PCやPS5などの高速ストレージとして人気の「M.2SSD」。発熱しやすい製品のため、パフォーマンスを安定させるためには「M.2SSD用ヒートシンク」を使用して効率よく放熱を行う必要があります。
ここでは、用途や構成に応じておすすめのモデルをピックアップしてご紹介。大きさや取り付け方法別の特徴も解説しているので、これからM.2SSD用ヒートシンクの購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
M.2SSD用ヒートシンクの必要性
M.2SSDは高速なデータ転送を可能とする反面、電力消費量が多く、発熱しやすいのも特徴のひとつ。M.2SSDの適正温度はおおむね70℃以下とされており、適正温度を超えたまま稼働を続けるのは好ましくありません。
また、多くのM.2SSDでは、過度な発熱を抑えるために「サーマルスロットリング」という機能を備えています。優れた安全性がある反面、性能を抑制して温度の上昇を防ぐため、使用デバイスの快適さが損なわれる点がデメリットです。
サーマルスロットリングによる性能抑制を防ぐためには、M.2SSD用ヒートシンクによる効率のよい放熱が欠かせません。良好なパフォーマンスを維持するためにも、適切なヒートシンクを装着しておきましょう。
M.2SSD用ヒートシンクの選び方
タイプで選ぶ
拡張スペースが限られている場合は「小型タイプ」を
Micro-ATXマザーボードなど、拡張スペースが限られている場合は「小型タイプ」のM.2SSD用ヒートシンクがおすすめ。M.2SSDへ直接装着できるため、コンパクトなトップフロー型CPUクーラーとの相性がよいのもポイントです。
また、拡張スロットを必要としておらず、自作PCにあまり慣れていない初心者の方が扱いやすい点もメリット。PS5に対応しているモデルも多いなど、汎用性の高さも魅力のひとつです。
拡張スロットに空きがある場合は「変換カードタイプ」を
「変換カードタイプ」は、マザーボードの拡張スロットへ装着して使用する、高機能なM.2SSD用ヒートシンクです。ATXマザーボードを搭載しているPCなど、拡張スロットに余裕がある環境への導入に向いています。
また、PCI-Expressスロットを利用してM.2SSDを装着できるため、既にM.2スロットが埋まっている場合の拡張ストレージ用としてもおすすめ。拡張性を重視したい方に向いており、なかにはM.2SSDを複数枚装着できる大型のモノも存在しています。
取り付け場所の高さに合わせて選ぶ
M.2SSD用ヒートシンクは、ヒートパイプを備えたモノや冷却ファンを搭載したモノなど、さまざまな形状や大きさが存在します。背が高いモノは冷却性能に優れている反面、コンパクトなPCなどではほかのパーツと干渉することもあり、留意が必要です。
とりわけ、キューブ型やスリムタワー型のPCなどは取り付けスペースに限りがあるため、背の低いコンパクトなモデルを選ぶのがおすすめ。事前にチェックしておき、適切なサイズのヒートシンクを選ぶようにしましょう。
取り付け方法をチェック
しっかり固定するなら熱伝導両面テープや耐熱絶縁テープ
M.2SSD用ヒートシンクをしっかりと固定して使いたい場合、熱伝導両面テープを使用するのもおすすめです。接着力が高く、M.2SSDとヒートシンクを簡単に密着させられるのがメリット。初心者の方にも向いています。
なお、いったん取り付けると剥がしにくい性質もあるため、M.2SSDを頻繁に交換する予定がある場合には向いていません。将来的に取り外す可能性が低い場面で使用するのがおすすめです。
また、微粘着で糊残りしにくい耐熱絶縁テープを使うのも選択肢のひとつ。ゴムリング用のヒートシンクなどをしっかりと固定したい場合に向いており、すぐに取り外す予定がなくとも将来的に交換や売却の可能性がある場合に役立ちます。
売却する予定ならゴムリング・金属クリップ・ブラケット
