特徴的な苦みや甘み、ローストされた麦芽の香りが魅力の「黒ビール」。ドイツやイギリスなどの本場で造られるモノから国産のモノまで、個性豊かな銘柄が展開されています。しかし、さまざまな種類があり、どれを選ぶか迷ってしまいがちです。
そこで今回は、黒ビールのおすすめ銘柄をご紹介。選び方も詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
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- 目次
- 黒ビールとは?色が黒いのはなぜ?
- 黒ビールのおすすめメーカー
- 黒ビールのおすすめ|国産
- 黒ビールのおすすめ|海外産
- 黒ビールの売れ筋ランキングをチェック
- 番外編:黒ビールに合うおつまみとは?
- 黒ビールと普通のビールの違い
- 黒ビールの選び方
黒ビールとは?色が黒いのはなぜ?
「黒ビール」とは、麦芽・ポップ・水・酵母を原料にしたアルコール飲料「ビール」の一種。黒ビールは、淡色麦芽に加えて、焙煎の過程を経た濃色麦芽を配合して造られているのが特徴です。ローストされて黒くなった麦芽を使用しているため、黒い色に仕上がります。
濃色麦芽は、焙煎する温度や時間によって色が変化するのがポイント。キツネ色の「カラメル麦芽」や褐色をした「クリスタルモルト」、真っ黒な「黒麦芽」などの種類があります。使われる麦芽や製法によって仕上がる黒ビールも異なり、漆黒に近いモノから茶色に近いモノまでさまざまです。
黒ビールのおすすめメーカー
ギネス(GUINNRSS)
1759年、アーサー・ギネス氏によって設立されたアイルランドのビール醸造会社。パブでビールを楽しむ文化が盛んなアイルランドで、長きにわたり多くの愛飲家に親しまれてきた「ギネス」の黒ビールは、現在150ヶ国以上にシェアを広げ、世界的な支持を得ている銘柄です。
日本においても、1965年にキレのよい爽快な味わいが楽しめる「ギネスエクストラスタウト」の販売が開始されました。1997年には、クリーミーな口当たりが特徴の「缶入ドラフトギネス」が発売。コンビニなどでも手軽に購入できるようになり、身近に堪能できる黒ビールとして人気を集めています。
サッポロ(SAPPORO)
1876年に「開拓使麦酒醸造所」として札幌を拠点に創業した、大手の老舗ビールメーカー。「サッポロ」が展開するビールには「黒ラベル」が多くの愛飲家に浸透しており、メーカーを代表する銘柄として人気を集めています。
人気のブランドには「エビスビール」もあり、厳選された原料を使用し、こだわりの製法で仕上げられたリッチな味わいを楽しめるのが特徴。黒ビールにもエビスブランドのプレミアムな一品や、第3のビールとして手軽に黒ビールのテイストが味わえる銘柄などがあります。
アサヒ(Asahi)
1949年に「大日本麦酒株式会社」と分割した形で設立された、国内外で高いシェアを持つ大手ビールメーカー。日本のビールメーカーとして「サッポロ」や「キリン」などと並び広く知られる存在で、代表的な銘柄に「アサヒスーパードライ」が挙げられます。
アサヒビールの黒ビールは、長い歴史があるイギリスタイプの「スタウト」や、すっきりとして飲みやすいのが魅力の「黒生」などをラインナップ。飲みごたえを求める方はスタウト、苦みの少ないビールを好む方には黒生がおすすめです。
黒ビールのおすすめ|国産
サッポロ(SAPPORO) エビス プレミアムブラック
