キャンプや登山で安眠するためには欠かせない「寝袋」。寝袋には、形状や中綿の素材に種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。さらに、各メーカーからさまざまな製品が展開されており、どのようなモデルを選べばよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、寝袋を選ぶときのポイントを解説したうえで、おすすめの製品をご紹介します。購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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- 目次
- 寝袋(シュラフ)とは?
- 寝袋(シュラフ)のおすすめメーカー
- 寝袋(シュラフ)のおすすめ|冬用
- 寝袋(シュラフ)のおすすめ|夏用
- 寝袋(シュラフ)のおすすめ|オールシーズン
- 寝袋(シュラフ)の売れ筋ランキングをチェック
- 寝袋(シュラフ)の選び方
寝袋(シュラフ)とは?
寝袋とは、袋状の携帯用寝具のことです。ドイツ語の「シュラフザック」を略して、シュラフとも呼ばれています。
テントの中やコットの上、車中などで寝るときに使用。コンパクトに持ち運べるモデルが多いため、キャンプ・登山といったアウトドアシーンに加えて万が一の防災用品としても活躍するアイテムです。
屋外で眠る際は、夜の気温・天候変化や地面の凹凸、地表からの冷気などの日常とは異なる環境が多いので寝袋選びは重要なポイント。アウトドアの夜を楽しむためにも、快適に眠りやすいモデルを選ぶことが大切です。
寝袋にはさまざまな種類があります。状況や場所など使用シーンを考慮しながら、心地よく眠れる自分にぴったりの寝袋を見つけましょう。
寝袋(シュラフ)のおすすめメーカー
モンベル(mont-bell)
「モンベル」は、1975年に設立された日本のアウトドア用品メーカーです。「機能美」「軽量と迅速」という2つのコンセプトを元に、登山やキャンプシーンを中心とした、さまざまなアウトドアグッズを展開しています。
モンベルの寝袋は、本格的な登山に適したモデルから、キャンプや車中泊で手軽に使えるモデルまで、幅広いニーズに対応する充実したラインナップが魅力。豊富な選択肢のなかから、自分にぴったりの寝袋を見つけたい方におすすめのメーカーです。
モデルによっては、男女兼用のレギュラーモデルのほか、女性向けのWomen’sモデル、体格がよい方向けのロングモデルと、3種類のサイズが揃ったモノもあります。自分の身体によりフィットする寝袋を選べるのもうれしいポイントです。
ナンガ(NANGA)
1941年、羽毛の町として知られる滋賀県米原市において、布団の下請け製造業から始まった企業。現在では、日本製にこだわった高品質なダウンを使用し、数多くの羽毛製品を手掛けています。
寝袋においても、国内で洗浄された羽毛のみを使用し、熟練の職人の手によって作られているのが魅力。比較的高価なモデルが多いものの、一部パーツを除き、修理が基本無償の永久保証が付いているため、安心して使用できます。
なかでも、ナンガ独自開発の防水透湿生地「オーロラテックス」を使用した「AURORA light」シリーズが人気です。そのほか、羽毛自体に撥水加工を施した「UDD BAG」シリーズなど、高機能なシリーズが豊富に展開されています。
ワークマン(WORKMAN)
プロ向けの作業服や作業関連用品の販売店として、全国にチェーン展開している「ワークマン」。近年では、アウトドアやスポーツなど一般向けのジャンルにおいても、さまざまな製品を販売しています。
なかでも寝袋は、ワークマンならではのお手頃価格と機能性を両立しているのが魅力。夏の使用に適した薄手のモノから、冬のキャンプでも使える保温性の高いモノまで、ラインナップも豊富です。
