圧倒的な描写性能を発揮する「フルサイズ一眼レフ」。エントリーモデルからハイエンドモデルまで、さまざまな製品が存在します。製品ごとに機能性や使いやすさが異なるため、あらかじめ用途を明確にしておくことが大切です。
今回は、フルサイズ一眼レフのおすすめアイテムをピックアップ。撮像素子の特徴やメリット、APS-Cカメラとの違いも解説するので、ぜひチェックしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
フルサイズ一眼レフとは?
デジタル一眼レフにおける撮像素子の役割
撮像素子とは、レンズから入ってきた光を電気信号に変換する電子部品です。「イメージセンサー」とも呼ばれており、人間の目にある網膜のような役割があります。
撮像素子の種類は「CCD」と「CMOS」の2種類。現在は「CMOS」が主流です。どちらも光の情報を記録可能な形式に変換するはたらきがあります。イメージセンサーそのものはモノクロであり、原色フィルターや補色フィルターを通すことで、色の再現が可能です。
高画質な描写を得るためには、撮像素子のサイズとレンズの大きさが重要。レンズは交換できますが、撮像素子はサイズ交換できません。一眼レフカメラを選ぶときは、撮像素子のサイズをチェックしておきましょう。
デジタル一眼レフの撮像素子サイズは3タイプ
デジタル一眼レフの撮像素子サイズは、35mmフルサイズ・APS-C・フォーサーズの3種類です。それぞれ撮像素子は、イメージセンサーの大きさが異なります。
35mmフルサイズセンサーは、約36.0×24.0mmのイメージセンサーです。APS-Cは約23.6×15.8mm、フォーサーズは約17.3×13.0mmのイメージセンサーを内蔵しています。フルサイズは一般的なスマートフォンに搭載している「1/2.3型センサー」と比べて、約30倍も面積が大きく、より多くの画像情報を取り込めるのが特徴です。
センサーサイズが大きくなるほど、カメラボディのサイズや重量もアップする傾向があります。フルサイズ一眼レフを選ぶときは、描写性能だけでなく、持ち運びやすさもチェックしましょう。
フルサイズ一眼レフのメリット
フルサイズ一眼レフは、高画質の描写を追求できるのがメリットです。センサーサイズが大きくなるほど、一度に多くの光を取り込めます。光を多く集められるので、星空や夜景を撮影するときにもおすすめ。ノイズをおさえながら、被写体のディティールを鮮明に描きます。
また、広範囲を画角におさめられるのが特徴です。同じ焦点距離のレンズを装着した場合、APS-Cやフォーサーズカメラよりも、より多くの情報を撮影できます。
広角レンズとの相性も良好。目の前の景色をダイナミックに描写したり、建物の立体感を表現したり、レンズを組み合わせることで、多彩な表現を楽しめます。
装着するレンズによって異なりますが、フルサイズ一眼レフはぼけ量を増やせるのがポイント。被写体を強調したいシチュエーションにもおすすめです。
APS-Cサイズとフルサイズはそんなに違う?
フルサイズ一眼レフは、APS-Cカメラと比べて1画素あたりの受光面積が広いので、豊かな階調表現を楽しめます。APS-Cカメラでも階調表現はできますが、光が強くて明暗差が激しいシーンでは、白とびや黒つぶれが目立ちます。
一方、フルサイズ一眼レフは、夕景などのグラデーションを表現しやすいのが特徴。明暗差が激しいシーンでも、被写体のディティールを鮮明に描きます。
フルサイズ一眼レフは、表現力や描写性能を重視する方におすすめです。望遠撮影や機動性を求める方は、APS-Cカメラが適しています。イメージセンサーごとに特徴が異なるので、あらかじめ用途を明確にしておくことが大切です。
フルサイズ一眼レフの選び方
有効画素数をチェック
有効画素数とは、イメージセンサーを構成する受光素子のうち、実際に撮影に使う素子の画素数です。カメラに搭載した撮像素子の画素全体を表す総画素数に対して、有効画素数は実際に撮影に使われる画素数を示しています。製品の仕様に書いてある有効高画素数通りに撮影するためには、記録画素数の設定モードを最大にすることが大切です。
画像データは、ピクセルと呼ばれる小さい点の集合で色を表現しています。画素数は点がいくつあるのかを表しており、点が多いほど細かい色を再現可能です。高画質かつ色鮮やかな写真を作品を撮影したい方は、画素数が高いカメラを選びましょう。
現在の機種は、有効1000万画素以上が標準です。プロフェッショナル向けのモデルのなかには、有効約5000万画素以上の製品も存在します。
AF性能と連写性能をチェック
