色が濃く、独特の甘みやビターな風味を楽しめる「黒ビール」。最近は、国内外問わずさまざまな黒ビールが登場しているので、飲み慣れていない方はどれを選べばいいか迷ってしまいがちなのではないでしょうか。

そこで今回は、おすすめの黒ビールをご紹介。黒ビールの製法やスタイルなどについて解説するとともに、おいしい黒ビールを選ぶポイントを参考にしてみてください。

黒ビールとは?

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黒ビールとは、焦がした麦芽を使用して作られた黒茶色のビールのことです。80〜100℃以上の温度でローストされた麦芽によって仕込まれることから、独特の濃い焦げ色を持ち、コーヒー・チョコレート・ナッツのように香ばしい風味をもつビールが出来上がります。

日本で主流の、喉越しとキレを楽しむビールとは異なり、じっくりと味わうのに適しているのも特徴。食事時に飲むのもよいですが、ナッツなどの軽いおつまみと合わせることで、よりその味わいを堪能することができます。

黒ビールの選び方

製法で選ぶ

エール系

エール系のビールは、まったりとした濃厚な味わいと華やかな香りを楽しめるのが特徴です。イギリスで主流のスタイルで、常温程度で酵母を発酵させる「上面発酵」によって造られます。発酵が比較的早く進むため、3〜5日程度で完成するのも特徴。香りがよく、コクのある味わいのビールが好みの方におすすめのスタイルです。

ラガー系

雑味がなく、爽やかでクリアな味わいのビールが好みの方におすすめなのがラガー系のビール。ラガービールは南ドイツ発祥の下面発酵によって造られたビールで、すっきりとした喉ごしと軽い口当たりが特徴です。また、上面発酵のエールに比べて、やや完成までに時間がかかる傾向にあります。

なお、日本の国産ビールの多くはラガービールです。一番なじみ深いビールとも言えるので、黒ビール初心者の方はラガー系の黒ビールからトライしてみましょう。

スタイルで選ぶ

スタウト

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黒ビールらしい濃い色合いと、ローストした麦芽の香ばしい香りとほろ苦さ、クリーミーな泡を味わいたいならスタウトがおすすめ。スタウトはアイルランド発祥のエールビールのことで、「どっしりとした」という意味の英単語が由来のビールです。

スタウトビールは、アルコール度数が10%前後と高めの「インペリアル・スタウト」や、チョコレートを思わせる甘い香りの「スイート・スタウト」など、種類が豊富なのも特徴のひとつ。それぞれに違った味わいが楽しめます。

シュバルツ

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すっきりとした飲みやすい黒ビールを楽しみたいなら、シュバルツがおすすめです。シュバルツはドイツ発祥のラガービールで、真っ黒にローストした麦芽を下面発酵させて造ります。喉ごしがよく、ほのかに甘みがあるさっぱりとした味わいなので、普段ラガービールを飲んでいる方でも受け入れやすいのが特徴です。

なお、日本の大手メーカーの黒ビールはほとんどがシュバルツスタイルなので、入手しやすいのもポイント。黒ビール初心者の方におすすめのビールです。

デュンケル

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ほろ苦い味わいが苦手な方にはデュンケルがおすすめです。デュンケルはドイツ・ミュンヘン地方で昔から造られているラガービールで、苦みが少なく、まろやかな口当たりが特徴。甘みと苦みとのバランスがよく飲みやすいため、黒ビールが苦手な方にもおすすめのビールです。

なお、デュンケルのなかでもミュンヘン地方で造られている伝統的なビールは「ミュンヒナーデュンケル」と呼ばれ、黒ビール愛好家に愛飲されています。

ポーター

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黒ビールならではの香ばしさと、ホップの苦みを存分に味わいたいならポーターがおすすめ。ポーターはイギリス発祥のエール系ビールで、黒ビールらしい濃厚な味わいやほろ苦さ、まったりとした口当たりが楽しめるビールです。

炭酸があまり強くなく、比較的アルコール度数も低めなので、強い度数のビールが苦手な方でも安心して飲めます。

度数で選ぶ

黒ビールのアルコール度数は約5~11%と、ほかのビールよりもやや高めです。普通のビールを飲むように黒ビールを飲んでしまうと、思っている以上に酔いが回ってしまう危険があるため要注意。

