江戸時代から受け継がれてきた「江戸切子」。江戸切子という呼び名は、江戸切子協同組合に認められた製品のみが名乗れます。江戸切子グラスは、普段の晩酌などを華やかにしてくれるのが魅力です。
しかし、多様なデザインのモノが販売されているため、選ぶ際に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、江戸切子グラスのおすすめをご紹介。選び方のポイントも解説するので、あわせてチェックしてみてください。
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江戸切子とは?
江戸切子とは、江戸時代後期から現在に至るまで、東京都で作られている切子加工を施したガラス製品のことです。現在は、東京都指定伝統工芸品、経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定されています。
ガラスの表面を独特な文様にカットしており、華やかなデザインが特徴です。細かいカットの交差が魚卵のつらなりに見える「魚子紋」や輝きが美しい「菊文様」など、さまざまな文様があります。
また、江戸切子は、光に反射するとより美しく見えるのが魅力。光が当たる角度によって輝き方が変わります。江戸切子職人がすべての工程を手作業で行っているのもポイント。江戸切子協同組合が定める複数の基準を満たしたモノのみが、江戸切子と名乗れます。
おしゃれなグラスを使いたい方や、おそろいのペアグラスなどを探している方におすすめです。
江戸切子グラスの選び方
飲み物に適した形を選ぶ
江戸切子グラスにそそぐことで、普段の飲み物が特別な一杯になるのが魅力。選ぶ際は、飲み物に適した形を選ぶようにしましょう。さまざまな形があります。どのような飲み物に使用したいかを明確にして、アイテムを選ぶのがポイントです。
ウイスキーや焼酎などを、ロックで嗜みたい場合はロックグラス。ビールやソフトドリンクであればタンブラー、日本酒はぐい吞が適しています。
インテリアとして取り入れるのもおすすめ
江戸切子グラスは、棚の上などに置いておくだけでも美しく、存在感があるのが魅力。インテリアとして取り入れれば、部屋の印象が変わるのがメリットです。
使用しないときは食器棚に入れておくのではなく、あえて見える場所に飾っておくのもおすすめ。インテリアとして取り入れる場合は、部屋の雰囲気にあわせた色やデザインを選ぶようにしましょう。ペアグラスを色違いで置いておくのもおしゃれです。
伝統模様に込められた意味をチェック
江戸切子グラスの文様には、それぞれ意味があります。たとえば「菊繋ぎ」。細かいカットが、不老長寿を意味する菊の花に見えるのが特徴です。「きく」は「喜久」と
書くこともでき、喜びが久しく繋がるという意味も込められています。
竹籠の網目をイメージした「籠目」は、江戸切子の代表的な文様のひとつです。籠目には、魔除けの意味があると言われています。文様はそれぞれ異なる意味が持っているため、どのような意味があるのかを知ったうえで選ぶのがポイントです。
江戸切子グラスは、夫婦やカップルで使用する際にも適しています。選ぶ際は、お互いにとって大切な意味が込められている文様のペアグラスがおすすめです。
好みの色やデザインを選ぶ
江戸切子グラスは、透明の透きガラスのほかに色付きの色被せガラスを使用したモノがあります。赤・青・緑などさまざまな色があるのが魅力。デザインも多様で、魚の卵のような細かいカットが特徴の魚子や、亀の甲羅のような六角形の文様の亀甲などがあります。
なかには、江戸切子職人オリジナルの文様があるのもポイント。色やデザインをチェックして、お気に入りの製品を選んでみてください。
使い方にあわせてガラスを選ぶ
江戸切子の素材には、ソーダガラスとクリスタルガラスの2種類があります。ソーダガラスは、日常的に使用する食器などに使用されている素材です。比較的安価で、軽くて丈夫なのがポイント。耐熱温度は約80°で、あたたかい飲み物にも使用できます。
クリスタルガラスは光の屈折率が高く、光沢があるのが特徴。ほどよい重量感があり、氷を入れるとカランと澄んだ音がするのが魅力です。耐熱性は低いため、あたたかい飲み物には適していません。
