世界中のウイスキーファンを魅了する「シングルモルト」。銘柄によって明確に異なる個性を味わえる点から、高い支持を受けています。定番のスコッチをはじめ、国産銘柄も多く発売されており、豊富な種類がラインナップしているのが特徴です。

そこで今回は、シングルモルトのおすすめ銘柄をご紹介します。産地や熟成樽など、選び方のポイントについても解説するので、これから購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

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シングルモルトとは?

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シングルモルトとは、原料に大麦麦芽のみを使用して、単一の蒸留所でつくられるウイスキーを指します。製造工程や仕込み水、蒸留器の形状や熟成環境の違いなど、蒸留所それぞれの個性がそのまま味わいや香りに反映されるのが特徴です。

全体的な品質のバランスを重視してつくられている「ブレンデッドウイスキー」と比較すると、シングルモルトはひとつとして同じモノがないほど個性的。飲み比べをしながら、お気に入りの産地や蒸留所を探すのもシングルモルトの楽しみ方です。

シングルモルトと聞くと敷居が高いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実は飲み方のバリエーションが豊富。普段ハイボールを好んで飲む方にもおすすめです。自分好みのスタイルで、シングルモルトの魅力をじっくり堪能してみてください。

シングルモルトの選び方

産地で選ぶ

飲みやすく初心者に向いているスペイサイド・日本

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スペイサイドは、スコットランドに現存する蒸留所の半数以上を占めるエリアです。ハイランド北東部・スペイ川の流域に蒸留所が集中しています。理由は、過去にイギリス政府の課税を逃れて蒸留所を建設するにあたり、地形的に隠れやすかったからとされています。

スペイサイドには「グレン」の名が付く蒸留所が多いのが特徴。グレンはゲール語で「谷」を意味する言葉であり、渓谷が多く湿潤なスペイサイドの自然風土を表しています。

スコッチのなかでもクセが少なく、バランスのよい味わいがスペイサイドの魅力。また、ほどよいスモーキーフレーバーは日本のシングルモルトにも共通しており、繊細でエレガントな風味はウイスキー初心者の方にもおすすめです。

華やかなフルーティーさが楽しめるハイランド

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ハイランドはスコットランド北部の広大なエリアです。「タータンチェック」や「バグパイプ」などを代表とするスコットランドの伝統文化の多くは、ハイランドが発祥。広大な土地ながら大都市は少なく、山岳地帯が多いのが特徴です。

ハイランドのシングルモルトはバラエティに富んでおり、華やかなフルーティーさが魅力。全体的にピート香は穏やかで飲みやすく、バランスの取れた味わいなので、初めてのシングルモルトにもおすすめです。

ライトな口当たりのローランド

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ローランドはスコットランド南部に位置する、エジンバラやグラスゴーなどの大都市が集まるエリア。人口が多いことから、大量生産向けのグレーンウイスキーの生産が盛んであり、シングルモルトの蒸留所はほかのエリアに比べて少ないのが特徴です。

通常のスコッチは2回蒸留なのに対し、ローランドではアイリッシュウイスキーに用いられる3回蒸留の製法を取り入れているのがポイント。穀物の甘みのあるライトな口当たりは飲み手を選ばず、気軽にシングルモルトを楽しみたい方におすすめです。

スモーキーな味わいが特徴的なアイラ

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アイラはスコットランド西部・ヘブリディーズ諸島の最南端にある島で、シングルモルトの聖地として世界的に有名なエリアです。アイルランドからスコットランドに蒸留技術が伝わる際の、中継地点になった場所ともいわれています。

アイラのシングルモルトの個性は「潮の香り」や「海藻」などの言葉で表現されることが多く、稼働する蒸留所はすべて海辺に建てられているのが特徴。麦芽の乾燥に用いるピートのスモーキーな味わいは、アイラならではの唯一無二の魅力です。

ただし、現在は多様化が進み、アイラでもあえてノンピートのシングルモルトをつくる蒸留所もあるなど、バラエティに富んでいます。シングルモルトを語るうえで欠かせない産地なので、ぜひチェックしてみてください。

熟成樽で選ぶ

オーク樽

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オーク樽とは、ブナ科の木材でつくられた樽の総称です。香味成分が豊かに含まれており、防水性・耐久性にも優れているのが特徴。オーク材の種類によって、シングルモルトに異なる個性を与えられます。

