アイルランドで造られる、フルーティーで飲みやすい味わいが魅力のアイリッシュウイスキー「タラモアデュー」。アイリッシュウイスキーの筆頭とされる「ジェムソン」に次いで人気があり、世界中から多くの支持を獲得しているブランドです。

そこで今回は、タラモアデューの特徴や種類をご紹介。アイリッシュウイスキーを試してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

タラモアデューの特徴

アイルランドや北アイルランド地方で製造されている「アイリッシュウイスキー」のなかでも、タラモアデューはすっきりとして飲みやすいのが特徴。大麦と穀類を原料として造られており、ほのかな甘味とフルーティーな香りを楽しめるのが魅力です。

また、ウイスキーの製造工程にある、麦芽の乾燥時に「ピート(泥炭)」を焚いていないのもポイント。穀類の深いコクのある味わいが活かされており、大麦の豊かな風味が口の中に広がる芳醇さも魅力のひとつです。クセが少ない銘柄で、ウイスキー特有のスモーキーさが苦手な初心者の方にも適しています。

タラモアデューの発祥や歴史

タラモアデューは、1829年にアイルランド中部のオファリー州の都市タラモアに建てられた「タラモア蒸溜所」が起源。1862年、タラモアデューの生みの親であるダニエル・E・ウィリアムスが馬小屋に寝泊りしながら働きはじめ、ウイスキー造りの技術を習得します。

その後、創業一族であったキャプテン・ダリーに経営権が移行。蒸溜所の運営をダニエルに任せ、そのまま経営権もダニエルが獲得しました。

しかし、20世紀に入るとほかのアイリッシュウイスキー蒸溜所の衰退とともに、1954年にタラモア蒸溜所は閉鎖。以後、アイリッシュウイスキーの最大手であるミドルトン蒸留所でタラモアデューの生産を手がけています。

タラモアデューの製造方法

タラモアデューは、「モルトウイスキー」「グレーンウイスキー」「ポットスチルウイスキー」をブレンドして造られる「ブレンデッドウイスキー」です。モルトウイスキーは大麦麦芽のみを原料にしており、豊かな風味を有しているのが特徴。グレーンウイスキーは、トウモロコシやライ麦などの穀類を原料とし、口当たりのよい飲みやすい味わいを有しています。

さらに、ポットスチルウイスキーは未発芽の大麦と大麦麦芽の両方を原料に採用。銅製のポットスチル(蒸留器)を使用し、オーク樽で熟成させているモノを指します。

タラモアデューは、3種の原酒をそれぞれ3回蒸留して造り、同一敷地内の倉庫で熟成させているのもポイント。なお、ボトル詰めまでのすべての工程を自社で行えます。

タラモアデューの種類

タラモアデュー(TULLAMORE DEW)

原料に使用している大麦の風味と穀物の豊かな甘味を楽しめる、タラモアデューのスタンダードボトルです。大麦の風味のほかにも、レーズンやパイン、サツマイモのような芳醇な甘い香りも楽しめます。

また、口当たりはオイリーで滑らか。穀物に由来するコクを感じられるのもポイントです。口に含むとバナナやパイナップルのようなフルーティーな味わいや、ナッツのような芳ばしさを感じられます。複雑でバランスのよい味わいに仕上がっている、アイリッシュウイスキーの特徴が詰め込まれた1本です。

タラモアデュー(TULLAMORE DEW) 12年

シェリー樽とバーボン樽を使用し、12年以上熟成させた原酒をブレンドして造られている「タラモアデュー12年」。熟成によって円熟された味わいに仕上がっており、厚みのあるボディが特徴です。

また、シェリー樽に由来するややミディアムな口当たりと、パイナップルやバナナなどのような南国フルーツを彷彿とさせるフルーティーな風味を楽しめるのもポイント。ビターチョコのような苦味とナチュラルで深い甘味を感じられ、モルトの風味も強く感じられます。甘味・苦味・フルーティーさのバランスに優れたウイスキーです。

タラモアデュー(TULLAMORE DEW) 14年

3回の蒸留を施した原酒を14年以上熟成させた後、バーボン・シェリー・マデイラワインの3種類の樽で8ヶ月ほど追加熟成させたタラモアデュー。モルト原酒だけを使用した「シングルモルトウイスキー」なのが特徴です。

シェリーやマデイラワイン樽に由来するリンゴやチェリーのような甘い香りと、柑橘類を彷彿とさせるほのかな酸味もポイント。フルーティーさが際立っており、メロンやアプリコットのような濃厚でなめらかな口当たりも魅力のひとつです。

そしてモルト由来の奥深いコクもあり、高級感のある味わいを堪能できる1本。プレゼントにも適したおすすめのアイリッシュウイスキーです。

タラモアデュー(TULLAMORE DEW) フェニックス

タラモアの町の歴史と人々を讃えるために造られた「タラモアデュー フェニックス」。1785年、熱気球の墜落事故によって130軒もの民家が炎上する大惨事が発生したタラモアの町において、町の灰から復活してほしいといった願いが込められたフェニックスが外箱に記されています。

熟成に使用しているヨーロピアンオーク由来のスパイシーさと、シェリー樽に由来するレーズンのようなフルーティーな風味が共存しているのが特徴。また、アルコール度数55%と飲みごたえがあるのもポイントです。

タラモアデュー(TULLAMORE DEW) サイダーカスク

アイルランドを代表するシードル「ブルマーズ」の樽で熟成して造られる「サイダーカスク」。シードルはリンゴを使用して造られるスパークリングワインで、英国などでは「サイダー」とも呼ばれています。

リンゴや白ワインのような爽やかでフルーティーな風味が特徴。また、柑橘類のような爽やかな風味も感じられ、飲みやすいのもポイントです。

ウイスキーの風味が苦手な方でも手軽に楽しめる軽やかな味わいと、お手頃な価格も魅力のひとつ。ソーダ割りでより一層の爽快感も楽しめる、夏場のBBQや食中酒などにもおすすめの1本です。

タラモアデューのおすすめの飲み方

タラモアデューは、フルーティーで飲みやすいのが特徴のウイスキー。モルトや穀類の芳醇なコク、樽由来の風味をじっくり楽しみたい場合は、薄めずにそのまま楽しむ「ストレート」がおすすめです。

また、冷えたグラスに大きめの氷を入れてタラモアデューを注ぐ「ロック」であれば、氷が徐々に溶けて味わいの変化を楽しめるのが魅力。ソーダで割る「ハイボール」にすると、アルコールが希釈されてゴクゴク飲めるうえ、爽やかさも堪能できます。

さらに、アイリッシュウイスキーをベースにホットコーヒーや砂糖などを加えるカクテル「アイリッシュコーヒー」も要チェック。タラモアデューはアイリッシュコーヒーに使用された最初のウイスキーともいわれており、冬の寒い時期に適した飲み方です。