幅広い路面に対応できることから、最近注目度が高まっている「シクロクロスバイク」。もともとはロードレースの選手が冬のトレーニングで使っていた自転車ですが、現在はヨーロッパを中心に競技用としても使用されています。

そこで今回は、シクロクロスバイクのおすすめモデルをご紹介。日本でも少しずつ認知され、製品ラインナップも増えてきているので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。

シクロクロスバイクとは?

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シクロクロスバイクとは、障害物を設置したオフロードコースのレースである「シクロクロス」で使用するのに適した自転車のこと。舗装されていないコースを走行したり、斜面では担いで登ったりといった競技の要素に対応しやすいのが特徴です。

また、比較的価格が安いモデルが多く、幅広い用途に使えるのも魅力。競技用としてだけではなく、街乗りをはじめ、冬場のオフシーズンなどではトレーニング用にも使われています。

オンロードからオフロードまで対応しているのも嬉しいポイント。ブレーキの性能にも優れており、未舗装の道路や雨天時などコンディションの悪い路面でも安定した走行が可能です。

シクロクロスバイクとロードバイクの違い

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見た目がロードバイクと似ているシクロクロスバイクは、ロードレースに用いるロードバイクに比べて、舗装されていない路面を走行しやすいのが特徴。担いで持ち運びやすいのもポイントです。

また、シクロクロスバイクは、フレームとタイヤの間隔が泥詰まりを防ぐために大きく設計されています。ブレーキは、制動力の高いディスクブレーキを搭載しています。

さらに、シクロクロスバイクはロードバイクと比較して、採用されているタイヤが太めなのもポイント。ロードバイクに搭載しているタイヤの太さは23mm前後が一般的なのに対し、シクロクロスは主に太さ30mm以上のタイヤが使われています。

そのため、優れたクッション性により負担を軽減するうえ、オフロードでの安定性の高い走行が可能です。

ロードバイクについて詳しく知りたい方はこちら

シクロクロスバイクの特徴

ロードバイクと同じドロップハンドルを採用

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シクロクロスバイクには、ロードバイクと同じく下方に大きく曲がった形状のドロップハンドルが採用されています。さまざまな乗車姿勢を取れるので、力強いペダリングが可能。また、シクロクロスバイクはハンドルの幅が狭いため、狭い道での細かい操作など小回りが利くのもメリットです。

泥の影響を受けにくいブレーキを搭載

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シクロクロスバイクは泥道や林道などを走ることから、泥が詰まりにくいブレーキを搭載したモデルが主流。一方で、ワイヤーが露出していることもあり、サビやすいというデメリットもあるので保管する際には注意が必要です。

なお、最近ではマウンテンバイクをはじめ、車やオートバイにも使用されるディスクブレーキを採用したモデルも増えています。ディスクブレーキは雨や急勾配でも小さな力でブレーキが効きやすく、泥がついても制動性が高いのが特徴です。

持ち運びのしやすいフレーム設計

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競技用のシクロクロスバイクは、カーボンやクロモリなどの軽量な素材を採用しているのが一般的ですが、お手頃価格のモデルはアルミが主流。耐久性とコスト面に優れており、初心者におすすめのフレームです。

また、フレームは基本的にロードバイクと同じ形状ですが、フレーム設計は上半身が前傾姿勢になりすぎないアップライトのモデルもラインナップされています。そのほか、泥はねを考慮してブレーキや変速ケーブルがフレームに内蔵されているモデルが多いのも特徴です。

シクロクロスバイクとグラベルロードバイクの違い

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「グラベルロードバイク」とは、シクロクロスバイクと同じく未舗装路の走行を想定されたロードバイクのことです。明確な定義はありませんが、シクロクロスバイクが短距離向けにカスタマイズされているのに対して、グラベルロードバイクは長距離向けに作られる傾向があります。

違いのひとつとして挙げられるのが「タイヤ幅」。シクロクロスバイクのタイヤ幅は、大会でも規定されている33mm以下が一般的です。

しかし、グラベルロードバイクのなかには40mm以上の太めのタイヤを搭載しているモデルもあります。タイヤが太いと重くなってしまう一方で、安定感がアップするのがポイント。パンクする可能性も低くなります。