ドライフルーツのようなアロマが際立つ「ヨーロッピアンオーク」のほか、スパイシーで草花を感じさせる香りの「セシルオーク」、バニラやココナッツのような風味がある「アメリカンオーク」など種類は豊富。それぞれ個性的なので、飲み比べにもおすすめです。

シェリー樽

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シェリー樽とは、スペインの伝統的な酒精強化ワインであるシェリー酒の熟成樽を再利用したモノを指します。ウイスキー熟成の原点ともされており、現在でも熟成にシェリー樽を用いるシングルモルトは多く販売されているのが特徴です。

また、シェリー樽で熟成されたウイスキーは、フルーティーな果実香があり、ルビーのような深みのある色を持ちます。シェリー樽特有の甘美な味わいは、シングルモルト初心者の方にもおすすめ。飲みやすさを重視して選びたい方はチェックしてみてください。

シェリー樽には5つの種類があり、それぞれ個性が異なるのもポイント。比較的辛口の「オロロソ樽」「フィノ樽」、中間的な味わいの「アモンティリャード樽」、甘口の「PX樽」「モスカテル樽」に分類されます。

バーボン樽

バーボン樽とは、アメリカのバーボンウイスキーの熟成樽を再利用したモノを指します。シェリー樽に比べると、入手しやすいのがポイント。現在では、ウイスキー熟成樽の主流として扱われており、シングルモルトの熟成にも用いられます。

バーボン樽は内側を焦がしてつくられており、焦がし方によってウイスキーに与える香りが異なるのが特徴。バニラやカラメルのような甘い風味が加わり、クリーミーな口当たりに仕上がります。

ミズナラ樽

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ミズナラ樽とは、日本固有の木材を使用してつくられる樽を指します。別称では「ジャパニーズオーク樽」とも呼ばれており、香木の伽羅や白檀を思わせる東洋的なアロマが特徴です。基本的に国産ウイスキーの熟成樽として使用されています。

ミズナラ樽は、熟成樽として使用できるまでの製造過程で手間がかかることから、ほかの熟成樽に比べると希少性が高いのもポイント。原酒不足が発生しやすく、高額取引になるケースも多い点は留意しておきましょう。

熟成年数で選ぶ

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ウイスキーの熟成年数とは、樽の中で熟成された期間を指します。多くの場合、熟成年数はラベルに数字で表されているため、熟成年数にこだわってシングルモルトを選びたい方は注目してみましょう。重厚な味わいが好みの方には、長期熟成タイプがおすすめです。

ウイスキーの定義は産地によって異なります。スコッチの場合は、最低でも3年熟成させないとウイスキーとは呼べないと定義されていますが、国産ウイスキーではスコッチのような法定義はありません。

また、ウイスキーにおけるヴィンテージという言葉は、ウイスキーの蒸留された年を意味しています。ワインのように、原料の収穫年がヴィンテージとして表されないので、混同しないよう注意しましょう。

迷ったら有名銘柄をチェック

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シングルモルト選びに迷ったら、まずは有名銘柄からチェックしてみましょう。有名銘柄はスーパーなどのお酒コーナーに並ぶことも多く、手に取りやすい点も魅力。これからシングルモルトにトライしてみたい方にもおすすめです。

スコッチで例を挙げると、スペイサイドの「ザ・マッカラン」は世界的に高い評価を受ける銘柄で、品質はシングルモルトの最高峰とも称されるほど。ハイランドを代表する「グレンモーレンジィ」は、完成度は非常に高いもののリーズナブルな価格帯が魅力です。

国産のウイスキーでは、サントリーの「山崎」や「白州」はシングルモルトファンは一度は飲んでおきたい銘柄。ニッカウヰスキーの「余市」も、甘みとピート香のバランスが取れた定番の銘柄です。まずは有名銘柄を飲み比べして、好みを見つけてみましょう。

シングルモルトのおすすめ

ザ・マッカラン(The MACALLAN) シェリーオーク 12年

ザ・マッカラン(The MACALLAN) シェリーオーク 12年
バニラやほのかなジンジャーの華やかな甘みのある香りが特徴

「シングルモルトのロールスロイス」とも称えられる、スペイサイドを代表するシングルモルトです。ザ・マッカラン12年は、同ブランドで最もスタンダードな銘柄として人気の1本。厳選されたシェリー樽で熟成した原酒のみを使用した、贅沢な仕上がりです。

色は鮮やかな金色で、バニラやほのかなジンジャーなどの華やかな甘みのある香りが特徴。口に含むとドライフルーツを思わせる濃厚な味わいがあり、ウッディやスパイスの余韻が長く続きます。

