ながら聴きができるうえ音質にも優れた、新しいタイプの「軟骨伝導ヘッドホン」。装着時に圧迫感が少なく、ステレオ感がありクリアな音質を楽しめるなど、さまざまなメリットがあります。
今回は、前モデルでも好評を博した、オーディオテクニカの軟骨伝導ヘッドホン「ATH-CC500BT2」をレビュー。そもそも軟骨伝導と骨伝導はどう違うのかという前提や、本製品のスペックを徹底解説します。
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- 目次
- そもそも軟骨伝導ヘッドホンとは?メリットを解説
- 「ATH-CC500BT2」はオープンイヤー型ながら音質がよく聞きやすい
- 進化した通話品質。「AIノイズリダクション技術」によりクリアな通話が叶う
- 安定感のある着け心地を実現
- バッテリー持ちが良いうえに急速充電にも対応
- 汗や急な雨などにも耐えられるIPX4の防滴仕様
- 製品情報
そもそも軟骨伝導ヘッドホンとは?メリットを解説
軟骨伝導とは、耳の軟骨組織に音声情報を含んだ振動を与えることで、音を内耳に伝えられる技術のこと。2004年に奈良県立医科大学耳鼻咽喉科学(現:奈良県立医科大学長)の細井裕司教授によって発見、命名されました。
軟骨伝導ヘッドホンとは、「気導経路」と「骨導経路」 に次ぐ、第3の聴覚経路といわれる「軟骨伝導経路」を活用したヘッドホンのことです。
耳に入れないオープンイヤー型で、長時間使用時も聞き疲れしにくいうえ、耳穴をふさがないので衛生的に使えるといったメリットがあります。
また、一般的に用いられることの多い気導経路のイヤホンと同じように、音が明瞭に伝わりやすいのもポイント。クリアなサウンドで音楽やオーディオブックなどを楽しみながら、しっかり外音も取り込めます。
「骨伝導」とオーディオテクニカが世界で初めて(※1)ヘッドホンに取り入れた「軟骨伝導」の違い
軟骨伝導技術は2022年にオーディオテクニカが発売した「ATH-CC500BT」において、民生機器では世界で初めて(※)採用された技術。一般的なオープンイヤー型イヤホンで採用される「骨伝導」とは、言葉は似ているものの、音が聞こえるメカニズムや性質などが異なり、まったくの別物です。
骨伝導イヤホンの音は頭蓋骨を通じて、中耳や鼓膜を介せずに音を伝えます。一方、軟骨伝導ヘッドホンは、音の振動が外耳道軟骨を振動させ、外耳道内に気導音を生成し、気導音が鼓膜や中耳を介して内耳まで達することで、音が聴こえるのがポイントです。
軟骨伝導ヘッドホンは骨伝導イヤホンと比べ、骨のある部分に付ける必要はなく、耳の軟骨部に軽く触れる程度に装着。頭部への圧迫感も少なく、痛みも出にくい傾向があります。
また、骨伝導は頭蓋骨でステレオ音声が混ざってしまうのに対し、軟骨伝導は左右の耳に届く音が別々なのも特徴。通常のイヤホンと同じように、きれいなステレオ感が得られます。
※1:2022年9月、株式会社CCHサウンド調べ。
「ATH-CC500BT2」はオープンイヤー型ながら音質がよく聞きやすい
「軟骨伝導方式」を採用。自然でクリアなステレオ感
オーディオテクニカの新モデル「ATH-CC500BT2」に関しても、軟骨伝導経路を活用した振動構造を採用。音を効率的に鼓膜に伝えられ、ながら聴きでも高音質を実現しています。
家事や仕事の最中、散歩やランニング中など、周りの音を取り込みながらも自然でクリアなステレオ感を実現。オープンイヤー型のなかでも、音楽やオーディオブックなどを高音質で聴きたい方におすすめです。
次世代の振動ドライバー「PAT.P」を搭載し音質と最大音量が向上
ATH-CC500BT2は、次世代の振動ドライバー「PAT.P」を搭載したことにより、さらに音質や最大音量が向上。本製品を耳の軟骨部分に当てて装着することで、高音質で音楽が聴けるほか、クリアな通話も可能です。
さらに、ドライバーにはオーディオテクニカ独自のメカニズム「A.P.S.S(Acoustic Pure Sound Stabilizer)」を採用。外部振動によるノイズや音質劣化を防ぐのに加え、低音再生時の振動も抑えることで、広い音場を楽しめ、原音を忠実に再現できます。
コーデックはAACやSBCのほか、より高音質・低遅延を実現するLC3にも対応。また、Bluetoothオーディオの次世代規格「LE Audio」に対応しているのもポイントです。
同規格に対応しているスマホなどの機器であれば、LC3コーデックで接続できます。さらに、従来の規格と比べて消費電力も少なく、パフォーマンスを向上させているのも魅力です。
さらに音質にこだわれる。専用のスマホアプリ「Connect」を使えばシーンごとに適した音質に
ATH-CC500BT2と連携するのに便利な、オーディオテクニカの専用アプリ「Connect」。アプリ上でイコライザー設定ができ、好みの音質に変えられるうえ、公共の場で音漏れが気になるときは「音漏れ抑制モード」も使えます。
