コンパクトなデスクにもスッキリと設置できる「一体型PC」。省スペースなデスクトップパソコンを探している方にぴったりです。さまざまなモデルが販売されているため、どれを選択すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、一体型PCを選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。おすすめのモデルもご紹介するので、購入を検討している方は参考にしてみてください。
- 目次
- 一体型PCとは?
- 一体型PCのメリット
- 一体型PCのデメリット
- 一体型PCの選び方
- 一体型PCのおすすめメーカー
- 一体型PCのおすすめ|価格・コスパ重視
- 一体型PCのおすすめ|性能・スペック重視
- 一体型PCの売れ筋ランキングをチェック
一体型PCとは?

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一体型PCとは、本体とディスプレイを1つの筐体に統合したデスクトップパソコンのこと。オール・イン・ワンパソコンなどとも呼ばれています。全体が1つのユニットで構成されていることもあり、とにかくシンプルにセットアップして使用できるのが特徴です。
デザイン性に優れたモデルが数多く販売されています。部屋のインテリアに馴染みやすく、さまざまな場所に違和感なく設置可能。書斎や子供部屋といったプライベートエリアはもちろん、リビングやキッチンなど家族の共有スペースに置いて使用したい方にもおすすめのパソコンです。
一体型PCのメリット

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一体型PCを購入するメリットは複数あります。まず、省スペースで設置できる点。ディスプレイと本体が一体になっているため、一般的なデスクトップパソコンのように別々に設置場所を確保する必要がありません。デスクの上や下のスペースが広々と使えます。
配線作業が最小限で済む点も魅力です。本体とディスプレイを繋ぐ手間がなく、電源ケーブルをコンセントに挿すだけで使用可能。HDMIやDisplayPortなどといった接続ケーブルの種類を気にせず、初心者の方でも簡単に使いはじめられます。
また、見た目の統一感に優れているのもポイントです。ディスプレイと本体を別々に購入する場合は、両方のデザインやカラーがバラバラになりがち。用途に合ったスペックのモデルを選びつつ、デスク周りをおしゃれにまとめたい方にもおすすめです。
一体型PCのデメリット

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一体型PCは、一般的なデスクトップパソコンと比べて、拡張性に乏しいのがデメリット。PCI Expressスロットなどを備えていないため、購入してから高性能なグラボを装着したり、TVチューナーボードを追加したりといったカスタマイズはできません。
購入前に必要なスペックを搭載しているか確認しておきましょう。将来的なことも考慮し、余裕を持った性能の製品を選ぶのがおすすめです。
また、モニターだけの変更ができないのもデメリット。フルHDから4Kにアップグレードしたい場合は、一体型PC自体を買い換えなければいけないので注意が必要です。ディスプレイの解像度やサイズもしっかりとチェックしたうえで購入してみてください。
一体型PCの選び方
スペックで選ぶ
CPU

CPUはパソコンの頭脳に相当するパーツです。一体型PC全体のパフォーマンスを左右するため、用途に合ったスペックを選ぶことが重要。多くのパソコンメーカーがインテル、もしくはAMDのプロセッサを採用しています。
インテルならCore iシリーズ、AMDの場合はRyzenシリーズが人気です。Core i3・5・7、Ryzen 3・5・7などと、後に続く数字が大きいほど性能が高くなるのがポイント。ネットサーフィンや動画の視聴といった一般的な使い方なら、Core i3やRyzen 3で十分使用できます。
ビジネスで使用したりゲームを快適に楽しんだりしたい方には、Core i5やRyzen 5以上のプロセッサがおすすめ。一方、軽作業中心でできるだけ安く購入したい方には、Pentiumプロセッサなどの選択肢もあります。
グラボ(GPU)