スポーツシーンや野生動物を撮影するときは、AF性能と連写性能を重視しましょう。AF(オートフォーカス)とは、カメラが自動で被写体にピントを合わせる機能です。一般的なフルサイズ一眼レフカメラには、AF機能が備わっています。メーカーや製品ごとにAF性能が異なるので、撮影したいシーンや被写体によって使い分けることが大切です。
AF性能のなかには、人物の瞳を検知してピントを合わせる「瞳AF」を搭載した製品が存在します。「瞳AF」を活用することで、一瞬の表情の変化を捉えやすいのが特徴。笑ったり振り返ったりしたときの決定的な瞬間をおさめられます。中望遠レンズを組み合わせたポートレート撮影にもおすすめです。
連写性能は、シャッターボタンを押している間に連続して撮影する機能です。エントリーモデルでは、1秒間に4〜7コマ/秒、ハイエンドモデルでは1秒間に12コマ程度の撮影ができます。
重量と堅牢性をチェック
フルサイズ一眼レフを選ぶときは、カメラの重量と堅牢性をチェックしておきましょう。フルサイズ一眼レフは、一般的なデジタルカメラやミラーレス一眼と比べて、本体サイズが大きくて重い傾向があります。登山・キャンプ・旅行などのアウトドアシーンで使用するときは、なるべくカメラボディの軽い製品がおすすめです。
フルサイズ一眼レフは、装着するレンズの大きさによってサイズや重量が変わります。レンズは、焦点距離が長くなるほど本体サイズもアップするのが特徴です。三脚やジンバルを使って撮影する方は、レンズを含めた最大積載量を確認しておきましょう。
なかには、防塵防滴性能を備えた製品が存在します。防塵防滴性能が高いほど、ホコリや水滴の影響を受けにくく、環境の変化を受けやすいアウトドアシーンでもアクティブに使用可能です。
フルサイズの一眼レフのおすすめメーカー
キヤノン(Canon)
キヤノンは、映像機器・事務機器・マルチメディア機器の開発と製造をおこなっている精密機器メーカーです。フルサイズ一眼レフだけでなく、フルサイズミラーレス一眼のラインナップも豊富。エントリーモデルからプロフェッショナルモデルまで、さまざまな製品を手がけています。
キヤノンのフルサイズ一眼レフカメラは、描写性能を追求しているのが特徴です。有効約5060万画素を実現した製品も存在します。高画素を発揮しながら、高速連写や高感度撮影をおこなえるのもポイントです。さまざまな種類のレンズを揃えているので、用途に合わせて多彩な表現を楽しめます。
シーンに合わせてカメラ設定を自動調節する「シーンインテリジェントオート」を搭載。露出やホワイトバランスなど、複雑なカメラ設定を任せられるので、初心者の方でもクオリティの高い写真を撮影できます。
ニコン(Nikon)
ニコンは、双眼鏡・望遠鏡・顕微鏡などを手がける光学機器メーカーです。フルサイズ一眼レフカメラだけでなく、ミラーレスカメラやコンパクトデジタルカメラなど、さまざまな製品を取り扱っています。
ニコンのフルサイズ一眼レフカメラは、AF性能と連写性能に優れているのが特徴。独自のAF専用エンジンを備えた製品は、約14コマ/秒の高速連続撮影をしながら全点同時測距をおこないます。突然のシャッターチャンスでも被写体を捉えるので、撮影ミスを減らせるのが魅力です。スポーツ現場や野生動物の撮影などの用途に適しています。
ペンタックス(PENTAX)
ペンタックスは、リコーが手がけるカメラブランドです。フルサイズだけでなく、APS-Cやモノクローム専用のイメージセンサーなど、さまざまな製品を取り扱っています。
ペンタックスのフルサイズ一眼レフカメラは、描写性能だけでなく堅牢性に優れているのが特徴。カメラボディには水滴やホコリの侵入をおさえる構造を施しています。悪天候なフィールドでもアクティブに使用可能です。
フルサイズの一眼レフおすすめモデル
キヤノン(Canon) EOS 6D Mark II
静止画と動画撮影の機能を追求したフルサイズ一眼レフカメラです。映像エンジンは、高い画像処理性能を発揮する「DIGIC 7」を搭載。高感度撮影時でも、被写体のディティールまで鮮明に描写します。目で見たままの自然な階調表現も可能です。
フルサイズながら約765gの軽量化を実現しています。コンパクトサイズかつ軽量モデルのため、旅行やアウトドアシーンなどで使用するときにもおすすめです。また、バリアングル式の液晶モニターを採用しており、ローアングルからハイアングルまで、多彩な構図で撮影を楽しめます。
シーンに合わせてカメラが設定を自動調節する「シーンインテリジェントオート」を搭載。露出・ピント・ホワイトバランスをコントロールしながら、シチュエーションごとに画づくりをおこないます。複雑なカメラ設定の必要がないので、カメラ初心者の方にもおすすめの入門機です。
