenor
「Aquila社」と共同開発したグラファイト・グレイ・ポリガット弦「Martin Unkulele Premium」を採用したウクレレ弦です。コンサートサイズより一回り大きいテナーウクレレ用。フロロカーボン弦と比べて金属的な音が抑えられており、クリアでバランスに優れた上質な音色が特徴です。
ピッチ感にも優れており、伸びのあるサスティーンも魅力。価格は少し高めですが、ウクレレの持つ本来の音を鳴らせる弦を探している方におすすめです。
オルカス(ORCAS) ウクレレ弦 セット OS-MED
素材に耐久性・安定性に優れたフロロカーボンを採用したウクレレ弦。吸水しにくい素材で温度や湿度による影響を受けにくいため、安定したチューニングをキープします。ブラックタイプで太く艶のある高音が特徴。独自のヒート処理を施しており、従来のフロロカーボン弦と比べてナチュラルなサウンドも魅力です。
演奏時のテンション感は通常のフロロカーボン弦よりソフトな印象に。ナイロンから張り替えても違和感が少なく、はじめてフロロカーボン弦を使用する方におすすめのモデルです。
ワース(Worth) ウクレレ弦 CM-LG クリアフロロカーボン弦 セット Low-G
フロロカーボン弦にこだわった開発をおこなっているウクレレ弦専門メーカー「ワース」のウクレレ弦。クリアタイプのLOW-Gモデルです。ヌケのよいクリーンな音質が特徴でソロ弾きに最適。太さは細めなので初心者にも押さえやすく、はじめてフロロカーボン弦に張り替える方におすすめのモデルです。
吸湿しないフロロカーボンの特性により、チューニングの安定性も抜群。LOW-Gモデルにはじめて張り替える際は、ナットやブリッジの溝を広げる必要がある恐れがあるので注意しておきましょう。
オルカス(ORCAS) BLACK FLUORO CARBON STRINGS OS-LGT
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耐久性・安定性に優れたフロロカーボンを使用したウクレレ弦です。ゲージが0.019・0.025・0.029・0.022インチと細いことが特徴。弦が細い楽器に慣れている方にもおすすめです。
フロロカーボンのウクレレ弦としては柔らかめのテンションもポイント。ナイロン弦のような感覚でプレイできます。
しっかりとしたサスティーンとパワフルな音も魅力。現代的なウクレレサウンドを求める方にもおすすめです。
オルカス(ORCAS) BLACK FLUORO CARBON STRINGS OS-HARD
パワフルな弾き心地を求める方におすすめの、オルカスの定番ウクレレ弦のハードゲージです。フロロカーボンならではの力強いサウンドに、ハードゲージのテンション感が加わり、ラウドな音を生み出します。現代的なウクレレプレイを目指している方にもおすすめです。
フロロカーボンは温度や湿度の影響を受けにくく、チューニングが安定しやすいこともポイント。屋外ライブで使いたい方にもおすすめです。また、耐久性も高く、弦が長持ちしやすいことも魅力。ランニングコストを抑えたい方にもおすすめです。
オルカス(ORCAS) BLACK FLUORO CARBON STRINGS OS-LGT LG
リーズナブルな価格帯のLOW-Gウクレレ弦です。力強いサウンドも特徴で、LOW-Gのニュアンスをはっきりと表現できます。ゲージは0.019・0.025・0.029・0.036インチです。
素材はフロロカーボンで耐久性が高いことも魅力。弦が長持ちしやすく、ランニングコストも抑えられます。出費を抑えられるため、LOW-Gチューニングを試してみたい方にもおすすめです。
ワース(Worth) ウクレレ弦 BM ブラウンフロロカーボン弦 セット
素材にフロロカーボンを採用したブラウンのウクレレ弦です。ワースのウクレレ弦では基準となるセットであり、ストローク奏法とソロ弾きのどちらにも対応。はじめてフロロカーボン弦を使用する方に最適です。吸湿性がなく紫外線にも強いなど耐久性に優れており、屋外で演奏することが多い方にも適しています。
ブラウンタイプは柔らかくマイルドな音色が特徴。フロロカーボン弦特有の金属的な音色が苦手な方にもおすすめのモデルです。
ダダリオ( D’Addario) ウクレレ弦 EJ88S Nyltech Soprano
弦を中心とした世界的楽器用アクセサリーブランド「ダダリオ」のウクレレ弦。「Aquila社」と共同開発した素材「ナイルテック」を使用しており、フロロカーボン弦より柔らかいウォームな音色が特徴です。また、フロロカーボン弦のような硬さもなく押さえやすいため、初心者や女性、子供用としてもおすすめのモデルです。
正確なピッチと演奏のしやすさもポイント。バリトン・コンサート・テナー・ソプラノなど、さまざまな大きさのウクレレに対応した豊富なラインナップも魅力のひとつです。
ダダリオ(D’Addario) Pro-Arté Carbon EJ99SC
ギターやベースなどさまざまな楽器の弦を販売しているダダリオのウクレレ弦です。素材はフルオロ・カーボンで、ハリのある明るいサウンドが特徴。トーンもしっかりと感じられ、現代的なサウンドを求めるウクレレプレイヤーにもおすすめです。
ソプラノ・コンサート用で、ゲージが0.0200・0.0260・0.0310・0.0220と細いこともポイント。現在使用しているウクレレ弦とは異なる演奏感を試してみたい方にもおすすめです。
アクィーラ(Aquila) テナーウクレレ用弦 AQ-TR 10U