ディスプレイへの描画処理を担当するパーツがグラボ(GPU)です。GPUは「Graphics Processing Unit」の略で、一般的のパソコンの場合はCPU内蔵のグラフィック機能を利用しています。
独立したGPUを備えているとCPUの負荷が軽減されるのも相まって、複雑な3Dグラフィックをスムーズに表示可能。FPSやレーシングなど高速系のゲームを快適にプレイしたい方や、クリエイティブな作業を頻繁におこなう方などにおすすめのパーツです。
ただし、独立したGPUを搭載している一体型PCは多くありません。購入を検討している方は留意しておきましょう。
SSDやHDD

一体型PCが搭載しているストレージにはSSDとHDDの2種類があります。SSDは容量あたりのコストが高いものの、アクセス速度が高速で快適に使いやすいのがメリット。一方のHDDは、SSDと比較して速度では劣りますが、大容量かつ安価で購入できるのが魅力です。
多くの一体型PCはSSDとHDDのハイブリッドストレージを採用することで、価格と保存容量のバランスをとっています。頻繁にアクセスするデータは高速なSSDへ保存し、完成した作品や過去にダウンロードしたゲームなどをHDDに格納すれば、効率的に利用可能です。
解像度で選ぶ

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一体型PCは購入後のディスプレイ交換ができないため、液晶の解像度は慎重に選びましょう。ウェブサイトの閲覧やオフィスソフトを利用するなど一般的なビジネス用途の場合、1920×1080ピクセルのフルHD解像度があれば問題なく使用可能です。
高画質の動画や映画を視聴する機会が多いなら、3840×2160ピクセル表示が可能な4Kディスプレイ搭載モデルがおすすめ。そのほか、より多くの情報が表示できるといったメリットもあるため、複数のウインドウを開いて仕事を効率的に進めたい方や、クリエイティブな作業をする方などにもぴったりです。
モニターとして使うならHDMI端子をチェック

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一体型PCのなかには、HDMI入力端子を搭載したモデルも販売されています。内蔵ディスプレイを外付けモニターとして使いたい方におすすめ。AVプレーヤーを接続すれば、映画やミュージックビデオなどの映像コンテンツが手軽に視聴できます。
ほとんどの製品がスピーカーを内蔵しているため、外部スピーカーを準備する煩わしさもありません。PS4やSwitchなどの家庭用ゲーム機が繋げられるのもポイント。パソコン作業のちょっとした合間にプレイが楽しめるので、ゲーム好きの方にもおすすめです。
オフィス付きかチェック

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一体型PCを仕事で使用する場合は、オフィスソフト(Microsoft Office)の有無も要チェックです。マイクロソフトが展開する統合型のアプリで、文書作成用のワードをはじめ、表計算のエクセルやプレゼン資料が作れるパワーポイントなどを搭載しているのが特徴。ビジネスシーンには必須のアプリと言えます。
オフィスソフトが付属していると、別途購入する面倒がなく、到着後すぐに使いはじめられるので便利です。そのほか、レポートの作成や実験データの分析といった用途でも活躍するため、学生の方もチェックしてみてください。
一体型PCのおすすめメーカー
富士通(FUJITSU)

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富士通は、現在の富士電機である富士電機製造から通信部門が分離独立した日本企業。通信事業にはじまり、パソコンやタブレット、家電製品など幅広い電化製品を製造・発売しています。
富士通のパソコンはサポートの手厚さと品質のよさが魅力。製造から販売までの前工程を日本国内で行っており、製品の強度と耐久度の試験を実施することで高品質を確保しています。
富士通の一体型PCは音質のよさが特徴。たとえば「ESPRIMO FH90/F3」はハイレゾに対応しており、サブウーファーを搭載しているので立体感のある音を実現できます。
日本電気(NEC)