将来的にM.2SSDの換装などに伴い、古いモノを売却したり譲渡したりする可能性がある場合は、本体を傷つけにくい取り付け方法を採用するのがおすすめ。なかでも、ゴムリング・金属クリップ・ブラケットなどで圧着するタイプは取り外しやすく便利です。
なお、M.2SSDのチップと金属製のヒートシンクだけではすき間が発生しやすいため、接着力のない熱伝導パッドを組み合わせるのがおすすめ。熱抵抗を下げて良好な冷却効果を実現しつつ、M.2SSDを奇麗な状態で維持できるのがメリットです。
冷却性能を強化できるファン付きや水冷対応モデルが便利
高性能なCPUやGPUを搭載したPCはM.2SSDの性能を引き出しやすい反面、冷却が不十分だとサーマルスロットリングが作動しやすくなります。パフォーマンスを安定させるためにも、ハイクラスPCを構築する場面では発熱への対策強化にも注力するのがおすすめです。
エアフローによる冷却性能を重視したい場合は、ファン付きのモデルを選ぶのがおすすめ。専用のファンで送風するため、独自のエアフローで効率よくヒートシンクから放熱できる点がメリットです。
なお、ファン付きのM.2SSD用ヒートシンクはサイズの大きいモノが多いため、取り付けスペースを意識して選ぶようにしましょう。
また、水冷対応タイプのM.2SSD用ヒートシンクは、ある程度の慣れが必要なものの、冷却性能を追求したい中級者以上の方に人気があります。水冷環境の構築に興味がある方はチェックしてみてください。
M.2SSD用ヒートシンクのおすすめ
シーエフデー(CFD) CFD Gaming M.2-2280 SSD用 ヒートシンク HSN-TITAN
コンパクトで扱いやすい、小型タイプのM.2SSD用ヒートシンクです。PS5公式サポートが定める取り付け要件を満たしているため、PS5へ取り付けやすいM.2SSDを探している方におすすめです。
サーマルパッド付属なので購入後すぐに使用できるのも便利。「Apex Legends」や「原神」など大容量なゲームの起動時間を短縮しつつ、発熱を抑えて快適にプレイを続けやすい点が魅力のひとつです。
また、本製品は両面にチップを搭載したM.2SSDにも対応可能。スリムタイプで放熱効率がよいため、取り付けスペースが限られる小型PCや、M.2スロット搭載ゲーム機に合うヒートシンクとしても選びやすいアイテムです。
サンワサプライ(SANWA SUPPLY) M.2 SSD用ヒートシンク TK-HM5S
コンパクトで扱いやすい、シリコンリング固定タイプのM.2SSD用ヒートシンクです。スリット形状の切り込みを入れたアルミ素材を採用し、効率よく放熱できるよう設計されています。
また、接着力のない熱伝導シリコンパッドが付属しており、購入後すぐに使用できる点も便利なポイント。M.2SSD本体を傷めずに使用できるため、コンパクトで付け替えしやすいヒートシンクを探している方に向いています。
サーマルライト(Thermalright) M.2 SSD用ヒートシンク 2280 HR-09
熱伝導性の高い純アルミニウムめっきを施したM.2SSD用ヒートシンクです。直径6mmのヒートパイプを備えており、M.2SSDから放熱フィンまですばやく熱を伝達できる点がメリット。冷却性能の高いヒートシンクを求める方に向いています。
本製品はM.2SSDと同じ幅に作られているスリムタイプのため、ATXマザーボードを使用したミドル~ハイクラスPC用のヒートシンクにおすすめ。グラフィックボードなどほかのパーツと干渉しにくく、PC内のエアフローを効率よく構築できるのが魅力です。
サーマルライト(Thermalright) 2280 TR-M.2 TYPE A B
M.2SSDをすばやく冷却できる、アルミニウム合金製のヒートシンクです。アルマイト表面処理を施しているため腐食に強く、長期間使用できる耐久性を備えている点が魅力のひとつ。見た目がシャープなので、デザイン性を重視したい方にもおすすめです。