クリスタルガラスは高級な素材のため、ソーダガラスよりも価格が高いのが難点。ガラスが放つ光沢の美しさを求める方や、本格的な江戸切子グラスが欲しい方に適しています。
作り手で選ぶ
江戸切子グラスは、職人による手作りかどうかもポイント。文様が施されているグラスのなかには、江戸切子グラスに似たモノもあります。溶けたガラスを型に流し込んで作った製品もあるため、本格的な江戸切子グラスを求めている方は注意しましょう。
型に流し込んで作ったグラスは、江戸切子職人が丁寧にガラスをカットして作ったモノと比べると輝きが違います。気になったデザインがあった場合、作られている工房や職人を確認したうえで選ぶのがおすすめです。
職人による手作りのペアグラスは、夫婦やカップルに適しています。色違いや文様違いの製品もあるため、一緒にお気に入りの江戸切子グラスを探してみてください。
名入れやペアグラスはギフトにぴったり
江戸切子グラスは、さまざまな色や文様のペアグラスが作られています。名入れもできるモノもあるため、大切な人へのギフトにもおすすめです。
色違いや関連性のあるデザインを、それぞれのグラスに施したアイテムもあるのが魅力。ギフトとして贈るのであれば、用途をイメージして文様の意味も考慮して選ぶとより喜んでもらえます。
江戸切子グラスのおすすめ
田島硝子(TAJIMA GLASS TOKYO) 江戸黒切子 オールド 六角籠目文 TG09-31-1K
六角籠目文が施された、黒の江戸切子グラス。江戸切子は器の表面に被せる色ガラスが薄いため、従来の方法だと光に透かした際に黒に見えにくいのが難点です。
試行錯誤した結果、黒いガラスの開発に成功。高い技術が必要とされるため、通常の3倍ほどの手間がかかっているのがポイントです。作り手は2010年に伝統工芸士に認定された清水秀高氏。黒切子ならではの繊細かつ美しい輝きが魅力です。
グラスに彫り込まれた六角籠目文は、古くから魔除けのシンボルとして親しまれている文様。伊勢神宮の灯籠に刻まれている六芒星の形に似ており、現在でも縁起のよい文様として知られています。
黒の江戸切子グラスは珍しいため、人とは違うモノを使用したい方や、親しい友人などへのギフトにおすすめです。
太武朗工房(TABLEAU) 波富士に矢来紋 オールドグラス ルリ 15-205B
躍動感のある波と富士山が魅力の、江戸切子グラスです。葛飾北斎の「富嶽三十六景」の代表作である「神奈川沖波裏」をモチーフにした製品。熟練した江戸切子職人が丁寧に作り上げているのがポイントです。
矢来紋が彫り込まれているのも魅力のひとつ。矢来の柵は築城や舞台装置の最初の段に用いられ、物事の基礎を作る・固めるという意味があります。縁起のよいデザインのため、新築祝いや就職祝いなどにおすすめです。
太武朗工房(TABLEAU) 矢来魚子紋 オールドグラス 90415
矢来魚子の文様が施された江戸切子グラスです。矢来は、竹や丸太を互い違いに組んだ形状。「物事の基礎を作る」「基盤を固める」の意味があります。
また、魚子は魚のうろこを表し、多産や豊かさを意味しているため、出産祝いや還暦祝いなどの贈り物に適しています。使用されている素材はソーダガラス。軽くて丈夫で使いやすいのが魅力です。
飲み口が広く背が低いグラスのため、ロックグラスとしてウイスキーや焼酎などを楽しめます。底に施された菊紋も魅力。2021年度に「江戸切子おもてなしセレクション」を受賞しており、大切な人へのギフトにもおすすめです。
太武朗工房(TABLEAU) 四ツ葉元禄紋 オールドグラス 90615-4
四ツ葉元禄紋の江戸切子グラス。幸運・愛情・誠実・希望の象徴とされている四つ葉のクローバーがポイントです。元禄文様は寛文から元禄にかけて流行した衣服の文様。かわいらしさと元禄文化をイメージしたデザインが魅力です。
また、ウイスキーや焼酎などを、ロックで飲む際に適しています。赤・ルリ・江戸紫の3色がラインナップされており、好きな色を選んでペアグラスとして楽しむのもおすすめです。
太武朗工房(TABLEAU) 菊繋ぎに籠目紋 オールドグラス 透き 5136-30
