電源が取れない状況でも、安定して電力を確保しやすい「発電機」。なかでも、インバーター搭載の発電機は、家庭用コンセントと同程度の電力を供給できるのがメリットです。しかし、さまざまな製品が展開されているため、どれを選べばよいのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、インバーター発電機のおすすめモデルをご紹介。選び方についても解説するので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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インバーター発電機とは?
インバーター発電機とは、電気の周波数を整える「インバーター」という装置を搭載した発電機のこと。家庭用コンセントで使用する電気と同程度に出力を安定させ、良質な電力を確保できます。
アウトドアやDIYシーンはもちろん、停電や災害などの非常時においても活躍するのがポイント。インバーター非搭載の発電機では故障しかねない、PCなどの精密機器も安心して使用できます。
また、比較的コンパクトなモデルも多く、省スペースで使いやすいのもメリット。使用するシチュエーションや場所を考慮しながら、自分にぴったりのモデルを見つけてみてください。
インバーター発電機の選び方
使用したい電気機器に適した出力を選ぶ
インバーター発電機を選ぶ際には、使用したい電気機器を動作させるのに必要な電力を確認したうえで、本体の出力を決めるのがポイントです。
注意すべき点は、電気機器の消費電力だけでなく、起動電力も考慮する必要があること。電気機器によっては、消費電力の3〜4倍の起動電力を必要とするモノもあります。
複数の機器を使う場合は、各機器の起動電力を足し合わせて、合計値を確認しましょう。合計値に対して、出力に余裕のある発電機を選ぶことで、安定して使用できます。
なお、インバーター発電機の出力は「VA(ブイエイ)」という単位で表されるのが特徴。必要な電力が1Wであれば1VA、1000Wであれば1kVAと表記されます。
用途に合わせて燃料を選ぶ
停電や災害時の対策にはガソリンタイプを
停電や災害時の対策としてインバーター発電機を探している方は、ガソリンタイプの製品を検討してみてください。発電コストが比較的安いうえ、長時間連続して使用しやすいのがメリットです。
また、市販されているインバーター発電機のなかで、豊富なバリエーションを展開しているのも魅力のひとつ。非常用としてだけでなく、日常やレジャーなどを含めた幅広いシーンで使えるモデルを探している方におすすめです。
なお、ガソリンは短期間で劣化しやすい燃料なので、適切な方法で保管・管理する必要があります。劣化したガソリンをそのまま使用すると、エンジントラブルが起きる可能性も。特に非常用として長期間保管する必要がある場合は、取り扱いに注意しましょう。
アウトドアでの使用ならカセットボンベタイプ
カセットボンベタイプのインバーター発電機は、発電コストが比較的高いものの、扱いやすいことから人気があります。カセットボンベはスーパーやコンビニなどで簡単に手に入るうえ、保管がしやすく、使用期限が長いのもメリットです。
ただし、ほかの燃料に比べて出力が低いことから、消費電力が大きい電気機器の使用や長時間の使用には不向き。なお、使用する電気機器が限定的であったり、使用頻度が少なかったりする場合に適しています。
セットするだけで簡単に使えるため、キャンプなどのアウトドアシーンで、気軽に電源を確保したい方におすすめです。
自宅でガスを使っているならLPガスタイプ
自宅でプロパンガスを使用しているのであれば、LPガスタイプのインバーター発電機もおすすめです。別途工事が必要な場合もありますが、自宅に備え付けのプロパンガス供給設備と直接接続できるため、自分で燃料を調達する必要がありません。
また、LPガスは長期保管しても経年劣化が少なく、非常時に使えないリスクや保管の手間を軽減できるのが魅力。さらに、連続して使用できる時間が長いため、防災目的での使用に適しています。
ガソリンタイプやカセットボンベタイプに比べると、製品のバリエーションは限られますが、防災を重視している方は、選択肢のひとつとしてぜひ検討してみてください。
使い勝手をチェック
起動手順の表記があれば初めてでも安心
インバーター発電機の多くは、本体の各ボタンや各端子の近くに、それぞれの名称や数値が表記されています。起動手順が分かるよう数字などを振ってあるモデルは、操作方法に不安がある方にぴったりです。
本体に表記された手順に沿って起動できれば、使用する際、都度説明書をチェックする手間を軽減できます。また、緊急時でも迷うことなく、スムーズに起動しやすいのがメリット。特に初めてインバーター発電機を購入する方におすすめです。