自分への特別なご褒美のほか、ギフトボックス入りのためウイスキーファンの方へのプレゼントにもおすすめ。シングルモルトを語るうえで欠かせない銘柄なので、ぜひチェックしてみてください。

グレンフィディック(Glenfiddich) 12年 スペシャルリザーブ

グレンフィディック(Glenfiddich) 12年 スペシャルリザーブ
軽やかで飲みやすくウイスキー初心者の方にもおすすめの1本

1963年、世界で初めてシングルモルトとして販売を開始した銘柄です。グレンフィディック蒸留所でウイスキーづくりが始まったのは1887年のこと。現在でも創業から受け継がれる伝統製法を守り、優れた品質のウイスキーをつくり続けています。

熟成樽にはシェリー樽とバーボン樽を使用。それぞれの樽で最低12年熟成した原酒は、モルトマスターによって特別設計のオーク樽でバッティングされ、さらに9ヶ月ほど後熟されます。

色は淡い金色で、洋ナシやレモンのようなみずみずしい熟成香があるミディアムボディの味わいが特徴。口当たりがよく、後味も軽やかで飲みやすく仕上がっています。スペイサイドの魅力が詰まった、ウイスキー初心者の方にもおすすめの1本です。

ザ・バルヴェニー(THE BALVENIE) ダブルウッド 12年

ザ・バルヴェニー(THE BALVENIE) ダブルウッド 12年
原料にこだわり、バランスの取れた味わいが特徴

2種類の熟成樽の個性が見事に調和したシングルモルトです。ウイスキー蒸留後、最初は伝統的なバーボン樽を用いて貯蔵。次にシェリー樽に詰め替え、合計で12年じっくりと熟成してつくられます。樽それぞれの特徴が活かされたコク深さが魅力です。

原料には自家栽培の大麦を使用。水に浸し終えた大麦を床に広げて発芽を促す、伝統製法の「フロアモルティング」による麦芽も一部使用されており、妥協のない原料へのこだわりもポイントです。

色は赤みを帯びた琥珀色で、繊細な甘みを感じる熟成香が特徴。トロピカルフルーツのような力強いコクの後にまろやかな余韻を長く楽しめる、バランスの取れた味わいに仕上がっています。

ザ・グレンリベット(THE GLENLIVET) 12年

ザ・グレンリベット(THE GLENLIVET) 12年

スペイサイドのシングルモルトの礎を築いたとされる、スコッチのリーディングブランドです。ザ・グレンリベット蒸留所は、1824年に政府公認蒸留所の第一号として始まった歴史ある蒸留所。「はじまりのシングルモルト」とも呼ばれています。

創業時から変わらない環境で、厳選された原料と良質な水、伝統製法を守って現在もウイスキーづくりが行われているのがポイント。熟成樽にはアメリカンオークとヨーロピアンオークを使用しており、フルーティーで爽やかな香りが特徴です。

ザ・グレンリベット特有のバニラや蜂蜜のような甘さを伴うソフトな味わいは、スコッチ・シングルモルトの入門にもぴったり。飲みやすさを重視して選びたい方におすすめです。

グレングラント(GLEN GRANT) アルボラリス

グレングラント(GLEN GRANT) アルボラリス

スコッチの伝統的なスタイルに現代的なテイストを加えた「ニュークラシック」とも呼ばれるシングルモルトです。アルボラリスとは、ラテン語で「木漏れ日」を意味する言葉。バーボン樽とシェリー樽で熟成した原酒をバッティングしてつくられています。

色はアルボラリスの名が示す通りの明るい黄金色で、口当たりはやわらかくスムース。果実香や樽香に加えドライレーズンやシトラスなど、さまざまな要素が複雑に混ざりながら調和します。ユニークな味わいはハイボールにもおすすめです。

モートラック(MORTLACH) 12年

モートラック(MORTLACH) 12年

スペイサイド・ダフタウンで1823年に創業された、最も歴史のある蒸留所でつくられたシングルモルトです。パワフルな味わいゆえに「ダフタウンの野獣」とも称される銘柄。アルコール度数は43.4%と高めで、飲みごたえも十分です。

1896年以降は、6基のポットスチルが入り組んだ「2.81回蒸留」と呼ばれる非常に複雑な蒸留方法を採用。ここで生み出される特別なスピリッツは、蒸留所の最小かつ第一号のポットスチルの名前にちなみ「ウィー・ウィッチーの魔法」といわれています。