エビスブランドが展開する、こだわりの製法で仕上げられたプレミアムな黒ビール。炭焼きを行った「プレミアムロースト麦芽」を使い、3回煮沸法により麦芽の旨みが引き出されています。
厳選のエビス酵母をじっくりと長期熟成することで磨かれた芳ばしさと、芳醇に広がる味わいが際立つ一品です。コク深く香りが豊かで、まろやかな飲み口も特徴。また、バイエルン産アロマホップの使用で、コクが余韻として残り、時間をかけても味わいが続くように仕上げられています。
なお、添加物は使われておらず、麦芽やホップが持つ本来の味わいを楽しめるのも魅力。エビスの伝統的な味わいと、同銘柄独特の芳ばしさや芳醇に漂う風味が堪能できる、おすすめの黒ビールです。
サッポロ(SAPPORO) サッポロ 麦とホップ 黒
黒ビールが持つコクや芳醇な香りのテイストが楽しめる第3のビール。原料の一部にコク深さをもたらす黒麦芽を使用し、じっくりと長時間熟成を行って仕上げられています。深みを感じるロースト香や、旨みが凝縮された味わいを引き出しているのが特徴です。
原料は麦とホップのみが用いられています。添加物は不使用で、麦やホップそのものの旨みが味わえるのも魅力。比較的リーズナブルな価格なので、手軽に黒ビールのテイストを堪能したい方にもおすすめです。
キリン(KIRIN) 一番搾り 黒生
独自の一番搾り麦汁のみを用いて製造された銘柄「一番搾り」がベースの黒ビール。雑味が少なく、麦のクリアな旨みが引き出されています。製造過程で低温麦汁ろ過を採用し、工夫された麦芽配合により、芳醇な味わいと飲みやすさを実現しているのも特徴です。
一番搾りは麦芽100%で仕上げられており、多くの麦芽をふんだんに使用。そのため、たっぷりと引き出された麦の旨みが楽しめます。こだわりの製法で生まれた、本格的な飲みごたえを試してみたい方におすすめの黒ビールです。
アサヒ(Asahi) アサヒ生ビール 黒生
1982年に缶入として発売された日本初の黒生ビール「アサヒ黒生ビール」がリニューアルして復活した銘柄。同メーカーが展開する「アサヒ生ビール マルエフ」の黒ビールバージョンです。
黒麦芽・クリスタル麦芽・ミュンヘン麦芽がブレンドされており、芳ばしい麦芽の香りが広がる味わいが特徴。また、少ない苦みで飲みやすく、ほのかに感じる甘みとまろやかに広がる旨みも楽しめます。
芳ばしくまろやかな味わいをそのまま堪能するのはもちろん、マルエフとのハーフ&ハーフにするのもおすすめです。
アサヒ(Asahi) アサヒスタウト
1935年の発売以降、伝統技術によって長きにわたり培われてきたイギリスタイプの黒ビール。コクや甘みを感じる、濃厚で深く洗練された味わいが楽しめます。スタウトのエール系黒ビール特有の芳ばしい香りや、しっかりとした苦みを伴うのも特徴です。
アルコール度数は8%と高めで、飲みごたえがよいのも魅力。瓶ビールとしての展開で、高級感のあるレトロでおしゃれな雰囲気が、ビールの味わいをより引き立たせます。磨かれてきた伝統の飲みごたえを瓶で味わいたい方におすすめの黒ビールです。
コエド(COEDO) 漆黒-Shikkoku-
「漆黒」という名の通り、艶のある深い黒色の液体が魅惑的な黒ビール。グラスに注いだ際の、わずかに茶色がかった白く細かい泡立ちとのコントラストが冴えます。漆黒な見た目に反して、口当たりは重すぎず、スムーズで軽い飲み口が特徴です。
複数のブラックモルトや麦芽のブレンドで、まろやかな味わいと軽やかな飲み口のバランスがよいのもポイント。アロマホップ由来の心地よく広がる香りと、ローストによるコクやカカオを思わせる芳ばしい風味が漂います。しっとりかつまろやかで、上質な味わいが楽しめるおすすめの黒ビールです。