出力ポートの種類が複数あるとさらに便利に
インバーター発電機を選ぶ際には、出力ポートもチェックしたいポイント。家庭用と同じコンセントのほか、USBポートが搭載されていれば、別途変換器などのアイテムを用意する手間を省けるのが魅力。スマートフォンやタブレットなどを簡単に充電できるのがメリットです。
アウトドアシーンでの使用を想定している方には、シガーソケットを搭載しているモデルがおすすめ。DC専用のポータブル冷蔵庫やケトルなどにも対応できるため、使い方の幅がより広がります。
運転音が気になる場合は防音カバーで対策を
インバーター発電機はエンジンを使用して発電しており、運転音が大きい傾向にあります。周囲が住宅地である場合や夜間の使用が想定される場合など、シチュエーションによってはしっかりとした対策が必要です。
なかには、専用の防音ボックスや防音カバーが展開されているモデルもあります。使用時の騒音が気になる場合は、導入を検討してみてください。
また、インバーター発電機の形状は大きく2種類のタイプに分けられます。1つ目はエンジン部分をカバーで覆った「カバータイプ」。2つ目はエンジンが剥き出しの「フレームタイプ」です。
防音性を重視するのであれば、カバータイプがおすすめ。ただし、メンテナンスに手間がかかったり、フレームタイプより価格が高かったりする点は留意しておきましょう。
インバーター発電機のおすすめメーカー
ホンダ(HONDA)
1948年に自転車用補助エンジンの製造から始まった「ホンダ」。世界的に知られている日本のメーカーです。オートバイや自動車事業を中心に、発電機や耕うん機なども手掛けています。
ホンダのインバーター発電機は、出力や燃料別にさまざまな製品をラインナップ。幅広いニーズに対応しやすいため、使用用途に適したモデルを見つけやすいのが魅力です。
ヤマハ(YAMAHA)
「ヤマハ」は、静岡県に本社を構えているメーカーです。音響機器や自動車部品、スポーツ用品など、さまざまな製品をラインナップしています。
ヤマハのインバーター発電機は、軽量かつコンパクトサイズの製品を展開しているのが魅力。持ち運びやすさを重視する方は、ぜひチェックしてみてください。
工進(KOSHIN)
「工進」は1948年の創業以降、ポンプや園芸機器などの製造・販売を展開してきたメーカーです。2011年にエンジンを自社開発したことでも知られており、以後発電機の開発も手掛けています。
工進のインバーター発電機は、3つのシリーズに分かれているのが特徴。カセットガスで発電する「GV-igシリーズ」、初めてのユーザー向けに「GV-SEシリーズ」、初心者からプロまで幅広く対応する「GV-iシリーズ」に分類されます。
シリーズごとにコンセプトが分かれており、自分にぴったりのモデルを選びやすいのが魅力です。
インバーター発電機のおすすめ
ホンダ(HONDA) 正弦波インバーター搭載発電機 エネポ EU9iGB
手軽に移動しやすいインバーター発電機です。折りたたみ式のハンドルと、大型の車輪を搭載しているのが特徴。さらに、本体は凹凸が少ない縦型形状のため、狭い場所に収納しやすく便利です。
本製品の燃料は、入手や保管が簡単なカセットボンベを使用。また、メーカー独自の機構により、使用最低温度5℃を実現しています。夜の気温が低くなりやすい春・秋のキャンプなどにおすすめです。
定格出力0.9kVAで、連続運転可能時間は約1.1〜2.2時間。消費電力に合わせてエンジンの回転数を制御する「エコスロットル」機能により、低燃費かつ運転時間の向上を期待できます。
ホンダ(HONDA) 正弦波インバーター搭載発電機 EU18i
携帯性と高出力を両立したインバーター発電機です。エンジンと関連機器を専用設計することで、定格出力1.8kVAながら、一般的な1.6kVAクラスのモデルと同程度のボディサイズを実現しています。
正弦波インバーターにより、高品質かつ安定した電気を供給しやすいのもメリット。日常的に使う家電をはじめ、パソコンなどの精密機器も安心して使用できます。
本体サイズは、全長509×全幅290×全高425mm。コンパクトなうえ、上部に大きな取っ手を備えています。使用場所を限定せずに、高出力の電源を確保したい方におすすめです。
ホンダ(HONDA) 正弦波インバーター搭載発電機 EG25i
直径22mmの高剛性フレームを採用したインバーター発電機です。高い耐久性を実現しており、外部の衝撃などから本体を保護できるのが魅力。タフに使用できる発電機を探している方におすすめです。
本製品は、定格出力2.5kVAと高出力のガソリンタイプ。さらに、エンジン回転数を自動制御する「エコスロットル」機能が搭載されており、最長約12.1時間の連続運転を実現しています。