キャンプを手軽に始めてみたい方や、予算を抑えてキャンプギアを揃えたい方は、ぜひチェックしてみてください。キャンプシーン以外に、防災用品や来客用のアイテムとして、寝袋の購入を考えている方にもおすすめです。
寝袋(シュラフ)のおすすめ|冬用
ナンガ(NANGA) UDD BAG 810DX
厳冬期から海外の高所登山まで使用可能な本格派の冬用寝袋です。快適使用温度は-7℃で、下限温度は-13℃。フィルパワーの高いスペイン産ホワイトダックダウンの羽毛を採用しているため、厳しい環境下でも身体をあたたかく包み込みます。
羽毛に超撥水加工を施しているので、結露などの濡れを気にせず使えるのがメリット。また、台形ボックスキルト構造を採用しており、ダウンのロフトを最大限引き出します。すき間からの冷気の侵入もブロックするため、高い保温力をキープできるのが魅力です。
軽くて薄いナイロン生地を使っており、素早く膨らむのがポイント。設営時間を短縮でき、寒さから素早く身を守れます。持ち運びや撤収も簡単に行えて便利。テント泊登山や縦走登山などで役立つモデルを選びたい方におすすめです。
モンベル(mont-bell) シームレス バロウバッグ #1 1121424
独自の化織綿「エクセロフト」を採用した寝袋です。複雑に絡みあった3種類の太さを採用した繊維が、あたたかい空気を多く蓄えるのが特徴。繊維1本1本に撥水加工を施しているため、汗や水で濡れてもあたたかさをキープします。
表地には縫い目の出ないシームレス構造を採用しているので、中綿の保温性を最大限に引き出せるのが魅力。優れた伸縮性も備えているため、冬キャンプや国内の2000m級の冬山で活躍します。
コンプレッション可能なスタッフバッグを付属しているので、軽量コンパクトに持ち運ぶことが可能です。また、ポリエステル繊維自体の吸湿性が低いため、細菌やダニが発生しにくいのがメリット。自宅での洗濯も可能なので、衛生面が気になる方におすすめです。
イスカ(ISUKA) エアプラス 630 1523
台形ボックス構造を採用した寝袋です。ショルダーウォーマーやドラフトチューブを搭載しているのに加えて、胸から腰にかけてセパレートボックスを縦に配置しているのが特徴。優れた保温性を発揮します。
足元にはダウンを多めに封入しているため、寒さを感じやすい足元までしっかりカバー。フィット感の高いフードチューブも搭載しており、全身のあたたかさをキープできるのが魅力です。
800フィルパワーの羽毛を630g使用。また、生地には、引き裂き強度・耐摩耗性・耐久性に優れたコーデュラナイロンを使っています。高い撥水性も備えているため、テント内の結露や壁面への接触による濡れを予防。冬山・冬キャンプ・車中泊で活躍するおすすめモデルです。
イスカ(ISUKA) エアドライト 860 1518
厳冬期の3000m級の山岳にも対応できる冬用寝袋です。撥水加工を施した、750フィルパワーの高品質ダウンを860g使用。結露や外部からの濡れを予防しながらあたたかい睡眠環境を作れます。
独自の舟形構造により、熱損失を抑制。フードチューブ・ドラフトチューブ・ショルダーウォーマー・フットボックスを搭載しており、優れた保温性を発揮します。また、冬の着膨れに配慮して、本体を大きめに設定しているのがポイントです。
表地と裏地は、ナイロンを100%使用。引き裂き強度や耐摩耗性に優れているため、タフな環境下でも愛用できます。保温性を保ちながらゆったり眠りやすいので、マミー型に慣れていない方にもおすすめです。
コールマン(Coleman) タスマンキャンピングマミー L-15 2000022267
使用可能温度-15℃以上の寝袋です。表地・裏地・中綿にポリエステルを使用。マミー型ながら寝返りが打てる可動性を備えているため、初心者でも快適に眠りやすいのが魅力です。
フード部分を閉めれば、冷気の侵入をブロック。ファスナー部内側には中綿が詰まったチューブを設けているので、ファスナー部分からの冷気も遮断します。
