極太のタイヤがインパクト抜群のファットバイクは、雪道、砂地、段差の多い悪路もラクに走破できるマウンテンバイクの発展形。走行性能の高さから、自然の中を走るトレイルライドで大活躍します。外観がド迫力のデザインなので、街乗り用としても人気です。

今回は、そんなファットバイクの選び方や人気ブランドのおすすめモデルを紹介します。

ファットバイクとは?

ファットバイクの特徴

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ファットバイクはアメリカ北部の寒冷地で冬場に雪が降っても乗れるバイクとして開発されました。その最大の特徴は極太のタイヤ。タイヤ幅が4~5インチとロードバイクのほぼ5倍です。タイヤが太いため、悪路での高い走行性能を有しています。

アウトドアでのアクティブな走りが楽しめるほか、見た目のインパクトもあるため、街中でも見かける機会が増えてきました。最近では27.5インチのホイールに3インチクラスのタイヤを装着したセミファットバイクも注目されています。

ファットバイクとMTBの違い

ファットバイクは、極太タイヤを装着するためのホイールやフォーク、フレームなどが独自の規格です。しかし、そのほかの変速機やブレーキなどのパーツはMTBの規格。そのため、ファットバイクはマウンテンバイクにカテゴライズされています。

マウンテンバイクとファットバイクの違いは衝撃の吸収の仕方。マウンテンバイクはフレームにサスペンションを取り付けて衝撃を吸収しますが、ファットバイクはサスペンション無しでもタイヤで十分に衝撃の吸収が可能です。

ファットバイクのメリット・デメリット

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ファットバイクのメリットは、太いタイヤならではの高い走破性能。アウトドアの悪路でも安定した走りを実現しており、太いタイヤが衝撃を吸収するため、森林や砂利道でも難なく走行できます。また、タイヤの空気圧を下げることでさらにグリップ力を高めることが可能です。

デメリットは、太いタイヤとフレームが重いことです。モデルによっても異なりますが、ロードバイクのほぼ2倍の15キロほど。登り坂のペダルの重さには覚悟が必要です。

タイヤの接地面が広いのでスピードもあまり出ないため、スピード志向の方は重くて遅い……とストレスを感じてしまうかもしれません。

ファットバイクの選び方

タイヤの太さで選ぶ

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ファットバイクのタイヤ幅は大きく分けて4インチと5インチの2種類。4インチタイヤは走りやすく、季節を通して使えるため、初心者におすすめです。太いタイヤの方がペダルの重さや機動性が気になりますが、悪路の走破性は高くなり、衝撃を吸収するサスペンション効果も上がります。雪道や非常に走りづらい悪路での使用をメインに考えるなら、5インチがおすすめです。

フレームの素材で選ぶ

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フレームの素材選びも肝心です。ファットバイクに使用される主なフレーム素材は、クロモリ、アルミ、カーボンの3種類。スチール合金のクロモリは、耐久性が高く優れた振動吸収性があるのでロングライドでも疲れにくいのですが、重いのがデメリットです。

アルミフレームは軽くて丈夫かつ価格もリーズナブルですが、振動吸収性には優れません。カーボンは3種類の中でもっとも軽く、振動吸収性も良いですが、価格が高くなります。自分に合った素材を選択してください。

10万円以下の安価なファットバイクには要注意

マウンテンバイクとして山道や林道などの悪路を走破するファットバイクには高い剛性が求められます。一方で極太タイヤを装着したファットバイク風でありながら、悪路を走るのに十分な剛性を備えていない可能性がある、いわゆる「ファットバイクルック車」と呼ばれるモデルが販売されています。

「ファットバイクルック車」は街乗りにはよいかもしれませんが、悪路走行は危険です。本来の使い方であるトレイルランのためにファットバイクを購入したい方は、目安として10万円以下の安価なファットバイクの購入は控えましょう。

ファットバイクのおすすめメーカー

サーリー(Surly)

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ファットバイクブームの火付け役として知られているアメリカ・ミネソタ州発の自転車メーカー「サーリー」。幅広いラインナップの中でもファットバイクの元祖とされる「パグスレイ」はモデルチェンジを重ね、今も根強い人気を誇っています。

頑丈で乗り心地のいいクロモリフレームを採用しており、過酷な環境でもガンガン乗れる楽しいファットバイクです。

サルサ(Salsa)

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「ADVENTURE BY BIKE」を合言葉に細部までこだわった高品質バイクを製造している「サルサ」。MTBの世界では有名なアメリカのメーカーです。ラインナップは豊富でフレームにはアルミ、チタン、カーボンなどを採用。堅牢で優れた走破性能を誇るバイクは値段以上の価値があります。

