パルスオキシメーターは、酸素飽和度や脈拍数を測定できるアイテムです。最近では病院や医療機関だけでなく、介護施設や自宅での健康管理などの幅広いシーンで活用されています。
しかし、パルスオキシメーターはさまざまなメーカーから販売されており、どれを選べばよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、パルスオキシメーターの選び方とおすすめ製品をご紹介します。
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パルスオキシメーターとは?
パルスオキシメーターは、酸素飽和度(SpO2)や脈拍数を測定できる装置。酸素飽和度とは、心臓から全身に運ばれる血液のなかに流れている「赤血球」に含まれているヘモグロビンの何%に酸素が結合しているかを示す値のことです。
酸素を体内に取り込む力が落ちると、酸素飽和度の値が低下します。パルスオキシメーターを使えば酸素飽和度を手軽に測定できるため、医療用だけでなく、自宅での体調管理の用途でも活用されています。
パルスオキシメーターの測定方法は、洗濯ばさみのような機械に指先を入れるだけと簡単です。機械のなかにあるセンサーにより動脈の血流を検知し、光の吸収値から酸素飽和度を計算・表示する仕組み。酸素飽和度の値は%の単位で表示され、一般的に96~99%が標準値の目安です。
パルスオキシメーターの選び方
JIS規格やISO規格に準拠しているかをチェック
パルスオキシメーターは、最低限満たすべき性能を有していることを示す国際規格の「ISO」や、日本工業標準調査会の規格である「JIS」に準拠しているモノだと、より安心して使えます。
該当する規格としては、「医用電気機器-医用パルスオキシメーターの基本安全及び必須性能に関する特定要求事項」および「医療機器―品質マネジメントシステム―規制目的のための要求事項」があります。
前者の規格は、機械的な強度や機能の安全性と、測定精度の定義などの基本性能に関する規定。後者の規格には、洗浄性や汚染防止などの衛生面に関する要求事項が記述されています。パルスオキシメーターは主に健康管理をするための機器なので、信頼性のある製品を選ぶことも大切です。
医療機器認証を受けているモデルがおすすめ
医療機器認証とは、薬機法(医薬品医療機器等法)に基づく登録認証機関が認証を行う制度のこと。医療機器認証がされているパルスオキシメーターは、機器の有効性や安全性が確保されていることを表しているため、より安心して使えます。
薬機法では、医療機器の生命や健康に対するリスクの大きさによってI~IVのクラスに分類されており、パルスオキシメーターはクラスIIの「管理医療機器」に該当します。手軽に酸素飽和度や脈拍を測定できるのが魅力のアイテムですが、医療機器の一種に分類されるので、認証を受けているモノを選ぶのがおすすめです。
PI値が表示されるかをチェック
パルスオキシメーターでなるべく正確に酸素飽和度などを測定したい方は、PI値の表示に対応しているかをチェックしましょう。PI値は「Perfusion Index=灌流(かんりゅう)指数」を意味しており、測定状態が良好であるかどうかを判断するための数値です。
例えば、測定する手の指が冷たいとPI値が低くなり、測定結果に影響を及ぼす場合があります。PI値が低いときは、手をあたためてから測定してみてください。
遮光ガードの有無で選ぶ
より正確かつ安定して酸素飽和度を測定したい方は、遮光ガード付きのパルスオキシメーターを選ぶのがおすすめです。
外光が強いと、パルスオキシメーターで正確に計測できない場合があります。遮光ガードにより側面が覆われているモデルは、本体に指を挿入した際に、光が入らないよう設計されています。周囲の光がパルスオキシメーターの内部に干渉しにくくなり、遮光ガードなしのモデルに比べて正確に測定しやすいのがメリットです。
ディスプレイの種類で選ぶ
パルスオキシメーターは、ディスプレイにや有機ELを採用したモノを選ぶのがおすすめです。有機ELは別名で「OLED」と表記されている場合もあります。
LEDや有機ELのディスプレイは視認性が良好で、通常のタイプに比べてはっきりと数字を読み取りやすいのが特徴です。なかには、より視認性の高いカラー表示が採用されているモノもあります。
暗い部屋で測定する可能性のある方は、バックライト機能を搭載しているモデルを選ぶのもおすすめです。
便利な機能の有無で選ぶ
看護で使う場合は「マルチアングル機能」がおすすめ
看護や介護で測定を行う方は、マルチアングル機能を搭載したパルスオキシメーターを選ぶのがおすすめです。マルチアングル機能とは、ディスプレイの表示の向きを変えられる機能のこと。看護師が患者を測定するときなどに、見やすい向きに設定できます。
マルチアングル機能を搭載していないと、基本的に測定された方の向きでしか測定結果が表示されず、数値をスムーズにチェックできない場合があります。マルチアングル機能を搭載したモデルは、製品によって表示できる方向が異なるのもポイント。用途に合ったモデルを検討してみてください。