ウォッシャブル仕様のため、洗濯機で丸洗いが可能。また、コンプレッションケースを使ってコンパクトに持ち運べるなど、使い勝手に優れています。
ワークマン(WORKMAN) エクストリームダウンシュラフ1290 FCS11
中綿にダウン・フェザー・吸湿発熱わたを採用した寝袋です。エクストリームダウンを1290g充填しているので、ボリューム感と優れた保温性を発揮。頭まですっぽり覆えるマミー型で首まわりにはネックバッフルを搭載しているため、すき間風も抑制します。
表地にはリップストップ生地を採用。「テフロンエコエリート加工」を施しているので、撥水性を備えています。また、大きく開く仕様のため、出入りしやすいのが魅力です。
収納袋が付属しているので、コンパクトに持ち運べます。身体をしっかりあたためられる性能を備えていながら、価格が比較的リーズナブルなのがうれしいポイント。コスパよく使えるモノを探している方におすすめです。
寝袋(シュラフ)のおすすめ|夏用
ナンガ(NANGA) オーロラライト450DX
独自に開発した防水透湿素材「AURORALIGHT」を採用した寝袋です。極薄仕様で軽量ながら、優れた耐水性を備えているのが特徴。雨天時やテント内の蒸れが気になるケースでも、防水性を備えたスリーピングバッグカバーを使わなくて済むのがメリットです。
内側には、15dnナイロン生地を使用。柔らかくて滑らかな肌触りなので、心地よい使用感を得られます。また、中綿には760フィルパワーのスパニッシュダックダウンを充填。保温性だけでなく復元性も高いため、素早く膨らんで身体をあたためられます。
上面はボックスキルト構造、下面はシングルキルト構造を採用。合理的な構造により、身体をしっかりガードします。高い機能性でおすすめの3シーズンモデルです。
ロゴス(LOGOS) ROSY 丸洗い寝袋・15 72600600
適正温度15℃までの封筒型寝袋です。発汗された水分を外気へと排気する「モイスチャーマネージメント」を採用。独自の熱圧力によって寝袋全体の通気性をコントロールするため、さらりとした肌触りを味わえます。
中綿には「ダイナチューブファイバー」を使用。ポリエステル繊維を中空にして空気を蓄えることで、保温性を高めながら軽量化を実現しています。軽くてふかふかした使い心地のため、快適な睡眠環境作りに役立つのが魅力です。
内側・外側のどちらからでもジッパーの開閉が可能。ジップスライダーが2個付いており、スムーズに温度調節できます。また、丸洗いできるため、衛生的に使用可能。同製品を2枚連結できるので、2人用としても使えるのがおすすめポイントです。
ロゴス(LOGOS) 冷感・吸汗 LOGOS スヤスヤシュラフ 72601100
ひんやり感を示すQ-max値が0.4以上の接触冷感生地を使った夏用寝袋。触れるたびに、しっかり冷たさを感じられるのが魅力です。さらに、吸汗機能も備えているため、さらりとしたドライ感をキープ。寝汗をかきやすい方にもおすすめです。
表面には通気性がよくて優しい肌触りのサーマブレスクロス素材、裏面には夏に適した生地を採用。リバーシブル仕様のため、好みや気候にあわせながら快適な寝心地を味わえるのがメリットです。
大型洗濯機で丸洗いできるので、清潔に保ちやすいのがポイント。保管や持ち運びに便利な収納袋が付属しており、収納時はクッションとしても使えます。同製品と連結すればダブルサイズになるため、ファミリーキャンプでも活躍します。
イスカ(ISUKA) ウルトラライト 1052
シンプルで軽量性のある構造を採用したマミー型寝袋です。裏地には、肌触りが良好なポリエステル・マイクロファイバーを使用。極細繊維の保温材をシングル縫製で仕上げて、コンパクトにまとめているのが特徴です。
寒さを感じやすい足元には保温材を多めに封入し、逆台形のシルエットで形成。適度なゆとりで窮屈感を覚えにくいため、快適な寝心地を味わえます。また、フィット感に優れた立体フードを採用。頭部からの放熱を抑制します。
