停電時に蓄電した電力を供給する「UPS(無停電電源装置)」。パソコンや外付けHDDなどを設置している方には、万が一の備えとして重要なアイテムです。
今回は、おすすめのUPSをご紹介。家庭用におすすめの小型なモデルから、オフィスにも使える大容量かつ高品質なモデルまで幅広くピックアップしました。選び方のポイントもあわせて解説するので、選ぶ際の参考にしてみてください。
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UPS(無停電電源装置)とは?
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UPSとは、急な停電などのトラブルが起きた際に、蓄電した電力を電子機器へ給電する装置です。電源・UPS・電子機器の順番で接続して使用します。通常時は電源からUPSのバッテリーを充電しながら電子機器へ送電。停電時は、UPSのバッテリーから電子機器へ給電します。
UPSを使用するメリットは、予期せぬ停電などが起きた際に電子機器や重要なデータを守れることです。サーバーやパソコンを安全にシャットダウンする時間などが生まれるため、データの破損や故障を防げます。地震や台風、落雷など自然災害への対策としておすすめです。
ただし、長時間の停電には耐えられない点に注意が必要です。バッテリー容量や接続する機器の消費電力にもよりますが、バックアップ時間は数分程度であることが一般的。長時間電力を確保するなら、非常用発電機と組み合わせて使用するのがおすすめです。
UPS(無停電電源装置)の選び方
運転方式をチェック
常時商用給電方式
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常時商用給電方式は、通常時は電源からの商用電源をそのまま接続機器に流す方式のこと。同時にバッテリーの蓄電も行います。停電時には商用電源を切り離し、バッテリー給電に切り替えるのが特徴です。
UPSのなかでは手頃な価格のモノが多く、消費電力も控えめ。コスパの高いUPSを探している方におすすめです。また、小型な製品が多いため設置場所を問わず使いやすいのもメリットです。
ただし、停電時に電源を切り替える際に、ごくわずかに電力が途切れる「瞬断」が発生する点に注意が必要。データ損失に繋がる可能性があります。接続する機器に瞬断が起きても問題がないか、事前にチェックしておきましょう。
ラインインタラクティブ方式
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ラインインタラクティブ方式は、電圧を変換するトランスを経由して送電する方式です。安定した電圧で送電できるのがメリット。電源の電圧変化が小さい環境下におけるPCサーバー・OA機器への接続におすすめです。
通常時はスルーで送電するため、電力ロスが少ないのがポイントです。価格帯は、常時商用給電と常時インバータの中間程度の製品が主流。消費電力を抑えつつ、安定した電力供給を行いたい場合におすすめです。
ただし、ラインインタラクティブ方式も瞬断が発生する点に注意しましょう。
常時インバータ方式
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常時インバータ方式とは、直流電力を交流電力に変換するインバータを通して給電する方式です。インバータを経由して送電されるため、停電時にも電源の切り替えや電圧変動が起こりません。瞬断が起こらず、安定して電力を供給できるのが特徴です。
ただし、ほかの給電方式の製品と比較して価格が高く、消費電力も大きくなるという側面があります。コスト面よりも安定した給電を求める方におすすめです。重要なデータなどを守りたい方はチェックしてみてください。
出力容量で選ぶ
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UPSの出力容量を選ぶ際には、はじめに接続機器の消費電力を把握しましょう。機器ごとの消費電力は、メーカーの仕様書に記載されています。消費電力はVA(ボルトアンペア)やW(ワット)という単位で表示されるのが主流です。
例えば、接続機器の最大消費電力の合計が500VA/400Wであった場合、UPSは500VA/400W以上の出力容量がある製品を選ぶ必要があります。なお、実際には消費電力よりも余裕のある出力容量を選ぶのがおすすめです。
UPSの出力容量は製品によって異なり、350〜500VAや500〜1000VA、1000VA以上のモデルなどがあります。接続したい機器に合ったモデルを選ぶようにしましょう。
出力波形で選ぶ
正弦波
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UPSの出力波形には、正弦波と矩形波があります。UPSのなかでも多く採用されているのは、正弦波の製品です。正弦波は家庭用電源から流れる出力波形と同じであるため、幅広い機種に対応するのが特徴です。
パソコンやNASでは正弦波に対応しているモノが多いのもポイント。ただし、矩形波を採用した製品よりも価格が高くなる傾向にあります。
矩形波
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矩形波を採用したUPSは、リーズナブルな製品が多いのが特徴。導入コストを抑えたい方におすすめです。ただし、接続する電子機器によっては矩形波に対応しておらず、使用できない場合があります。
