インクジェットプリンターで写真を印刷する際に使用する「写真用紙」。写真印刷に特化した処理が用紙の表面に施されているため、普通紙で印刷するよりもシャープで鮮明な仕上がりの写真プリントが楽しめます。
今回は、プリント初心者向けに写真用紙の特徴や選び方について解説。写真を明るく華やかな印象に仕上げられる光沢系を中心に、おすすめの写真用紙をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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写真用紙とは?
写真用紙とは、インクジェットプリンターを使った写真印刷に特化した用紙のことです。用紙の表面に写真を明るく鮮やかに見せる処理が施されているのが特徴。書類のコピーに使われる普通紙と比べて、インクの乗りがよく、写真を鮮明に仕上げられるため、大切な写真を高画質で印刷したい場合におすすめです。
一般的な写真用紙の表面には、光沢感を演出するコーティングが施されているのもポイント。水彩絵の具に近い性質を持つ染料インクで写真を印刷した際に、華やかで高級感のある仕上がりが得られます。また、印刷から長期間経過しても色が褪せにくいのも魅力。きれいな状態のまま写真を長く保管したい場合にも重宝します。
写真用紙のおすすめ|光沢紙
エプソン(EPSON) 写真用紙 光沢 KL50PSKR
一般的なサイズで使い勝手のよいL判サイズの写真用紙です。光沢紙タイプで厚さは0.27mm。用紙がどのぐらい白いのかを示す白色度は92%です。
発色のよい鮮やかな色味を再現できるのも魅力のひとつ。また、耐光性や耐水性に優れており、色あせもしにくいので安心です。長期間保存しておきたい大切な写真をプリントしたいときに重宝します。
エプソンのカラリオシリーズのプリンターの性能をしっかりと引き出せるので、対応機種を使用している方は、ぜひ本用紙をチェックしてみてください。
エプソン(EPSON) 写真用紙クリスピア 高光沢 A4 20枚 KA420SCKR
カラリオプリンターの画質を最高域まで引き出せる超光沢系の写真用紙です。発色層を追加した7層構造によって、臨場感あふれる豊かな発色と優れた色再現性を実現。絶景写真などの印刷に使う用紙としてもおすすめです。
ベースペーパーを採用しているのもポイント。ワンランク上の光沢感で写真を華やかに演出可能です。また、0.3mmと厚手に作られているので、印画紙のようなコシと高級感のある仕上がりで作品を印刷できます。
本パッケージにはA4サイズの写真用紙が20枚入っています。サイズ展開も幅広く、L判からA2まで9サイズ13種類が用意されており、印刷の用途に応じて選択可能です。
コクヨ(KOKUYO) IJP用写真用紙 光沢紙 A4 50枚 KJ-G14A4-50N
家庭で手軽にきれいな写真をプリントできる、おすすめの写真用紙。特殊なコーティングを採用した光沢紙タイプです。色鮮やかで色彩豊かな写真をプリントできます。
本用紙は、インクジェットプリンターでの使用に対応。50枚入りながらも、比較的手ごろな価格で購入できるコスパのよさも魅力です。
厚さは0.15mmと薄めです。複数枚重ねてもかさばりにくくスペースを取らないので、保管しやすいのもメリット。本製品はA4サイズで、パンフレットなどの印刷にもおすすめ。一般用途に加えて、商業用途などでも役立ちます。
エレコム(ELECOM) 写真用光沢紙 バリュー 薄手 EJK-TVL2L100
大量の写真をプリントしたいときなどにおすすめの、コスパのよい写真用紙です。自然で鮮やかな色味を再現できる光沢紙タイプで、白色度は100%。人物や風景写真のプリントにぴったりです。
サイズは127×178mmの2L判。100枚入りなので、撮り溜めた家族写真や風景写真などをまとめてプリントできます。リーズナブルなバリューグレードの製品なので、コスパのよさを重視したい方もチェックしてみてください。