ほのかな甘みとスパイシーさが調和したミディアムボディからフルボディの口当たりで、モートラック伝統の、肉のような旨みを感じさせる芳醇さが特徴。蒸留所本来の個性が際立つ飲み方として、トワイスアップがおすすめです。

グレンエルギン(GLEN ELGIN) 12年

グレンエルギン(GLEN ELGIN) 12年

日本でも人気のブレンデッドウイスキー「ホワイトホース」のキーモルトとして有名なシングルモルトです。グレンエルギン蒸留所では1930年代以降、ブレンド用の原酒を供給し続けてきましたが、後にグレンエルギン12年をシングルモルトとして発売しました。

甘みのあるエレガントな香りを持ち、フルーティーで蜂蜜やバターのようなまろやかさも感じる、バランスの取れたミディアムボディの味わいが特徴。食後酒としてもおすすめの1本です。

クラガンモア(CRAGGANMORE) 12年

クラガンモア(CRAGGANMORE) 12年

スペイサイド全域で最もブレンディングに適しているとブレンダーから高評価を得たシングルモルトです。クラガンモア蒸留所は「スコットランドの庭園」として長く知られてきた、周りが海と山に囲まれた肥沃な三角地帯に位置しています。

複雑で何層にも重なるフレーバーが広がる、まろやかさと力強さが調和したライトボディからミディアムボディの味わいが特徴。余韻にはスモーキーさとスパイシーさが長く残ります。多くのシングルモルト愛好家の方からも愛されるおすすめの1本です。

グレンターナー(Glen Turner) 12年

グレンターナー(Glen Turner) 12年

グレンマレイ蒸留所の主力のシングルモルトとして人気の銘柄です。熟成樽には主にバーボン樽を使用。蒸留所ではノンピートタイプとスモーキータイプの原酒をつくり分けており、シングルモルトのほか、ブレンデッドウイスキーの原酒にも用いられています。

飲みやすく仕上がった典型的なスペイサイドの味わいとは異なり、ややドライで柑橘系のフレーバーを感じられるのが特徴。余韻には蜂蜜のような甘さが長く続きます。個性的なスペイサイドのシングルモルトを飲みたい方におすすめです。

ザ・シングルトン(THE SINGLETON) ダフタウン 12年

ザ・シングルトン(THE SINGLETON) ダフタウン 12年

スペイサイドの中心部、ダフタウン蒸留所でつくられるシングルモルトです。ダフタウンの原酒は、98%がブレンデッドウイスキー用としてつくられているのが特徴。シングルモルトとしては、およそ2%の原酒のみがシングルトンのシリーズ名で販売されています。

時間をかけて蒸留した原酒を、バーボン樽とシェリー樽それぞれで熟成。ナッツのような香りで、フルーツやクッキー、キャラメルに似た甘みのある味わいを楽しめます。カットオレンジを添えてハイボールで飲むのがおすすめです。

スペイサイドに流れるスペイ川ではサーモンフィッシングが盛んであることから、ラベルデザインには鮭のロゴを採用しています。見た目でもスペイサイドの魅力を感じられる1本です。

サントリー(SUNTORY) 山崎

サントリー(SUNTORY) 山崎

日本最古のモルトウイスキー蒸留所である山崎蒸留所でつくられる、ジャパニーズ・シングルモルトを代表する銘柄です。ワイン樽貯蔵モルトをはじめ、伝統のミズナラ樽貯蔵モルトなど、複数の原酒をバッティング。その品質は世界中で認められています。

山崎蒸留所が開設されたのは1923年のこと。京都府にほど近い天王山のふもと「水生野」と呼ばれる名水の地に位置しています。湿潤な気候と豊かな風土にも恵まれていることから、ウイスキーづくりの理想郷ともいわれてきました。

熟成樽それぞれの個性が重なり合って生まれた、やわらかく華やかな香りとなめらかで甘みのある味わいが魅力。ストレートやオン・ザ・ロックスはもちろん、ハイボールやカクテルベースとも相性がよく、好みのスタイルで幅広く楽しめる点がおすすめです。

サントリー(SUNTORY) 白州

サントリー(SUNTORY) 白州

南アルプスの清流と自然の恵みから生まれたシングルモルトです。山梨県北杜市に位置する白州蒸留所は、山崎蒸留所の開設から50周年を迎えた1973年に開設されたサントリー第2の蒸留所。自然豊かな土地であることから「森の蒸留所」とも呼ばれています。

