コンパクトで限られたスペースにも設置しやすい「小型PC」。年々、処理性能が向上しており、安価ながら高いスペックを持つ製品も登場しています。しかし、さまざまなメーカーから多彩な製品が販売されており、どれを選べばよいのかわからない方も多いのではないのでしょうか。
そこで今回は、おすすめの小型PCをご紹介。小型PCのメリットやデメリット、選び方についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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小型PCのメリット
小型PCのメリットとしてまず挙げられるのが、本体がコンパクトなことです。製品によっては、ディスプレイの裏に設置できるモデルも。タワー型のデスクトップが置けないような場所にも設置できるので、スペースが限られている方に向いています。
軽量で持ち運びしやすいのも魅力。ケーブル類や周辺機器さえ外せばすぐに持ち運べるので、処分する際や引越しの際に便利です。また、デスク周りのレイアウト変更も手軽に行えます。
小型PCのデメリット
小型PCは本体のサイズがコンパクトな分、搭載されている端子の数が少なめで、拡張性がほとんどありません。ノートPCとは異なり、外部キーボードやディスプレイを別途用意する必要もあるため、使える外部機器の数は限られてしまいます。周辺機器を多く接続する方は注意が必要です。
また、ファンを搭載しにくい小型PCは、発熱を抑えるために性能が控えめのCPUが搭載されていることがほとんど。同価格帯のタワー型のPCに比べると、処理性能が低い傾向にあります。負荷の大きいゲームをプレイするなど、高い処理能力が必要な用途には不向きです。
小型PCの選び方
CPUは動画編集など用途に合ったスペックを
CPUは小型PCの処理性能を大きく左右する重要なパーツ。用途を明確にしておくことで、自分に合った性能のCPUを選びやすくなります。
書類やプレゼン資料の作成などビジネス用途に使いたい方には、Intel Core i3またはAMD Ryzen 3以上のCPUがおすすめ。マルチタスクを快適にこなしたい場合は、Intel Core i5やAMD Ryzen 5以上のCPUを選びましょう。
本格的な動画編集や3Dゲームをプレイする場合は、Intel Core i7もしくはAMD Ryzen 7以上を選択するのが理想的。簡単な動画・画像編集にしか使わない場合は、Intel Core i5やAMD Ryzen 5でも問題ありません。
ブログやSNS、ブラウジングなどの軽作業には、低価格のIntel PentiumやIntel Celeronがぴったり。CPUは後から交換がしにくいパーツなので、できるだけ処理性能に余裕のあるモデルを選んでみてください。
ゲームをするなら内蔵GPUの性能をチェック
小型PCでゲームをしたい場合は、内蔵GPUの性能を確認しておきましょう。GPUとは画像処理に必要な計算を行うパーツで、高性能なモデルだと3Dゲームなどを綺麗に描写可能です。GPUには主に内蔵GPUと単体型GPUの2種類があります。
内蔵GPUはCPUに内蔵されているGPUで処理性能が低い分、発熱量や消費電力が少ないのが特徴。単体型GPUはグラフィックボートとも呼ばれ、消費電力が多いという欠点はあるものの、内蔵GPUよりも処理性能に優れています。小型PCは構造上、内蔵GPUを使っているモノがほとんどです。
外付けGPUと対応する小型PCを用意すれば、小型PCでも高い画像処理性能を確保可能。しかし、外付けGPUを設置することで、省スペースという小型PCのメリットが消えてしまいます。負荷の大きい3Dゲームを快適にプレイしたい方には、小型PCではなく単体型GPUを搭載するタワー型デスクトップPCがおすすめです。
メモリは8~16GB以上
快適に使える小型PCが欲しい場合、メモリ容量のチェックは欠かせません。メモリとはRAMとも呼ばれ、CPUが処理を行う際に一時的にデータを保存しておくパーツのこと。メモリ容量が大きければ大きいほど処理速度が速くなり、快適に動作するようになります。
書類作成やブラウジングなどの軽作業がメインの場合は、8GBもあれば問題ありません。ゲームや簡単な画像・動画編集を行いたい方や、快適にマルチタスクを行いたい方には、16GB以上のメモリを搭載しているモデルを選びましょう。4Kの動画編集など高負荷の作業を行う場合は、余裕のある32GB以上がおすすめです。