グラベルロードバイクは耐久性に重きを置いたロードバイクなので、荷物を積んでツーリングしたい場合などにおすすめ。速さと耐久性を両立したい場合は、シクロクロスバイクが適しています。

シクロクロスバイクの選び方

タイヤの種類をチェック

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シクロクロスバイクは、タイヤの種類によって走り心地が大きく変わります。オフロードを中心に走りたい方におすすめなのが「ブロックタイヤ」。凹凸があるタイヤで、耐久性が高いのも特徴です。ただし、オンロードでは振動が気になるので、スピードを出したい方にはあまり向いていません。

一方、オンロードをメインに走りたい方におすすめなのが「スリックタイヤ」。表面に溝がないタイプです。一般的なノーマルタイヤと見た目は似ていますが、軽くて路面に対する抵抗が少ないのがポイント。少ない力で漕ぎ進められるため、街乗り用にぴったりのタイヤです。

ブレーキシステムをチェック

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シクロクロスバイクには、制動力の高いディスクブレーキを搭載したモデルが多くラインナップされています。ホイールの軸側に設置したディスクを押さえてブレーキをかける方式で、泥の影響を受けにくいことから過酷なレースにも対応可能。軽い力でブレーキがかかるので、街乗りやツーリングにもおすすめです。

カスタマイズ性をチェック

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初めてシクロクロスバイクを購入する場合、必ずチェックしたいのが「カスタマイズ性」です。スポーティーな自転車は、少しでも車体を軽くするために、カゴや泥除けを付けないことが一般的。市販の完成車でも、付いていないモデルがほとんどです。

しかし、街乗りやツーリングとして使う場合、重さが増えたとしてもカゴや泥除けなどを付けた方が便利。快適に乗り回したい方は、カスタマイズ用のネジ穴が空いているかどうかをチェックしておきましょう。

シクロクロスバイクのおすすめメーカー

スペシャライズド(SPECIALIZED)

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「スペシャライズド」は、1974年に創業されたアメリカの老舗自転車メーカー。1981年に量産型のマウンテンバイク「スタンプジャンパー」を発売したことで知られています。

マウンテンバイクのほか、シクロクロスバイクや子供向けの自転車など、バリエーションも豊富。初心者・中級者・上級者向けに分けてフレームを開発しており、用途に応じて使いやすい自転車が選べるのが魅力です。

キャノンデール(CANNONDALE)

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「キャノンデール」は、1971年に創業されたアメリカの老舗自転車メーカー。自転車パーツやウェアなど幅広く手がけていますが、なかでもキャノンデールの代名詞といえるのが、アルミフレームのロードバイクやシクロクロスバイク。アルミフレームの製造技術に定評があり、カーボンフレームと変わらない軽量感や高剛性を有しています。

特にアルミ加工技術の集大成とされる「CAAD」シリーズは世界的に評価が高く、同社のなかでも注目のモデル。カーボンやクロモリなどに比べてリーズナブルかつ丈夫なため、初心者にもおすすめです。

シクロクロスのおすすめモデル

スペシャライズド(SPECIALIZED) Crux Comp

専用のジオメトリーにより、ライドの性能を突き詰めたシクロクロスバイク。カーボンフレームを採用した軽重量モデルで、急勾配の坂でも快適に走行できます。

制動性の高い油圧ディスクブレーキを搭載しているのが魅力。また、スムーズに変速できる「SRAM Rival 1 グループセット」を採用しているのもうれしいポイントです。

タイヤには、高いグリップ性能を備え、荒れた路面にも食いつく「PATHFINDER PRO 2BLISS READY」を搭載。そのほか、大きめのタイヤクリアランスを確保しており、より太いタイヤを取り付ければ、走破性が高まります。

軽量で、スピーディーに走れるシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

キャノンデール(CANNONDALE) SuperSix EVO CX

高速時の安定性と、低速時の俊敏性を両立したジオメトリーを備えるクロスバイク。シクロクロスレース向けに設計された、空力性能に優れるモデルです。

フレームやフォークにカーボンを採用しているのが特徴。重量が軽いうえに、振動吸収性にも優れているので、長距離でも快適に走行できます。

また、大きなタイヤクリアランスを確保しており、泥詰まりが抑えられるのも魅力です。そのうえ、タイヤには高いグリップ力を備える「Vittoria Terreno Mix TNT」を採用。泥道やぬれた路面でも対応できます。