「山崎」とはタイプが異なり、軽快で爽やかな口当たりが白州ならではの魅力。森の若葉のようなみずみずしさが華やかに香る「ライトリーピーテッドモルト」をはじめ、複雑さや奥行きを持つ多彩な原酒がバッティングされています。

フレッシュな新緑の香りや果実香があり、フルーティーなコクとほのかなスモーキーさが調和した味わいが特徴。すっきりとしたキレのよい飲み口は、ハイボールにもおすすめ。食中酒としても楽しめます。

ニッカウヰスキー(NIKKA WHISKY) 余市

ニッカウヰスキー(NIKKA WHISKY) 余市

「日本で本物のウイスキーをつくりたい」という想いから生まれた、ジャパニーズ・シングルモルトの定番銘柄です。手がけたのは「日本のウイスキーの父」と称えられる竹鶴政孝氏。本場のスコッチを手本につくられた、一切妥協のない仕上がりが特徴です。

1934年、スコットランドに似た気候風土を求め、北海道余市郡にニッカウヰスキー最初の蒸留所である余市蒸留所を開設。もろみを入れたポットスチルを石炭の火で熱する、世界でも稀な伝統製法「石炭直火蒸留」を採用しており、独特の個性が引き出されています。

石炭直火蒸留による力強く重厚な香ばしさのなかに、やわらかい樽香や麦芽の甘みが調和。口に含むとピートや潮の風味が強く感じられ、スモーキーさが穏やかに続きます。飲み方はオン・ザ・ロックスのほか、トワイスアップやハイボールもおすすめです。

ニッカウヰスキー(NIKKA WHISKY) 宮城峡

ニッカウヰスキー(NIKKA WHISKY) 宮城峡

「余市」と並び、ニッカウヰスキーのシングルモルトを代表する人気の銘柄です。スチームによる間接蒸溜を採用することで、深みのある華やかな香りを実現。余市に比べてピート香が抑えられているため、軽やかな飲み口が好みの方におすすめです。

余市蒸留所の開設から約30年、異なる個性を求めて新たな蒸留所建設の地に選んだのは、宮城県仙台市の西に位置する緑の峡谷。創業者の竹鶴政孝氏は実際にこの地に訪れた際、持っていたウイスキーを川の水で割って飲み、蒸留所建設を決めたといわれています。

森を流れる清流を思わせる、清涼感あふれる個性が宮城峡の魅力です。スムースな口当たりは、オン・ザ・ロックスやハイボールとの相性がぴったり。余市と並べて飲み比べをするのも楽しみ方のひとつです。

キリン(KIRIN) 富士

キリン(KIRIN) 富士

多彩な原酒が織りなす、果実味あふれる華やかな味わいを楽しめるシングルモルトです。キリンが所有する富士御殿場蒸留所の原酒のみを使用して、熟練のブレンダーチームが丁寧にバッティング。果実や花の香りが幾重にも重なった、芳醇な仕上がりが特徴です。

ラベルには和素材に漢字のロゴと雪景色の富士山を採用。さらに瓶底に富士山をかたどった独特のボトルデザインは、見た目にも美しく、大切な日のプレゼントにもおすすめです。アルコール度数は46度と高く、しっかりとした飲みごたえも楽しめます。

松井酒造 松井 ミズナラカスク

松井酒造 松井 ミズナラカスク

ミズナラ樽熟成ならではの、爽やかで香り高い熟成香が際立つシングルモルトです。美しい自然環境と豊富な水源に恵まれた倉吉蒸留所でつくられた原酒を使用。麦芽の香りやビターな風味が活きたまろやかな飲み口が特徴です。

ウイスキー本来の状態を維持するため、無着色で仕上げているのがポイント。飲み方のバリエーションは幅広く、好みのスタイルで楽しめる点もおすすめです。リラックスタイムのほか、和食とのペアリングもぴったり。食中酒としても活躍する1本です。

グレンモーレンジィ(GLENMORANGIE) オリジナル 10年

グレンモーレンジィ(GLENMORANGIE) オリジナル 10年

原料や熟成樽の選定、蒸留方法など、すべての工程で妥協のないこだわりが光るシングルモルトです。ハイランドを代表する銘柄として広く知られており、複雑な味わいと魅惑に満ちた繊細さは、「完璧すぎるウイスキー」と称されるほど高い支持を得ています。

