DIYで出たゴミを掃除するのに便利な「集塵機」。大きな風量で、細かなホコリや木くずを吸引できるのが特徴です。製品によっては液体を吸引できるモノや、ほかの電動工具と接続できるモノもあります。
しかし、取り扱いメーカーが多く、吸引力や集塵容量はモデルにより異なるため、どれを選べばよいか迷ってしまいがちです。そこで今回は、おすすめの集塵機をご紹介。選び方のポイントも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
集塵機とは?

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集塵機とは、ゴミや粉塵を吸引するのに適した機械のことです。主に切断・切削・研磨加工の際に発生した粉塵などを除去する目的で使用します。
集塵機は細かな塵を吸い込んでも目詰まりしにくいフィルターを搭載しているほか、ゴミを集められる容量が多い設計。乾湿両用タイプの集塵機を選べば、水などの液体を吸引できるのも特徴です。
集塵機と掃除機の違いとは?

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集塵機は床や空気中の細かいゴミ・粉塵・液体を吸い込む機械であるのに対して、掃除機は床に落ちているゴミやホコリを吸い込む機械です。
集塵機は一度の掃除で吸い込める量が多く、大量のゴミやホコリを集められます。切削や研磨加工時に発生した粉塵を吸引するときなどにも便利です。フィルターは、細かい塵を吸い込んでも目詰まりがしにくい設計で、高い吸引力を維持できます。
掃除機は吸引口が小さい分、高圧です。床にあるゴミやホコリにノズルを近づけることで吸引できます。一方で、集塵機のように空気中に浮いているホコリや水分を吸い込むのには不向きです。また、フィルターの面積が小さく、ゴミを吸い込みすぎると目詰まりしやすい点にも注意しましょう。
集塵機の選び方
タイプをチェック
乾式専用タイプ

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乾式専用タイプの集塵機は、乾燥した木くずや粉塵のみに対応しているフィルターを搭載しています。細かなフィルターでしっかり集塵できるのが特徴。木材の切れ端などの大きなゴミを吸引すると、フィルターが破損する可能性もあるので、細かな粉塵のみ集塵したい方におすすめです。
乾式専用タイプの製品で水分を含んだ粉塵を吸引すると、故障の原因となります。あらかじめ留意しておきましょう。
乾湿両用タイプ

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乾湿両用タイプの集塵機は、乾燥した粉塵だけでなく水分を含んだゴミも吸引可能です。多くの製品は、専用フィルターに取り換えることで水を吸引しますが、なかには取り換え不要なモデルもあります。水をこぼしてしまった床の掃除をする際に便利です。
集塵容量は乾燥した粉塵と液体によって異なり、液体の集塵容量が少ないモノもあります。液体を吸引したい場合は、容量もしっかり確認し、自分に合う製品を選んでみてください。
本体のタイプをチェック

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集塵機には、大きく分けて本体にキャスターが付いたタイプと本体を背負うタイプが存在します。
本体にキャスターが付いた集塵機は、大きめの集塵容量を採用したモデルが多くラインナップされているのが特徴。一方で、キャスターによる移動が難しい、凹凸の多い場所での使用には不向きです。
本体を背負うタイプは、キャスター付きに比べて集塵容量が少ないものの、広い範囲を移動しながら掃除したい場合にぴったり。床に凹凸がある場所でも使える点が魅力です。本体重量が軽く、作業の負担を軽減できます。
手持ちの電動工と連動できるかチェック

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集塵機には、手持ちの電動工具と連動できるモデルがあります。電動工具と連動すると、電動工具を使用している間は集塵機の電源もオンになり、加工中に発生したゴミやホコリを吸い込みます。
連動できる集塵機を使えば、工具を使用したあとに掃除をする手間を軽減できるため、効率よく作業を行いたい方におすすめです。なかには電動工具と集塵機がBluetooth接続に対応し、無線で連動できるモデルもあります。
用途に合った吸引力をチェック

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集塵機はモデルにより吸引力が異なります。用途に合ったモノを選ぶには、吸引仕事率に注目して選ぶのがおすすめです。吸引仕事率とは、ゴミなどを吸い取る力を数値化したもの。単位はW(ワット)で表され、一般的に数値が大きいほど高い吸引力を期待できます。
集塵機の吸引仕事率は160~300W前後のモノが一般的です。しかし、吸引仕事率は使用場所や環境を考慮せず算出されているので、単純に数値が高ければ性能も高いというわけではありません。
実際に、吸引力は高くてもフィルターの目が細かいと、吸引する空気の量は少なくなり吸引仕事率も低くなります。あくまでも吸引力の目安として参考にしてみてください。
集塵容量をチェック