エンジン始動時に迷わず操作できるよう、本体パネルに5つの手順を表記しているのもポイント。発電機を初めて使う方や操作に慣れていない方でも、スムーズに使用しやすいのがメリットです。
ホンダ(HONDA) 正弦波インバーター搭載発電機 EU26iJ
電子制御によって燃料噴射をコントロールする「FIシステム」を採用したインバーター発電機です。メンテナンスや始動手順が簡素化されており、扱いやすいのが特徴。不慣れな方でも操作に迷いにくいため、非常用などにぴったりのモデルです。
Bluetoothで本体とスマートデバイスを連携できるのもメリット。専用アプリで、出力や燃料残量などを表示できるほか、発電機の停止といった一部操作も行えます。離れた場所でも、作動状況のチェックや遠隔操作を行いたい方におすすめです。
本製品はガソリンタイプで、4.6Lの有効タンク容量を備えています。また、定格出力2.6kVAで、連続運転可能時間は約3.3〜8.6時間。出力は単相100V・15Aコンセント2個と、単相100V・30Aコンセント1個の計3箇所に接続可能です。
ホンダ(HONDA) 正弦波インバーター搭載発電機 EU9iGP
一般家庭のプロパンガスを燃料として使用できる、LPガスタイプのインバーター発電機です。別途工事をすることで、備え付けのプロパンガス供給設備との接続が可能。そのまま燃料を確保できるので、入手や保管の手間がかかりにくいのもメリットです。
本製品の定格出力は0.9kVA。LPガス50kg容器が満タンの状態であれば、最長約110時間の連続使用を実現します。長時間に及ぶ停電や災害時の備えとして、安心感のあるモデルを探している方におすすめです。
全長451×全幅242×全高379mmのコンパクトなボディも魅力のひとつ。また、乾燥質量13.4kgと軽量なうえ、本体上部に大きな取っ手を搭載しているので、持ち運びも楽に行えます。
ヤマハ(YAMAHA) 1.6kVA 防音型 インバータ発電機 EF1600iS
軽量かつコンパクトなボディを採用しているインバーター発電機です。新開発された軽量化エンジンを搭載したうえ、カバーなどの外装に樹脂製パーツを多用しているのが特徴。定格出力1.6kVAの高出力と、乾燥重量20kgの優れた軽量性を実現しています。
本体は、比較的防音性の高いカバータイプ。また、消音構造を見直した新設計のマフラーを採用しており、定格負荷時においても約61dBAの静粛性を実現しています。運転音が比較的静かなモデルを探している方におすすめです。
並列運転機能を備えているのも魅力のひとつ。同モデル2台を接続することで、定格出力3.0kVAの取り出しができます。
ヤマハ(YAMAHA) 2.0kVA 防音型 インバータ発電機 EF2000iS
アルミフレーム採用により、高出力モデルながら軽量化を実現したインバーター発電機です。本体のサイズは、全長527×全幅419×全高461mm、乾燥重量32kg。二段積みで保管できるほか、オプションで4輪キャスターを取り付けられます。
負荷に応じてエンジンの回転数を制御する「エコノミーコントロール」機能を採用しているのもポイント。同機能により負荷を抑えることで、連続運転時間を最大約8.6時間まで伸ばせるほか、低騒音に繋がるのもメリットです。
ヤマハ(YAMAHA) 2.8kVA 防音型 インバータ発電機 EF2800iSE
低燃費・低騒音を実現する「エコノミーコントロール」機能を搭載したインバーター発電機。2.8kVAの高出力ながら最大18.1時間の連続運転と、最低54.5dBAの静音設計を両立しているのが魅力です。
本製品の始動方式は、リコイル式とセル式の2種類。リコイル式は、備え付けのリコイルロープを引っ張ることでエンジンが始動します。一方のセル式は、専用のキーを回すのみで、操作が簡単なのがポイントです。
底部には段差を乗り越えられる大径ホイールのキャスターと、コンパクトなキャスターをそれぞれ2個ずつ搭載しています。乾燥重量が68kgあるものの、比較的楽に移動しやすいのがメリット。高出力で取り回しやすいモノを探している方におすすめです。
工進(KOSHIN) インバーター発電機 GV-16i
本体パネルに表示された手順番号に従って操作することで、簡単にエンジンを始動できるインバーター発電機。非常時でもスムーズに操作しやすいのがメリットです。
出力ポートには交流100V・16Aのコンセント2個に加えて、直流12V・8Aのシガーソケット1個が設置されています。さらに、DC専用の電気機器を使用できるので、オートキャンプなどに持ち出したい方におすすめのモデルです。