2段階式のシリコンスタッフバッグが付属。シリコン特有の滑りやすさがあるので、力に自信がない方でもスムーズに収納できます。撥水性を備えているため、結露や外部からの濡れを予防。荷物をなるべく減らしたい方におすすめです。
イスカ(ISUKA) パトロール 600 1171
中空ポリエステルの中綿と、肌触りのよいポリエステル・マイクロファイバーの裏地を使った寝袋です。軽くてシンプルなシングル構造を採用しており、優れた耐久性を発揮しながらコンパクトに収納可能。荷物を減らしたいシーンで重宝します。
保温材を詰めたドラフトチューブを、ジッパー内側に配置。冷気の侵入をブロックして、保温性を高めています。また、冷えを感じやすい足元には、保温材を多めに封入。睡眠時の足の形に沿った逆台形フォルムなので、窮屈感を覚えにくいのもメリットです。
初夏から初秋までの中級山岳や車中泊、防災用など、多彩なシーンで活躍。汎用性が高くて価格も比較的リーズナブルなため、コスパ重視の方やアウトドア初心者にもおすすめです。
スナグパック(Snugpak) ジャングルバッグ スクエア ライトジップ
顔部分にモスキートネットが付属した寝袋です。虫が発生しやすい季節でも、インナーテントを使わず寝ることが可能。虫対策に役立つモデルを選びたい方におすすめです。
外側生地には、ダイヤモンド型の折り目と光沢感が特徴のリップストップ生地「MICRODIAMOND」を使用。軽量で撥水性を備えているのに加えて、心地よい手触りが魅力です。
内側生地にはアンチバクテリア加工を施しており、細菌やニオイの発生を抑制するので衛生的に使えます。また、中綿には、独自開発した「トラベルソフト」を採用。再膨張力に優れているため、優れた保温性をキープしながら嵩張りにくいのがメリットです。
快適使用温度は7℃で、フルオープンでの使用も可能。撥水透湿性と速乾性を備えているので、シーンにあわせて快適な寝心地を味わえます。使わないときは丸めてコンパクトに収納可能です。
ディーオーディー(DOD) わがやのシュラフ S4-511
サイズが約200×230cmで、4人家族が一緒に寝られる大きさの寝袋です。中綿には、軽くてあたたかいホローファイバーを使用。春から秋まで快適に過ごせます。
上下に分ければ、敷布団と掛布団のように使用可能。上下で分けた寝袋のファスナーを閉じれば、2人サイズの寝袋2つ分としても使えます。また、ファスナーの先端部分には、面ファスナーストッパーを搭載。ファスナーが勝手に開くのを予防します。
表地には耐水性のあるポリエステル生地、裏地には肌触りのよいコットンを使用。汚れや結露に強く、快適な寝心地を味わえます。
特大サイズながら、40秒で片付けられると謳うほど撤収が簡単。家族全員分の寝袋を出したり片付けたりするより、時間や手間を軽減できます。ファミリーキャンプで役立つモノを探している方におすすめです。
寝袋(シュラフ)のおすすめ|オールシーズン
ナンガ(NANGA) オーロラライト750DX
独自開発した防水透湿素材「AURORALIGHT」を採用した寝袋です。極薄仕様ながら、優れた耐水性を備えているのが特徴。防水のスリーピングバッグカバーを使わなくても、雨や結露を気にせず使えるのが魅力です。
内側には15dnナイロン生地を使っているため、柔らかくて滑らかな肌触りを味わえます。また、表地と裏地のあいだにメッシュ布を配置しているので、ダウンの片寄りを予防しながら身体全体をムラなくあたためられるのがメリットです。
中綿には、760フィルパワーのスパニッシュダックダウンを使用。ショルダーウォーマー・ドラフトチューブ・ドローコードも設けているため、優れた保温性を発揮します。軽量コンパクトで持ち運びもしやすいおすすめのオールシーズンモデルです。
コールマン(Coleman) マルチレイヤースリーピングバッグ 2000034777