ガッド弦の持つ柔らかい音色を再現すべく開発されたナイルガット弦。クリアできらびやかさを感じる音質が魅力です。3つの成分の異なるプラスチックを配合した素材を採用。ガット弦と比べて強度に優れているほか温度変化に強く吸湿せず、ガット弦にはない安定したピッチで演奏できるのが魅力です。
明るめのサウンドはストローク奏法よりソロ弾き向き。やや太めの弦で初心者には押さえにくさもありますが、音質を重視したい方におすすめのモデルです。
ghs ウクレレ弦 HAWAIIAN UKULELE ブラックナイロン H-10
アメリカの音楽部品メーカー「ghs」のウクレレ弦。ナイロン弦のブラックタイプで、ハワイアンらしいコロコロとした硬めの音色が特徴です。低音の押し出しが強めで、リハリと粘りのある音質ながらマイルドで柔らかい印象もあり、さまざまなジャンルやスタイルに対応できるモデルを探している方におすすめです。
ブラックの弦は見た目もクリアタイプと比べてクールな印象も特徴。クリアタイプから少し雰囲気を変えたい場合にも適しています。
FOEHN ウクレレ弦 UKS-100 Soprano/Concert
ソプラノ・コンサート用に対応したウクレレ弦です。ブラックのナイロン弦を採用したタイプで、音にハリのあるパーカッシブな心地よいアタック感が特徴。コロコロしたウクレレ特有の音色を楽しみたい方に適しています。
ナイロン弦ながらチューニングの安定性が高く扱いやすいのもポイント。安価でコストパフォーマンスに優れており、頻繁に弦を取り替えたい方におすすめのモデルです。
アーニーボール(ERNIE BALL) Concert/Soprano Nylon Ball End Ukulele Strings – Black
エレキギターやエレキベースなどの弦で人気の高い「アーニーボール」のウクレレ弦です。アコースティックギターやエレキギターの弦のように「ボールエンド」が取り付けられていることが特徴。ブリッジの穴に弦を通すだけで、弦を簡単に固定できます。ボールエンドにより、チューニングの安定性が高まることもポイントです。
弦の素材は100%ナイロン・モノフィラメントのブラック樹脂で、ウォームでリッチなトーンが魅力。また、ほどよいパーカッシブ感も得られます。
コンサート・ソプラノどちらでも使用できるのがポイント。弦のゲージが0.028・0.032・0.040・0.028インチと太いため、ナットの溝との相性には注意が必要です。
アーニーボール(ERNIE BALL) CONCERT/SOPRANO NYLON BALL END UKULELE STRINGS – CLEAR
弦交換をスムーズにおこないたい方におすすめのウクレレ弦です。エレキギターの弦のような「ボールエンド構造」を採用。ブリッジに弦を巻き付ける必要がなく、簡単に固定できます。子供用のウクレレ弦としてもおすすめです。チューニングの安定性が高いこともボールエンド構造のポイントです。
素材は100%ナイロン・モノフィラメントのクリア樹脂。明るくバランスのよいサウンドが得られます。伝統的なウクレレサウンドが好きな方におすすめです。弦のゲージが0.028・0.032・0.040・0.028インチとやや太めなことには留意が必要です。
ラベラ(La Bella) 11 Soprano Ukulele Clear Nylon
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ギターやベースなど、さまざまな楽器の弦を手がける「ラベラ」のアイテムです。ウクレレ弦も世界的に評価が高く、プロの愛用者も多くいます。高品質なナイロン弦で、柔らかな甘いサウンドがポイント。昔ながらのウクレレの音を求める方におすすめです。
ソプラノウクレレ用で、ゲージは0.022・0.032・0.036・0.025インチ。やや太めの弦が独特のニュアンスを生み出します。
弦のパッキングにラベラ独自の「MAPテクノロジー」が使われていることもポイント。弦の劣化を防止し、フレッシュなサウンドを楽しめます。
ラベラ(La Bella) 15 Soprano Ukulele Black Nylon
世界中で人気の高い「ラベラ」のブラックナイロン弦です。柔らかなタッチが特徴で、ウクレレらしい優しいサウンドを生み出します。ブラックナイロンならではの独特の雰囲気も魅力。引き締まった見た目を求める方にもおすすめです。
ソプラノウクレレ用で、弦のゲージが 0.028・0.032・0.040・0.028インチと太めなことには留意が必要。これまで細いウクレレ弦しか使ったことのない方は、ナットの溝に通るかなど、購入前に確認しておくことをおすすめします。
アイバニーズ(Ibanez) NBUKS4
個性的なカラーリングの弦を数多くリリースしているイタリアの弦メーカー「Aquila社」とアイバニーズのコラボレーションアイテムです。ブラックナイロン弦のセットで、愛機をおしゃれに演出します。ゲージはそれぞれ0.024・0.032・0.037・0.026インチで、ブラックナイロン弦としては細め。いつもの演奏感で、弦の色だけを変化させたい方にもおすすめです。
温度変化に強く、音程が狂いにくいこともポイント。夏の屋外などで演奏する方にもおすすめです。耐久性も高く、弦交換によるランニングコストも抑えられます。チューニングは一般的なHigh-Gで、ソプラノ・コンサート兼用です。
素材や太さなど種類によって弾きやすさやサウンドもさまざまなウクレレ弦。ナイロン弦でもよいですが、慣れてきたらフロロカーボン弦にもチャレンジしてみましょう。湿気を吸わないためチューニングも安定しやすく長持ちします。紹介したモデルを参考に、自分の好みやスタイルにあったウクレレ弦を見つけてみてください。