VPN対応ルーターは、仮想プライベートネットワークを構築できるルーター。業務用として活用されることが多く、外部から社内のネットワークへ安全に接続するのに便利です。機能性に優れたモデルが多いのも特徴で、快適なインターネット環境を構築できます。
しかし、VPN対応ルーターは、さまざまなメーカーから提供されており、どれを選べばよいのか分からない方も多いはずです。そこで今回は、VPN対応ルーターの選び方とおすすめ品についてご紹介します。
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VPN対応ルーターとは?

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VPN対応ルーターとは、名前の通りVPNの機能を搭載したルーターのことを指します。そもそもVPN(Virtual Private Network)とは、「仮想プライベートネットワーク」の意味を表しており、物理的に離れた拠点のネットワークでも、自身の拠点と同じネットワークのように接続できます。
例えば、企業で支社から本社のサーバーにあるファイルを共有したいとき、VPNでインターネットに仮想の専用ネットワークを構築すれば、離れた場所でも安全にファイルへのアクセスが可能です。また、個人でVPNを使う場合でも、出先から自宅のパソコンやIoT機器にアクセスできるようになります。
VPN対応ルーターのメリット

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VPN対応ルーターを利用するメリットは、安全かつコストを抑えて離れた場所の回線やファイルにアクセスできることが挙げられます。
VPNサービスには、無料のモノから月額料金が必要なモノまでさまざまな選択肢があります。VPN対応ルーターを用いれば、月額料金が不要でVPNを利用できるモノも。ただし、製品によってはライセンス料金などの追加費用が必要になる点には注意が必要です。
また、VPNルーターは仮想のネットワーク構築により、一般のルーターに比べてセキュリティ性が高いのが特徴。不正アクセスや情報漏えいなどのリスクを低減しながら、目的のネットワークにアクセスできます。
VPN対応ルーターの選び方
タイプで選ぶ
小規模事業主やフリーランスには業務用の無線LANルーター

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小規模事業主やフリーランスの方は、業務用の無線LANルーターを選ぶのがおすすめです。業務用の無線LANルーターは、家庭用に比べてセキュリティ性能が高く、より情報漏えいのリスクを軽減できます。
また、同時に接続できる台数が多いのも業務用の特徴。その分、複数の機器でインターネット接続しても遅延が発生しにくくなり、快適に作業を行えます。
Wi-Fiの規格については、第7世代のWi-Fi 7、第6世代のWi-Fi 6E、およびWi-Fi 6のいずれかに対応しているモノがおすすめ。規格の新しいモノほど、最大通信速度が高いほか、複数の周波数帯に対応している製品が多く、快適にインターネットを利用できます。
接続台数の多い環境には業務用ルーター

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接続台数の多い環境には、有線接続の業務用ルーターを選ぶのがおすすめ。Wi-Fiの電波を送受信する「アクセスポイント」の機能が標準で搭載されていないモノが多い傾向があるものの、高いセキュリティ性を備えているほか、多くの接続台数に対応できるのが特徴です。
また、10ギガ対応のポートを複数搭載していたり、機器の処理能力を向上していたりと、業務用ならではの機能を搭載。接続台数の多い環境でも、快適な作業を実現します。
利用人数にあわせて同時接続可能台数をチェック

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VPN対応ルーターを検討の際は、利用する人数にあったモデルを選びましょう。快適かつ安定したインターネット接続を可能にするためにも、通信速度や接続可能台数に余裕のあるモノを選ぶのがおすすめです。
また、事業の規模が大きくなることが想定される場合や、パソコン・スマホ・タブレットなどの複数のデバイスから接続する場合は、より多くの同時接続可能台数に対応したモデルを検討してみてください。
ただし、必要以上にスペックが高いモデルを選ぶと、その分導入コストが大きくかかってしまうので、機能とコストのバランスを見て製品選びをすることが大切です。
セキュリティ機能に注目