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1899年に設立され、東京都港区に本社を置く日本企業。ネットワークインフラやシステムの構築、ノートパソコンの製造・発売などITに携わる事業を幅広く展開しています。
NECの一体型PCであるLAVIEシリーズは、機能性の高さとスタイリッシュなデザインが特徴。カスタマイズ可能で、CPUやメモリ、ストレージなどスペックに直結する各性能を選択できます。
また、27インチの一体型PCは、音と一緒に液晶パネルを振動させる「Crystal Sound Display」を搭載。従来の一体型PC以上の没入感を実現します。画面サイズは23〜27インチの製品を揃えています。
エイスース(ASUS)

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エイスースは1989年に台湾の台北で設立された国際企業で、東京都千代田区に支社があります。米経済誌のフォーチュンが発表した「世界で最も賞賛される企業」にもノミネートされており、世界的に人気のメーカーです。
パソコンや周辺機器を中心に製造・発売しています。エイスースの一体型PCは、シンプルで洗練されたデザインとビジネスで活用できる性能の高さが特徴です。
たとえば、一体型PCであるASUS Zen Aioシリーズは、メモリが8〜16GBでストレージは1TB以上の製品を数多くラインナップ。また、23.8〜27インチと使いやすいサイズを取り揃えているのも魅力です。
一体型PCのおすすめ|価格・コスパ重視
日本電気(NEC) LAVIE Desk All-in-one DA370MAB
NECのなかでも人気が高いLAVIEシリーズの一体型PCです。フルHD対応のIPS方式液晶ディスプレイを採用。異なる角度から見ても色の変化が少ないのが特徴です。3辺スリムベゼルで圧迫感を与えにくいのもメリット。複数人でYouTubeやNetflixなどの動画を楽しむのに適しています。
また、1TBの大容量HDDを搭載。高画質の写真や動画などを多く保存したい方にもおすすめです。液晶サイズは23.8インチで使い勝手も良好。主張しすぎないシンプルなデザインでインテリアに馴染みます。
エイスース(ASUS) M3400WU M3400WU-R75700ECO

大学の授業や仕事など、幅広いシーンで活用できるMicrosoft Officeを付属した一体型PCです。画面サイズは23.8型で狭額ベゼルを採用。フルHDに対応したディスプレイを採用しているので高画質な映像を大画面で楽しめます。
光が反射しにくいノングレア液晶を採用しているため、ゲームや映画鑑賞を快適に行いやすいのもおすすめのポイント。OSは最新のWindows 11 Homeをインストールしているのも特徴です。CPUにはAMD Ryzen 7-5700Uを搭載しています。
ヒューレット・パッカード(HP) All-in-One 24 24-df

豊富なインターフェースを搭載しており、周辺機器との相性がよい一体型PC。4つのUSBポートに加え、HDMI出力端子・LANポート・電源コネクターなどを備えています。CPUにはAthlonを搭載。画面サイズは23.8インチで使い勝手は良好です。
プライバシーWebカメラを採用。使わないときは、収納して覗き見を防止できるのがメリットです。スマホとBluetooth接続することで、端末内の音楽を一体型PC内蔵のデュアルスピーカーで出力可能。パソコンとしてだけでなく、モニターやコンポ代わりにも使えます。
利便性に優れている一体型PCを探している方におすすめの製品です。
デル(Dell) Inspiron 24 AIO 5410 FI577TA-CHLW

CPUはインテルのCore i7-1255Uでメモリは16GB、ストレージは512GBとハイスペックなのが魅力の一体型PCです。画面サイズは23.8インチ。4辺狭額ベゼルで表示範囲が広いのもメリットです。パソコン作業はもちろん、映画鑑賞などの用途にも向いています。
ポップアップ式のWebカメラを搭載。オンラインでのミーティングや授業にも対応可能です。使用しないときは物理的に収納できるので、マルウェアによる感染や悪質なアプリによって、盗撮されるリスクを軽減できます。
レノボ(Lenovo) IdeaCentre AIO 570i F0GR0048JP