ストレージは500GB以上のSSDを
次にチェックしたいのが、小型PCに搭載されているストレージです。ストレージとはデータを保存するパーツで、容量が大きいほど多くのファイルを管理できるようになります。
ストレージには、容量あたりの価格が安いHDDと読み書き速度の速いSSDの2種類が存在。ほとんどの小型PCには消費電力が少なく、速度が優れているSSDが採用されています。
製品によって容量は異なりますが、使いやすい500GB以上のストレージを搭載しているモデルがおすすめ。動画など重いファイルを多く保存したい方は、1TB以上のストレージを搭載しているモデルを選んでみてください。
ポートの種類と数をチェック
ポートの種類と数を確認しておくのも、小型PCを選ぶ際に大事なポイント。搭載されているポートの数が多いと、USBハブを用意することなく、多くの機器を接続できるので便利です。
まず確認したいのが映像出力に必要なポートで、HDMI端子やDisplayPort、映像出力に対応したUSB-C端子などが挙げられます。自分の持っているモニターに対応する映像出力ポートを備えた小型PCを選びましょう。複数のモニターに出力したい場合は、複数の映像端子を持つモデルを選ぶ必要があります。
キーボードやマウスのほか、外部ストレージなども接続したい場合は、USB端子が多い小型PCを選ぶのがおすすめ。安定したインターネット接続に欠かせない有線LAN端子や、マイク・ヘッドホン端子の有無も併せてチェックしておきましょう。
搭載OSをチェック
小型PCに搭載されている主なOSは、WindowsとmacOSの2種類です。Windowsは世界で最も使われているOSで、対応しているソフトが多いことがメリット。汎用性の高いOSで、特にこだわりがないのであればWindowsを選ぶのがおすすめです。
macOSはスタイリッシュなUIが特徴のOS。Apple製品との親和性が高く、iPhoneやiPadユーザーの方におすすめです。しかし、Windowsに比べて、対応しているソフトが少ないというデメリットがあります。
また、小型PCのなかには、ベアボーンキットというOSが別売りになっているモデルも。OSが搭載されていない分、低価格なことが魅力ですが、自分でOSをインストールする必要があります。初めてPCを購入する方は避けたほうが無難です。
置き場所に合ったサイズや形状をチェック
小型PCは、製品によってサイズや形状が異なります。最もおすすめなのが、通常のデスクトップPCをそのまま小さくしたスタンダードな形状のモデルです。VESA規格に対応した製品であれば、モニター裏にすっきり設置できます。
スタンダードタイプの小型PCも置けないほどスペースが限られている場合は、USBメモリに似た形状をしているスティックタイプの小型PCがぴったり。ただし、処理性能は控えめなため、ブラウジングなど軽作業にしか使えない点には留意しましょう。
コスパを重視するなら価格相場をチェック
コスパを重視したい場合は、価格相場を確認しましょう。小型PCは、3万円以下の低価格の製品から10万円以上のモデルまで、幅広い価格帯の製品が存在します。インターネットで調べ物さえできればよい方には、低価格のモデルがおすすめです。
仕事に使える小型PCを探している方は、ある程度のスペックを備える5万円以上のモデルを選びましょう。あまりに安いモデルを選んでしまうとスペックが足りず、かえってコスパが悪くなる可能性があります。
小型PCのおすすめメーカー・ブランド
MINISFORUM
MINISFORUMは2012年に中国の深センで生まれた小型PCブランドです。軽作業にぴったりな低価格モデルから、AMD Ryzen 9を備える高性能なモデルまで、幅広い小型PCをラインナップ。スペックにこだわりたい方におすすめのブランドです。
GMKtec
GMKtecは、小型PCを数多く製造・販売している中国のメーカーが手がけるブランドです。低価格ながらメモリ容量の大きい製品が多く、コスパに優れています。安くて性能のよい小型PCを探している方におすすめです。
エイスース(ASUS)
