通院や健康診断の際に使用することが多い「血圧計」。自宅に用意しておけば、手軽に正確な血圧をチェックできます。ただし、血圧計は多種多様な製品が販売されており、購入する際にはどれを選んでよいか迷ってしまいがちです。
そこで今回は、おすすめの血圧計をご紹介します。選び方のコツも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
血圧計の選び方
計測方法で選ぶ
上腕に巻いて計測する「カフ式」

By: dretec.co.jp
上腕に「カフ」とよばれる腕帯を巻いて計測するカフ式。市販されている製品のなかでもスタンダードなタイプです。
同じく上腕で血圧を測るアームイン式に比べるとコンパクト。家庭で使いやすいだけでなく、比較的リーズナブルでコスパに優れた製品が多いのもメリットです。
ただし、上腕に巻くカフの締め具合にコツがいる点には注意が必要。慣れるまでは取扱説明書などを参考にし、正確な血圧を測定できるように気をつけましょう。
機器に腕を通して計測する「アームイン式」

By: rakuten.co.jp
「アームイン式」は、本体の筒状の部分に腕を差し込んで上腕で計測するタイプの血圧計。病院などの医療機関に設置されていることが多いタイプで、サイズは比較的大きめです。測定精度はカフ式や手首式よりも正確。ただし、価格の高い製品が多い点には注意が必要です。
腕を差し入れてボタンを押すだけで使用できるのも、アームイン式血圧計の魅力。毎回カフを巻く工程が手間に感じる場合にもおすすめです。購入する際は、事前に設置スペースを確保しておきましょう。
手首に巻いて計測するコンパクトな「手首式」

「手首式」は、名称通り手首に巻いて計測するタイプの血圧計です。カフ式よりもコンパクトにデザインされている製品が多く、外出先に持ち運びやすいのが魅力。また、腕まくりをせず気軽に使用できる点もメリットです。
価格は比較的リーズナブルに設定されているモノが多め。測定の精度はカフ式やアームイン式の方が優れていますが、携帯性やコスパは手首式の血圧計が優れています。
機能で選ぶ
記録方式をチェック

By: panasonic.jp
血圧計を購入する際は、「記録方式」にも注意しておくのがポイントです。血圧は単に測定するだけでなく、毎回の結果を記録して変化をチェックするのが重要。メモリー機能を搭載しているモデルであれば自動で血圧計本体に保存ができます。
ただし、メモリーの容量は製品ごとに異なるので注意が必要。測定回数が多い場合はもちろん、長期間記録を残しておきたい場合には、メモリー容量の多い機種を選択するのがおすすめです。
複数ユーザー登録

By: elecom.co.jp
家族や夫婦など複数人で血圧計を利用する場合には、「複数ユーザー登録」機能を備えているモデルが便利。使用する人ごとに測定記録を保存できます。
ただし、登録できるユーザーの数や、保存できる測定結果の回数は機種ごとに異なるので注意が必要。使用する人数に対応する血圧計を選択するのがおすすめです。
電源方式で選ぶ

血圧計の電源方式には「AC電源タイプ」と「乾電池タイプ」の2種類がラインナップ。コンセントからの給電で駆動するAC電源タイプは、据え置きで使用する場合に適しています。
乾電池を使用する血圧計は、コンセントがなくても使えるため携帯性に優れているのが魅力。外出先でも使いやすい血圧計を探している場合にもおすすめです。
スマホアプリ連動機能をチェック

血圧計にはスマホのアプリと連動できるモデルも存在します。毎日血圧を測定するのであれば、スマホと連携して記録できる製品が便利。Bluetooth通信に対応している血圧計であれば、ケーブルを接続せずに測定したデータをスマホへ転送できます。
血圧計の利便性を重視する方は、ぜひチェックしてみてください。
血圧計のおすすめメーカー
オムロン(OMRON)

世界中で健康医療機器を展開している日本国内のメーカー「オムロン」。体温計や電動歯ブラシ、体重計などを製造しており、血圧計のラインナップも充実しています。
オムロンが製造する血圧計は、片手でも簡単に装着できる独自構造「フィットカフ」を採用した製品が人気。スマホで利用できる無料アプリ「OMRON connect」と連携できるモデルであれば、測定結果の管理も簡単に行えます。
テルモ(TERUMO)

By: rakuten.co.jp
「テルモ」は日本国内の大手医療機器メーカー。家庭用には、体温計や栄養補助食品、体組成計などを製造しています。テルモが取り扱う血圧計は、カフ式や手首式のほか、測定精度の高いアームイン式も人気。テルモのアームイン式血圧計は比較的コンパクトにデザインされており、家庭で使いやすいのが魅力です。
日本精密測器(NISSEI)