本格的なレースへの参加を考えている方におすすめのシクロクロスバイクです。

フェルト(FELT) シクロクロスバイク BREED 30

ぬかるみのある路面、砂利道から舗装路まで、さまざまな路面に対応できるシクロクロスバイク。フレーム穴やストレージ用のボトル穴があいている、カスタマイズ性が高いモデルです。

大きなエアボリュームとワイドなトレッドを持つ650Bタイヤを搭載しているのが特徴。安心感のある走行が可能です。さらに、700cタイヤが装着できるのもうれしいポイント。走行感の違いを楽しめます。

また、制動性の高い油圧式ディスクブレーキを搭載しているのも魅力。そのうえ、リアディレイラーには、スタビライザーを内蔵する「Shimano GRX812」を採用しているため、チェーンのあばれが抑えられます。拡張性が高いシアロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

フェルト(FELT) シクロクロス FX GRX600

レーサーの要求に合わせてジオメトリーが設計されたシクロクロスバイク。オンロードからオフロードまで、幅広い路面状況に対応できるレース向けのモデルです。

さまざまな気象状況でも制動するディスクブレーキを採用しているのが特徴。さらに、高い振動吸収性を備えているためバイクが跳ねにくいうえ、タイヤが地面に接地して、スリップしにくいのも魅力です。

また、トップチューブとフロントトライアングルが担ぎやすい形状になっているのもうれしいポイント。そのほか、推進力が高く直線での安定性にも優れています。

長時間のレースでも集中力を保って走行しやすいシクロクロバイクが欲しい方におすすめです。

メリダ(MERIDA) シクロクロスバイク MISSION CX 400

アルミフレームながら、担ぎやすさを備えたシクロクロスバイク。シクロクロスの頂点を争うUCIレースでも使用可能なモデルです。

フルカーボンフォークを採用しているのが特徴。走行中の振動が軽減されるうえ、ハンドリングがしやすくなり、バイクの重量も軽くなるので、長距離のライドでも快適に乗りこなせます。

また、フロントディレイラーには、シクロクロス用の「Shimano 105」を採用しているのも魅力。シクロクロスレースだけでなく、通勤・通学など、さまざまなシーンで活躍します。

タイヤには、マッドな路面でも対応できる、泥はけのよい「Maxxis Mud Wrestler」を採用。レースでもハイパフォーマンスを発揮するシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

チネリ(CINELLI) シクロクロス ZYDECO SORA

ストリートにも映えるおしゃれなデザインが目を引くシクロクロスバイク。バイク各部だけでなく、付属のケーブル類にも配色が施されています。

フラットマウントのメカニカルディスクブレーキを搭載しているのが特徴。悪路でも安定して制動します。また、タイヤには、2つのコンパウンドを組み合わせた「FLINTRIDGE」を採用。溝があるタイプで、高いグリップ性能を備えています。

さらに、タイヤクリアランスを最大40cまで確保しているのも魅力です。そのほか、キャリア類を装着するためのネジ穴が空いているので、荷物の多いライドにも対応できます。カジュアルに使えるシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

フジ(FUJI) シクロクロスバイク FEATHER CX+

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長距離走行から街乗りまで、幅広いシーンに対応するシクロクロスバイク。前後にキャリアを搭載できるので、バイクパッキングにも使いやすいモデルです。

ブレーキには、雨に濡れた路面状況でも制動力のあるディスクブレーキ「Tektro disc 160mm rotors」を採用。また、段差を乗り越え、路面からの衝撃を低減するワイドなタイヤを搭載しているのも魅力です。

さらに、泥除けやリアラックを取り付けるためのダボ穴があいており、カスタマイズ性が高いのもうれしいポイント。日常シーンで活躍するシアロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

ビアンキ(Bianchi) シクロクロス ZOLDER PRO GRX600

ワールドクラスの競技用に設計された高性能シアロクロスバイク。フレームとフォークともにフルカーボンを使用したハイエンドモデルです。

ブレーキには、優れた放熱機能を持つ制動性の高い油圧式ディスクブレーキ「SHIMANO BR-RX400」を、タイヤにはグリップ力のある「TERRENO MIX TNT G2.0」を採用。幅広い路面状況に対応できます。