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VPN対応ルーターは、不正アクセスや情報漏えいを防止するために用いるもの。製品選びの際は、ファイアウォールや自動ファームウェア更新機能などを搭載した、セキュリティ機能に優れているモデルを検討してみてください。
ファイアウォールとは、インターネットと、企業などの社内ネットワークの間に設置されるセキュリティ対策機能のこと。不正アクセスやサイバー攻撃などから、社内ネットワークやデバイスを保護します。また、自動ファームウェア更新機能も搭載していると、常にファームウェアを最新の状態に維持できるので、より高い安全性を発揮できます。
VPN対応ルーターのおすすめ
TP-Link Omada ギガビットVPNルーター ER605
ビジネス向けで豊富なセキュリティ機能を備えたVPN対応ルーターです。ファイアウォール機能の搭載で、ネットワークとデータを保護。加えて、IP/MAC/URLフィルタリングなどの機能により、ウイルスの侵入を防止したり、ユーザーのインターネットアクセスを管理したりできます。
また、5つのギガビットポートの搭載で、複数台のデバイスと高速な有線接続が可能に。本体に配置されたUSBポートに4G/3G対応のドングルを接続すれば、モバイル回線にも対応します。
さらに、本体はクラウドアクセスと専用の「Omada」アプリで、手軽にネットワークを管理できる仕組み。VPN設定も簡素化されており、簡単に導入が可能です。
ヤマハ(YAMAHA) ギガアクセスVPNルーター RTX830
小規模拠点向けに設計された高性能のVPN対応ルーターです。本製品は、VPN対地数が20に対応。拠点間のVPNに限らず、クラウドサービスのVPN接続や出先からのリモートアクセスVPNといった、幅広いVPNを構築できます。
マルチポイントトンネル機能により、複数拠点へのVPN接続をひとつのVPN設定で接続が可能。拠点の増設や移設などのVPN環境に変化があった場合でも、設定変更の手間が少なく済みます。
本体に搭載された「LANマップ」機能を使えば、LANの状態を可視化できるようになり、ネットワークのトラブルがあった場合でも、早期の発見や解決が可能です。
ヤマハ(YAMAHA) ギガアクセスVPNルーター RTX1300
中規模拠点向けに設計された、10ギガビット対応のVPN対応ルーターです。10ギガビット対応のコンボポートを2ポート搭載。接続する機器のインターフェースの種類に応じて、LANポート/SFP+スロットを選べます。
LANポートは2.5/5ギガビットのマルチギガ対応。さらに、スループットなどの各種機能の向上により、高速で安定したデータ通信を実現しています。
LANマップ機能によるネットワーク全体の可視化で、最大128台のエージェント機器の制御やトラブルの検出も可能です。また、VPN対地数はデフォルトで100に対応。不足した場合も、最大1100まで拡張可能なオプションライセンスを利用できます。
シスコ(Cisco) Meraki Go ルータ ファイアウォール Plus GX50
安全なアクセスを確保したい方におすすめの、ファームウェア自動アップデート機能とファイアウォール機能を備えたVPN対応ルーターです。
本体は、常に最新のファームウェアを自動アップデートするため、サイバー攻撃に対応しやすい設計。不正アクセスや有害トラフィックも遮断して、安全なネットワークを構築できます。
小規模オフィスや在宅勤務におすすめ。洗練されたホワイトカラーのボディが特徴で、オフィスやカフェなどにも馴染みやすいデザインです。
専用アプリを使って、接続中の機器を確認したり帯域を制御したりできるのもポイント。トラブルが発生した場合も、スマホからの通知やメールでアラートを受信して早期に対応できます。
GL.iNet 無線LANルーター Beryl AX GL-MT3000
省スペースで設置したい方や、出先へ持ち運びたい方におすすめの、コンパクトなVPN対応ルーターです。用途は、リモートワークや出張先での利用にぴったり。Wi-Fi 6規格の無線LANルーターで、IPv6接続にも対応しています。
ポートは、2.5ギガのWAN ポートと、1ギガの LAN ポートを搭載。接続は、最大70台まで対応します。
本体は「OpenVPN」と「WireGuard」のVPNをプリインストール。30以上のVPNサービスプロバイダと互換性があり、既存のVPNアカウントにログインすると、暗号化されたVPNトンネル経由でネットワークにアクセスできます。
バッファロー(BUFFALO) 業務用ルーター VR-U500X
中小オフィスにおすすめの業務用VPN対応ルーターです。本製品は「IPsec」のプロトコルに対応したルーターで、「PPTP」に比べて高度なセキュリティを確保できます。また、セキュリティを確保しながらリモートアクセスできる「L2TP over IPsec」をサポートしているのも特徴です。
本体は、バッファローの「ダイナミックDNSサービス」を無料で利用可能。固定IP不要でVPN接続が可能になり、拠点間接続やリモートアクセスを簡単に行えます。ネットワーク管理ソフトウェア「WLS-ADT」にも対応し、複数のネットワーク機器の状況を一覧から確認することも可能です。
VPN対地数は、合計30に対応。ポートは、10ギガのLANポートを搭載しているので、通信速度を高速化したい企業にもおすすめです。
エイスース(ASUS) ルーター RT-BE92U

スマートホームを構築したい方におすすめのVPN対応ルーターです。Wi-Fi 7規格対応モデルで、最大9700Mbpsの高速通信を実現。外部アンテナ付きで、あらゆる方向に安定した信号を送ります。また、IPv4 over IPv6対応で、混雑の少ない通信接続も可能です。
ポートは10ギガのWAN/LANポート1つと、2.5ギガのイーサネットLANポートを4つ搭載。優れた通信速度で、データ通信量の大きいコンテンツでも快適に利用できます。
本体は、ASUSルーターアプリとWebインターフェースの両方を用いて「OpenVPN」や「WireGuard」などのVPN接続が可能。インスタントガード機能により、公共のフリーWi-Fi使用時でも、ルーターとデバイスの間に安全なVPNを構築できます。
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VPN対応ルーターのランキングをチェックしたい方はこちら。
VPN対応ルーターは、利用人数にあったスペックのモノを選びましょう。少し余裕のあるスペックを選ぶことで、VPNを利用している機器の数が多くなったときでも、快適に作業が行えるようになります。リモートワークで使用する方は、価格と機能のバランスがよい無線LANルーターのタイプがおすすめです。