原料にはスコットランド産の大麦のみを使用。仕込み水にはミネラル豊富なターロギー泉の湧き水を使用しています。スコットランドで最も背の高いポットスチルを用いて蒸留され、高品質のオーク樽でじっくりと熟成。熟成の間に複雑なフレーバーが生み出されます。

果実香のなかにバニラやハーブのアロマがあり、口当たりはクリーミーながら、柑橘系の爽やかさも感じられるのが特徴。余韻はクリーンで、オレンジのような酸味がやさしく残ります。飲み手を選ばない良質な味わいは、初めてのシングルモルトにもおすすめです。

アードモア(ARDMORE) レガシー

アードモア(ARDMORE) レガシー

「ティーチャーズ・ハイランドクリーム」のキーモルトとして知られる、アードモア蒸留所のシングルモルト。スコットランド・ケネスモントの上空を優雅に舞う蒸留所の守り神、イヌワシの描かれたラベルがトレードマークです。

個性的なピーテッド麦芽から生み出される、ドライなスモーキーフレーバーが特徴。バニラや蜂蜜の香りのほかに、フルーティーさも複雑に混ざり、余韻まで心地よく楽しめます。おすすめの飲み方はハイボール。スモーキーさが際立つ個性的な味わいに仕上がります。

クライヌリッシュ(CLYNELISH) 14年

クライヌリッシュ(CLYNELISH) 14年

北ハイランドの海に面した蒸留所でつくられるシングルモルトです。立地の影響から、わずかに海の香りが漂う心地よい香りが特徴。アイラほど強いスモーキーさはなく、かすかなピーティーさで飲みやすい、食前・食後を問わずに楽しめるオールラウンドな銘柄です。

甘いロウソクのような香りに加え、わずかにフローラルな芳香もあります。アルコール度数は46%で、しっかりとしたミディアムボディの味わい。飲みごたえを重視して選びたい方にもおすすめです。

オーバン(OBAN) 14年

オーバン(OBAN) 14年

ハイランドとアイラの中間的なスタイルといわれるシングルモルトです。オーバン蒸留所は1794年創業の、スコットランドでも最古の蒸留所のひとつ。蒸留所建設のほか、造船業や鉱業などさまざまな事業を展開し、町の発展に多大な貢献をしてきました。

ハイランドならではの華やかな芳醇さのなかに、アイラ特有の力強いピーティーな風味も併せ持った味わいが特徴。口に含むと2つの個性がはっきりと表れ、絶妙なバランスを楽しめます。老舗蒸留所ならではの個性を味わいたい方にもおすすめです。

グレンドロナック(GLENDRONACH) 12年

グレンドロナック(GLENDRONACH) 12年

シェリー樽熟成のエキスパートと称される蒸留所でつくられるシングルモルトです。熟成樽には、辛口のオロロソ樽と甘口のPX樽を使用。フルーティーでかすかにビターなバランスのよい味わいは、ハイランドのシングルモルトの入門編としても紹介されています。

色は深みのある琥珀色で、見た目にも美しい仕上がり。人工着色をしていないのもおすすめのポイントです。オータムフルーツやバニラ、ナッツなどの甘い香りを持ち、シルクのようにスムースな口当たりが特徴。ストレートでじっくり味わいたい1本です。

ダルモア(DALMORE) 12年

ダルモア(DALMORE) 12年

1839年創業の由緒ある蒸留所でつくられるシングルモルトです。「ホワイトマッカイ」のキーモルトとしても知られています。熟成樽にはバーボン樽やシェリー樽のほか、マディラやマルサラなどの酒精強化ワイン樽も使用。樽の個性が活きた味わいを楽しめます。

フルーティーで口当たりはやわらかく、オレンジマーマーレードやスパイスを感じさせる風味が特徴。フレッシュな柑橘系のなかにバニラの甘みのある味わいで、飲みやすく仕上がっています。飲み方はストレートやトワイスアップがおすすめです。

蒸留所のある北ハイランド・ロス州は昔から鹿狩りが盛んであることから、ボトルには印象的な牡鹿のデザインを採用。1263年、巨大な牡鹿に襲われた国王アレキサンダー3世を救ったのが、蒸留所のオーナーであるマッケンジー家の祖先だったと伝えられています。

ダルウィニー(Dalwhinnie) 15年

ダルウィニー(Dalwhinnie) 15年

ハイランドの蒸留所のなかでも、最も標高の高い場所に位置するダルウィニー蒸留所のシングルモルトです。標高が高い点から、ウイスキー製造のほか、政府の気象観測所も兼ねるという珍しい蒸留所として知られています。