エイスース(ASUS)は、マザーボードなどのPCパーツや周辺機器や、スマートフォンの製造を行う台湾のメーカーです。PCの世界シェア率が高いメーカーで、小型PCにおいても品質の高さが魅力。初めて小型PCを購入する方におすすめのメーカーです。
小型PCのおすすめ
MINISFORUM ミニPC UN100L
豊富なインターフェースが魅力の小型PCです。4つのUSB-A端子とUSB-C端子のほか、HDMI端子、DisplayPortを搭載。有線LAN端子やイヤホンジャック、microSDカードスロットなども備えています。
CPUには省電力性に優れたIntel N100を採用。メモリの容量は16GBあるので、複数のソフトを立ち上げた状態でも快適に動作します。最大3画面のモニター出力にも対応しており、ビジネス用途に使える小型PCを探している方にもおすすめです。
512GBのSSDを搭載しているのもポイント。写真や音楽などの大事なデータを大量に保存可能です。外付けストレージやmicroSDカードを用意することで、さらに容量を増やせます。
MINISFORUM ミニPC UM773 Lite
容量32GBのメモリを搭載するパワフルな小型PCです。複数のアプリケーションを立ち上げた際にも処理速度を保てるのが魅力。メモリ容量に余裕があるので、長年使える製品を探している方にもおすすめです。
8コア16スレッドの高性能CPUのRyzen 7 7735HSを搭載。基本クロック速度は3.2GHzですが、ターボブースト時には最大4.75GHzまで向上します。日常事務からエンターテイメント、負荷のかかる作業までさまざまな用途に使える1台です。
また、本機は最大データ転送速度40GbpsのUSB4規格に対応するUSB-C端子を搭載しています。対応する外部モニターを用意すれば、ケーブル1本でモニターの給電と映像出力が可能。コンパクトかつケーブルの少ないスマートなPC環境を構築できます。
MINISFORUM ミニPC HX99G
ゲームを楽しめるほどの性能を持つ小型PC。CPUには8コア16スレッドのAMD Ryzen 9 6900HX、GPUにはAMD Radeon RX 6650Mを採用しています。最先端のアップスケーリング・テクノロジーを搭載しており、スムーズなゲーム体験が可能です。
メモリ容量は32GBあり、マルチタスク時も快適に動作します。ストレージ容量は1TBあるので、画像や動画も多く保存可能。また、メモリは換装することで最大64GBまで増設できます。
内部に7本のヒートパイプとデュアルファンを搭載。CPUとGPUに負荷のかかる状況でも、効率よく冷却することで安定したパフォーマンスを発揮します。また、静音性が高いこともメリットです。
GMKtec ミニPC NucBox G2
手に取りやすい価格でありながら、12GBのメモリを内蔵している小型PC。前世代のCPUよりも約35%性能が向上したIntel N100を採用しており、動画コンテンツの再生や文書作成を快適に行えます。価格の安い小型PCを探している方におすすめです。
ストレージ部分には512GBのSSDを搭載。天板を取り外せば、内部のM.2 SATAスロットに簡単にアクセスでき、最大2TBのM.2 SSDに換装可能です。また、USB-A端子を3つ搭載しているので、外付けHDDなどの外部機器とも接続できます。
本体サイズは約87×87×39.5mmとコンパクトで、スペースが限られている場所にも設置できます。また、約204gと軽量なため、持ち運びやすいのもメリット。デスク周りのレイアウトの変更も手軽に行えます。
GMKtec ミニPC NucBox M2
最大クロック周波数5.0GHzのIntel Core i7-11390Hを内蔵する小型PC。パワフルな処理能力を持っており、ブラウジングからプレゼン資料の作成、画像編集までしっかりこなせます。メモリ容量は16GBあるので、マルチタスクも快適です。
2つのHDMI端子とUSB-C端子という合計3つの映像出力端子を搭載。最大3画面の4K出力に対応しています。広大な作業領域を確保したい方にもおすすめです。
処理性能が高いにもかかわらず、価格が抑えられているのも魅力。コスパに優れた高性能な小型PCを探している方は、ぜひチェックしてみてください。
エイスース(ASUS) ExpertCenter PN42-SN044AU