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集塵機は用途に合わせた集塵容量のモノを選びましょう。主に8Lや15Lのモノが多くラインナップされています。集塵容量が多いほど一度に多くのゴミを溜められるうえ、ゴミ捨ての頻度を軽減できるのが特徴です。
少ない容量であるほどゴミを溜められる量が減りますが、本体価格は安くなる傾向にあります。一度にどのくらいの量のゴミを掃除するのかを考えたうえで選んでみてください。
ゴミを溜める方法をチェック。ビニール袋対応なら手入れしやすくコスパ良好。

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集塵機はモデルによってゴミを溜める方法が異なります。主なタイプは、ビニール袋仕様・紙パック仕様・タンク仕様の3つです。
ビニール袋仕様は、ゴミを廃棄するときにそのまま袋の口を縛って捨てるだけなので、粉塵が舞いにくく、お手入れの手間を軽減したい方におすすめ。紙パック仕様もお手入れは簡単ですが、ビニール袋仕様のほうがランニングコストを抑えられる傾向にあります。
ただし、乾湿タイプの集塵機を使う場合は、タンク仕様のほうが廃棄が簡単。タンク仕様のなかには、排水用のドレンを搭載しており、水の廃棄がしやすいモデルもあります。気になる方はぜひチェックしてみてください。
稼働音の大きさをチェック

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集塵機の稼働音の大きさも、選ぶ際にチェックしたい項目のひとつです。
基本的に集塵機の稼働音は大きい傾向がありますが、なかには、家庭用クーラーや洗濯機程度の50〜60dB前後に抑えられているモノも存在します。稼働音が気になる方や、周囲に配慮しながら使いたい方は、ぜひチェックしてみてください。
使い勝手のよさも重要

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快適に掃除をしたい場合は、使い勝手が良好なモノを選びましょう。使い勝手に優れた代表的な機能の例として、ノズルやホースが本体に引っかけられるか、本体にキャスターが付いているか、コードレスであるかが挙げられます。
ノズルやホースを本体に引っかけられるモデルだと、収納の際にスペースを取らず、すっきりとまとまります。本体にキャスターが付いているモデルは、本体を持ち上げることなく、周囲のゴミを集められるのがメリットです。
コードレスタイプのモデルは、コードがない分、周囲のモノに引っかかりません。取り回しやすさを重視する方におすすめです。
付属のパーツをチェック