マングース(Mongoose)

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アメリカ生まれのサイクルスポーツ、バイシクルモトクロスの元祖「マングース」。80年代以降、マウンテンバイクの開発に取り組み、その延長線上にファットバイクがあります。

反応がよく正確なステアリングでアクティブに乗れる特徴はファットバイクになっても変わりません。世界で初めてBMXという悪路で遊ぶバイクを提案したブランドとしても著名です。

コナ(KONA)

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カナダのノースショアで1988年の創業以来、30年に渡り良質なバイクを作り続けてきた「コナ」。ロードからマウンテンまで、実に豊富なラインナップがそろっています。

ファットバイクは「WOZO」と「WO」の2モデルがあり、クッション性と路面をグリップするトラクション性によって圧倒的な走破性を実現。自転車ライフを楽しくしてくれるファットバイクです。

ファットバイクのおすすめモデル

サーリー(Surly) パグスレイ(pugsley)

ファットバイクの元祖モデルがこの「パグスレイ」。群を抜くオフロード走破性能を持つツーリングファットバイクとして、絶大な人気を得ています。4.3インチの極太タイヤは厳しい悪路も難なく越えられ、山道をアクティブに走行可能です。

アクセサリーをマウントする部分も豊富で、多くの荷物を分散してバランスよく積載できます。大自然の中を疾走できるのでファットバイクの魅力を満喫させてくれるおすすめモデルです。

サーリー(Surly) アイス クリーム トラック

4.8インチの極太タイヤが目を引く「アイスクリームトラック」。普通の自転車では行けない雪、岩、泥、砂が得意なバイクです。クロモリ製フレームには独自の電解コーティングが施され、錆びにくく耐久性も抜群。激しい悪路も攻められるため、オフロードを走るのが楽しくなるモデルです。

サーリー(Surly) ウェンズデイ

オフロードとツーリング、どちらでもパフォーマンスが出せるように設計された「ウェンズデイ」。26インチホイールに3.8インチのタイヤを採用。より太い4.6インチタイヤも装着可能です。

山道を攻める走りにも十分対応するタフさと、速度に耐えられる安定性があるおすすめファットバイク。取り回しも簡単でエントリーモデルにも最適です。

サーリー(Surly) ビッグ ファット ダミー

サーリーから出ているロングテールカーゴバイクの「ビッグファットダミー」。ロングテールとは、積載性を高めるために、自転車のサドルより後ろの部分を延長した自転車を指します。ロングテールはシティサイクルのような普通自転車の規格から外れるモノもあるため、自転車が通行可能な歩道を通る場合には、道交法に違反をしていないか注意が必要です。

クロモリ製でカーゴ専用にデザインされたフレームは、強度が増すTIG溶接で剛性と耐久性が向上。別売りの専用バッグやデッキなどがセットになった「カーゴキット」を使うと積載量が大幅アップします。ロングトレイルの旅に出たくなるおすすめファットバイクです。

サーリー(Surly) クランパス

ファットバイクとマウンテンバイクの中間に位置する「クランパス」。サーリーでは「プラスバイク」と呼んでいますが、いわゆる「セミファット」に属するモデルです。タイヤの太さは3.6インチ。悪路の走破性を維持しつつ、スピードも出せるため、大自然の中でも都会でも力強い走りが楽しめます。

サーリー(Surly) カラテ モンキー

27.5インチホイールと3.6インチ幅のタイヤで構成されるセミファットバイクの「カラテモンキー」。ファットバイク並みの悪路の走破性を保ちつつも、より機動性のある走りが楽しめます。

またもっと細いタイヤでスピーディーに走りたい場合は、標準的な29インチホイールとタイヤに交換可能。幅広い環境で十分に実力を発揮するおすすめバイクです。

サルサ(Salsa) ベアグリース カーボン NX イーグル

軽くて頑丈なカーボンをフレームとフォーク部に採用した、走りにこだわるファットバイクが「ベアグリース」です。完成車には27.5インチのホイールに4インチのタイヤを使用していますが、ほかにもサイズ変更が可能で用途に応じてタイヤサイズを選択できます。

カーボンならではの乗り心地の良さと、用途を限定しないタイヤのサイズ展開がおすすめのモデルです。

サルサ(Salsa) マクラク デオーレ 1X

軽くて丈夫、しかも腐食に強いアルミニウム製フレームを使った「マクラク」。駆動系のパーツには高性能なシマノ社のコンポーネントを採用しているため、高い信頼性有しています。4インチの太いタイヤで雪道や林道などの悪路も難なく走破可能。サルサのファットバイクの中では、お手頃価格でエントリーモデルとしてもおすすめです。

