軽くてのど越しのよいラガービールが有名な「アメリカビール」。最近ではIPAやペールエールなど、さまざまな種類のクラフトビールも盛んに醸造されています。

今回は、人気のアメリカビールを幅広くご紹介。あわせて種類や特徴、おすすめのメーカーについても解説するので、興味のある方は参考にしてみてください。

アメリカビールの特徴

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アメリカビールは、「バドワイザー」や「クアーズ」といった大手ビールメーカーが大量生産しているラガービールのバリエーションが豊富です。しかし、近年では小規模な醸造所が手がけている、クラフトビールも人気を集めており、西海岸を中心としたアメリカ国内に3000を超える小規模な醸造所(マイクロブルワリー)があるとも言われています。

クラフトビールを造っているマイクロブルワリーは、ペールエールやインディアペールエール(IPA)など「ウエストコーストスタイル」とも呼ばれるビールを製造しているのがポイント。苦味が少なく、ライトな味わいが特徴であるアメリカンラガーに比べ、ウエストコーストスタイルは、アメリカ産ホップを惜しみなく使用した柑橘系のさわやかな香りと心地よい苦みが特徴です。

アメリカビールの種類

アメリカンラガー

バドワイザーやミラーといった大手ビールメーカーが製造している銘柄の多くが、下面発酵タイプのアメリカンラガーです。銘柄によって多少の違いはあるものの、一般的にはさっぱりとした軽い飲み口で、薄い金色の見た目をしています。

とうもろこしなどの副原料を使用することで、ホップの苦味やクセを抑えたさわやかな味わいが感じられるのが特徴。5~7℃によく冷やして飲むのがおすすめです。強めの炭酸とのど越しのよさから爽快な飲み口を楽しめます。

アメリカンペールエール

イギリス発祥の上面発酵ビールであるペールエールが、アメリカに渡って変化したものがアメリカンペールエールです。苦味付けの段階から北米産のホップを使用しているのが特徴で、繊細な苦味と香りを持っています。

ホップの香りが華やかなことから、世界的にも人気の高いビールです。のど越しを楽しむよりも、繊細で華やかな香りを味わうのがおすすめ。あまり冷やしすぎずに10~13℃でゆっくり飲むのが最適です。

IPA(インディアペールエール)

18世紀末ごろにビールをインドへ輸送するため、大量のホップで防腐処理をしたことが発祥と言われているIPA。大量のホップを使用しているので、強いホップの香りと苦みがある個性的な味わいです。

ドライな風味と高めのアルコール度数が特徴。ホップの香りが強くインパクトのある味わいから、ビール好きな方に人気です。アメリカのクラフトビールメーカーではほとんどの醸造所が造っており、クラフトビールのなかでも定番となっています。

なお、最近は飲みやすいIPAも増えてきているので、自分に適した味わいを探してみるのもおすすめです。

アメリカのビールメーカー

バドワイザー(Budweiser)

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アメリカビールと言えば、まずバドワイザーを思い浮かべる方も多いほど定番のビールメーカー。その歴史は西暦1876年にドイツ系移民によりスタートし、140年経った今では、世界85か国で愛飲されています。

現在はアメリカのミズーリ州にあるアンハイザー・ブッシュ社が生産・販売を手掛けています。こだわりぬいた酵母や二条大麦麦芽を5週間かけじっくりと醸造。丁寧な仕込みによってスッキリとしたスムーズな味わいのビールを醸造しています。

アンカー・ブリューイング・カンパニー(Anchor Brewing Company)

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アンカー・ブリューイング・カンパニーはゴールドラッシュ時代のカリフォルニアで開業したビール醸造所で、現在はアメリカを代表する地ビールメーカーです。数種類のクラフトビールを製造しています。

なかでも、独自の製法で作られているカリフォルニアコモンビール「スチームビール」が有名。ラガーのさわやかなキレとエールの豊かな香りを併せ持つビールです。

ボストン・ビール(Boston Beer Company)