厚さは0.19mm。薄めなので、ノートやアルバムなどに貼り付けてもかさばりにくいのがメリットです。そのほか、製品に直接手を触れることなくパッケージから取り出せる「紙つまみ台紙」も同梱。用紙の表面に指紋が付着するのを防げて便利です。
プラス(PLUS) インクジェットプリンター用紙光沢紙 IT-050L-GC
仕上がりの美しい写真をプリントできる、光沢紙タイプの写真用紙です。インクジェットプリンターに対応し、サイズはL判。表面にコーディングが施されており、インクの色を忠実に再現できます。黒もきれいに再現できるので、メリハリのある美しい写真をプリント可能です。
抑えめな価格ながら50枚入っているのもうれしいポイント。用紙の厚さは、標準的な0.23mmです。扱いやすいので、幅広い用途で使用できます。デジカメで撮った写真をアルバムなどに残しておきたい方などにおすすめです。
写真用紙のおすすめ|絹目紙
エプソン(EPSON) 写真用紙 絹目調 A4 20枚 KA420MSHR
しっとりした仕上がりで人気のある絹目調の写真用紙です。表面に微粒面を備えており、光沢感を適度に抑えることで落ち着いた雰囲気の作品を印刷可能。日陰や室内で撮影したポートレートやテーブルフォトなどの印刷におすすめです。
紙の厚みは0.27mmとやや厚手。扱いやすい質感なので、普段使いにも適しています。また、写真用紙の表面に褪色防止加工が施されているのも魅力。長期間の保管や展示でも色あせしにくいため、きれいな状態を長く楽しめるのもメリットです。
本製品はA4サイズの写真用紙が20枚入っています。サイズ展開も充実しており、L判からA2まで6サイズ8種類から選択可能です。
キヤノン(Canon) 写真用紙・絹目調 SG-201A420
キヤノンから販売されている、絹目紙タイプの写真用紙です。サイズはA4でポスター作りのほか、お気に入りの写真を額装したいときにもぴったりです。
絹目紙なので、しっとりとした雰囲気の写真を作成できます。モノクロ写真との相性も良好です。枚数は20枚入っています。厚さは0.260mmで、白色度は91%です。
サンワサプライ(SANWA SUPPLY) インクジェット写真印画紙 JP-EP4NHKN
落ち着いた雰囲気の写真に仕上げられる、絹目紙タイプの写真用紙です。表面は光沢がやや抑えられた質感なので、つやの少ない写真をプリントしたい方におすすめ。本製品はインクジェットプリンター用で、枚数は50枚入っています。
サイズは、L判よりも一回り大きいはがきサイズです。写真付きのポストカードを作成したい方などもチェックしてみてください。厚さは0.265mmで、しっかりとした厚みがあるのも特徴。そのほか、速乾性に優れているので、印刷後の取り扱いが簡単なのもポイントです。
写真用紙のおすすめ|マット紙
エプソン(EPSON) フォトマット紙 A4 50枚 KA450PM
多目的に活用できるマット系の写真用紙です。表面に光沢感がなく、紙の持つ柔らかな質感を写真印刷に活かせるのが特徴。染料インクと顔料インクの両方に対応し、価格も安いので、マット紙の仕上がりを手軽に試したい方にも適しています。
紙の厚みが0.23mmと薄手なのもポイント。印刷した写真は切る・貼る・折るなどの加工がしやすいため、フォトブックの作成やペーパークラフトなどの用途にもおすすめです。
本パッケージはA4サイズの写真用紙が50枚入っています。数が多めなので、書類コピー用の普通紙に近い感覚で手軽に使用可能です。また、より大判のA3やA3ノビも選択できます。
エプソン(EPSON) Velvet Fine Art Paper A4 10枚 KA410VFA
エプソンが世界トップクラスの写真家たちと共同開発した、高級マット系のファインアート写真用紙です。黒色の締まりがよく、コントラストや彩度を高く表現可能。カラー写真を絵画的に演出できるほか、モノクロ写真の本格的な作品制作にもおすすめです。