やわらかくも非常に香り高い性質があり、ヘザーやピートの香りも併せ持つなど、絶妙な香味のバランスが魅力。口当たりはスムースで、フルーティーな余韻が長く続きます。ライトボディのシングルモルトが好みの方にもおすすめです。

アバフェルディ(ABERFELDY) 12年

アバフェルディ(ABERFELDY) 12年

バーテンダーからも高い支持を得る、ブレンデッドウイスキーの定番「デュワーズ」のキーモルトに使用されるシングルモルトです。1898年、デュワーズの創業者ジョン・デュワー氏の故郷であるスコットランド・アバフェルディに蒸留所が設立されました。

アバフェルディはゲール語で「水の神のプール」を意味しており、水源のピティリー川の水を指す言葉です。豊富な水量と非常に透き通った水質は「水の神の祝福」を受けているともいわれ、アバフェルディの個性や透明感、クオリティの高さを生み出しています。

熟成を経た丸みのある味わいはマイルドで飲みやすく、食後酒にもぴったり。スパイシーでほのかにオレンジピールの風味が漂う、ドライでエレガントな余韻もじっくりと楽しめます。ストレートやオン・ザ・ロックスのほか、ハイボールもおすすめです。

オールドプルトニー(OLD PULTENEY) 12年

オールドプルトニー(OLD PULTENEY) 12年

スコットランド本土の北端に位置する蒸留所でつくられるシングルモルトです。1826年創業の歴史ある蒸留所のひとつであり、「北の強者」の異名も持つ銘柄。ピートが豊富な土地の影響から、アイラのテイストが強く主張する個性的な味わいが特徴です。

きつめの塩辛さがあるものの、やさしくなめらかな口当たりが見事に調和。ハイランドならではの華やかさも併せ持ち、複雑な香味をじっくりと楽しめます。アイラのシングルモルトファンの方にもおすすめの1本です。

ボトルには印象的な曲線のデザインを採用。ネック部分のふくらみは、プルトニー蒸留所独特のポットスチルの形状をイメージしてつくられています。

アンノック(ancnoc) 12年

アンノック(ancnoc) 12年

世界中のシングルモルトファンから注目されている銘柄です。ノックデュー蒸留所は1894年に創業し、ハイランドで最も小規模な蒸留所としても知られています。熟成樽にはバーボン樽とシェリー樽を使用しており、ライトボディながら複雑な味わいを楽しめます。

色は黄色がかったやさしい琥珀色で、蜂蜜とレモンが際立ったソフトで心地よい香りが特徴。口に含むと柑橘系のフレッシュな甘みが広がります。すっきりと飲みやすい仕上がりなので、普段ウイスキーを飲まない方にもおすすめです。

オーヘントッシャン(AUCHENTOSHAN) 12年

オーヘントッシャン(AUCHENTOSHAN) 12年

ローランドのシングルモルトの名門と称される銘柄です。伝統製法の3回蒸留から生まれるウイスキーは、デリケートかつスムースな仕上がりが特徴。シングルモルトを新世代へと導く銘柄として注目されています。

原酒はバーボン樽で12年以上熟成したモノを使用。アーモンドやキャラメル、シトラスなどの香りが幾重にも立ちのぼり、濃厚な柑橘系の甘みある味わいを楽しめるのがポイントです。

オーヘントッシャン蒸留所は、スコットランドの大都市グラスゴーから北西16kmほどの場所にあります。大都市にほど近い立地から都会的でカジュアルに飲めるシングルモルトとして認知されており、軽やかな飲み口はウイスキーが苦手な方にもおすすめです。

グレンキンチー(GLENKINCHIE) 12年

グレンキンチー(GLENKINCHIE) 12年

スコットランド・グラスゴーを拠点とする、スコッチの大手メーカーがつくるシングルモルトです。スコットランド最大級といわれる、銅製で横幅が広い2つのポットスチルを用いて蒸留を行うことで、グレンキンチー独特のライトな個性を生み出しています。

軽やかな飲み口かつデリケートに仕上がっており、心地よいフローラルな芳香やバニラの香りが特徴です。口に含むと華やかに広がるやわらかい甘みは、誰にとっても飲みやすい仕上がり。ウイスキー初心者の方にもおすすめです。