さらに、ステンレス板を組み合わせて両面ヒートシンクとして使用できるのもポイント。上下が側面で連結し、効率よくヒートシンクまで熱を伝導できます。
価格もリーズナブルなため入手がしやすく、初心者の方のエントリーモデルとしてもおすすめです。
アイネックス(AINEX) ヒートシンク搭載 M.2 NVMe SSD変換PCIeカード AIF-10
PCI-Expressスロットへ搭載可能な、変換カードタイプのM.2SSD用ヒートシンク。マザーボードのM.2スロットが埋まっている場合でもM.2SSDを増設でき、省スペースで取り付けられるコンパクトタイプなのが魅力です。
また、フルハイト・ロープロファイルの両方に対応できるため、サイズの異なるPCへ換装できる点もメリット。ブラケット固定方式を採用しており、M.2SSDを換装する頻度の高い方におすすめです。
そのほか、3種類の厚さの熱伝導パッドが付属しているため、用途やM.2SSDの性能に応じた付け替えにも対応できます。
エイスース(ASUS) HYPER M.2 X16 GEN 4 Card
M.2SSDを最大4枚装着できる、拡張性に優れたM.2SSD用ヒートシンクです。全体を覆うアルミニウム製ヒートシンクと小型ファンを搭載しており、複数のM.2SSDを同時に冷却できるよう設計されています。
また、最大256Gbpsの高速なデータ転送が可能な接続方式「PCI-Express 4.0×16」に対応しているのもポイント。複数枚のM.2SSDの性能を余すことなく発揮できるため、ストレージのパフォーマンスを追求したい方におすすめです。
ineo M.2 SSD用ヒートシンク M12
冷却フィンのかわりに、熱伝導率の高い銅製のヒートパイプで構成されているのが特徴のM.2SSD用ヒートシンク。発生する熱をすばやく吸収し、効率よく・放熱できるため、サーマルスロットリングによるパフォーマンス低下の抑止に役立ちます。
また、ステンレス製カバーを使用してM.2SSDを挟み込むように取り付けが可能。両面から発熱するM.2SSDも効率よく冷却できるなど、幅広い環境に対応できる汎用性も魅力のひとつです。
ineo M.2 SSD用ヒートシンク M24III
PS5のM.2スロットに合わせて設計された、流線型のデザインが特徴のヒートシンク。PS5のエアフローを効率よく活用でき、見た目もすっきりと仕上げられる点が魅力のひとつです。
また、下部のアルミデッキに埋め込まれた銅製のヒートパイプにより、M.2SSDから生まれる熱をすばやく放熱フィンへ伝達できます。PS5向けのM.2SSD用ヒートシンクを探している方はぜひチェックしてみてください。
オウルテック(Owltech) EXTREME COOL M2 OWL-SSDHS03PS
ゴムリングで固定して使う、シンプルなM.2SSD用ヒートシンクです。コンパクトに取り付けられるのが魅力。PS5への取り付け確認もされており、M.2 SSD増設スペースに収まります。
熱伝導シートが付属しており、購入後すぐに使用できるのもポイント。価格もリーズナブルに入手できるため、予備のヒートシンクとして購入しておくのもおすすめのアイテムです。
長尾製作所 SS-M2S-HS01
放熱性能に優れた1.5mmのアルミニウム素材を使用している、コンパクトなM.2SSD用ヒートシンク。熱伝導率が高い放熱シリコンパッドが付属しています。
シンプルな形状で安定しやすく、耐熱絶縁テープを使用してしっかりと固定したい場面にもおすすめ。付け替えにも対応しやすいため、初心者の方でも取り扱いやすい点がメリットです。
シルバーストーン(SilverStone) SST-TP02-M2
コンパクトさと放熱面積の広さを両立しているのが特徴の、二重層構造のアルミニウム合金製ヒートシンク。ブラックの塗装によりシャープな印象に仕上がっています。
本製品はシリコンバンド固定式のため取り付け・取り外しがしやすく、初心者の方でも簡単に取り扱える点も魅力。高効率の熱伝導パッドが付属しており、購入後すぐ装着できます。