アウトレイヤー・ミッドレイヤー・フリースの3層構造を採用した寝袋です。3つのレイヤーを組みあわせても分割しても使えるのが魅力。使い方次第で快適使用温度を-5℃・5℃・12℃に調節できるため、オールシーズン快適な睡眠環境を作れるのがおすすめポイントです。
素材にはポリエステルを使用。アウトレイヤー・ミッドレイヤー・フリースはすべて洗濯機で丸洗いできるので、汚れを気にせず衛生的に使えます。
使用時のサイズは約90×200cm。アウトレイヤーのファスナーをあわせれば連結可能なため、ファミリーキャンプでも活躍します。
コールマン(Coleman) パフォーマーIII C10 2000034775
表地・裏地・中綿にポリエステルを採用した封筒型寝袋です。使用時のサイズは約80×190cmで、快適使用温度は10℃以上。洗濯機で洗えるため、お手入れが簡単です。
内側にはポケットを搭載しており、スマホなどを保管できて便利。また、収納袋が付属してコンパクトにまとめられるので、持ち運びもスムーズです。価格が安いのがうれしいポイント。手軽に使えるモデルを探している方におすすめです。
スノーピーク(snow peak) セパレートオフトンワイド 700 BDD-103
「日本の布団のような寝袋」をコンセプトに作られた封筒型寝袋です。通常の使い方だけでなく、掛布団・敷布団のように分けて使えるのが特徴。縦にも横にも掛けられるため、暑い季節も寒い季節も活躍します。
使い方のバリエーションが幅広いので、好みや気候にあわせやすいのが魅力。同一モデルを用意すれば、「掛布団+掛布団」「敷布団+敷布団」のように連結させることもできます。
ダウン自体に防水加工を施したウォッシャブルダウンを採用しているため、洗えるのがポイント。生地には抗菌・消臭加工を施しているので、衛生的に使えます。快適使用温度は7℃。使い勝手のよいモデルを探している方におすすめです。
寝袋(シュラフ)の売れ筋ランキングをチェック
寝袋(シュラフ)のランキングをチェックしたい方はこちら。
寝袋(シュラフ)の選び方
形状から選ぶ
保温性に優れる「マミー型」
マミー型の寝袋は、身体にあわせてフィットするように作られているのが特徴。「マミー」とは、ミイラを意味する英語であり、まさにミイラのような見た目であることに由来します。
足元に向かって細くなる形状に加えて、首元や頭部まで覆えるのがポイント。身体への密着感が高まることで、優れた保温性を発揮するうえ、冷気の侵入防止にも繋がります。寒い季節のキャンプや標高が高い場所で使用するのにおすすめのタイプです。
コンパクトに収納できるモデルが多いのも、マミー型の大きなメリット。携行性に優れているため、徒歩やバイクでのキャンプ、登山など、持ち運べる荷物の量が限られるシーンで重宝します。
ただし、密着感が高い分、窮屈に感じやすい点に注意しましょう。生地に伸縮性が備わっているモノであれば、窮屈感が軽減されます。
布団のような寝心地の「封筒型」
寝心地のよさを求める方には、封筒型の寝袋がおすすめです。文字通り封筒のような長方形をしており、寝袋内にゆとりがあるのが特徴。窮屈感を抑えつつ、寝返りも打ちやすいため、一般的な布団に近い感覚で使用できます。
さらに、足元だけジッパーを開いて温度調節できるほか、ジッパーを全開にして1枚の掛布団のように使うことも可能。同じ製品を2つ連結し、2人用の寝袋として使える便利なモデルも展開されています。
一方でデメリットは、密着感が低く、マミー型に比べて保温性が劣ること。また、本体の表面積が大きい分、収納時に嵩張りやすいことも留意しておきましょう。
なお、本タイプの寝袋は、リーズナブルな価格で購入できるモデルが多い傾向にあります。コストパフォーマンスを重視する方や、初めて寝袋を購入する方は、ぜひチェックしてみてください。
中綿の素材をチェック
軽くてあたたかいダウン