500万画素の高画質なIRカメラを搭載しており、綺麗な映像でビデオ通話できる一体型PCです。顔認証ログインできるのが特徴。また、使わないときは収納も可能なので、セキュリティ面も良好です。
USBポートのほかコンポジャック・HDMI・イーサネットなどの接続端子を搭載。さまざまなタイプのデバイスや周辺機器と接続できます。
CPUはインテルのCore i7-12700H 、メモリは16GB、ストレージは1TBのSSDを採用。データの処理速度や容量が求められる動画編集や、ゲームにも対応できるハイスペック仕様なのがおすすめのポイントです。
一体型PCのおすすめ|性能・スペック重視
富士通(FUJITSU) 23.8型 ESPRIMO FH-G/E3 FMVFGE3B
高精細な4K液晶を採用している一体型PCです。CPUはAMD Ryzen 7 4700Uでメモリは16GB、ストレージはSSDの約1TBとハイスペック。動画や画像編集などを行うクリエイターにもぴったりの製品です。
オンライン会議や授業などに役立つHD対応のWebカメラを内蔵。通信速度と安定性に優れるWi-Fi 6に対応しており、キレイな映像でより円滑にコミュニケーションが取れるのもメリットです。
USBポートのほか、HDMI・有線LANといったインターフェースに加え、SDカードスロットも搭載。画質のよさを活かして、映画鑑賞を楽しんだりゲームをプレイしたりできるおすすめモデルです。
エイスース(ASUS) デスクトップPC ZenAiO A5401WR

Windows 11 Homeをプリインストールしている一体型PCです。前面にスピーカーを備えることで、臨場感のあるサウンドを実現。映画やドラマなどを迫力ある音とともに楽しめます。
CPUはインテルのCore i7-10700Tでメモリは16GB、ストレージはSSDの512GBとHDDの1TBを搭載。ゲームや動画編集などもスムーズに実行できるおすすめモデルです。Microsoft Officeが搭載されているのも魅力。ExcelやWordを使ってプレゼン資料やレポートなどを作成可能です。
アップル(Apple) iMac M1チップ

メーカー独自のシステムオンチップであるM1チップを搭載したiMac。8コアと8スレッドなので同時処理スピードが速く、普段使いからビジネスシーンまで幅広く活躍します。
24インチのRetinaディスプレイを採用。高解像度でコントラスト比が高く、Webデザインを行う方にもぴったりの製品です。ディスプレイの厚みが11.5mmと極薄でスマートなのも特徴です。
通信速度が安定しているWi-Fi 6のほか、Bluetoothにも対応。ワイヤレスマウスやキーボードを快適に利用できます。人気メーカーであるApple社の一体型PCが欲しい方におすすめです。
ヒューレット・パッカード(HP) Pavilion オールインワンデスクトップPC

高画質の画像や映像を大画面で楽しめる一体型PCです。27インチのフルHD仕様。Ryzen 7 4800という8コア16スレッドの高性能CPUを搭載しているので処理速度が速く、快適に作業できるおすすめモデルです。
メモリは16GBでストレージはSSDの1TBを搭載。データ容量の大きいゲームや動画編集に適しています。AMD RadeonのGPUを搭載しているのもポイントです。
マイクロソフト(Microsoft) Surface Studio 2+
Windows 11 Proが標準搭載されているSurfaceシリーズの一体型PCです。画面サイズは28インチでタッチパネル仕様なのが特徴。画面をほぼ水平の角度まで倒せるので、付属のタッチペンを使って絵を描くキャンバスのようにデザインできます。
CPUは第11世代のインテルのCore i7でメモリは32GB、ストレージはSSDの1TBとハイスペック。デザインツールや動画編集ツールを利用するクリエイターの方におすすめの製品です。
一体型PCを購入する際には、パーツのスペックをはじめ、ストレージの種類やモニターの解像度など、事前にチェックすべき項目が複数存在します。確認を怠ると、快適に使用できない可能性があるので注意が必要。本記事を参考に、目的や用途に合ったモデルを選んでみてください。