▼撮影イメージ
キヤノン(Canon) EOS 5D Mark IV
圧倒的な描写性能を実現したフルサイズ一眼レフカメラです。約3040万画素フルサイズCMOSセンサーを内蔵。解像力が高く、目の前に広がる風景の空気感や臨場感を鮮明に描写します。ぼけ感・高感度・広階調など、写真表現において重要な要素を追求しているのが特徴です。
動体の補足性能に優れた「61点高密度レティクルAF II」を搭載。動きが速い被写体や、予測できない動きをする被写体も粘り強くピントを合わせ続けます。顔や色を検知して、ピントを合わせる技術を備えているのもポイントです。激しいスポーツシーンや、野生動物の撮影にも活用できます。
専用アプリ「Camera Connect」をインストールすると、スマートフォンとの連携が可能。撮影データをスマートフォンに転送したり、リモート撮影をしたり、さまざまな機能を使用できます。描写性能だけでなく、使いやすさにこだわっているのも魅力です。
▼撮影イメージ
キヤノン(Canon) EOS 5D Mark III
静止画・動画ともに高画質なフルサイズ一眼レフカメラです。常用ISO感度が最高25600まで対応しているのが特徴。夜景や暗所での撮影時にノイズが出にくいため、クリアな画質で撮影できるのが魅力です。
CMOSセンサーの画素数は約2230万画素を実現しており、最高約6コマ/秒の高速連写ができるのもポイント。AFシステムは「61点高密度レティクルAF」が採用されており、被写体を高精度に追従できます。運動会やイベントの撮影で正確にピントを合わせたい方におすすめです。
また、映像エンジン「DIGIC 5+」で高画質な写真表現が可能。幅広いダイナミックレンジで、風景やポートレートなど多彩なジャンルの撮影に対応します。
キヤノン(Canon) EOS 5Ds R
有効画素数約5060万画素のCMOSセンサーを内蔵したフルサイズ一眼レフカメラです。映像エンジンは「デュアルDIGIC 6」を採用。高画素を実現しながら、高速連写や高感度撮影などをおこなえます。
クイック設定画面には、使用頻度の高い項目を表示できる「クイック設定カスタマイズ」機能を配置。撮影性能だけでなく、利便性を追求しているのも特徴です。
一定間隔で撮影した静止画をつなぎ、動画を自動作成する「タイムラプス動画」機能を搭載。雲の流れや人の動きなどを撮影するときに役立ちます。あらかじめ撮影モードを設定するだけで、誰でもクリエイティブなタイムラプス動画を撮影可能です。
キヤノン(Canon) EOS-1D X Mark III
動画性能を追求したフルサイズ一眼レフカメラです。高性能な映像エンジン「DIGIC X」を採用。膨大なデータ処理が求められる5.5K RAW動画も実現します。5.5K RAW動画は12bitの豊富な階調データを持ち、高精細かつ色鮮やかな動画記録が可能です。
高精度なピント合わせと高画質を両立した「デュアルピクセルCMOS AF」を搭載しています。人物の瞳を検知してピントを合わせる「瞳AF」は、動く被写体を捉え続けられるのが特徴。一瞬の表情の変化も捉えられるので、ポートレート動画撮影のときにも活用できます。
カメラボディにはWi-Fi通信機能を内蔵。ワイヤレスファイルトランスミッターや専用アプリを介さず、デバイスと連携できます。描写性能だけでなく、使いやすさにこだわっているのもポイントです。
▼撮影イメージ
ニコン(Nikon) 一眼レフカメラ D6
高速かつ正確なAFを発揮するフルサイズ一眼レフカメラです。低照度や動体への追従を実現した、独自のAF専用エンジンを内蔵。約14コマ/秒の高速連続撮影時にも全点同時測距をおこないます。突然のシャッターチャンスでも被写体を捉えやすいのが特徴です。被写体からピントが外れていたりピンぼけしたりなどの撮影ミスを減らせます。
画像処理エンジンは「EXPEED 6」を採用。ダイナミックレンジの広い情報を高速処理することで、豊かな階調を表現できます。レタッチなしでも高画質の写真に仕上がるため、速報性を重視するスポーツや報道関係の仕事にもおすすめです。
独創的な表現を手軽に楽しめる「Creative Picture Control」を搭載。ポップ・セピア・トイなど、全20種類から好みの効果を適用できます。また、適用度など効果の度合いも調節可能です。
▼撮影イメージ
ニコン(Nikon) 一眼レフカメラ D5