また、太くて剛性の高く捻じれに強いスルーアクスルを前後に搭載。そのうえ、Di2ケーブル内装にも対応しています。レース向けの本格的なシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

ネスト(NESTO) シクロクロス CLAUS

フルカーボンフォークを採用したシクロクロスバイク。カーボンは振動吸収性に優れているため、快適に走行できます。

幅広い路面状況に対応する、制動力の高い油圧ディスクブレーキを搭載しているのがうれしいポイント。また、チューブレスレディ対応ホイールを採用しているのも魅力です。パンクに強いうえに、転がり抵抗も低減できます。レースに参加してみたい方におすすめのシクロクロスバイクです。

コナ(KONA) シクロクロスバイク MAJOR JAKE

フレームにはレースライトカーボンを、フォークにはフルカーボンを採用したシクロクロスバイク。軽量かつ高い振動吸収性能を備えるモデルです。そのうえ、カーボンの耐久性も優れているため、長く愛用できます。

制動性の高い油圧ディスクブレーキを搭載しているのが魅力。さらに、ブレーキとシフトワイヤーは内部に組み込まれているため、バイクの見た目に干渉しないのもうれしいポイントです。

タイヤには、勾配のきつい路面にも対応できる高いグリップ力を備えた「Maxxis All Terrane EXO TR」を採用。そのうえ、トレッドパターンが広めに配置されているので、すばやく泥を排出できます。

ライディングの楽しさを追求したい方におすすめのシクロクロスバイクです。

パンサー(PANTHER) シクロクロスバイク HADES

軽さと強度を両立したシクロクロスバイク。フレームにアルミを使用している、コスト面に優れたモデルです。

制動性の高い機械式ディスクブレーキを搭載しているのが特徴。メンテナンスも容易です。また、駆動系にはシンプルに操作できるシマノのコンポーネントを採用しています。

そのほか、レスポンス性と安定性に優れたドライブトレインを搭載しているのもうれしいポイント。さらに、アウタードロップハンドルは握りやすい形状なので、快適に走行できます。

日常シーンで使いやすいシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

ジャイアント(GIANT) シクロクロスバイク TCX ADVANCED PRO 1

軽いカーボンホイールを搭載しており、走行性能や耐久性に優れたシクロクロスバイク。剛性と軽さを両立した、シクロクロスレース向けのモデルです。

カーボン製のD-FUSEピラーを搭載し、振動吸収性に優れているのが特徴。さらに、フルカーボンシートはよりしなりやすい形状なので、快適に走行できます。

また、制動性の高いフラットマウントディスクブレーキを搭載しているのもうれしいポイント。レース用の本格的なシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

メリダ(MERIDA) シクロクロスバイク MISSION CX 8000-E

UCIレースに対応したシクロクロスバイク。各部のスペックにこだわって設計されたハイエンドモデルです。

担ぎやすい設計の扁平トップチューブが特徴。また、制動性の高いフラットマウントディスクブレーキを搭載しているのもうれしいポイントです。

そのほか、独自のシートポストを採用しており、悪路での乗り心地が良好なのも魅力。性能の高いシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

リブ(LIV) シクロクロスバイク BRAVA ADVANCED PRO 2

女性レーサーのために設計されたシクロクロスバイク。カーボンフレームを採用し、剛性と快適性、軽さを兼ね備えたモデルです。

路面からの衝撃を軽減するとともに、ペダリングをサポートする、D型断面形状のカーボンシートポストを搭載しているのが特徴。また、フラットマウントディスクブレーキを備えています。

そのほか、ドライブトレインには耐久性の高い「SHIMANO GRX DRIVETRAIN」を採用。タフなレースでも乗れる、女性向けのシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

トレック(TREK) シクロクロスバイク Boone 6

振動吸収性に優れる「IsoSpeed」を採用したシクロクロスバイク。凹凸の多いレースでも疲労を抑えられる、オフロードライド向けのモデルです。

細身で軽いカーボンフレーム「600 Series OCLV Carbon」を採用しているのが特徴。また、幅広い路面状況に対応する、制動性の高い油圧ディスクブレーキを搭載しているのもうれしいポイントです。

また、担ぎやすいジオメトリーとチューブ形状を採用しているのも魅力。荒れた路面でも快適に走れるシクロクロスバイクが欲しい方におすすめです。

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