矩形波で出力するUPSを選ぶ際は、接続する電子機器の仕様をチェックしてから選びましょう。正弦波と矩形波のどちらを選べばよいか迷う場合は、幅広い機器に対応する正弦波を選ぶのがおすすめです。
バッテリーの耐用年数をチェック
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UPSを長期的に活用するなら、バッテリーの耐用年数をチェックしましょう。耐用年数が長いと、バッテリー交換にかかる費用や手間が減らせます。ランニングコストを抑えたい方におすすめです。
UPSのバッテリー耐用年数は、3年未満から5年以上のモノまで幅広くラインナップ。なかには10年以上のモデルもあります。
メーカーの保証やサポートをチェック
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万が一の故障やトラブルに備えるなら、メーカー保証やサポートをチェックしましょう。
メーカーにもよりますが、UPS本体の数年保証やバッテリーの無償提供サービスの付帯がついていたり、チャット・電話・フォームから問い合わせができたりなど、さまざまなサポートを受けられます。
また、UPSを買い替えで購入する場合は、古くなったUPSの引き取りサービスがあると便利。廃棄にかかる費用を抑えられます。
UPS(無停電電源装置)のおすすめ
オムロン(OMRON) 無停電電源装置 UPS BW55T
長寿命バッテリーを搭載した常時商用給電方式のUPSです。バッテリーの期待寿命は5年と謳われています。バッテリーが劣化してきても工具を使わず交換が可能。長く使えるコスパに優れた製品です。
出力波形は、さまざまな機器に対応する正弦波を採用。パソコンの機種を問わず使いやすいのが魅力です。出力容量は550VA/340W。小型サイズで場所を取りにくく、家庭用におすすめのUPSです。
オムロン(OMRON) 無停電電源装置 UPS BY120S
小型ながら出力容量が大きいおすすめのUPSです。出力容量は1200VA/720W。複数の機器を接続する方におすすめです。出力波形は正弦波で、対応のパソコンにも使用できます。
バッテリーの期待寿命は4~5年と長く活用することが可能。バッテリー交換の際は、システムを止めることなく作業できるホットスワップに対応しています。
UPS設定ユーティリティソフトを使うと、UPS本体に最大バックアップ時間の設定が可能。UPSを自動シャットダウンし、バッテリーの無駄な消費を防げます。
サイバーパワー(CyberPower) Backup BR SL550U JP
スリムでデスク周りに設置しやすい、常時商用給電方式のUPSです。薄型で卓上に置いて使いやすいボディが特徴。取り付け用スロットがあるため、壁面に固定することも可能です。
メーカー独自の「PowerPanel管理ソフト」に対応しているのも魅力のひとつ。UPSのシステム管理や、PCのシャットダウンの実行などを行えます。
出力容量は550VA/330W。出力波形は疑似正弦波に対応しています。出力口数は8個です。コンセントには雷から機器を守る保護機能も備えています。
GOLDENMATE 無停電電源装置 UPS
![GOLDENMATE 無停電電源装置 UPS 2024](https://sakidorico.s3.amazonaws.com/wp/wp-content/uploads/2024/05/66334ec53bb2a-500x591.jpg)
寿命の長いリン酸鉄リチウム電池を搭載したおすすめのUPSです。完全放電と充電を繰り返しても5000回以上の充電サイクルが可能と謳われています。
バッテリー出力容量は1000VA/800W。大容量ながら価格が安く、コストパフォーマンスの高い製品です。本体の大きさがコンパクトなのもおすすめポイント。重量は約5.5kgで、移動や設置がしやすいのが特徴です。
液晶ディスプレイを搭載しているので、バッテリーの状態なども簡単に把握できます。
オムロン(OMRON) 無停電電源装置 UPS BN75T
UPS自動停止機能を備えた、ラインインタラクティブ方式のUPSです。UPS本体に最大バックアップ時間を設定できるのが特徴。ソフトやパソコンを使用せず、UPSを自動停止させられます。バッテリーの不要な消費を抑えて長持ちさせることが可能です。
コールドスタート機能を搭載しているのがおすすめポイント。AC電源がない場所でもUPSを起動できます。
出力容量は750VA/680W。大容量で複数の機器を接続したい際に役立ちます。出力コンセントは6つ搭載。出力波形は、幅広い機種に対応している正弦波です。
オムロン(OMRON) 無停電電源装置 UPS BL75T
寿命の長いリチウムイオンバッテリーを搭載した、おすすめのUPSです。期待寿命は約10年。長期間バッテリー交換をする必要がなく、管理コストの削減が期待できます。また、小型かつ軽量で、設置しやすい点も魅力です。
給電はラインインタラクティブ方式を採用。出力容量は750VA/680Wです。バッテリーはセルフで交換が可能。UPSの状態は、LCD画面でひと目で把握できます。
シュナイダーエレクトリック(APC) RS 550VA Sinewave Battery Backup 100V BR550S-JP
ラインインタラクティブ方式のUPSです。自動電圧調整機能(AVR)に対応。通常時にも安定した電力の供給が可能で、バッテリーの消耗を防ぐ効果が期待できます。サージ保護機能が搭載されており、雷などによる過電圧や過電流から電子機器を守ります。
出力容量は550VA/330W。出力波形は家庭用コンセントと同じ正弦波です。家庭用や中小規模のオフィスなどにおすすめです。