縁起のよい江戸切子グラス。魔除けや厄除けを意味する籠目と、不老長寿を表す菊花が連なっている菊繋ぎ文が交互に配されているのが魅力です。
素材にはクリスタルガラスを使用。光の屈折率が高いため、美しく輝くのが特徴です。色被せをしていない透明のグラスなので、飲み物の色によって異なる表情を楽しめます。
作り手は伝統工芸士の木村泰典氏で、1992年に東京都伝統工芸士に認定されており、日本を代表する江戸切子職人の一人。本格的なクリスタルガラス製の江戸切子グラスを探している方におすすめです。
太武朗工房(TABLEAU) 四ツ葉に矢来魚子紋 ワイングラス 琥珀赤 94408A
ワイン用の江戸切子グラスです。基礎を作る・固めるという意味合いがある矢来と、多産や豊かさを意味する魚子を組み合わせた矢来魚子文が特徴。さらに、幸運・愛情・誠実・希望の象徴である四つ葉のクローバーも施されている、縁起のよいワイングラスです。
おしゃれなデザインで、インテリアの一部として飾るのにも適しています。素材は、軽くて丈夫なソーダガラスを使用。ワイン好きの方におすすめの製品です。琥珀赤のほかに琥珀ルリも展開されているため、ペアグラスとしても使用できます。
すみだ江戸切子館 焼酎グラス 縁飾り舟形七宝 紅 TO-9
鮮やかな紅色が特徴の江戸切子グラス。飲み口が広く、持ちやすいのがポイントです。焼酎グラスとしてだけではなく、さまざまな飲み物に使用できます。
複数の輪が四方に広がっている七宝繋ぎは、円満や調和などを意味する文様。結婚や引っ越しなどの際のギフトに適しています。ギフトのほか、焼酎をより美味しく飲みたい方にもおすすめです。
大場硝子加工所 オールド しだれ桜 金赤
日本の春の象徴である、桜をあしらった江戸切子グラス。側面の2箇所にある菊繋ぎ文と、間に彫り込まれている桜が特徴です。桜は、花切子の技法を用いてカットしているのがポイント。菊繋ぎ文の繊細な輝きと美しい桜が楽しめる製品です。
光が綺麗に反射するクリスタルガラスを使用。ウイスキーや焼酎など、特別な一杯を楽しむ際に適しています。
日本の伝統工芸品である江戸切子グラスに、春の象徴として古くから愛されてきた桜が施されているため、外国人へのギフトにもおすすめです。
大場硝子加工所 江戸切子フリーグラス カーテンコール 金赤
舞台の緞帳をイメージしたおしゃれな江戸切子グラス。緞帳を表現したアーチの間に、菊繋ぎ文と八角籠目文を彫り込んでいるのがポイントです。アーチに沿ってカットされている玉文様も魅力のひとつ。かわいらしさが際立ちます。
オールドグラスよりも小さめで、ぐい吞みよりも大きめの丁度よいサイズがメリット。ウイスキーや焼酎などをロックで飲んだり、ビールを軽く一杯飲んだりするのに適しています。
使用している素材はクリスタルガラス。豪華さとかわいらしさを兼ね備えたデザインが、普段の晩酌を少し優雅な雰囲気にします。お酒を飲む時間をより楽しみたい方に、おすすめの製品です。
カガミクリスタル(Kagami) ロックグラス 竹の膳 T117-1908-CGR
真っ直ぐに伸びた竹をモチーフにした江戸切子グラス。涼しげな夏を思わせる爽やかな緑色が特徴です。使用している素材はクリスタルガラス。自然光が当たると、竹林の隙間から木漏れ日がこぼれ落ちているような様子を楽しめます。
竹の膳シリーズは小鉢やお皿なども展開しているのが魅力。桐箱に入っているため、ギフトに適しています。爽やかなロックグラスを探している方にもおすすめです。
カガミクリスタル(Kagami) 江戸切子 伝統工芸士・鍋谷聰 作 冷酒杯 紫陽花 T535-2684-CCB
やわらかいフォルムが特徴の江戸切子グラスです。鮮やかで青い、クリスタルガラスを被せているのがポイント。連結した玉文様が紫陽花をイメージさせます。上からグラスを覗くと、底面に細かく彫り込まれた菊文様が万華鏡のように見えるのが魅力です。
作り手は伝統工芸士の鍋谷聰氏。表現力に定評のある江戸切子職人です。シンプルながら飽きのこないデザインで、普段の晩酌を楽しめます。日本酒など特別な一杯を楽しむ際におすすめです。
グラスラボ(GLASS LAB) 砂切子 YUKI 瑠璃×ライトブルー