コットン100%の写真用紙ならではの上質なテクスチャが表面に施されているのも魅力。木々の樹皮や建物の壁などが持つ質感を紙面上で強調できるので、視覚的にも触覚的にも楽しめる作品プリントが仕上げられます。
本製品にはA4サイズの写真用紙が10枚入っており、A3・A3ノビ・A2の各サイズも用意。染料インク機にも対応しますが、厚みが0.48mmと極厚で機種を選ぶため、購入前に使用プリンターが対応するかを確認しておくのがおすすめです。
コクヨ(KOKUYO) IJP用紙フォトマットグレード 写真用マット紙・A4 KJ-M14A4-50
高画質な写真をプリントしたいときに便利な、マット紙タイプの写真用紙です。表面に特殊なコーティングを施しているのが特徴で、リアルで忠実な色味を再現できます。お気に入りの写真や作品をプリントしようと考えている方は、ぜひ本製品をチェックしてみてください。
サイズはA4なので、写真を大きくプリントできます。パンフレットやポスターを作りたい方などにもぴったりです。枚数は50枚入りで、インクジェットプリンターに対応しています。
白色度は93%程度。また、従来の一般的なマット紙と比較して、厚みがあるのもポイントです。
エレコム(ELECOM) 写真用アートペーパー エアリウォーム 特厚 EJK-AW2L20
よりこだわりのある写真をプリントしたい方におすすめの写真用紙。アートペーパーという製品名の通り、自身のアート作品や人物を映した写真作品などのプリントにぴったりの用紙です。きめ細やかでコントラストの効いた仕上がりを実現します。
加えて、より自然な白を再現でき、人の肌なども美しくプリント可能。また、ドイツ製の紙を採用しているのもポイントです。用紙のサイズは、127×178mmの2L判サイズ。写真用紙が20枚入っています。
厚さは0.30mmの特厚仕様。そのほか、用紙の表面に触れることなく取り出しができる「紙つまみ台紙」が同梱されています。
写真用紙の選び方
光沢の種類をチェック
スタンダードな「光沢紙」
光沢紙は表面の光沢感を強く出すタイプの写真用紙です。インクジェットプリンター用では最も一般的な写真用紙で、豊富なラインナップが用意されています。
ベースとなる紙の両面がレジンコート(RC)などの特殊なコーティング層で挟まれているのが光沢紙の特徴。写真用紙表面のつやを強く際立たせることで、染料インクの発色や階調がより豊かに現れるので、色鮮やかで透明感のある写真が印刷可能です。
豊かな自然の風景だけでなく、結婚式やパーティーなど華やかな雰囲気の作品を仕上げるのにおすすめ。また、黒色がよく締まって出力されるため、夜景や星空の写真印刷にも重宝します。
セミマットな仕上がりの「絹目紙」
絹目紙は光沢感をやや抑えたタイプの写真用紙。半光沢紙とも呼ばれており、インクジェットプリンター用の写真用紙では光沢紙に次ぐ人気があります。
表面にきめ細かな微粒面を備えているのが絹目紙の特徴。つやを適度に抑える効果があり、高精細ながらもしっとりとした高級感のある仕上がりで印刷可能です。
曇りや日陰の風景・静物・ポートレートなど落ち着いた雰囲気の作品をじっくり見せたい場合におすすめ。また、照明による映り込みが目立ちにくいため、写真展やフォトコンテストでもよく好んで選ばれています。
やわらかい印象になる「マット紙」
マット紙は光沢感がないタイプの写真用紙。絹目紙以上に落ち着いた仕上がりになるため、やわらかな雰囲気の写真を印刷するのにおすすめです。作品印刷や写真加工に適しており、主に顔料インクを採用したインクジェットプリンターで多く使われています。
また、凹凸のある画材調のモノもあり、風合いや手触りも含めて楽しめるプリントが制作できるのもポイント。写真用紙のなかでは、比較的文字が書き込みやすくなっています。マット紙は切り貼りなどの加工も簡単なので、プリントに一手間を加えたペーパークラフトにもおすすめです。