シュナイダーエレクトリック(APC) Smart-UPS SMT1500J
エネルギー効率がよいUPSです。電力の消費を抑える、グリーンモードを搭載。省エネなモデルを探している方におすすめです。
出力容量は1500VA/980W。容量が大きいため、消費電力の大きい機器を接続するのにおすすめです。給電はラインインタラクティブ方式を採用。電圧を自動でコントロールする機能があり、バッテリーの劣化を防ぐ効果が期待できます。
出力コンセントグループ機能は、停電時にグループごとに効率よくバッテリー容量を充てるのが特徴。電源が落ちても問題のない機器と、重要な機器を分けて接続することが可能です。
シュナイダーエレクトリック(APC) 無停電電源装置 Smart-UPS SMT1500RMJ2U
サーバーラックなどに設置しやすいラックマウント型のUPSです。横幅が広い薄型タイプで収納しやすいのが特徴。運転方式はラインインタラクティブ方式を採用しています。
出力波形は、さまざまな機種に対応する正弦波。出力容量は1500VA/1200Wです。バッテリー容量が大きいため、消費電力の大きい機器を接続する際に活躍します。
出力コンセントグループ機能が搭載されているのがおすすめポイント。コンセントグループごとに、オンオフやシャットダウンなどの管理ができます。別売りのネットワークマネジメントカードを使用すると、ネット経由でUPSのリモート管理ができる点も魅力です。
サイバーパワー(CyberPower) Smart App Sinewave PR1500 JP
定格出力容量が大きいラインインタラクティブ方式のUPSです。出力容量は1500VA/1050W。消費電力の大きい機器に接続する方におすすめです。
出力波形は純正弦波。パソコンやネットワーク機器、家電などさまざまな製品に対応しています。自動電圧調整機能を搭載しており、安定した電圧で電力を供給できるのが魅力です。
オプションのリモート管理カードを介してデバイスを遠隔管理できる、リモート管理機能も便利。シャットダウンや再起動のスケジュール設定をすることが可能です。
オムロン(OMRON) 無停電電源装置 UPS BA75T
常時インバータ給電方式ながらも、コンパクトなサイズが魅力のUPSです。装置に組み込む場合など、限られたスペースに設置したいときに活躍します。また、縦置き・横置きどちらにも対応しています。
常時インバータ給電方式と常時商用給電方式を自動で切り替える、給電方式自動切替機能が魅力のひとつ。給電品質を維持しながらも、消費電力を抑えたい方におすすめです。
出力容量は750VA/600W。出力電圧は、100V/110V/115V/120Vの4種類に切り替えられます。
ユタカ電機 UPS1010SS YEUP-101SSA
長寿命なバッテリーを搭載した常時インバータ方式のUPSです。期待寿命7年と長く活用できるのがおすすめポイント。ファンも長期的に使用できます。メンテナンスのコスト削減が期待できます。
コンパクトなボディも魅力。本体サイズは幅250×奥行き380×高さ69mmです。デジタル制御方式を採用して部品を削減することにより、小型化を実現しています。
バッテリー出力容量は1000VA/800Wと大容量。出力波形は正弦波です。
シュナイダーエレクトリック(APC) ES 425VA Battery Backup and Surge Protector 100V BE425M-JP
価格が安いおすすめのUPSです。コンパクトかつ軽量なボディが魅力。本体は壁面に取り付けられるため、省スペースで設置できるのがポイントです。差込口の間隔が広く、ACアダプターなどが挿しやすいよう設計されています。
給電方式は常時商用給電を採用しています。出力容量は425VA/255W。UPSを初めて使用する方、家庭用にコスパのよい製品を探している方におすすめです。
出力波形は矩形波のため、接続する機器が対応しているか事前にチェックしましょう。
オムロン(OMRON) 無停電電源装置 UPS BZ35LT2
コンセントの抜き差しがしやすいテーブルタップ型のUPSです。小型で設置しやすいのが特徴。別売りの金具で壁に取り付けることも可能です。デスク周りに置けるコンパクトなUPSを探している方におすすめです。
給電方式は常時商用給電を採用しています。バックアップ時の出力波形は矩形波。出力容量は350VA/210Wです。容量は小さめのため、消費電力が少ない機器への接続に適しています。バッテリー交換がセルフで行えて経済的なのも魅力です。
作業用パソコンがあればソフトを使用してUPSの設定を変更することが可能。停電時とバッテリー交換時のブザー音のオンオフや、自動バッテリーテスト機能などを変更できます。
サイバーパワー(CyberPower) Backup BR CP375 JP
手頃な価格でコスパの高いUPSです。出力波形は矩形波。出力容量は375VA/255Wです。矩形波に対応した通信機器などの接続におすすめです。
差込口の間隔が広く、プラグを挿しやすいのが特徴。小型サイズのため、デスク周りに設置しても邪魔になりにくいのも魅力です。
サージ保護コンセントも搭載しています。雷から電子機器を保護することが可能です。
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UPSを選ぶ際には、接続する機器に合わせて選びましょう。常時商用給電方式は、手頃な価格で家庭用におすすめです。オフィスやデータセンターなど、給電の安定性を求めるならラインインタラクティブ方式や常時インバータ方式がぴったり。記事内で紹介した製品をぜひ参考にしてみてください。