高速連続撮影性能に優れたフルサイズ一眼レフカメラです。メモリーカードを2枚挿入できるダブルスロット機能が採用されており、1秒間に約12コマの撮影が可能。シャッタースピードは最高1/8000を実現しており、野鳥や飛行機のような動く被写体を撮影するのに便利です。
また、常用ISO感度102400までの高感度撮影ができるのもポイント。ノイズが混ざりやすい室内や夜景の撮影時に、高画質な状態で記録できます。4K30pの動画撮影に対応しているため、インタビューやイベントの録画も可能。USBポートとHDMIポートを搭載しており、運用の幅が広いのもメリットです。
静止画ライブビューモードが充実しているのも特徴。静粛な場所でも無音で撮影ができるため、入学式や結婚式などの撮影におすすめです。タッチパネルに対応した「3.2型TFT液晶モニター」を搭載しており、カメラの操作がしやすいのも魅力です。
ニコン(Nikon) 一眼レフカメラ D850
高感度でもシャープな描写を実現したフルサイズ一眼レフカメラです。裏面照射型ニコンFXフォーマットCMOSセンサーを搭載。画像処理エンジン「EXPEED 5」と連携することで、ISO感度を上げてもノイズをおさえられるのが特徴です。
153点AFシステムを採用しており、高速かつ正確なピント合わせができます。画面中央から周辺部までAFを発揮するため、動きまわる被写体を撮影するときにもおすすめです。低輝度下の環境や、コントラストが低い被写体を撮影するときも、強力なAFを発揮します。
高精細な4K30pの動画撮影が可能。NIKKORレンズを組み合わせることで、クリエイティブな表現を楽しめます。また、「スローモーション動画」や「Log撮影」に対応しているのもポイントです。
▼撮影イメージ
ニコン(Nikon) 一眼レフカメラ D780
クリエイティブな撮影性能を備えたフルサイズ一眼レフカメラです。「スローモーション動画」や「タイムラプス動画」モードを搭載。撮影モードを指定するだけで、誰でも簡単に印象的な動画撮影をおこなえます。
専用アプリ「SnapBridge」をインストールすると、スマートフォンと一眼レフカメラの連携が可能。スマートフォンやタブレット端末から撮影データをチェックしたり、クレジット情報を追加したり、さまざまな機能を活用できます。
カメラボディの上面と背面カバーは、堅牢性の高い「モノコック構造」を採用。ボディの各部分にシーリングを施しており、防塵防滴性能に優れているのもポイントです。環境の変化を受けやすい、アウトドアシーンでも使用できます。
▼撮影イメージ
ニコン(Nikon) 一眼レフカメラ D810
高精細な写真表現ができるフルサイズ一眼レフカメラです。有効画素数3635万画素のイメージセンサーを搭載しており、画面の隅々まで臨場感のある写真撮影が可能。高画素のCMOSセンサーが採用されているので、トリミングしても十分な画質を残せます。
レリーズモードが充実しているのもポイント。高速連続撮影から静音撮影まで撮影環境に合わせて選択できる点が便利です。30秒までのスローシャッターに対応しているため、三脚を使用した星空や夜景の撮影が可能。画質は「RAW14ビット」モードに対応しており、多彩な色表現で高画質な写真表現ができます。
バッテリーはフル充電で約1200コマの撮影に対応。長時間撮影をする際に、機動力を活かした運用ができるのも魅力です。ダブルスロット機能が採用されているため、バックアップ用の同時記録もできます。汎用性の高いフルサイズ一眼レフカメラを探している方におすすめです。
ペンタックス(PENTAX) K-1 Mark II
豊かな階調とリアリティある質感を表現できるフルサイズ一眼レフカメラです。イメージセンサーの解像力を引き出すために、ローパスフィルターレス設計を採用。被写体のディティールを鮮明に捉えます。クロップ撮影やトリミング時の解像感に優れているのもポイントです。
独自の超高精細画像生成技術「リアル・レゾリューション・システム」を採用。イメージセンサーを微小駆動させながら連続撮影をして、高精細な画像を生成します。解像力だけでなく、偽色が発生しにくいのも特徴です。また、RAW保存にも対応しています。撮影後にレタッチをしたいときにもおすすめです。
高性能な手ブレ補正機能を搭載しています。三脚やジンバルを使用できない環境でも、手ブレの少ない安定した撮影が可能です。
▼撮影イメージ
フルサイズ一眼レフは、APS-Cやフォーサーズと比べて高画質の写真や動画を撮影できます。画質を重視する方は、有効画素数の高い製品がおすすめ。人物や動物を撮影するなら、AF性能や連写性能に優れた製品を選びましょう。アウトドアシーンで撮影するときは、防塵防滴性能が必須です。