レーザープリンター用かインクジェットプリンター用かチェック
写真用紙を選ぶ際は、所有しているプリンターに対応するかの確認が必要です。どんなに上質な仕上がりが得られる写真用紙でも、自宅にあるプリンターに対応しないモノでは印刷できません。購入の前にあらかじめ確認しておきましょう。
特に注意が必要なのが、レーザープリンター用の写真用紙。家庭用として一般的なインクジェットプリンターで使われる写真用紙とは構造が異なるため、インクが定着しにくく、希望の仕上がりで印刷できないことが多々あります。インクジェットプリンターを使う際は、必ずインクジェットプリンター用の写真用紙を選びましょう。
サイズをチェック
用紙サイズも写真用紙選びでは重要なポイントです。同じシリーズの写真用紙でL判・はがきサイズ・A4など、さまざまな用紙サイズが用意されている場合があります。印刷の用途に応じて選びましょう。
普段使い用として使用する頻度が高い用紙サイズがL判。コンパクトで扱いやすいサイズ感なので、アルバムなどに収納して楽しむ用途にも人気があります。はがきサイズはL判に比べて一回り大きく、贈答用のポストカードを作成する場合におすすめです。
写真を大きく印刷したい場合におすすめなのがA4。L判の5倍以上の大きさで、額装して壁に飾る写真やフォトコンテストに応募するための写真を仕上げる際に重宝します。
厚さをチェック
用紙の厚さも写真用紙を選ぶ際に決め手となるポイントです。厚さには薄手・普通・厚手の主に3種類があり、用紙の厚みが増すほど高品質になって強度も上がります。ただし、価格も厚さに比例するため、写真プリントを使用する目的に応じて選びましょう。
一般的な用途には、厚さと価格のバランスがよい厚みが「普通」の写真用紙がおすすめ。より薄く、価格の安い「薄手」の写真用紙は、アルバムやスクラップブックを作成する場合に重宝します。
「厚手」の写真用紙は耐久性が高く、折れやしわができにくいのがポイント。さらに、光沢系の写真用紙では光沢をしっかり発揮でき、作品をより上質かつ華やかな印象で仕上げられるので、本格的な作品の制作にもおすすめです。
白色の違いをチェック
写真用紙の白色は、写真の仕上がりを左右するポイントです。インクを混ぜて作る赤・緑・青・黒などの色と違って、写真の白色は写真用紙の地色がそのまま反映されます。
同じ写真を印刷する場合でも、写真用紙の白色で仕上がりの印象が大きく変わるのがポイント。白色が青みがかったモノではシャープで冷たい印象に、黄色みがかったモノではレトロであたたかな印象に仕上げられます。印刷する写真の雰囲気に合わせて使い分けるのがおすすめです。
白色の再現性を重視する場合は写真用紙の「白色度」も重要。数値が100%に近い写真用紙ほど白色を忠実かつきれいに再現できるので、真っ白な服を着たポートレート写真を印刷する場合などにも重宝します。
両面か片面かチェック
写真用紙には、片面のみに印刷できるモノと両面に印刷できるモノの2種類が存在します。両面タイプの写真用紙は、表と裏の両面にインクの受容層があるのが特徴。製品のラインナップは少なめですが、両面印刷を活用することで用紙コストを半減できます。製本したオリジナル写真集を低予算で作成したい場合にもおすすめです。
片面タイプの写真用紙は、表面にのみインクの受容層があるのが特徴。裏面には印刷できませんが、両面タイプと違って透過する光でインクが透けて見えにくいため、より高品質な仕上がりの写真プリントが印刷できます。
「用紙沼」という言葉が存在するほど、写真用紙の世界は奥が深く魅力的。写真用紙の種類によって写真の雰囲気も変わるので、好みや用途に合わせて選ぶのがおすすめです。今回、ご紹介した製品や選び方を参考に、ぜひさまざまな写真用紙を試してみてください。