エントリークラスの一眼レフを使っての写真撮影が楽しくなってきた方のなかには、そろそろエントリーモデルでは性能不足と感じられている方も多いことでしょう。そういう方にはミドルクラスへのステップアップを検討するのがおすすめです。写真品質および各種機能が大幅にアップして、撮影が便利になるとともに、ハイクオリティな写真が撮れます。

そこで今回は、エントリーモデルと比較した中級者向け一眼レフの特徴と選び方をご説明したうえで、おすすめの一眼レフをご紹介します。どのモデルも人気が高い実力派。ぜひチェックしてみてください。

エントリーモデルと中級者モデルの違い

性能の違い

エントリーモデルと中級者モデルでは、性能に大きな違いがあります。大きく違うのは連写性能。エントリークラス一眼レフの多くは最高5コマ/秒程度であるのに対し、中級者モデルでは最高6〜10コマ/秒程度が一般的です。

また、オートフォーカスの測距点(フォーカスフレーム)の数にも大きな違いがあります。エントリーモデルは10点前後ですが、中級機では30〜60点ほど。さらに、測距点のセンサーとして、エントリーモデルで採用されている「ラインセンサー」よりもズレの検出力の高い「クロスセンサー」が中級機では多く採用されています。

さらに、「視野率」の違いも特徴。実際に撮影される像がどのくらいファインダーで確認できるかをファインダーの視野率といいます。エントリーモデルでは95%程度。ファインダーで見た像よりも広めに撮影されます。一方、ほとんどの中級者モデルのファインダー視野率は100%。撮影される像がファインダーで見た像と同じ範囲なので、余計なモノが写らず安心です。

構造の違い

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レンズを通った像は上下左右が逆転した倒立像です。これを正立像に補正するパーツとして、エントリーモデルではコストの安い「ペンタミラー」が多く採用されています。一方、中級機では「ペンタプリズム」が主流。光学性能が高く、像が明るく大きく見えるのがメリットです。

さらに、ボディの素材にも違いがあります。エントリーモデルでは、軽量化を図るためにボディにプラスティックを使用することが多く、中級者モデルよりも堅牢性が劣るのがデメリット。中級機ではボディに金属が使われる割合が高くなり、モデルによっては重量が700gを超えます。エントリーモデルの多くが500g以下なので、エントリーモデルから乗り換えた方は重いと感じるかもしれません。

エントリーモデルの一眼レフについてもっと知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

中級者向け一眼レフの選び方

センサーおよび画素数

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中級者向け一眼レフのセンサーサイズは「APS-C」、ニコンの場合は「DXフォーマット」、パナソニックおよびオリンパスが採用する「マイクロフォーサーズ」などが主流です。また、一部のモデルはハイエンド一眼レフで採用されている「35mmフルサイズ」のセンサーを搭載しています。

また、中級者向け一眼レフは画素数が2,000万画素以上です。モデルによって画素数の違いは多少ありますが、中級者向け一眼レフについてはあまりこだわる必要はないでしょう。

連写性能

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一眼レフの連写速度は最高6〜10コマ/秒程度のモデルがラインナップ。スポーツシーンを撮影する方のように連写性能を重視する場合は、連射速度に注目しましょう。

また、メモリーカードなどの記憶媒体も高速化のためには重要。新しい規格の記憶媒体に対応した一眼レフを選ぶと安心です。ちなみにSDメモリーカードの転送スピードを表す規格は「UHSスピードクラス」。「U1」が10MB/秒、「U3」は30MB/秒以上です。

光学ファインダー性能

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光学ファインダーはペンタプリズムを使用した一眼レフを選ぶと、画像が明るく大きいので便利です。またファインダー視野率が100%だと、ファインダーで確認したイメージどおりに撮影できます。

ファインダー倍率は、センサーがフルサイズの場合は約0.7倍、APS-Cセンサー一眼レフなら約1倍を目安にします。ちなみにAPS-Cのエントリークラス一眼レフは約0.8倍ほどです。