また、「サウンドスケープ機能」を搭載しているのも嬉しいポイント。オーディオテクニカのマイクで収録した、落ち着きを促す自然のサウンド、集中力を高めるためのマスキングノイズといった、リフレッシュに適した癒しの音が再生できます。
ほかにも、「クリアボイスモード」が便利。ポッドキャストやオーディオブックなど、人のセリフや声が聴き取りやすくなります。
進化した通話品質。「AIノイズリダクション技術」によりクリアな通話が叶う
ATH-CC500BT2には、intelliGo社が開発した「AIノイズリダクション技術(AIVC)」を搭載。さまざまな音声や騒音データを5億件以上学習したAIチップを搭載したことで、不要なノイズを抑え、人の声だけを識別・抽出できる技術です。さらに、省電力にも対応し、約10時間連続通話が行えます。
同技術によって、ATH-CC500BT2で通話する際に、自分の声以外の周囲のノイズを低減。自然かつクリアな音声を相手に伝えられます。
たとえば、オンライン会議中に鳴る玄関のチャイムや家電の通知音、パソコンのタイピング音、カフェのBGMなどを抑えることが可能。特によく通話を行うビジネスパーソンには嬉しい機能です。
安定感のある着け心地を実現
軟骨伝導ヘッドホンであることから、元々装着感に優れているATH-CC500BT2。さらに、長時間着用しても疲れにくいよう、計算して設計されています。
軟骨伝導ヘッドホンの軽い装着感を維持しながら、後頭部のネックバンド部分のふくらみを抑え、絶妙な重量バランスを実現。また、前モデルより小型になり、約32gと軽量化しているので長時間装着しても疲れにくいのが魅力です。
また、本体素材にはシリコンで、肌触りが良好。イヤーハンガーとネックバンドには、しなやかかつ軽量性の高いチタニウムバンドを採用したことで、運動を行う際にもしっかりフィットします。
バッテリー持ちが良いうえに急速充電にも対応
フル充電なら20時間連続再生可能。業界最長(※2)のロングバッテリー
仕事やお出かけなど、持ち運んで使うことの多いイヤホン。ATH-CC500BT2はフル充電状態なら最大約20時間の連続再生に対応し、業界最長クラス(※2)のロングバッテリーを実現しています。
仮に通勤中1日2時間音楽を聴き続けたとしても、計10日は使える計算。バッテリー切れを気にしたり、頻繁に充電したりする必要がありません。
※2:2024年10月現在、オーディオテクニカ調べ
充電を忘れても安心の急速充電対応。約10分で約120分間も駆動できる
ATH-CC500BT2は急速充電に対応しており、もし充電をし忘れても、約10分の充電で約120分と長時間連続再生ができるのも魅力。たとえば、朝の支度中に充電しておけば、通勤中や移動中は十分音楽が楽しめます。
充電ポートは現在の主流で、汎用性の高いUSB Type-Cを採用。充電ケーブルも付属しているので、パソコンやUSB充電器に差し込むだけで充電が手軽に行えます。
汗や急な雨などにも耐えられるIPX4の防滴仕様
ATH-CC500BT2は、JIS保護等級においてIPX4の防滴性能(※3)を有しています。IPX4は、さまざまな方向からの水の飛沫を受けても、有害な影響のないものとされており、雨や水しぶき、汗など、水滴に耐えられる仕様。たとえば、突然の雨や運動で汗をかくシーン、台所で少し水が飛ぶ場所などでも使用できます。
※3:完全防水ではないため、お風呂などの高温多湿の場所では使用できません。
製品情報
オーディオテクニカ(Audio-Technica) ワイヤレス軟骨伝導ヘッドホン ATH-CC500BT2
通信方式/通信距離 | Bluetooth標準規格Ver.5.3準拠/見通しの良い状態で10m以内 |
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対応Bluetoothプロファイル | A2DP・AVRCP・HFP・TMAP |
対応コーデック | LC3・AAC・SBC |
再生周波数帯域 | 25~22000Hz |
充電時間 | 約2時間 |
最大使用可能時間 | 音楽再生:最大約20時間 通話:最大約10時間 ※使用条件によって異なる |
防滴 | IPX4 |
質量 | 約32g |
付属品 | ・充電用USB Type-A to USB Type-Cケーブル(30cm) ・専用ポーチ |
カラー | ・ベージュ ・ブラック |
一般的なオープンイヤー型で多い「骨伝導イヤホン」の常識を変えたのが、軟骨伝導ヘッドホンの「ATH-CC500BT2」。圧迫感も少なく、快適に長時間装着できます。また、オープンイヤー型ながらクリアなステレオ感が得られ、外音を取り込みながら音楽も高音質で楽しめるのがポイント。ながら聴きにぴったりなおすすめモデルなので、ぜひ手に取ってみてください。