・12本入り
・24本入り
軽井沢ブルワリー(KARUIZAWA BREWERY) THE軽井沢ビール ブラック
高品質な麦芽のローストによって実現した、豊潤な深いコク・甘み・芳ばしさが味わえる黒ビール。チョコレート麦芽に由来する、コーヒーを想起させる芳ばしい香りも広がります。
苦みや甘さとのバランスがよい味わいで、飲みごたえがあるものの重すぎず、すっきりと飲みやすいシュバルツタイプのラガービール。香り・コク・キレのよさ・苦み・後味のバランスがよく、調和のとれた味わいが堪能できるのも魅力です。
一緒に楽しむおつまみには、肉料理をはじめチョコレート系などのスイーツとの相性も良好。食後のデザートをホットで一緒に味わうのにもおすすめの黒ビールです。
黄桜(Kizakura) 悪魔のビール アメリカンブラックエール
多くの人気銘柄を手がける老舗の酒造メーカー「黄桜」がアメリカンブラックエールとして展開する黒ビール。キャッチコピーとして、悪魔たちでさえもおいしすぎて飲みすぎる「悪魔のビール」と謳っています。
ホップによる爽やかに広がる香りと、すっきりとしたスムーズな味わいが魅力。麦芽由来の芳ばしさもしっかりと楽しめます。原料の水には、日本名水百選にも選ばれている「伏見の御香水」と同系の水脈で、京都を代表する名水として名高い「伏水」が使われ、きめの細かいやわらかな口当たりも特徴です。
飲みやすくしっかりとした旨みや香りも感じられる味わいは、揚げ物をはじめ強めに味付けされた料理との相性が良好。チョコレートのようなスイーツやデザートにもマッチする、おすすめの黒ビールです。
・24本入り
・1本
小樽ビール(Otaru Beer) ノンアルコールビール ブラック
本格的な黒ビールのテイストをノンアルコールでも味わいたい方におすすめの銘柄。アルコール度数0%ながら、芳ばしくコク深い味わいと豊かに泡立つクリーミーな口当たりが楽しめます。
ホップによる香りがあえて抑えられ、ローストされた麦のフレーバーが引き立っているのも特徴。甘さが適度に残され、じっくりと熟成が行われた芳醇な深い味わいも広がります。
香料・着色料・甘味料などの添加物は使われておらず、黒ビールが持つ本来のテイストが堪能できるノンアルコールビールです。
・12本入り
・1本
ヘリオス酒造(HELIOS) 星空のポーター
沖縄を拠点とし、泡盛やクラフトビールなど豊富な種類を扱う酒造メーカー「ヘリオス酒造」の黒ビール。エール系のポーターで、まろやかながらも飲みごたえのある味わいに仕上げられています。
原料には麦100%とホップを使用。ポーター特有の芳醇に広がる香りやコク深さをじっくりと味わえます。食中酒としてだけでなく、シャンパンで割る「ブラックベルベット」でも楽しめる、おすすめの黒ビールです。
ベアレン(BAEREN) シュバルツ
岩手県に拠点を置き、幅広い種類のクラフトビールを製造する「ベアレン醸造所」が展開する黒ビール。芳ばしく、まろやかな味わいとすっきりとした後味が特徴のシュバルツスタイルです。キレがよく苦みは控えめで、飲みやすい口当たりに仕上げられています。
ドイツで開催された「ファネスト・ビア・セレクション 2023」において、国際ビール部門の第1位に輝いた一品としても人気を集める銘柄。すっきりとしたバランスのよい味わいで、ビールが苦手な方にもおすすめの黒ビールです。
平和酒造 平和クラフト STOUT
ローストしたモルトの芳ばしさや、複数の麦芽・大麦などが絡み合う味わいが楽しめる黒ビール。使用された麦芽に由来する苦みが引き立ちすぎないように、ほのかに甘い味わいも感じられるように仕上げられています。