また、室内や建築写真などの写真の傾きが気になる写真を多く撮る場合は、電子水準器を内蔵した一眼レフを選ぶと便利。ファインダーや液晶画面で簡単に水平がとれるので、写真が傾きません。

ISO感度

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一眼レフのセンサーや画像処理エンジンの技術の発達によってISO感度は大きく向上。高感度撮影をしても、ノイズの発生が抑えられています。中級者向け一眼レフでは25,600ほどが一般的です。

星空や夜の街風景などを撮影される方は、ISO感度が高めの一眼レフを選ぶと安心です。高感度撮影時はシャッター速度が速くなるので手ブレが少なくなります。

液晶モニター

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一眼レフの液晶モニターは3インチまたは3.2インチで、100万ドット前後の液晶が一般的です。可動方式は「バリアングル式」あるいは「チルト式」を採用しています。

バリアングル式はモニターを上下左右に広げることが可能なため、自分撮りの際に便利です。チルト式は構造がシンプルで、モニターを上下に傾けられます。一眼レフでもライブビュー撮影が多い方はバリアングル式を選ぶと便利です。

通信機能

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デジタル一眼レフに通信機能が搭載されていると、パソコンやスマホとの連携がスムーズ。中級者モデルでは、Wi-FiあるいはBluetoothといった通信機能を備えているモノがほとんどです。Wi-FiとBluetoothの両機能を装備しているモデルも登場しています。

さらに、最近では近距離無線通信「NFC」機能を搭載した一眼レフも登場。通信速度は最大424kbpsと低速ですが、ワンタッチで機器認証できます。大量のデータを転送する時は、Wi-FiあるいはBluetoothを利用したほうが便利です。

撮影可能枚数、バッテリー性能

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中級者となると一度の撮影で撮る写真の枚数も多くなります。また、写真を撮りたいのにバッテリー切れという事態も避けたいものです。そのため、一眼レフのバッテリー性能もチェックしましょう。

一眼レフのバッテリー性能は撮影可能枚数で確認可能。中級者一眼レフの撮影可能枚数は500〜1,000枚程度となっています。撮影可能枚数は一眼レフによってバラつきがあるのでチェックしておくと安心です。撮影可能枚数が多い一眼レフは旅行やアウトドアなどでも活躍します。

中級者向け一眼レフのおすすめモデル|キヤノン

キヤノン(Canon) デジタル一眼レフ APS-C EOS 7D Mark2


キヤノンのAPS-C一眼レフのフラッグシップモデルです。最大のポイントは連写性能が高い点。連写速度最大10コマ/秒はハイエンドモデルに迫る高速な一眼レフです。有効画素数は2,020万画素。

オートフォーカスの測距点が65点と多く、しかもすべてのセンサーに検出力が高い「クロスセンサー」を採用しています。そのため、動きの激しい被写体に対しても、ピント合わせが正確で高速なのが魅力の一眼レフです。

ISO感度は静止画・動画ともに100~16000を実現。GPSユニットを装備して撮影場所の位置情報も記録できます。

シャッターの耐久性を示す「レリーズ耐久」は20万回と、前モデルEOS 7Dの15万回から大幅に向上。防塵・防滴構造採用で、長く使えるおすすめの一眼レフです。

キヤノン(Canon) デジタル一眼レフ APS-C EOS 80D

ライブビューや動画撮影性能が高い、キヤノンのミドルクラス一眼レフです。APS-Cセンサーで2,420万画素。ISO感度は100〜25,600で、動画も高感度で撮影可能です。 連写速度は最高7.0コマ/秒と中級機にふさわしいスペックを備えたおすすめの一眼レフ。

オートフォーカスの測距点数は45点、全点がズレの検出力が高いクロスセンサーを採用しています。光学ファインダーはペンタプリズムを採用して、視野率100%で画像が明るく大きく、確認しやすい一眼レフです。