また、「インペリアルスタウト」や「ドッペルボック」などの種類の黒ビールは、通常のビールに比べ、2倍以上のアルコール度数を有しています。黒ビールを選ぶ際には、銘柄によるアルコール度数の違いを確認するようにしましょう。

黒ビールのおすすめ

サッポロ(SAPPORO) ヱビス プレミアムブラック

サッポロ(SAPPORO) ヱビス プレミアムブラック

麦芽を炭火でじっくりと焙煎した「プレミアムロースト麦芽」を使用した贅沢なヱビスの黒ビール。香ばしさと豊かなコク、ほのかに甘みのある芳醇な味わいは、一日の終わりにゆっくりと味わうのにぴったりです。

また、麦汁ろ過時の温度を通常よりも高める「高温ドリップ製法」を取り入れているため、ローストした麦芽の上質な香りや風味がより引き立ち、黒ビールらしい豊かな味わいが楽しめます。

ギネス(GUINNESS) ドラフトギネス

ギネス(GUINNESS) ドラフトギネス

アイルランドで創業されたギネスが手がけている黒ビールです。麦芽と、ローストした大麦を使って造られたビールは、甘みと苦みのバランスがよく、華やかな味わいです。また、きめ細かい泡立ちと穏やかな炭酸のおかげで、なめらかでクリーミーな口当たりが楽しめます。

きめ細かい泡立ちを家庭でも楽しめるよう、缶の中に「フローティング・ウィジェット」という物体を入れているのも特徴のひとつ。缶を開ける際に、このフローティング・ウィジェットが独特の泡立ちを引き起こすため、まるで樽から出したかのような理想的な泡が楽しめます。

本製品は誕生以来250年、150か国以上もの国々で愛されており、スタウトビールのなかでは世界一のビールです。アルコール度数は4.2%と一般的なビールと同程度なので、強めのビールが苦手な方でも飲みやすいのも嬉しいポイント。コク深い味わいで、焼き鳥やウナギのような味の濃い料理や、魚介類などとよく合います。

ベアレン醸造所 シュバルツ

ベアレン醸造所 シュバルツ

ドイツ南部のブルワリーで使われていた醸造所の設備をそのまま岩手に移設し、ヨーロッパの伝統を生かして造られたベアレン醸造所。同醸造所が手がけるシュバルツは、濃い色合いとは裏腹に苦みが少ないため、黒ビールのほろ苦さが苦手な方でも飲みやすいのが魅力です。

キレがあり、すっきりとした喉ごしでほのかに甘みがあります。黒ビールらしいコクのある味わいと、後から来る香ばしさが特徴で、黒ビール初心者の方にもおすすめです。

ぽってりしたかわいいフォルムのボトルと、外国の風景のようなラベルもおしゃれな雰囲気。おもてなしや手土産にもおすすめの黒ビールです。

エルディンガー デュンケル

エルディンガー デュンケル

ドイツ・バイエルン地方にて1886年に創業された小麦ビールメーカー、エルディンガーの黒ビール。原料に小麦を使用しているため、独特の甘みが楽しめるのが特徴で、焼肉やステーキといった肉料理との相性が抜群です。

デュンケルスタイルの本製品は、黒ビールらしいコクはありつつも苦みは少ない味わい。キレのある喉ごしで飲みやすいため、黒ビールが苦手な方にもトライしやすいのが嬉しいところです。豊かでクリーミーな泡立ちもおいしさをさらにアップしてくれます。

冷たくても常温でもおいしく飲めるのも特徴のひとつ。飲んでいる間にビールがぬるくなってしまっても変わらずにおいしく飲めるため、キャンプやバーベキューのおともにもおすすめです。

よなよなの里 エールビール 東京ブラック

よなよなの里 エールビール 東京ブラック

1996年に創業し、こだわりのあるエールビールを造り続けているよなよなの里。同社の黒ビールは、ローストされた麦芽による、コーヒーやココアのような香ばしさと、濃い色合いが特徴で、夜にまったりと時間をかけて味わいたい1本です。