アルコール度数は比較的低めの4%で、強い酒が苦手という方でも飲みやすいのがポイント。ロースト香と苦みがありつつもすっきりと飲みやすい味わいは、揚げ物をはじめ醤油ベースの日本食や貝類を使った刺身などとも好相性です。
黒ビールのおすすめ|海外産
ギネス(GUINNRSS) ドラフトギネス
世界的に親しまれる黒ビールを取り扱うメーカー「ギネス」の人気銘柄。独自技術によって実現した非常にクリーミーなきめ細かい泡立ちに加え、なめらかな飲み口とのどごしが特徴のスタウトビールです。
ビターチョコを思わせる、ほのかに漂う甘みや苦みをはじめ、ローストによる芳ばしい香りも楽しめます。ホップ由来の爽やかな風味や苦みは、肉料理のような濃い味の料理などと相性が良好で、食中酒としても楽しみやすい銘柄です。
原料にはアイルランド産の麦芽と、アメリカやドイツのホップを使用しています。100mlあたりのエネルギーは35kcalと、比較的低カロリー。糖質は0gで、カロリーや糖質を控えたい方にもおすすめの黒ビールです。
ギネス(GUINNRSS) オリジナルエクストラスタウト
同ブランド初期のオリジナルに近いテイストを引き継ぐ黒ビール。シャープな口当たりでキレがよく、苦みのある爽快な飲み心地が魅力です。ローストによる芳ばしい香りと、苦さと甘い風味が絡み合うバランスがよく、複雑な味わいも楽しめます。
ドライでスムーズなのどごしと後味もポイント。爽快でキレがよい口当たりとのどごしは、しっかりと冷やして味わうのがおすすめです。グラスに注ぐことで、独特のロースト香が漂う風味がより一層引き立ちます。
サンマイ(SUNMAI) ダークハニーエール
年間で28日しか収穫できない「龍眼蜂蜜」というハチミツを使用した黒ビール。発酵させる過程でハチミツが加えられ、引き出された香りや甘みが麦芽由来の苦みとマッチした味わいを楽しめるのが特徴です。
口に含むと濃厚なハチミツの香りが広がり、爽やかでエレガントな香りが後味として残ります。しっかりと骨格のある麦芽による、芳醇で甘い味わいを伴うのも魅力。貴重な種類のハチミツが加えられたことで実現した、甘み・苦み・コクのハーモニーが堪能できる、おすすめの黒ビールです。
エルディンガー(ERDINGER) デュンケル
世界屈指の広いシェアを持つ、ドイツの小麦ビールメーカー「エルディンガー」の黒ビール。デュンケルスタイルのラガー系黒ビールで、特有のコク深さと小麦に由来する甘みとのバランスが良好な味わいが特徴です。
クリーミーで口当たりのよい泡立ちも魅力。コク深い味わいとクリーミーな飲み口は、ステーキをはじめとする肉料理と好相性です。一緒に合わせて味わうことで、料理のおいしさがより引き立ちます。晩酌の時間を少しリッチな気分で楽しみたい方におすすめの黒ビールです。
ROBINSONS オールド・トム
170年もの長い歴史があるロビンソン醸造所で誕生したイギリス産エール系黒ビール。長期間の発酵と熟成を経て仕上げられており、ワインを想起させる薫り高い飲み口が楽しめます。アルコール度数は8.5%と高めで、しっかりとした力強さが魅力です。
チョコレート・ポートワイン・胡麻を思わせる複雑な風味で、深い味わいが感じられるのも特徴。ふんだんに使われたモルトにより麦汁濃度が高められ、フルボディに仕上げられた濃厚な味わいも楽しめる、おすすめの黒ビールです。
ケストリッツァー(Kostritzer) シュヴァルツビア