サルサ(Salsa) ブラックボロウ GX イーグル

軽くて錆びにくいアルミフレームにカーボンフォークを採用した、カーゴファットバイクの「ブラックボロウ」。27.5インチのホイールに3.8〜5インチの太いタイヤを履かせ、オフロードツーリングでその真価を発揮してくれます。

バックカントリーはもちろん、釣りやキャンプなどのバイクパックでも十分な積載量があるので安心。車両後部の積載制限は50kgと、かなりの荷重にも耐えうるバイクです。

マングース(Mongoose) アーガスコンプ

軽量で耐久性の高いアルミニウムフレームにファットタイヤを合わせた「アーガスコンプ」。4.5インチの極太タイヤを採用。雪道やぬかるみなどの悪路の走破性がより高まりました。タイヤの空気圧がサスペンションの代わりになり浮遊感のある心地良い乗り味が楽しめます。価格もお手頃でエントリーモデルとしてもおすすめです。

コナ(KONA) ウォーゾ

トレイルで豪快な走りを楽しめるファットバイク「ウォーゾ」。タイヤはフロントが4.8インチ、リアは4.0インチと後輪をやや細くすることで気持ちのいい走りを実現しています。フロントのみにサスペンションを装備したハードテイルモデルで悪路の走破性をより高めています。

コナ(KONA) ウォー

前後4.8インチのファットタイヤで、砂でも雪でも悪路を物ともしないバイクです。トレイルはもちろん、街乗りでも快適に走れて、目立つこと間違いなし。制御力の高い油圧ディスクブレーキで安全です。

ファットバイクとしての魅力がつまっていながらも価格はお手頃のため、エントリーモデルとしておすすめのバイクです。

キャノンデール(Cannondale) ファット CAAD1

アルミフレームのパイオニア「キャノンデール」のファットバイクである「CAAD1」。軽くて高い剛性を持ち、腐食にも強いアルミの特性を活かし、重厚なイメージのファットバイクをシャープに変身させました。

フロントサスペンションには片持ちで支える独自の「LeftyOlaf」を採用。ファットタイヤの魅力を最大限に引き出しています。

キャノンデール(Cannondale) ファット CAAD2

軽くて丈夫なアルミフレームに4.8インチの極太タイヤを履かせたインパクト抜群のファットバイクです。見た目のインパクトとは裏腹に、重さを感じさせない軽快な走りができるのは、キャノンデールのファットバイクならでは。

雪道や砂地はもちろんですが、街乗りで通勤・通学にも使いたくなる軽快さを備えています。ファットの重たい印象を変えてくれる高性能モデルです。

スペシャライズド(Specialized) ファットボーイ

軽量で耐久性に優れたアルミ合金フレームを採用。オーソドックスなデザインで登り坂ではラクな姿勢がとりやすく、下り坂では安定感を得られます。

タイヤは4.6インチと、ラフな路面を簡単に駆け抜けることが可能。フォークはカーボンファイバー製で振動を吸収しロングライドをラクにしてくれます。長く乗り続けたいおすすめファットバイクです。

キャニオン(CANYON) デュード CF 9.0 TRAIL 

高性能バイクで定評がある「キャニオン」のファットバイクが「デュード」。最新のカーボンフレームで軽量化に成功しファットの概念を覆す軽快な走りを実現しました。

フロントにサスペンションフォークを組み込んだハードテイルモデルとしたことでより高い走破性を手にしています。4.0インチのタイヤはトレイルや雪道でもその威力を発揮。ライディングの喜びを再確認させてくれるバイクです。

キャニオン(CANYON) デュード CF 8.0

「キャニオン」のファットバイクではもっとも手頃な価格の「デュードCF8.0」。軽量で頑丈なカーボンフレーム製でタイヤは4.8インチを使用。フォークも独自設計のフルカーボン製。サスペンションがない分、メンテナンスもラクです。

平均重量13.1kgと軽いので、トレイルやロードでも軽快な走りを実現。あらゆるライドで楽しさを実感できるおすすめバイクです。

エスイーバイクス(SE BIKES) ファットリッパー26

BMX界でカルト的な人気を誇るブランド「エスイーバイクス」のファットモデル。軽くて耐久性が高いアルミフレームに3.5インチの太いタイヤを履かせたモンスターBMXバイクです。

同社の人気モデルP.K.リッパーと同じフレームを使用しており、操作性の高さとアクティブな走りはそのままにどんな悪路もものともしない走破性能が加わりました。BMX好きにはぜひおすすめのファットバイクです。