本製品はガソリンタイプで、定格出力が1.6kVA。定格負荷時には4.0時間、エコモード使用時には10.5時間までの連続運転が可能です。また、使用中の電力を確認するのに便利な「パワーインジケーター」も搭載しています。
工進(KOSHIN) カセットガス式インバーター発電機 GV-9ig
ヒーターユニットを搭載しており、寒冷地にも対応できるカセットボンベタイプのインバーター発電機です。定格出力は0.9kVAで、最長約2時間の連続運転が可能。出力ポートは交流100V・9Aのコンセント2個と、USB端子を備えています。
本製品は明るいグレーをベースカラーにしているため、さまざまなシーンに馴染みやすいのもメリット。キャンプや自宅などで使用するときに、圧迫感が少ないモノを探している方におすすめです。
EENOUR インバーター発電機 ガソリン LPガス DK3000ISDF
ガソリンとLPガスに対応しているインバーター発電機です。定格出力はガソリン使用の場合3.0kVA、LPガス使用の場合2.8kVA。また、LPガス使用時には50kgのガスタンクで最大28.6時間の長時間運転を実現します。
本体側面に配置されたパネルには「デジタルマルチメーター」を搭載。燃料残量・累積使用時間・出力W数など、運転時の状況を細かくチェックできます。
EENOUR インバーター発電機 3.5KVA DK4000iAPS
定格出力3.5kVAの高出力を実現したインバーター発電機です。本体底部に2個のキャスターを搭載しており、スムーズに移動しやすいのが特徴。持ち運びがしやすいモデルを探している方におすすめです。
本製品はガソリンタイプで、燃料タンク容量は5.8L。また、定格運転時には約2.7時間、負荷抑制時には最大約8時間の連続運転を行えます。
エンジンの始動手順は3種類を用意。遠隔で電源をオンオフできるリモコン式、本体のボタンを押すだけの1PUSHボタン式、本体搭載のコードを引っ張るリコイル式に分けられます。使用状況に合わせて、使い勝手がよい方法を選べるのが便利です。
新ダイワ(shindaiwa) インバータ発電機 ガスエンジン IEG900PG-M
プロパンガスボンベを外部接続して使用する、LPガスタイプのインバーター発電機です。定格出力は0.9kVA。ガスボンベ5kg分の燃料によって、最大約10時間連続して運転できます。別売りのケーブルを用意することで、2台の並列運転も可能です。
本製品はガス燃料を使用するため、燃料と本体を長期で保管可能。災害など非常時の備えとして適しています。また、燃料が劣化しにくいので、メンテナンスの手間を抑えたい方におすすめです。
ナカトミ(NAKATOMI) カセットボンベ式インバーター発電機 EIGG-600D
カセットボンベをセットするだけで、すぐに発電できるインバーター発電機です。定格出力を0.6kVAと比較的小さくすることで、本体重量約14kgの小型軽量設計を実現。持ち運びやすさを重視する方におすすめです。
出力ポートには交流100V・6Aのコンセント2個、直流12V・5Aのコンセント1個に加えて、USB出力端子を搭載。ほかの電気機器と同時に、スマートフォンなどの充電を行えます。
マキタ(MAKITA) ポータブルインバータ発電機 EG1600IS
場所やシーンを問わず使いやすい、コンパクトなインバーター発電機です。定格出力が1.6kVAのため、家庭の電気機器はもちろん、作業用の電動工具などマルチに対応可能。また、使用燃料はガソリンで、4.2Lのタンク容量を備えています。
エンジンの回転を自動制御する「エコノミーコントロール」機能を搭載しているのもポイント。発電効率がよく、負荷が少ない状態では最大10.5時間の連続運転を行えます。
スイッチ1つで50Hzと60Hzの切り替えができるのもメリット。使い勝手のよいインバーター発電機を求めている方におすすめです。
ニチネン(NITINEN) G-cubic KG-101
カセットボンベでもガソリンでも使える、2WAYタイプのインバーター発電機。手軽に短時間使いたいときはカセットボンベ、長時間連続して使いたいときはガソリンなど、シーンに応じて使い分けられます。
定格出力は、いずれの燃料の場合も1.0kVAを実現。連続運転時間はカセットボンベの場合は1〜2時間、ガソリンの場合は3.5〜7.0時間とそれぞれ異なります。
出力ポートは20Aの交流コンセント2個と、12Vのアクセサリーソケット1個。また、本体サイズは全長448×全幅318×全高392mm、乾燥重量15.0kgと比較的コンパクトなのが魅力です。
インバーター発電機は、キャンプなどの身近なレジャーから災害などの非常時まで、幅広いシーンで重宝するアイテムです。自分にぴったりのモデルを見つけるには、使用したい電気機器や燃料による特性などを考慮して選ぶことが重要。ぜひ今回ご紹介したインバーター発電機を参考にしてみてください。