ドイツ出身の詩人ゲーテが愛したとされる黒ビール。1543年に旧東ドイツで創業された、黒ビールの醸造会社で誕生した銘柄です。伝統の原料を使用し、下面発酵によって製造されているラガー系のビールで、エレガントで清涼感のある味わいが楽しめます。
特別な栽培で収穫された春播大麦に由来する、繊細に広がるモルトの芳ばしい香りも特徴。伝統的な上品ですっきりとした味わいをじっくりと堪能したい方におすすめの黒ビールです。
ブルーロ(BRULO) ノンアルコールビール CASCADIAN TIDES STOUT
糖質0gで、100gあたり17kcalと低カロリーかつヘルシーな、ノンアルコールの黒ビールテイスト飲料。原料には、ブレンドされた複数の穀物とホップが使われており、本物のビールを思わせるような香りや苦みなどの味わいが楽しめます。
人工甘味料や保存料といった添加物は含まれておらず、麦とホップ本来の旨みが味わえるのも魅力。アルコール度数0%ながら、本格的な黒ビールのテイストや原料本来の味わいも堪能できる、おすすめのノンアルコールビールです。
サミエルスミス(samuel smith) TADDY PORTER
2種類のブラウンエールとペールエールをブレンドして仕上げられた、ポータースタイルの黒ビール。ローストしたモルト由来の香りや、コク深い味わいが楽しめるのが特徴です。
ほのかに感じられる酸味が、よりコク深い味わいを引き立てています。また、香りや苦みの強さが調和した、バランスのよい味わいも魅力。酸味を伴う深い味わいは、冷やしすぎずに常温に近い状態でじっくりと堪能するのがおすすめです。
クスケーニャ(CUSQUENA) ダークラガー
ペルーにある都市、クスコの名に由来する「クスケーニャ」の黒ビール。かつてクスコはインカ帝国で繁栄していた首都で、同銘柄のボトルにはインカ帝国を象徴する遺跡「12角の石」のデザインがあしらわれています。
飲み口は、甘みと苦みのバランスがよい味わいが特徴。深いコクのほか、まろやかな口当たりとのどごしも堪能できます。アルコール度数は5.6%と少し高めで、しっかりとした強い味わいをじっくりと楽しみたい方にもおすすめの黒ビールです。
ツィラタール(Zillertal) シュヴァルツ
マイルドで豊潤な味わいが楽しめる、シュバルツスタイルのオーストラリア産黒ビール。クリアですっきりとしたキレのよい味わいや、香り高く軽快で爽やかなのどごしが特徴です。
深くしっかりとした骨格ながら、麦芽に由来する繊細に絡み合う甘い味わいも伴います。深く繊細な味わいは、15℃前後のやや高めの温度にして、じっくり堪能するのがおすすめ。チーズやサラミといったおつまみと相性がよく、ワインを飲むような感覚でも楽しめます。
・4本入り
・1本
ライオンビール(Lion Beer) スタウト
スリランカのビールメーカー「ライオン・ブルワリー」の、世界的人気を博すスタウトスタイルの黒ビール。製品の外観にはスリランカで古くからアイデンティティの象徴とされてきた、ライオンの姿が描かれています。
味わいは、ローストした麦芽によって引き出されたほろ苦さのなかに、上品で濃厚な甘いニュアンスを併せ持つのが特徴。また、アルコール度数は8.8%と高く、力強いビールの味わいがしっかりと楽しめるのも魅力です。
ハイアルコールのパワフルな味わいは、冷やしすぎずに10~13℃程度のやや高めの温度で堪能するのに適しています。カレーライスのような濃くスパイシーな料理と合わせて味わうのにもおすすめの黒ビールです。
黒ビールの売れ筋ランキングをチェック
黒ビールのランキングをチェックしたい方はこちら。
番外編:黒ビールに合うおつまみとは?