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実在した政治家サミュエル・アダムスにちなんだ「サミュエル・アダムス・ボストン・ラガー」が人気の地ビール醸造所。1860年代にミズーリ州セントルイスで醸造されていた「ルイス・コッチ・ラガー」が元祖で、深みのある存在感たっぷりの味わいが特徴です。

1985年に「サミュエル・アダムス」のブランド名で販売を開始。当時ライトな味わいのビールが主流だったアメリカで、味の多様性を求めるニーズの高まりとともにモルトとホップの香りを強く感じられる味わいが広く受け入れられました。

現在では全米で販売され、アメリカを代表する地ビール醸造所として知られています。

グースアイランド(GOOSE ISLAND)

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1988年にシカゴに誕生したグースアイランドは、アメリカ中西部最大のクラフトビール醸造所です。自社農場をもち、最先端科学とマイスターの技を融合させる革新的な醸造技術とこだわりを活かしたビールを多数生産しています。

なかでもグースIPAはワールド・ビア・カップで金賞、グレートアメリカン・ビア・フェスティバルで金メダルを受賞。アメリカのみならず世界から高く評価されています。

アメリカビールのおすすめ

バドワイザー(Budweiser) バドワイザー

ドワイザー(Budweiser) バドワイザー

アメリカビールの代名詞とも言えるほど有名なバドワイザー。売り上げは世界トップクラスです。すっきりとしたのど越しと滑らかな舌触りを引き出すため、5週間という長い時間をかけて醸造されています。

二条大麦麦芽やこだわりぬいた酵母を使用しており、薄い金色の見た目とくせのない味わいが特徴。ビールが苦手な方やゴクゴク飲んでのど越しを楽しみたい方におすすめです。

ブルームーン(Blue Moon) ブルームーン ベルジャンホワイトZ

ブルームーン(Blue Moon) ブルームーン ベルジャンホワイトZ

アメリカでの人気も高いクラフトビールメーカーのベルジャンホワイト。コロラド州のブルームーン・ブリューイング・カンパニーが製造し、モルソン・クアーズ社が販売しています。

ベルギースタイルのホワイトビールで、原材料にはベルギー産小麦とバレンシアオレンジの果皮を使用しているのがポイント。泡立ちがクリーミーで、味わいはコリアンダーのスパイシーな風味とオレンジの甘みを楽しめます。ビールが苦手な方にも飲みやすいフルーティーな味わいです。

ボストンビール(Boston Beer Company) サミュエル・アダムス・ボストンラガー

ボストンビール(Boston Beer Company) サミュエル・アダムス・ボストンラガー

アメリカでもっとも有名な地ビールと言われ、全米で定番となっているサミュエル・アダムス・ボストンラガー。アメリカの品評会では4年連続金賞を獲得し、高く評価されています。

深いコクがありながらも、軽い口当たりで飲みやすく、ホップの苦味とモルトの甘みが絶妙なバランスです。キリッとさわやかな上品な味わいで、さっぱりした料理にもよく合います。ホップの苦味が後味に残らないので、ビールの苦味が苦手な方にもおすすめです。

グースアイランド(Goose Island) グースIPA

グースアイランド(Goose Island) グースIPA

グースIPAはシカゴのクラフトビール醸造所が手掛けるIPA。IPAのなかでは比較的軽い飲み口でありながら、ホップの香りが高くフルーティーな味わいで、重厚な苦味が残ります。

しっかりとした味わいなので、肉料理や濃い目のチーズと合わせるのがおすすめ。アルコール度数は5.9%とやや高めで、美しい琥珀色が特徴です。多くの賞を獲得しており、世界的にも評価されています。

アンカー・ブリューイング・カンパニー(Anchor Brewing Company) アンカー・スチームビール

アンカー・ブリューイング・カンパニー(Anchor Brewing Company) アンカー・スチームビール

アンカースチームはラガー特有の麦の旨みとコク、エールのような華やかな香りを一度に楽しめるビールです。ラガー酵母をエール酵母のように常温で発酵させる独特の方法で造られており、ラガーとエールの長所を併せ持つ豊かな味わいを楽しめます。

