国民1人あたりのビール消費量が世界一多い「チェコ」。20年以上もその座をキープしており、1人当たりの年間消費量は約140Lにも及ぶといわれています。

チェコでつくられているビールは、日本で一般的に飲まれているビールと同じピルスナータイプです。しかし、コクや風味の豊かさがあるなど、日本のビールとは違う魅力があります。そこで今回は、おすすめのチェコビールをご紹介。あわせて、日本ではあまり知られていないチェコビールの魅力を解説します。

チェコビールの特徴

チェコビールの多くは日本で一般的に飲まれているビールと同じピルスナータイプです。ただし、日本のビールが喉ごしやキレを重視するのに対して、チェコビールはコクのある味わいが特徴。しっかりとしたホップの苦味も感じられるため、香りや風味を楽しみながらじっくり飲むのに向いています。現地ではMLIKO(ミルコ)と呼ばれる、ほとんどが泡になった注ぎ方も人気です。

チェコビールの歴史

チェコは、ピルスナー発祥の地ともいわれています。ビールは紀元前からすでに飲まれていたと考えられており、種類としては上面発酵で作られる色の濃いエールビールが主流でした。

1840年代にドイツで下面発酵のラガーが発明されて人気に。チェコのピルゼン地方で同じようにラガー酵母でビールを醸造したところ、水の硬度が違うため、風味の異なるピルスナービールが生まれたといわれています。

現在では、世界で飲まれているビールの8割以上がピルスナータイプ・ラガータイプのビールです。本場チェコにおけるピルスナービールの製法は、ピルスナーウルケル社によって代々引き継がれ、ピルスナーウルケルブランドのビールは世界中で愛されています。

チェコビールのおすすめ

ピルスナーウルケル

ピルスナーウルケルは、ピルスナービールを発祥したといわれている醸造所です。誕生当時の製法を守って、同じ醸造所で現代まで醸造を続けています。

「トリプルデコクション法」と呼ばれる、一部醸造を木樽で行うのが伝統的な製法。時間と手間を惜しまず受け継がれた味は、世界中の人々に愛されています。

ピルスナー ウルケル(Pilsner Urquell) ピルスナーウルケル

1842年にチェコの地方都市ピルゼンで誕生し、ピルスナービールの元祖としても知られる歴史あるビール「ピルスナーウルケル」。「下面発酵」によってゆっくりと酵母が発酵するため、豊かなコクとすっきりとした後味が特徴のビールです。

そして、苦味と香りのバランスがよく、ほのかに感じる甘味も美味しさを引き立てています。また、ピルスナーウルケルのアルコール度数は4%以上5%未満に抑えられており、キレのある味わいで飲みやすいのがポイント。アルコールが苦手な方や、ビール初心者の方にもおすすめの1本です。

ブドバー

ブドバーは700年の伝統をもつ国営の醸造所です。チェコでピルスナーが誕生する以前からラガービールの醸造が行われており、王室御用達の最高級ビールとして広く知られていました。アメリカのバドワイザー誕生のもととなったビールを醸造していることで有名です。

ブドバー(Budvar) ブデヨヴィッキー ブドバー

「ブデヨヴィッキー・ブドバー」は、700年以上の伝統を誇る国営の醸造所で造られているピルスナービールです。また、「ブデヨヴィッキー」はドイツ名で「バドワイズ」とも呼ばれています。

原料にモルトと最高級ホップのひとつ「ザーツ・ホップ」を使用し、地下300mから汲み上げた良質な天然水を使用してつくられているのが特徴。そして、苦味が活きる下面発酵により奥深いコクとモルトの甘味を楽しめる、なめらかな喉越しも魅力のビールです。

また、ホップの芳醇な香りが活きているのもポイント。口の中に広がる爽やかな香りも楽しみたい方におすすめです。

スタロプラメン

チェコの首都プラハにあり、主にラガービールを製造する1869年創業の醸造所です。チェコ全土におけるビール生産量ではトップクラスを誇り、製品は40か国以上に輸出されています。

チェコ国内では、工場に隣接されたできたてのビールを提供するレストランも経営しており、地元民がわざわざ訪れるほどの人気です。

スタロプラメン(Staropramen) スタロプラメン

140年以上の歴史をもつ、伝統のチェコビール「スタロプラメン」。地元のプラハで最も人気のあるビールのひとつで、ビール大国チェコでもトップクラスの生産量を誇っているチェコビールです。

「ダブルデコクション製法」を採用しているのが特徴。濃厚な麦汁をつくり、モルト本来の旨味を引き出しています。モルトの深いコクを楽しみたい方におすすめのビールです。

また、グラスに注いだときの美しく輝く黄金色のボディも魅力のひとつ。視覚でも楽しみながら、麦芽の甘味とホップの苦味による複雑でバランスのよい味わいを楽しめます。

プラハ

プラハは伝統的な醸造方法を守っている醸造所です。1000年以上ビールの醸造を続けているブジェヴノフ修道院と共同開発することで、昔ながらの製法を守りつつ、時代に適したビールを作り続けています。

オープンバット発酵槽を用いて50〜60日ほどかけて醸造することで、ほかの大手メーカーとは異なる味わいを生み出しているのもポイント。ワールド・ビア・アワードで2つの銘柄がゴールドメダルを受賞するなど、世界的にも評価の高い醸造所です。

プラハ(Praga) プラハ プレミアム ピルス

最高級ホップの「ザーツ・ホップ」と、自社農場で栽培し厳選されたモルトを使用。地下300mから湧き出ている軟水を使い、爽やかな香りと苦味が楽しめるチェコビールです。

伝統の酵母を使用してつくられており、奥深いコクが生まれ、複雑でバランスのよい味わいもポイント。アルコール度数4.7%と飲みやすく、ホップ由来の苦味を気軽に楽しみたい方におすすめの1本です。