多くのポートを備える小型PC。合計7つのUSB-A端子を搭載するなど拡張性に優れているため、複数の外部機器と接続したい方に向いています。また、最大3台までの映像出力に対応し、マルチモニター環境も構築可能です。
CPUにはIntel N100を採用し、メモリ容量は4GBあるので、ブラウジングやメール返信などの軽作業に使用できます。ストレージ部分には128GBのM.2 SSDを搭載。工具を使わずにM.2 SSDを換装できるので、カスタマイズを手軽に楽しみたい方にもおすすめです。
RGB電源ボタンによってシステム状態をすぐに確認できるので、トラブル時に対応しやすいのもポイント。カスタマイズ性とメンテナンス性の高い小型PCに仕上げられています。
アップル(Apple) Mac mini M2 MMFJ3J/A
美しいUIが特徴のmacOSを搭載している小型PCです。約197×197×35.8×mmのコンパクトなボディに、高性能なM2チップを搭載。ブラウジングや書類作成などの軽作業はもちろんのこと、画像編集や動画編集などの負荷のかかる作業にも使えます。
本体の背面には、最大40Gbpsのデータ転送速度を持つThunderbolt 4規格に対応したUSB-C端子を2つ配置。ほかには、2つのUSB-A端子と有線LAN端子、HDMI端子とイヤホンジャックを備えています。拡張性にも優れている小型PCです。
iPhoneをWebカメラとして使用できる連係カメラ機能を搭載しています。ひとつのキーボードやマウスで、PCとiPadをシームレスに操作できるユニーバーサルコントロールにも対応。Apple製品を使っている方におすすめの製品です。
CHUWI LarkBox X 2023
低価格ながら12GBのメモリと512GBのストレージを搭載している小型PC。CPUには高い省電力性を持ちながら、軽作業に十分な性能を備えるIntel N100を採用しています。メモリ容量が大きく、価格の安い製品を探している方におすすめの製品です。
4つのUSB-A端子やイヤホンジャック、有線LAN端子などポート類が豊富なのもうれしいポイント。HDMI端子とUSB-C端子、DisplayPortと3つの映像出力端子が付いています。最大3画面まで同時に出力可能で、効率よく作業を進められるのが魅力です。
また、PC本体を効率よく冷却できるように、8mmのヒートパイプと空冷ファンが搭載されています。長時間使用時もパフォーマンスが低下しにくく、快適にタスクをこなすことが可能です。
CHUWI ミニPC HeroBox 2023
8GBのメモリと256GBのSSDを備えるリーズナブルな小型PC。本体サイズが約187.6×138.3×37.3mmとコンパクトながら、さまざまな種類のポートを搭載しています。microSDカードスロットやVGA端子が欲しい方におすすめです。
また、VESA規格に対応しているため、モニターやテレビの背面にすっきり収納可能。オールインワンPCのように使えるので、デスク周りに少しでもスペースを空けたい方に向いています。
全体を効率よく冷却できるように大きな吸気口と空冷ファンを装備。省電力のCPUであるIntel N100を内蔵しているので、長時間のワーク時もパフォーマンスが安定しやすいのがメリットです。
Skynew スティックPC M1K+
スティックタイプの小型PCです。本体サイズが約135×45×12mmとコンパクトなため、スペースが限られている場所でも使いやすいのが特徴。また、本体にHDMI端子を備えているので、テレビやプロジェクターにそのまま接続して使用できます。
小型なボディにIntel Celeron J4125のCPUと8GBのメモリ、128GBのストレージを搭載。ブラウジングや動画コンテンツの再生、メール返信などに使えます。リビング用のサブPCとしてもおすすめです。
2つのUSB-A端子を搭載しており、有線キーボードやマウスも使用できます。また、Wi-FiやBluetoothに対応しているので、無線機器も接続可能です。
小型PCを選ぶ際は、用途に合ったCPUやGPUを選ぶことや、置き場所に合ったサイズや形状のモデルを選ぶのがポイントです。また、コスパを重視する場合は、価格相場を購入前にしっかりチェックするのがおすすめ。本記事を参考に、ぜひ自分に合った小型PCを探してみてください。