ふたを開けると蒸気機関車のスチームのように、瓶から泡が吹き出る様子からスチームビールと名付けられました。アンカー・ブリューイング・カンパニーは、このスチームビールで人気となり、今ではアメリカを代表するクラフトビール醸造所に成長しています。

ニュー・ベルジャン・ブリューイング(New Belgium Brewing) ファットタイヤ・アンバーエール

ニュー・ベルジャン・ブリューイング(New Belgium Brewing) ファットタイヤ・アンバーエール

ファットタイヤ・アンバーエールはコロラド州にあるニュー・ベルジャン醸造所を代表するビールです。透明な琥珀色をしており、甘いビスケットのようなモルトの甘みとフローラルの香りのなかにホップの苦味が調和した味わいが感じられます。

ロッキー山脈のミネラル豊富な湧水を使用した、クリアなのど越しのよさが魅力です。パッケージに描かれた自転車のデザインは、創業者のジェフさんがベルギービールを勉強するため自転車でベルギー国内を回っていたことが由来となっています。

シエラネバダ・ブリューイング(Sierra Nevada Brewing) トルピードエクストラIPA

シエラネバダ・ブリューイング(Sierra Nevada Brewing) トルピードエクストラIPA

アメリカで老舗の名門マイクロブルワリーが手掛けるトルピードエクストラIPA。独自に開発したホップトルピードという設備によりホップの個性を最大限に引き出しています。

むだな苦味がなく、深みのあるホップのフルーティーな香りと、モルトの旨みが特徴です。口の中で溶けるかのようなマイルドな口当たりとクリーミーな舌触りを楽しめます。

レッドフック・ブリューワリー(REDHOOK BREWERY) レッドフック・ロングハマーIPA

レッドフック・ブリューワリー(REDHOOK BREWERY) レッドフック・ロングハマーIPA

ワシントン州シアトルの地ビール醸造所であるレッドフックが手掛けるIPAです。レッドフックは1981年の創業当時からドイツのビール純粋令に沿った製法でビール作りを行っています。

レッドフック・ロングハマーIPAは、アメリカ産のカスケードホップを使用したアメリカンスタイルIPAです。柑橘系の香りで、口に含むと穏やかな苦味とモルト由来の甘みがじんわりと口の中に広がります。

バラストポイント(BALLAST POINT) スカルピン IPA

バラストポイント(BALLAST POINT) スカルピン IPA

アメリカのサンディエゴで1996年に創業した地ビール醸造所であるバラストポイントが手掛けるIPA。ワールドビアカップで金賞を獲得したこともあり、米国内外で高く評価されています。

ラベルにも描かれている魚のカサゴを意味するスカルピンがネーミングの由来。レモンのような柑橘系の香りは時間によって変化するフルーティーな味わいです。

また、後からフワッと感じる苦味はスッと消えていくので後味が気にならないため、ビール特有の苦味が得意ではない方にもおすすめできます。

ストーン(Stone Brewing) ストーン IPA

ストーン(Stone Brewing) ストーン IPA

1996年サンディエゴに誕生し、アメリカでも規模の大きなクラフトブルワリーであるストーンが手掛けるIPA。自分が飲みたいビールを作るという理念をもった醸造所のフラッグシップビールです。

非常に濃いホップの苦味とシトラスのフレーバーを感じる味わいが特徴。リッチな泡立ちでライトボディでありながら刺激的な香りを楽しめます。

ラグニタス(Lagunitas Brewing) ラグニタスIPA

ラグニタス(Lagunitas Brewing) ラグニタスIPA

カルフォルニア州で1993年に創業したラグニタスが造るIPA。煮沸の前半では控えめの量のホップを投入し、後半で大量のホップを注ぎ込むというホッピングテクニックによる鮮烈なフレーバーが特徴です。

トロピカルフルーツを思わせる香りで、女性や初心者にも飲みやすい味わい。また、モルトのコクと深みも感じられ、ホップの苦味とのバランスも絶妙です。飲む人を選ばないテイストから、アメリカ全土で高い人気を誇っています。