小さい子供の測定には「小児用インナーアジャスト機能」がおすすめ
パルスオキシメーターで小さい子供の測定をしたい方は、小児用インナーアジャスト機能を搭載したモデルを選ぶのがおすすめです。
インナーアジャスト機能とは、指の小さい方がパルスオキシメーターを使用した際の、指のフィット感を高める機能のこと。付属品のインナーアジャスターを本体にはめ込むことで、指の小さい子供や高齢の方でも正確な値を測定しやすくなります。
持ち運びにはポーチ・ストラップ付きが便利
パルスオキシメーターは、製品によってポーチやストラップ付きのモノもラインナップされています。
自宅での介護など、パルスオキシメーターを使用する場所が限られている場合は、ポーチやストラップがなくても決まった場所に置いて管理できます。しかし、看護師など、さまざまな場所で測定する機会の多い方は、常に携帯できるようにストラップ付きのモデルを選ぶのがおすすめです。
また、登山などの出先でパルスオキシメーターを活用する方は、専用ポーチがあると機器の管理や持ち運びに便利です。
パルスオキシメーターのおすすめ
オキシム(OXiM) オキシボーイ S-126
指よりも一回り大きいほどのサイズで、携帯するのに便利なパルスオキシメーターです。本体のサイズは約幅32.5×長さ60×高さ29.9mm、重さは電池を入れた状態でわずか55g程度と、コンパクトかつ軽量なモデル。医療機器認証やJIS規格・ISO規格に対応し、安心して測定可能です。
ディスプレイは白色の有機ELを採用。夜間や暗室でも見やすい設計です。また、ボタン操作により、表示方向を切り替えられるのも嬉しいポイント。電源は約8秒間の測定結果を示したあと自動でオフになる仕組みで、省エネを意識しながら使えます。
オムロン(OMRON) パルスオキシメータ HPO-200T3
測定データを記録・管理したい方におすすめのパルスオキシメーターです。本製品は専用アプリ「オムロンコネクト」との連携に対応し、測定データをグラフや数値でチェック可能。転送はBluetooth通信を用いて行えます。
測定項目は酸素飽和度と脈拍数に対応。シンプルな表示画面で、測定結果の確認も簡単です。また、ディスプレイは明るい表示のため、暗い場所での測定にも対応。本体の形状はフラットで、お手入れも簡単に行えます。
オムロン(OMRON) パルスオキシメータ HPO-100
正確な測定をサポートする機能を搭載したパルスオキシメーターです。本体は測定時に脈波が不安定な場合に「?」マークが表示され、再検査を促す設計。指先が冷たい場合など、正しく測定できないシーンで知らせます。
ディスプレイはカラー有機ELを採用し、見やすい設計。暗い場所でも数値がはっきりと表示されます。測定できる項目は酸素飽和度と脈拍数に対応。本体はフラット形状でお手入れがしやすく、アルコールでの消毒も可能です。
オムロン(OMRON) パルスオキシメータ HPO-300T
高い機能性を求める方におすすめのパルスオキシメーターです。本製品はディスプレイの表示方向を回転できるマルチアングル仕様で、看護師が患者の酸素飽和度を測定する場合などに便利なモデル。耐久性も良好で、約10万回測定できると謳われています。
本体の外側と内側は、アルコールによる拭き取りにも対応し、衛生的に使用可能。また、本体は周囲の光を取り込まないデザインを採用しているため、外乱光の影響を受けにくいのもポイントです。
ディスプレイは視認性がよく、暗い場所での測定にも対応。測定したデータは専用アプリの「オムロンコネクト」にて、効率的に管理できます。収納ケースが付属しており、持ち運びにも便利です。
コニカミノルタ(KONICA MINOLTA) PULSOX-Neo
PI値測定機能を搭載したパルスオキシメーターです。本製品は、酸素飽和度や脈拍数のほかに、「末梢血流」の状態をチェックしたい方におすすめ。なるべく正確に酸素飽和度を測定したい方にも適しています。
ディスプレイは明るく大きなLCD表示が特徴。特に、酸素飽和度の数値は大きく表示されるため、確認が容易です。また、使用者に合わせてディスプレイ表示の向きを瞬時に切り替えられるのもポイントです。
本体の内部にあるストッパーと滑り止めにより、高いフィット感を実現。薬剤の耐久試験も実施しており、清潔に使用可能です。耐久性も良好で、10万回におよぶ開閉試験をクリアしたと謳われています。
ドリテック(DRETEC) パルスオキシメーター OX-101
国内計測メーカーが展開するパルスオキシメーターです。医療機器認証取得済みで、安心して使いやすいのが魅力。価格も比較的安いため、気軽に酸素飽和度をチェックしたい方におすすめです。電源に必要な乾電池を付属しているので、導入してからすぐに測定できます。
測定項目は酸素飽和度・脈拍数に対応。ディスプレイ上で単位と数値に異なる色を使用し、見やすく設計されています。ディスプレイの表示は、ボタンひとつで6パターンの切り替えが可能。縦と横方向のどちらからでも測定結果を確認できます。