お酒を入れると、雪の結晶が表れる江戸切子グラス。底面の模様が側面の平切子部分に反射することで、雪の結晶が広がるように見えるのが魅力です。
技術者が10人ほどしかいない平切子と、江戸切子の技術を採用しているのがポイント。0.09mmの線まで描ける、サンドブラスト技術も融合しています。独自の表現である砂切子という技術を用いている点が特徴です。
素材はソーダガラス。軽くて丈夫なため、普段使いに適しています。お酒を飲むだけではなく、江戸切子グラスの美しさを見て楽しみたい方におすすめです。
グラスラボ(GLASS LAB) 砂切子 花火 金紫×ライトブルー
お酒を入れると花火が広がる江戸切子グラスです。側面に打ち上げ花火を彫り込んでいるのがポイント。打ち上げ花火が、水面に映る様子を表現しているのが魅力です。色ガラスはライトブルーと紫の2種構造。金紫という色を表現しています。
江戸切子の技術を用いて開発した独自の表現である砂切子は、極めて細かい彫刻ができるのが特徴です。製造元のグラスラボは、東京都江東区の革新的な企業である証の「江東ブランド」に認定されています。
紫色の江戸切子グラスは、古希・喜寿・卒寿などのギフトにぴったり。江東区にゆかりのある方や、江戸切子グラスの鮮やかな彫刻を楽しみたい方におすすめです。
彩鳳(SAIHOU) 七宝笹の葉文様 ミニオールド ブルーピンク M-8573-BP
七宝と笹の葉の文様を組み合わせた江戸切子グラス。七宝は調和や円満を意味しています。笹の葉は暑さや寒さに強く、健康長寿の意味があるのが特徴です。素材はソーダガラスを使用。軽くて丈夫なので普段使いに適しています。
オールドグラスより小さい作りになっており、ビールや焼酎などを軽く一杯飲む際にぴったり。名入れもできるため、大切な人へのギフトにもおすすめです。
田島硝子(TAJIMA GLASS TOKYO) 重ね矢来文様・菊底 一口ビール ペア TG04-06-2
重ね矢来文様のペアグラスです。グラスの色はルリ色と赤色。上から見ると、光の屈折によって文様のさまざまな表情が見られるのが特徴です。
小さめのグラスのため、ビールや日本酒を軽く一杯飲む際に適しています。透明ガラスと色ガラスの色彩の輝きによって、いつものお酒がより美味しく感じられるのが魅力です。
カットから仕上げの磨きまで、すべての工程を手作業で行っているのがポイント。江戸切子グラスのなかでも、人気の文様のひとつである重ね矢来の江戸切子グラスは、結婚祝いなどにおすすめです。
すみだ江戸切子館 オールドグラス 輝光に魚子 ペア TO-401-402
紅色と藍色が鮮やかな江戸切子のペアグラス。輝く光を表現するために、カット面積を少なめにしているのが特徴です。アイスボールなど、大きめの氷を入れてウイスキーや焼酎を楽しむのに適しています。
また、煌めく星のような、輝光文様と魚子文様を施しているのが魅力です。麻の葉の文様が彫り込まれているのもポイント。麻の葉は成長が早く強い生命力があるため、子ども向けの着物などにも使用される縁起のよい文様です。
背が低いオールドグラスは、ウイスキーや焼酎などをオンザロックで飲むのに向いています。結婚記念日や出産祝いなどの際に、夫婦へのギフトとして贈るのがおすすめです。
カガミクリスタル(Kagami) 江戸切子 ペアタンブラー 幕襞に四角籠目紋 TPS369-2835-AB
和と洋が調和した美しい江戸切子グラスです。幕襞に四角籠目というデザインは、伝統的な籠目文様に、新たに洋風のデザインを施しているのが特徴。小さめですっきりとしたシルエットです。
赤と青の鮮やかなペアグラスは、夫婦やカップルでの使用にも適しています。コンパクトサイズのため、お酒だけではなくソフトドリンクなどを飲む際も使いやすいのがメリット。小さめの、クリスタルガラス製江戸切子ペアグラスを探している方におすすめです。
江戸切子グラスは、ロックグラスやタンブラーなどがあり、飲み物によって適した形が異なります。それぞれの文様に意味が込められているのもポイントです。本格的な江戸切子グラスを探している方は、本記事を参考にお気に入りの製品を見つけてみてください。