By: rakuten.co.jp
「日本精密測器」は、1950年に創業された日本国内の医療機器メーカーです。医療機関向けにはパルスオキシメータや非接触体温計なども製造。家庭向けの医療機器としては、カフ式や手首式の血圧計を展開しています。
日本精密測器の手首式血圧計は、特許技術「エムカフ」によって動脈をしっかりと捉えられるのが魅力。優れた制度で血圧を測定できる点もおすすめです。
血圧計のおすすめ|カフ式
オムロン(OMRON) 上腕式血圧計 HEM-8713

片手で簡単に上腕に巻けるカフ式の血圧計です。オムロン独自構造の「フィットカフ」を採用しているのが特徴。正しく巻けている場合にはOKマークが表示される設計です。
また、巻く位置がずれた場合の測定誤差が出にくい点もメリット。血圧をなるべく正確に測りたい場合にもおすすめです。電源方式は、AC電源と乾電池の両方に対応。自宅ではコンセントからの給電で使用し、外出先では単3形乾電池×4個で使えます。
さらに、収納ケースが付属しているのもポイント。収納する際だけでなく、携帯する際にも便利です。
オムロン(OMRON) 上腕式血圧計 HEM-7600T
血圧計本体とカフ部分が一体となった製品です。チューブレス設計を採用しており、簡単に装着できるのが魅力。本体に腕を通して装着したら、ボタンを押すだけで測定がスタートします。
また、表示部には視認性に優れた有機ELディスプレイを採用しているのもポイント。測定結果を表示するほか、再測定が必要な場合はメッセージが表示される点もおすすめです。
日本精密測器(NISSEI) 上腕式デジタル血圧計 DS-A10
気軽に使えるおすすめのカフ式血圧計です。シンプルな操作で測定できるだけでなく、基本的な機能や精度をしっかりと備えているのが特徴。測定の際には前回の記録が表示される仕様です。
また、加圧中に測定が行われるため、上腕にムダな圧迫感を覚えにくいのもポイント。カフは約22~32cmの上腕周囲に対応しています。電源方式はAC電源と乾電池の両対応です。
ドリテック(DRETEC) 上腕式血圧計 BM-211
簡単な操作で使用できるシンプルな設計のカフ式血圧計です。カフを上腕に巻いて肘をテーブルなどに乗せたら、カフを心臓の高さにあわせて「測定・停止」ボタンを押すだけ。測定が完了すると自動で停止して、液晶画面に結果が表示されます。
ボタンが大きく押しやすいだけでなく、最高血圧値・最低血圧値・脈拍数が大きく表示されるのもメリットです。本体サイズは約幅110×奥行110×高さ47mmと比較的コンパクト。重量も約170gと軽く、携帯する際の負荷を軽減できる点も魅力です。
電源方式は乾電池タイプ。単4乾電池×4本で駆動するので、外出先で使用する場合にもおすすめです。また、比較的リーズナブルな価格で購入できる点もメリット。コスパを重視して血圧計を探している場合にぴったりな製品です。
エレコム(ELECOM) エクリア上腕式血圧計シリーズ HCM-AS01BT
Bluetooth通信に対応しているカフ式の血圧計です。専用アプリ「ECLEAR plus」と連携できるのが特徴。測定したデータをアプリに直接送信できます。
また、液晶画面にバックライトが搭載されているのもポイント。視認性の高い白文字も採用されており、測定結果を確認しやすいのがメリットです。毎日の血圧管理の目安になる血圧レベルを測定値から算出してくれるのも長所。健康管理を手軽に行えます。
測定したデータは、2人分の記録が可能。夫婦や家族など複数人で血圧計を利用する場合にも便利です。本製品は専用ポーチが付属。さらに、USBケーブルを使用する充電式の製品なので、外出先でも利用できます。
パナソニック(Panasonic) 上腕血圧計 EW-BU17
測定結果が大きな文字で表示されるので、チェックがしやすいカフ式の血圧計です。上腕に被せるだけで簡単にカフを装着できるのが特徴。カフのチューブが回転する設計なので、左右どちらの腕でも測定できます。
また、カフの固定に弱粘着の面ファスナーを採用しているのもポイント。軽い力でスムーズにカフを取り外せるのがメリットです。カフの内側には肌触りのよい起毛生地を使用。冬場でも冷たさを感じにくいほか、抗菌加工が施されているので清潔に使用できます。
さらに、メモリー機能を備えている点も長所。測定後に記録ボタンを押すだけで、180回分のデータを保存しておけます。測定中に不規則な脈の変動があった際にはサインで知らせる設計。腕や体の動きを知らせる体動サインも便利です。
本体の幅は約9.2cmとスリム。片手でも持ちやすく、外出先に持ち運びやすいデザインが採用されています。
血圧計のおすすめ|アームイン式
オムロン(OMRON) 上腕式血圧計 HEM-1021
正確測定サポート機能を搭載しているアームイン式の血圧計です。前かがみなど正しい血圧が測定できない姿勢をとった場合に画面で知らせてくれるのが特徴。腕を通す可動式腕帯の角度から正しい姿勢がとれているか判断する構造です。
また、らくらくサポート腕置きが付いているのもポイント。ラクな姿勢で血圧が測定できます。さらに、ぴったりフィット腕帯が搭載されているのもメリット。ムダな締め付けを軽減する加圧方式が採用されており、快適に使用可能です。
本製品はユニバーサルデザインなので、左右どちらの腕でも使用が可能。給電には付属のACアダプタを使用します。登録できるユーザーの数は2人。1人あたり90回分のデータを記録できるメモリー機能を備えています。
オムロン(OMRON) 上腕式血圧計 HEM-1000
腕を通すだけで正しい姿勢がとりやすい、アームイン式の血圧計です。腕帯自体がスイングする可動式腕帯を備えているのが特徴。上腕を適切な位置に固定できるだけでなく肘置きも安定しており、測定時の姿勢をしっかりとキープできます。