中綿にダウンを使用した寝袋は、本体重量が軽いうえ、保温性に優れているのが魅力。持ち運びやすさや、あたたかさを求める方におすすめです。本体を携行することが前提の登山シーンや、冷え込む冬場のキャンプなどで使用するのに適しています。
ダウンの保温性をチェックする際には、空気の含みやすさを示す数値「フィルパワー(FP)」に注目してみてください。フィルパワーの数値が大きいほど多くの空気を含み、かつ高い保温性を発揮するのが特徴。併せて、ダウンがどのくらい入っているかも確認しましょう。
しかし、ダウンは水や湿気に弱く、濡れると保温性の低下に繋がります。使用時に雨や結露に注意が必要なのはもちろん、保管やメンテナンスにやや手間が掛かるのもデメリットです。
手頃でメンテナンスしやすい化繊
キャンプ初心者や気軽に使える寝袋を探している方には、ポリエステルなどの化学繊維を使用したモノがおすすめです。ダウンを使用した寝袋に比べて、お手頃な価格で購入できるモデルが豊富に揃っています。
さらに、水分に強くて扱いやすいうえ、メンテナンスが簡単なのもうれしいポイント。なかには、洗濯機で丸洗いできるモデルも展開されています。清潔さをキープできるため、汗をかきやすい夏のキャンプにもぴったりです。
一方で、保温性ではダウンに劣ります。また、重量があり、かつ収納時に嵩張りやすいのもデメリット。特に、保温性を高めたモデルほどサイズが大きくなるため、車中泊やオートキャンプなど、荷物量の制限が少ないシーンで使用するのに適しています。
季節やシーンにあった快適使用温度をチェック
市販の寝袋には、快適な状態で眠れる温度を示す「快適使用温度」が設定されています。寝袋を選ぶときの重要な目安なので、忘れずにチェックしておきましょう。なお、快適使用温度は、各製品の形状、中綿の素材、中綿の量によってそれぞれ異なります。
製品選びの際は、使用場所の季節・シーンなどを想定し、最低気温よりも5℃程度低い快適使用温度のモノを選ぶのがおすすめです。寒さに弱い方は、さらに温度を低く見積もって選んでみてください。
そのほか、各製品には「使用可能温度」や「限界温度」が設定されているのも一般的です。ただし、快適性の観点では目安にならないため、あくまで快適使用温度に注目することが大切です。
対応しているシーズンをチェック
寝袋は、製品によって対応可能なシーズンが異なります。自分が使用するシチュエーションや頻度などを考慮して、適したスペックのモノを選びましょう。
寝袋のなかには、夏用・冬用といった1つの季節にピンポイントで対応しているモノもあれば、春・夏・秋と複数の季節をまたがって使用できる3シーズン用なども展開されています。
キャンプに行く頻度が少ない方や初心者の場合は、複数シーズン兼用できる寝袋が便利。頻繁にキャンプに行く方や登山をする方は、さまざまな環境に柔軟に対応できるよう、異なる種類の寝袋を用意して使い分けるのもおすすめです。
サイズをチェック
寝袋を選ぶ際には、自分の体格にあうサイズかどうかチェックすることも重要です。サイズがあっていない場合、本来持つ保温性を発揮できなかったり、睡眠の妨げになったりする可能性があります。
対応可能な身長はもちろん、横幅にも注目しましょう。なかには、2人用や4人用など、複数人が並んで使用できるモデルも展開されています。グループや家族でキャンプを行う場合は、ぜひチェックしてみてください。
また、収納時の大きさを考慮して選ぶのもポイント。登山や徒歩キャンプなどに携行する場合は、コンパクトに収納できるサイズが適しています。一方、荷物量が気にならないオートキャンプなどであれば、快適性重視でゆとりのあるサイズを選ぶのもおすすめです。
「寝袋」を選ぶ際には、自分のキャンプスタイルや、使用するシチュエーションをよく想定することが大切です。冬場のキャンプなら保温性、登山に携行するなら軽量性というように、各シーンによって重視すべきポイントは異なります。本記事の解説を参考に、ぜひ自分にぴったりの寝袋を見つけてみてください。