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集塵機本体に加えて、付属しているパーツもチェックしておきましょう。標準では、掃除機のように使える床用のT型ノズルが付属していないこともあります。ブラシやスキマノズルなどの先端ノズルが付属していれば、さまざまなシーンで活用可能です。
付属のパーツが少なくても別売りで購入できる場合もあるので、必要に応じて購入を検討してみてください。
集塵機のおすすめ|人気
マキタ(MAKITA) 集じん機 粉じん専用 8L VC0830
本体重量7.3kgと軽量ながらも、220Wの強力吸引が可能な集塵機です。本体はタンク内の粉塵が増えても影響を受けにくい設計。電源のオンとオフを切り替えるたびにフィルターの塵を落とす目詰まり防止構造を採用しており、強い吸引力を維持したい方におすすめです。
本体のゴミを溜めるタンクはストレート形状で、ポリ袋を抜き取りやすい構造。電源スイッチは大型で操作性に優れています。
キャスターはストッパー付きで、作業時の安定感を向上可能。連動コンセントも搭載し、電動工具との相性は良好です。
マキタ(MAKITA) 充電式集じん機 VC864DZ
ワイヤレスで電動工具と連動できる「AWS」機能を搭載した集塵機です。集塵機との無線接続に対応した電動工具との距離が10m以内であれば、ワイヤレスでの連動が可能。集塵機本体は充電式を採用し、作業場で使うモノをワイヤレスで統一したい方におすすめです。
電動工具との接続はホースのみでよいため、コード同士が引っかかることもありません。本体のスペックは、集塵容量8L、重量8.3kgで、取り回しやすいのも魅力です。ゴミ溜めはポリ袋を使用する仕組みで、簡単にお手入れできます。
マキタ(MAKITA) 集じん機 乾湿両用 8L VC0820
パワーがありながら、持ち運びやすさに優れた集塵機です。乾湿両用タイプで、集塵容量は8Lのスペック。集塵機用の高効率モーターを搭載し、強力な吸引力を発揮します。
本体は無駄のない形状で持ち運びに便利。上部はマキタのマックパック連結に対応しており、荷物を楽に持ち運べます。ハンドルが角度調節に対応しているのも嬉しいポイントです。本体に搭載されたタンクはストレート形状を採用。ポリ袋の抜き取りが簡単に行えます。
キャスターはストッパー付きのため、作業時の安定感を高めるのもメリット。電源スイッチは大型で操作しやすいうえ、吸い込みのパワーは無段階式で微調整できる点も便利です。
ボッシュ(BOSCH) 集じん機 乾湿両用 GAS10
乾湿両用タイプの集塵機です。乾いたゴミの掃除や水などを一度に吸引できます。容量は一般ゴミ1L、液体8Lに対応。ゴミを溜めるポリ袋には、市販の一般家庭用45Lポリ袋を使用可能です。
別途で専用ホースを用意すれば、ブロワとしても機能します。作業場の粉塵を吹き飛ばしたり吸引したりと、幅広い用途で使いたい方におすすめです。
フィルター清掃スイッチを搭載しているのもポイント。フィルターに詰まったホコリを落とせるので、目詰まりしにくい設計です。付属のホースとパイプは、帯電防止の塗装を施しており、ホコリの付着を軽減します。本体は軽量かつコンパクトで、取り回しやすいのもメリットです。
京セラ(KYOCERA) 集じん機 VC-1100
使い勝手に優れた性能と安い価格が魅力の集塵機です。乾湿両用タイプで、乾いたゴミだけでなく、床にこぼれた水も吸引できます。本体は排水に便利なドレン付き。市販ポリ袋の取り付けに対応しているのもポイントです。
集塵容量は乾燥15L、液体12Lと大きく、多くのゴミや液体を掃除するのにおすすめです。カートリッジフィルターにより、細かなホコリもしっかりとキャッチ。スイッチは大型で、オンとオフの操作性を向上しています。
本体重量は5.5kg、サイズは長さ345×幅350×高さ435mmと取り回しやすい設計。スクエア型のボディで、限られたスペースに収納しやすいのもポイントです。
パオック(PAOCK) プラスチックタンクバキュームクリーナ 15L VCC-15PC
比較的安い価格が魅力の集塵機です。容量は15Lサイズ。フロアノズル・ウェット&ドライノズル・ブラシノズルを付属しています。
広いフロアや隙間の掃除、水の吸い込みまで、用途に応じてノズルを使い分けられるのが特徴。各種ノズルや延長パイプは、本体のヘッドと収納ポケットにまとめて収納可能です。
本体に搭載された微粒子フィルターは、セメントやチョークの粉などを吸引するのに便利。取り外しての水洗いが可能で、メンテナンス性に優れています。
ケルヒャー(KARCHER) 乾湿両用掃除機 NT 27/1
収納性を重視する方におすすめの集塵機です。アクセサリーホルダーを付属しているのが特徴。パイプやノズルをすっきりと収納できて、集塵機本体を限られたスペースに保管できます。
ボディにはプラスチック素材を採用。本体重量が軽く、持ち運びも簡単です。下部はバンパーのような形状で、モノにぶつけてしまったときでも本体を保護します。