コク深い味わいが特徴の黒ビールは、濃厚な味付けの料理との相性が良好。通常のビールと楽しむことが多い料理にも合うものの、さっぱりしたテイストよりも濃い味わいをより引き立たせます。
例えば、チーズ類やソーセージといった食材をガーリック・ペッパーなどのスパイスで調理したおつまみと合わせると、お互いの旨みを際立たせるのがポイント。また、肉類や揚げ物のような存在感のある料理をはじめ、苦みと相性のよいスイーツ系の甘い料理にもよく合います。
黒ビールと普通のビールの違い
黒ビールの味と特徴
黒ビールは、濃色麦芽由来の深いコクと芳ばしい風味を楽しめるのが特徴。苦みと甘みを伴っており、コーヒーやチョコレートを思わせる味わいに仕上がります。普通のビールに比べて口当たりがなめらかなモノが多く、日常的な料理のみならず、デザートともマッチするのが魅力です。
しかし、ひと口に黒ビールといっても銘柄によって味わいはさまざま。苦みの強いモノや甘みが前に出ているモノなどがあり、個性豊かです。ぜひ銘柄による違いをチェックしてみてください。
普通のビールの味と特徴
濃色麦芽を使用していない普通のビールは、淡色麦芽で造られているのが特徴。色合いは、薄い小麦色のモノから赤みがかった茶色のモノまでさまざまです。発酵方法によって大きくラガー系とエール系の2種類に分けることができ、世界各地で個性的な銘柄が造られています。
ラガービールは一般的にあっさりとした味わいで、食中酒として活躍するのがポイント。日本の大手ビールメーカーが手がける銘柄も、大半がラガーに該当します。もう一方のエールビールは、独特の苦みや甘みがしっかり表現されているモノが多く、ゆっくりと味わって楽しめるのが魅力です。
黒ビールの選び方
製法で選ぶ
エール系
「エール」とは、やや高温で3〜5日の短い期間で発酵させる「上面発酵」で造られるビアスタイルのこと。エールビールは主にイギリスやベルギーで好まれており、芳醇な香りとなめらかな口当たりを楽しめるのが特徴です。
エール系の黒ビールは、「ポーター」や「スタウト」などのビアスタイルが有名。コクがあり、飲みごたえのあるビールが好きな方にぴったりなので、ぜひチェックしてみてください。
ラガー系
「ラガー」とは、5〜10℃程度の低温で長時間かけて発酵させる「下面発酵」で造られるビアスタイルのこと。ラガービールは品質を安定させやすく、大量生産に向いているため、現在では世界的に主流になっています。日本の大手メーカーが手がける人気銘柄の多くはラガービールです。
一般的に、ホップの苦みの効いたキレのよいのどごしを楽しめるのが魅力。すっきりとして比較的クセがないので、食中酒として活躍します。ラガー系の黒ビールは、ドイツバイエルン地方発祥の「シュバルツ」や「デュンケル」が有名です。
スタイルの種類で選ぶ
ロースト風味が味わえるスタウト
「スタウト」は英語で「強い」という意味の、アイルランド発祥のエール系黒ビール。イギリス発祥の黒ビールでロンドンを中心に人気があった「ポーター」をアイルランドのビール醸造会社「ギネス」がアルコール度数を強化して、スタウトとして販売したのが始まりとされています。
スタウトは、黒くなるまで焙煎した大麦を一部使用して造られているのが特徴。色は漆黒に近く、チョコレートやコーヒー、ナッツのような芳ばしい香りを楽しめます。しっかりとした苦みのある味わいで、後味はすっきりとしているのがポイントです。
すっきりと飲みやすいシュバルツ
「シュバルツ」はドイツ語で「黒い」という意味を表す、ドイツ・バイエルン地方発祥のラガー系黒ビール。詩人ゲーテが好んで飲んだことでも知られており、古くからドイツで愛されてきたビアスタイルです。
見た目はしっかりとした黒色。味わいはビジュアルに反して苦みが少なく、すっきりとしています。普段ラガー系の国産ビールを飲む方にとっても飲みやすいので、初めての黒ビールとしてもおすすめです。