注目の機能は「インターバル撮影」機能。撮影の回数と間隔を自由に設定できて、一定間隔で自動に撮影することが可能です。さらに、一定間隔で撮影した静止画を動画に記録する「タイムラプス動画撮影」機能を搭載。撮影意欲を刺激する、ミドルクラスならではの魅力的な一眼レフです。

キヤノン(Canon) デジタル一眼レフ APS-C EOS 9000D

スペック、使い勝手、価格のバランスがとれた中級者向けとしておすすめできるキヤノン一眼レフです。エントリーモデルをお探しの方にもおすすめします。

画像処理エンジンには、上位モデルの「DIGIC 6」を上回る性能の「DIGIC 7」を搭載。画像データ処理を高速化するとともに、センサーでは処理しきれなかったノイズ除去に貢献しています。

有効画素数は2,420万画素、ISO感度100~25,600と中級機として充分なスペックの一眼レフ。オートフォーカスも45点のAFセンサーがすべてクロスセンサーという贅沢な仕様です。

通信機能もWi-Fi、Bluetooth、そしてスマホで採用されている近距離無線通信規格「NFC」も装備しています。約540gと軽量なのも魅力な、おすすめの中級者向け一眼レフです。

中級者向け一眼レフのおすすめモデル|ニコン

ニコン(Nikon) デジタル一眼レフ DXフォーマット(APS-C) D7500

ニコンのDXフォーマットハイエンド一眼レフ「D500」に迫るスペックを持つ、中級者向け一眼レフ。D500と同じセンサーと画像処理エンジン「EXPEED 5」を搭載しているのが最大の特徴です。有効画素数は2,088万画素。

ISO感度は100〜51,200と高感度撮影が可能です。高性能エンジンEXPEED 5の働きで高感度撮影時のノイズを抑えて、なめらかな階調表現ができる一眼レフ。連写性能も約8コマ/秒と高速です。

3840×2160の4K UHD撮影が可能など、動画性能も高いのが魅力。ハイエンドモデルと同様なモノコックボディを採用しており、コンパクトで使いやすい一眼レフです。ハイスペックなミドルクラス一眼レフをお探しの方におすすめします。

中級者向け一眼レフのおすすめモデル|ペンタックス

ペンタックス(PENTAX) デジタル一眼レフ APS-C KP

ペンタックスのミドルクラスのデジタル一眼レフです。ハイエンドモデルと同様の画像処理エンジン「PRIME IV」を採用。新型CMOSセンサーと組み合わせることで、高感度撮影時のノイズを抑えています。センサーは「APS-C」で画素数は2,432万画素。

シャッター速度にして5段という高い補正効果の「ボディ内手ぶれ補正SR II」を搭載しています。ボディ67箇所にシーリングを施し、防塵・防滴性能が高いモデル。携行性を重視するか、握りやすさを重視するかでグリップを交換できる機能も装備しています。連写速度は最高7コマ/秒、視野率も100%と使いやすさが魅力の一眼レフです。

小型化にこだわるペンタックスらしく軽量コンパクト。本体重量約643gと、中級機としては扱いやすくおすすめのデジタル一眼レフです。

ペンタックス(PENTAX) デジタル一眼レフ APS-C K-3II

GPSユニットを搭載したペンタックスのミドルクラスの一眼レフです。GPS機能によって、撮影場所の正確な位置情報が記録できて便利。写真の整理が楽になります。

さらに、うれしいのは天体追尾撮影の「アストロトレーサー」モードを装備している点です。アクセサリーを追加購入することなく、ビギナーでも手軽に天体写真を楽しめます。

注目のポイントは「リアル・レゾリューション・システム」。4枚の画像を連続撮影して1枚の高精細画像を生成します。解像度と色の再現性が高いハイクオリティな画像が魅力です。

最高約8.3コマ/秒と連写性能が高いので、さまざまなシーンで活用できます。92点のシーリング部品を配した防塵・防滴構造を採用するとともに、氷点下10℃以下での試験をおこない、フィールドでの対応力を高めたおすすめの一眼レフです。