本製品は、黒ビールらしいコクのある味わいと苦み、なめらかな口当たりが楽しめるポータースタイルのビール。ローストビーフや牡蠣フライのように、食べ応えのある料理がよく合います。また、ほのかに甘みがあるのでアイスクリームなどのデザートと合わせるのもおすすめです。

エールビールが備えている華やかな香りをより楽しむためにも、広口のグラスに注いで味わうのがおすすめ。また、少しぬるめの13℃くらいにすると一番香りが引き立ちます。

サンクトガーレン ブラウンポーター

サンクトガーレン ブラウンポーター

日本の老舗地ビール会社、サンクトガーレンの黒ビール。強めにローストした麦芽を使用しているため、濃いブラウンの色合いと、まるでチョコレートのように甘くコクのある香りが楽しめるのが特徴です。

口に含むと、黒ビールならではの豊かなコクが口いっぱいに広がり、あとからホップのスパイシーな香りとほのかな苦みが楽しめます。一度飲むとクセになる、柔らかくまろやかな味わいなので、苦いビールが得意でない方にもおすすめです。

優しい風味なので、チーズや卵料理との相性がよいのもポイント。そのほか、蕎麦のように繊細な味わいを楽しむような料理ともよく合います。身体にゆっくりと染み渡るようなうまみを、時間をかけて味わってみてください。

ブラッスリー・デュ・ペイ・フラマン(Brasserie du Pays Flamand) アノステーケ インペリアル・スタウト

ブラッスリー・デュ・ペイ・フラマン(Brasserie du Pays Flamand) アノステーケ インペリアル・スタウト

フランスのクラフトビール・ブルワリー、ブラッスリー・デュ・ペイ・フラマンによる味わい豊かな黒ビール。スタイルは、黒ビールらしいどっしりとした味わいを楽しめるスタウトのなかでも、アルコール度数が8.5%と高いインペリアル・スタウトです。

口に含むと、チョコレートやコーヒーのようなビターな香りと、麦芽の豊かなコクが広がります。余韻が長く、黒ビールの濃厚なうまみをゆったりと味わえるのが特徴です。黒に近い、濃い色合いとまろやかな口当たりが魅力で、黒ビール好きな方にこそトライしてもらいたい黒ビールです。

サンクトガーレン(Sanktgallen) インペリアルチョコレートスタウト

サンクトガーレン(Sanktgallen) インペリアルチョコレートスタウト

アルコール度数が9%と高いインペリアルスタウトスタイルの黒ビール。通常の黒ビールに比べて材料を3倍も使用しているため、非常に濃厚な味わいと香りが楽しめます。ここぞというときのとっておきにふさわしい1本です。

香りはビターチョコレートのような濃厚で奥行のある香り。泡までも黒くなるほどの濃い色合いと麦芽の豊かなコクは、まるでフルボディのワインのようにリッチな飲みごたえで、贅沢な気分を味わいたいときにぴったりです。パンチのある黒ビールを飲んでみたい方におすすめします。

常陸野ネストビール スウィートスタウト

常陸野ネストビール スウィートスタウト

長年日本酒を造る木内酒造が手掛ける、常陸野ネストビールの黒ビール。どっしりとした味わいが特徴のスタウトスタイルのなかでも、アルコール度数は4%と控えめで飲みやすく、チョコレートのような甘い香りが楽しめるスウィートスタウトスタイルの黒ビールです。

グラスに注ぐと、黒ビールらしいロースト麦芽の香ばしい香りと、上面発酵によるバニラのような香が立ちのぼります。ほのかな甘みのなかにわずかな苦みが感じられる味わいで飲みやすく、黒ビール初心者の方にもおすすめです。きめ細かな泡立ちによるクリーミーな口当たりと、軽やかな飲み口ですいすい飲めるので、ビールが苦手な方でもおいしく飲める黒ビールです。

サンクトガーレン(Sanktgallen) 黒糖スイートスタウト

サンクトガーレン(Sanktgallen) 黒糖スイートスタウト

沖縄の黒糖を原料に使用した変わり種の黒ビール。黒糖の力強い甘みに負けないように、高温でローストした麦芽を使ったり、アルコール度数を6.5%とやや高めにしたりしてバランスを取っています。