ほのかに甘いデュンケル
「デュンケル」はドイツ語で「暗い」という意味を表す、ドイツ南部発祥のラガー系黒ビール。やや茶色がかった見た目をしており、ローストした麦芽の魅力が表現されているビアスタイルです。
苦みと甘みのバランスがよく、飲みやすいのが特徴。味わいは、ホップの苦みが抑えられているためすっきりとしており、食中酒として適しています。黒ビール初心者にもぴったりなので、ぜひチェックしてみてください。
苦い風味とコクを楽しめるポーター
「ポーター」は18世紀のイギリス・ロンドンで誕生したエール系の黒ビール。当時庶民の間で流行していた、古いブラウンエールと新しいブラウンエール、ペールエールをブレンドして造られた安いビールが起源となっているビアスタイルです。港湾の荷運び人「ポーター」が好んで飲んだことから名が付けられたといわれています。
色はしっかりとした黒色をしており、コーヒーやチョコレートを思わせる芳醇な香りとモルト由来のコクを楽しめるのが特徴。11〜14℃程度のやや高めの温度でゆっくりと飲むのに適しています。単体でも食中酒としても活躍するスタイルなので、ぜひ味わってみてください。
アルコール度数で選ぶ
黒ビールを選ぶときはアルコール度数にも注目。銘柄によって、アルコール度数が高いモノから低いモノまでさまざまですが、基本的に5〜10%程度に仕上がっているのが一般的です。黒ビールは、普通のビールに比べてやや度数が高く、比較的飲みごたえのあるモノが多い傾向があります。
軽快な喉越しを楽しみたい場合は、ラガー系の度数5%程度のモノを選ぶのがおすすめ。じっくりと味わって飲みたい場合には、度数が高めのモノが適しています。なお、初心者はいきなり度数の高いモノを選ぶと飲みにくく感じてしまうことがあるので、やや低めのモノを選ぶようにしてみてください。
できるだけ添加物の少ないモノがおすすめ
黒ビールそのものの味わいを存分に楽しみたい方は、含まれている添加物が少ないモノを選びましょう。添加物は、食品の見た目・味・香りをよくしたり保存期間を長くしたりする目的で使用される場合があります。香料や苦味料などの添加により、感じられる味わいを調節しているのが特徴です。
そのため、麦芽・ホップ・水など、黒ビールの原料に由来する本来の味わいや香りを楽しむには、できるだけ添加物が含まれていないモノを選ぶのがおすすめ。含まれている添加物をチェックする際は、ラベルに香料・苦味料・酸化防止剤などの記載があるかを確認してみてください。
容器で選ぶ
気軽に手に入れるなら缶ビール
普及率が高く、気軽に手に入れやすい缶ビール。20歳以上の方が年齢確認さえすれば、コンビニ・スーパー・酒屋・自動販売機などで手軽に購入できます。また、軽量なアルミ缶が多いうえサイズもコンパクトなので持ち運びがしやすく、飲んだ後もゴミとして容易に処理できるのも特徴です。
栓抜きを使ってフタを開ける必要がなく、手間なくすぐに飲みやすいのもメリット。多くの銘柄が缶ビールとして展開されています。
高級感のある見た目が特徴的な瓶ビール
高級感のある瓶ビールは、おしゃれな雰囲気も楽しめるのが魅力。国内でも長い歴史がある瓶ビールは昔から馴染み深く、レトロな雰囲気が漂います。一人で味わうのはもちろん、複数人でグラスに注ぎ合って堪能する際にもおすすめです。
厚みのあるガラス瓶は炭酸が抜けにくく、爽快な刺激やきめ細かい泡のなめらかな口当たりが得られるのも特徴。瓶は保冷力に優れており、瓶ビールを冷やしておくと冷たさを長時間キープしやすい点もメリットです。
芳ばしい香りを楽しめる「黒ビール」。食事に合わせてするすると飲みたければラガー系、デザートなどと一緒にゆっくりと味わいたいならエール系が適しています。国産のモノは手に入りやすく高品質で、ドイツやイギリスの銘柄は本場の雰囲気を堪能できるのが魅力。ぜひお気に入りの1本を見つけてみてください。