本体の測定可能体重は約15kg以上で、子供の測定に対応しているのもポイント。持ち運びに便利なストラップ付きで、測定する頻度の多い方にもおすすめです。
ドリテック(DRETEC) パルスオキシメーター OX-104
機能性の高さとコスパのよさが魅力のパルスオキシメーターです。本製品は血中酸素飽和濃度・脈拍数・PI値・脈拍の強さを表示できるモデル。側面に遮光ガードを搭載しているので、安定した測定を実現します。
また、内部のクッション性が高く、指をしっかり固定できるのもポイントです。ディスプレイは4色LCDでコントラストが高く、明るさも良好。視認性がよく、暗い場所でも数値を確認しやすい設計です。
本体は毎日の計測に役立つ10回分のメモリー機能を搭載。画面の表示方向の切り替えにも対応し、縦と横方向の計4パターンから選択できます。
松吉医科器械 YONKER パルスオキシメーター YK-81A
導入しやすい価格ながら、専用ケースとストラップ付きでコスパのよいパルスオキシメーターです。本製品は、創業100年を超える老舗の医療機器専門商社が製造販売しているモデル。付属品のストラップを用いることで、落下による破損や紛失を避けられます。
本体は暗い場所でも見やすいOLEDディスプレイを採用。ボタン操作により、上下左右4方向を含む、全6種類の画面に切り替えが可能です。また、測定後は指を外すと約8秒後に自動で電源がオフになる設計で、ムダな電池の消耗を抑えられます。
日本ブランドのアルカリ乾電池や、日本語表記の「かんたん操作ガイド」も付属。国内で検品済みで、品質面においても安心です。カラーはブルーとホワイトの2色がラインナップされています。
ちゃいなび パルスオキシメーター MD300CN
日本の医療機器・マタニティグッズメーカーが製造した、家庭向けのパルスオキシメーターです。本製品は、毎日の体調管理や登山時の健康管理などにおすすめのモデル。持ち運びに便利なポーチやストラップがセットになっており、出先へ持ち運ぶのに役立ちます。
本体は日本国内にて医療機器認証を取得。操作は指に挟んでボタンを押すだけと簡単で、手軽に酸素飽和度・脈拍数・PI値を測定できます。また、遮光ガード付きで、登山などの直射日光が当たりやすい場所でも測定が可能です。
ディスプレイには有機EL画面を採用し、暗い場所でも見やすい設計。マルチアングル機能の搭載により、さまざまな方向から測定結果を確認できるのもポイントです。電源は無操作が8秒続くと自動でオフになる仕様で、電源を切る必要がありません。
ピュアクリーン(PURECLEAN) パルスオキシメーター マイケアOX EC82G
小さい子供や高齢の方でも測定がしやすい、インナーアジャスターを付属したパルスオキシメーターです。インナーアジャスターはプローブの下部にはめ込む仕様で、指の細い方でも正確に測定しやすくなるのがメリット。ほかにも、シリコンカバー・ストラップ・専用ポーチ・乾電池が付属しています。
本体は単四乾電池1本のみで電源を入れられる設計で、同社従来品からの軽量化を実現。パルスオキシメーターを持ち運ぶ機会の多い方におすすめです。ディスプレイは明るく見やすいLCDディスプレイを採用。測定中は、電源ボタンの長押しでバックライトを点灯させられます。
また、測定中に電源ボタンを押すと、測定データの向きを反転可能。自分で酸素飽和度を測るときだけでなく、介護などで対人のデータを測定するときにも活躍します。
LOViTAL パルスオキシメーター LT306
シンプル操作と重力感知機能が特徴的なパルスオキシメーターです。本製品は、傾けると画面表示が自動で回転するマルチアングル仕様。自身の体調管理だけでなく、他者の酸素飽和度をチェックするのにもおすすめです。また、体重が20kg以上の子供の測定にも対応できます。
測定できる項目は、酸素飽和度と脈拍数の2種類。ディスプレイには電池残量が表示され、乾電池の交換タイミングを把握できます。ディスプレイには有機ELを採用。数値がはっきりと表示されるため、視認性に優れています。
電源は自動でオフになる設計。8秒間無操作だとオフになる仕組みで、消し忘れ防止に便利です。電源には、単四乾電池を2本使用。約45時間稼働すると謳われています。そのほか、本製品はISO・FDA・CEの認証も取得済みで、安心感があるのも特徴です。
パルスオキシメーターの使い方・見方
パルスオキシメーターを使用する際は、なるべく正確な値を確認するためにも、安静な状態で測定しましょう。一般的に使われているクリップタイプのパルスオキシメーターの使用方法は、本体を開いて指先を挟み込むだけです。指を挟み込むと測定が開始され、酸素飽和度が表示されます。
酸素飽和度の正常値は、一般的に96~99%の値が目安です。正常値の目安を参考にしながら、数値をチェックしてみてください。
パルスオキシメーターは、正しく測定するためにも、必ず医療機器認証番号を取得しているモノを選ぶようにしましょう。また、用途や使用場所を把握しておくことも大切です。介護などで使用する場合は、数値が確認しやすいようにディスプレイの表示向きを変えられるモノを検討してみてください。