また、腕の太さを問わずフィットしやすいのもポイント。2枚の空気袋が均一に圧力をかける構造です。さらに、不規則脈波検出機能を搭載しているのもメリット。血圧測定中に不規則な脈があった場合には、不規則脈波マークが点灯します。
大型の液晶画面で、視認性に優れているのも長所。ボタンも押しやすい大きさです。本製品は静音設計なので、早朝や夜間に使用する場合にも便利。給電には付属の専用ACアダプタを使用します。
登録できるユーザーの数は2人。それぞれ90回分の測定値を別々に記録しておけるメモリー機能が付いています。過去3回分の平均値を表示できる記録呼び出し機能も利用可能です。
オムロン(OMRON) 上腕式血圧計 HEM-1040
腕が太い方にも対応できるアームイン式の血圧計です。一般的なアームイン式の血圧計に比べて、内径を大きくデザインしているのが特徴。上腕周囲は42cmまで対応しています。
また、2人分のユーザー登録ができるのもポイント。1人につき84回分の測定記録を保存しておけるメモリー機能も搭載されています。さらに、姿勢や体動を検出する機能を備えているのもメリット。正しい姿勢で正確な血圧を測定できます。
別売りのプリンタを購入すれば、測定値のプリントアウトも可能。血圧の記録を用紙に残して保管しておきたい場合にもおすすめです。
オムロン(OMRON) 自動血圧計 健太郎 HBP-9035
上腕周囲17~42cmまでの幅広い方に対応するアームイン式の血圧計。家族で血圧を測定したい場合にも便利です。また、腕の動きに連動する可動式腕帯が採用されているのもポイント。腹圧のかかりやすい前かがみの姿勢を防ぎ、正しい測定姿勢を保持しやすいのがメリットです。
さらに、ひじ検知センサーが付いているのも特徴。腕をしっかり奥まで通し、正しい位置に肘があたっているかチェックできます。
テルモ(TERUMO) アームイン血圧計 テルモ電子血圧計 ES-P2020ZZ
アームイン式の血圧計ながら、コンパクトなデザインを採用しているおすすめの製品です。本体サイズは約幅170×奥行177×高さ229cm。電源方式は乾電池のほか、別売りのACアダプタによる駆動にも対応しています。
カフ式のように腕帯を巻かず、簡単に血圧測定できるのも特徴。動脈上にマイクがあたり、血管音をしっかりと測定できる設計です。また、ノイズセンサが付いているのもメリット。振動などによるノイズを除去して、血管音を正確に捉えられます。
さらに、大きめの操作ボタンを備えているのも魅力。ワンプッシュで測定が開始するので、操作性にも優れています。
血圧計のおすすめ|手首式
オムロン(OMRON) 手首式血圧計 HEM-6233T
電源を入れてから約1.5秒でスピーディに測定が開始する手首式の血圧計です。血圧測定時の手首の位置を知らせる、測定姿勢ガイド機能を備えているのが特徴。手首の高さが正しい場合には、青色のランプとハートマークが点灯します。
また、血圧確認機能が搭載されているのもメリット。家庭高血圧の基準といわれる最高血圧135mmHg、または最低血圧85mmHg以上の場合には血圧確認マークが表示されます。
さらに、スマホ用のアプリで血圧データを管理できるのもポイント。「OMRON connect」を利用すれば、測定したデータをグラフで確認できます。ユーザーの登録可能人数は2人。測定記録をそれぞれ100回分保存できるメモリー機能を備えている点もおすすめです。
シチズン(CITIZEN) シチズン手首式血圧計 CH650F
コンパクトなデザインながら測定値が大きく表示される手首式の血圧計です。測定や停止のボタンも大きめにデザインされており、押しやすいのが特徴。メモリーボタンを押すと、最新3回分の平均値が表示される仕様です。
最高血圧値・最低血圧値・脈拍数は60回分保存が可能。過去の測定値をチェックできる点がメリットです。測定中に手首や手が動いた場合には、測定後に体動マークが表示される設計。マークが点灯した場合には、再度測定をやり直すのがおすすめです。また、不規則な脈間隔を検知する機能も搭載されています。
日本精密測器(NISSEI) 手首式デジタル血圧計 WSK-1011
手首式の血圧計ながら精度の高い測定ができる製品です。日本精密測器独自の特許技術「エムカフ」を採用しているのが特徴。手首の動脈2本を正確に捉え、脈波信号を抽出する設計です。
また、腕帯の圧力を脈波にあわせるファジィ制御加圧も特徴。測定が十分にできた段階で加圧が終了するので、ムダな締め付けも軽減できます。電源には単4乾電池を2本使用します。
パナソニック(Panasonic) 手くび血圧計 EW-BW15
手首に簡単に装着できる血圧計です。クリップ板が付いており、ぴったり取り付けやすいのが魅力。カフの内布には抗菌加工が施されているため、清潔に使用できるのも特徴です。
また、測定結果の下に平均値が表示されるのもポイント。通常の血圧値からの変化を把握しやすい点がメリットです。
さらに、測定中の不規則な脈の変動を知らせる脈間隔変動サインや、手の動きを知らせる体動サインなどが表示されるのもメリット。正確な血圧測定をサポートします。測定結果は90回分保存可能です。
タニタ(TANITA) 手首式血圧計 BP-212
タニタが展開している手首式の血圧計です。シンプルな操作で手軽に血圧を測定できるのがポイント。測定の開始は「開始/終了」ボタンを押すだけなので簡単です。
また、直近2回分の測定値を平均して表示する平均値表示機能を備えているのもメリット。メモリー機能により、60回分の測定データが保存可能です。
さらに、脈間隔の変動を感知できる点も長所。脈の乱れを把握したい場合にも利用できます。本製品は収納ケースが付属。外出先に携帯して使用する場合にもおすすめです。
血圧の測り方
正しい姿勢で測る