乾湿両用タイプで、粉塵・液体問わず吸引可能。本体に搭載された筒型フィルターにより、粉塵やホコリをしっかりと吸い込みます。乾いたゴミを吸引するときは紙パックを使用する設計で、お手入れが簡単です。
集塵機のおすすめ|小型
マキタ(MAKITA) 集じん機 乾湿両用 AC100V M442
小型のボディで取り回しやすい集塵機。本体サイズは長さ366×幅334×高さ368mmとコンパクトで、使い勝手は良好です。パイプホルダーとベースフックを搭載しているのが特徴。ノズルとパイプを本体にセットして収納できるほか、コードを掛けるのにも便利です。
また、乾湿両用モデルのため、ゴミやホコリだけでなく、水分の吸引まで幅広く対応しています。ゴミを溜める方法は、ポリ袋仕様を採用。集塵したゴミを袋に入れたまま捨てられるので、お手入れが簡単です。市販の45Lポリ袋も使用できます。
マキタ(MAKITA) 小型集じん機 450(P)
なるべく小型な集塵機が欲しい方におすすめのモデルです。本体サイズは長さ268×幅180×高さ228mmとコンパクト。重量は2.4kgと軽量で扱いやすいモデルです。本製品は電動工具との連動が可能。アースピン付きの電動工具もアダプターが不要で、そのまま接続できます。
電動工具接続用のホースは表面の凹凸が少なく、集塵機周辺のモノに引っかかりにくい設計。静電気防止機能により、ホコリなどが付きにくいのもポイントです。
マキタ(MAKITA) 充電式背負クリーナ VC261DZ
本体を背負って作業するタイプの集塵機です。移動しながら広い範囲を掃除したい場合におすすめ。標準モード動作時の運転音が62dBと、低騒音なのも特徴です。
本体は標準・強・パワフルの3モードから切り替えが可能。0.3~1μmの粉塵でもしっかりと吸い取れる「HEPAフィルター」を搭載しているのもポイントです。
ベルトは体型に合わせて調節できるので、しっかりと体にフィットします。重量は4.4kgと比較的軽量で、作業の負担を軽減。LEDライト付きで、暗い場所での作業に便利です。
ハイコーキ(HiKOKI) 電動工具用集じん機 RP150SB
ほかの15L容量のモデルに比べて、コンパクトかつ軽量な集塵機です。取り回しやすいモデルながら、60dBの低騒音と吸い込み仕事率300Wを実現しています。
ゴミ溜めにはポリ袋を使用。大形ポリガイドにより、取り付けが簡単です。市販のポリ袋に対応しているのもポイント。また、LEDライトを搭載しており、薄暗い作業場での使用に便利です。本体上面の取っ手は収納可能で、すっきりとした形状になります。
電源はオンとオフの操作がしやすい大きなサイズ。吸い込み力は3段階切り替えが可能で、操作性に優れています。付属のパイプとホースは高耐久性を実現。ホースは柔軟性にも優れており、快適に作業を行えます。
集塵機のおすすめ|大型
ミナトワークス(MINATO WORKS) 乾湿両用 業務用掃除機 MPV-301
1200Wの強力型モーターを搭載した業務用の集塵機です。パワフルな吸引力があり、しっかりとゴミを吸い込みたい方におすすめ。乾湿両用タイプで液体も吸い込めます。ノズルは3種類を付属。乾いたゴミから液体の吸引、狭い箇所の掃除まで幅広く対応します。
フィルターは2重構造で、細かな塵をブロック。水洗いに対応し、お手入れも簡単です。本体の外装はステンレスを採用。耐久性や耐食性が高く、水気のある場所でも安心して使えます。ヘアライン仕上げを施しており、高級感があるのも特徴です。
また、ブロワ機能付きなので、ホコリやゴミを吹き飛ばしたいときにも便利。タンク容量は30Lと大型で、一度にたくさんのゴミを捨てられます。ゴミ溜めはタンク仕様で、本体を持ち上げてそのままゴミを捨てる仕組みです。タイヤ径は大型で、凹凸のある場所でもスムーズに移動できます。
高儀 EARTH MAN 乾湿両用バキューム&ブロワ 30L VCM-30STA
ステンレスタンクで頑丈に使える大型集塵機です。本体の外装にステンレス素材を採用しており、サビにくくて丈夫な設計。集塵容量は乾式で約25L、湿式で約17Lのスペックで、たくさんのゴミを吸い取りたい場合におすすめです。
ノズルは、フロアノズル・ウェットノズル・ツルロノズルの3本を付属。用途に応じて使い分けることで、乾いたゴミや液体の吸い込み、狭い場所の掃除にも対応できます。本体はブロワ機能付きのため、ホコリなどを吹き飛ばすことも可能です。
本体下部にはドレンコックを配置。タンクを大きく傾けなくても排水できるので、液体の廃棄が手軽に行えます。
集塵機の売れ筋ランキングをチェック
集塵機のランキングをチェックしたい方はこちら。
DIYで発生する粉塵の吸引に使用する集塵機。モデルによって集塵容量や吸引力に違いがあるので、あらかじめどのようなモノを吸引したいかチェックしておきましょう。付属パーツによっては掃除機のように使用できるモデルもあるので、本記事を参考に用途に合った集塵機を選んでみてください。