放熱性能とデザイン性を両立させたM.2SSD用ヒートシンクを探している方は一度チェックしてみてください。
GRAUGEAR heat pipe cooler G-M2HP04-F
2本の銅製ヒートパイプと25mmファンを備えた、冷却性能に優れたM.2SSD用ヒートシンク。接地面のヒートパイプが直接熱を吸い上げる「ダイレクトタッチヒート」により、素早くM.2SSDを冷却できる点がメリットです。
また、25mmファンを静かに動作できる「低ノイズアダプター」を搭載。自動速度制御に対応しており、最大8500RPMまで回転数を制御できます。騒音レベルを調節しながら使用できるため、機能面が充実したヒートシンクを求める方におすすめです。
Acidalie VB01B
2本の銅製ヒートパイプとアルミニウム素材を組み合わせた、優れた熱伝導能力を実現しているヒートシンクです。上部のヒートシンクが宙に浮いているセパレートデザインを採用しており、風通しがよく冷却性能に優れています。
アルミニウム製トレイを組み合わせることで、両面ヒートシンクとしても使用できる点も魅力。2230~2280までさまざまなサイズのM.2SSDへ装着できます。また、スタイリッシュな形状のため、PC内部のデザインにこだわりたい方にもおすすめです。
Aquacomputer kryoM.2 micro 53247
省スペースで取り付けできる、厚さ9mmのコンパクトなM.2SSD用ヒートシンクです。2つの金属クリップで固定する方式を採用しており、簡単に取り外しできる点がメリット。クリップの弾力で常に挟み込むように固定できるため、安定感も良好です。
Micro-ATXなどコンパクトなPCでの使用に向いており、放熱面積が広く冷却性能に優れているのも魅力のひとつ。取り付けスペースを節約しつつ、サーマルスロットリングによる性能制限を抑えたい方におすすめのアイテムです。
Aquacomputer Water block for kryoM.2 53226
水冷ユニットに対応した、変換カードタイプのM.2SSD用ヒートシンク。ラジエーターやリザーバーなど、PCの水冷環境が整っている方向けの製品です。熱伝導パッドが付属しており、効率よく熱を吸収・放熱できます。
液体の循環による冷却能力を活用できるため、大容量データの読み込み・書き込み時も熱が蓄積せず、サーマルスロットリングを回避しやすい点がメリット。ハイエンドなM.2SSDをしっかりと冷やし、性能を最大限に活かしたい方はぜひチェックしてみてください。
Archgon HS-1110-PS5
放熱面積の大きい表面波形処理を採用し、PS5にも使用できる小型タイプながら最大-25℃の放熱効果を実現しているM.2SSD用ヒートシンクです。シート状の熱伝導ゲルが2つ付属しており、片面・両面冷却の両方に対応できます。
また、ネジ固定式のためM.2SSDを傷つけたり汚したりする心配が少なく、将来的に換装を行う際にも便利。シャープな形状に仕上がっているためデザイン性もあり、自作PCの内部レイアウトへこだわりたい方にもおすすめのアイテムです。
闇商店(YAMI_Factory) 純銅ヒートシンク
シンプルでリーズナブルな価格で入手できる、純銅製のM.2SSD用ヒートシンクです。熱伝導率の高い純銅を使用することにより、5~25℃の優れた放熱効果を実現。手軽にサーマルスロットリング対策を行いたい方に向いています。
また、本製品は熱伝導両面テープが付属しており、手軽にしっかりと固定できる点がメリット。コンパクトなPCやゲーム機など、省スペースでヒートシンクを取り付けたい場面にもおすすめです。
大容量のデータを高速で処理するためには、M.2SSDの放熱を効率よく行うことが重要。ヒートシンクを使用することで温度上昇を抑え、サーマルスロットリングを回避しやすくなります。ゲーム機やPCなど、対象の種類や大きさに合わせて適切なモデルを選び、高速ストレージのパフォーマンスを快適に保ちましょう。