By: amazon.co.jp
血圧を測定する際には、正しい姿勢をキープしておくことが重要。カフ式の場合には上腕部、手首式の場合には手首が心臓の高さになるような姿勢をとるのがポイントです。血圧計や腕をおく机が低い場合には、本やクッションを使って調節してみてください。
また、前かがみになると腹圧がかかり、血圧の測定に影響があるので注意が必要。測定時は極端に前傾姿勢にならないように気をつけるほか、脚を組まずに背もたれに軽くもたれてラクな状態で椅子に座るのがおすすめです。
落ち着いた環境で測る

By: dretec.co.jp
正しい姿勢がとれたら、落ち着いた環境で血圧を測定するのがポイント。歩いたり飲食をしたりすると血圧は上昇するので、椅子に腰を掛けて体の力を抜き、1~2分ほど安静にしてから測定を開始するのがおすすめです。
また、測定前にはトイレを済ませておくのも重要。トイレの後は少し時間を置いてから測定するようにしてみてください。
同じ時間に測る

By: amazon.co.jp
血圧は時間帯によって変化があるので、長期的なデータをとるには毎日同じ時間に行うのが重要。血圧のデータは長期的でなければ変化を把握できないので注意しましょう。
血圧測定を行うタイミングは、1日のなかでも安定した状態が保てる時間帯を選ぶのがポイント。目安としては、朝晩各1回以上血圧を測るのがおすすめです。
毎日の健康管理に便利な「血圧計」。上腕に巻くカフ式や手首に巻く手首式、正確な測定ができるアームイン式など、さまざまな製品が存在します。測定に適した姿勢がとれているかチェックできるモデルや、測定した記録を保存して置けるモデルもあるので、自分に合うモノを見つけてみてください。