口に含むと、ほろ苦く香ばしい香りと、黒ビールらしい豊かなコクが広がるのが魅力。あとから黒糖の独特な甘みと香りも感じられます。黒糖入りですがベタベタした甘ったるさはなく、濃厚で芳醇な味わい。黒糖ムースのように濃厚な風味が楽しめる泡もポイントです。

濃厚な味わいを生かして、そのまま食後酒として楽しんだり、デザートと合わせたりするのがおすすめの味わい方。和菓子との相性も抜群です。

いわて蔵ビール オイスタースタウト

いわて蔵ビール オイスタースタウト

三陸広田湾産の牡蠣の殻と身を原料に使用した黒ビール。オイスタースタウトと呼ばれるこのビールは、イギリスで古くから造られていたスタイルです。牡蠣の殻は、ビールの発酵を促進し、身は黒ビールの味わいに奥行きをもたらします。

口に含むと、スタウトスタイルらしい力強い麦芽の風味が広がるのも魅力です。あとから、牡蠣によるほのかな磯の香りが楽しめるのが最大の特徴。ビールの濃厚な風味と非常によく合い、おいしさが何重にもふくらみます。魚介類との相性も抜群です。

黒ビールの濃厚なコクと香りを、磯の香りがさっぱりとさせてくれるオイスタースタウト。ちょっと変わった黒ビールを探している方におすすめです。

ホフブロイ ドゥンケル

ホフブロイ ドゥンケル

ドイツ・ミュンヘンにて1589年に創業された老舗、ホフブロイの黒ビール。創業当時から造られているこの黒ビールは苦みが少なく飲みやすいミュンヘナーデュンケルスタイルで、黒ビールに不慣れな方にもトライしやすい味わいです。

グラスに注ぐと、ロースト麦芽のキャラメルのような香ばしく甘い香りが立ちのぼります。甘みと苦みのバランスがよく、まろやかで優しい口当たりはビールの苦みが苦手な方にもおすすめ。琥珀のような、美しいダークブラウンの色合いも印象的です。

アルコール度数は5.5%と高すぎず、強いビールが得意でない方でも飲みやすい仕上がり。黒ビールを初めて飲む方にもぴったりの黒ビールです。

コエドビール プレミアム黒ビール 漆黒

コエドビール プレミアム黒ビール 漆黒

埼玉県にある、個性的なクラフトビールを手掛けるコエドブルワリーの黒ビール。「黒ビールが苦手な人にも楽しんでもらいたい」というコンセプトで造られた、重すぎない味わいが特徴です。

2種類のブラックモルトを使用して酸味や渋みといった飲みにくさを抑えているのもポイント。麦芽の風味を際立たせるため、さらに6種類の麦芽を加えるという手間暇をかけて造られている銘柄です。その豊かで複雑な味わいは、モンドセレクションで金賞を獲得するほどのクオリティを有しています。

漆黒という名の通り、色合いは真っ黒ですが、見た目に反して口当たりが優しくクセが少ない味わいです。口に含むと、ロースト麦芽のクリアな香りが広がり、そのあとに麦芽の持つコクや甘みが味わえます。黒ビールにあまりなじみのない日本人でもトライしやすい、軽やかな味わいです。

田沢湖ビール W Chocolate bock

田沢湖ビール W Chocolate bock

奇跡のモルトと呼ばれる、チョコレートモルトを原料に使用した黒ビール。チョコレートモルトとはカカオのような香りがする絶妙な瞬間まで焙煎を行った麦芽のことで、甘い香りと奥行のある味わいが楽しめます。

ドッペルボックと呼ばれるスタイルの本銘柄は、麦芽を大量に使用しているため、豊かな甘みが感じられるのが特徴。アルコール度数は8%と高めですが、甘みのおかげで口当たりよく、飲みやすく仕上がっています。ボトルもおしゃれで、手土産やプレゼントにもぴったり。アジアNo.1・インターナショナル・ビア・コンペティションにて銀賞を獲得した実力派の黒ビールです。