リンドーズ(LINDORES) MCDXCIV 1494

リンドーズ(LINDORES) MCDXCIV 1494

1494年の文献からスコッチ発祥の地といわれる「リンドーズ修道院」。その跡地で2017年に稼働を開始した、アビー蒸留所初めてのリリースとなるシングルモルトです。バーボン樽・オロロソ樽・ワイン樽の3種類の熟成樽による、絶妙なバランスを楽しめます。

エレガントでやさしいバニラの香りに、豊かな果実香が調和。ドライフルーツや柑橘系のアクセントに、スパイスの風味も味わえます。ストレートでも軽やかに飲める仕上がりなので、ウイスキー初心者の方にもおすすめです。

クライドサイド(CLYDESIDE) ストブクロス

クライドサイド(CLYDESIDE) ストブクロス

スコットランド・グラスゴーに2017年に設立された、クライドサイド蒸留所の初リリースとなるシングルモルトです。蒸留所付近の交差点の名前を取り、ストブクロスと名付けられました。都会派シングルモルトとして、注目を浴びる銘柄です。

ローランドの特徴である3回蒸留ではなく、一般的な2回蒸留を採用しているのがポイント。熟成樽にはファーストフィルバーボン樽をメインに、シェリー樽やリチャーしたバーボン樽も使用しています。

洋ナシや青リンゴなどのフレッシュな香りを持ち、フルーティーでほのかにビターな味わいが特徴です。軽やかに飲める仕上がりながら、余韻まで長く楽しめる立体感のあるボディが魅力。現代的なシングルモルトを求める方におすすめです。

ボウモア(BOWMORE) 12年

ボウモア(BOWMORE) 12年

1779年に設立された、アイラ最古の蒸留所でつくられるシングルモルトです。海の香りに満ちた気品あふれるフレーバーから、「アイラの女王」や「海のシングルモルト」とも呼ばれています。

ボウモア12年は海藻由来のピート香に、ラベンダーや樽香がバランスよく調和した香りが特徴。熟成年数によって豊富な種類に分かれるボウモアシリーズのなかでも、定番の銘柄として知られています。

日本での流通量も多く、スーパーなどでも手軽に購入できるのがポイント。スモーキーさだけが主張せず、レモンや蜂蜜の風味も感じられる味わいは飲み手を選ばず、アイラのシングルモルトに初めてトライしてみたい方にもおすすめです。

ラフロイグ(LAPHROAIG) 10年

ラフロイグ(LAPHROAIG) 10年

強力なインパクトを与える「好きになるか、嫌いになるか」のフレーズでも有名なシングルモルトです。アイラのスモーキーさを象徴する銘柄として世界中で認知されており、主張の強い個性的な味わいから「アイラの王」とも呼ばれています。

まるで薬品を思わせるヨードの香りを持ち、オイリーで濃厚な味わいと塩味の強いドライな後味が特徴。単なるスモーキーな風味ではなく、バニラの甘みやクリーミーさも感じられる、上級者におすすめのシングルモルトです。

イギリスのチャールズ皇太子が愛飲していることでも知られており、プリンス・オブ・ウェールズ御用達の勅許状も授与されています。定番の飲み方はストレートですが、香りが豊かに開くトワイスアップもおすすめです。

アードベッグ(Ardbeg) 10年

アードベッグ(Ardbeg) 10年

世界中のシングルモルトファンから「究極のアイラモルト」として愛される銘柄です。スモーキーさが特徴のアイラのなかでも、最もスモーキーな存在として君臨。シングルモルトとしては初めて、ワールドウイスキーオブザイヤーに選ばれた実績もあります。

強烈なスモーキーさに心地よいヨード香が調和し、味わいはスイートながら刺激的。個性的な風味は余韻まで長く続きます。アルコール度数は46%で、飲みごたえを求める方にもおすすめです。

シンプルな飲み方のほか、カクテルベースとしても好相性です。グレープフルーツジュースで割るお手軽カクテルのほか、さまざまなショートカクテルのベースにもぴったり。カクテルに明確な個性を与えられる点からも人気です。

ラガヴーリン(LAGAVULIN) 16年

ラガヴーリン(LAGAVULIN) 16年

オーク樽のなかで最低16年熟成された、スモーキーで情熱的なシングルモルトです。アイラ特有の強いピート香とスモーキーさが際立った個性的な仕上がりは、一度飲めば忘れられないともいわれています。

重厚な飲み口で、強烈なピート香のなかに上品な甘みを持った、パワフルかつエレガントな味わいが魅力。口に含む前から余韻までスモーキーさが続き、途中で複雑なフレーバーが幾重にも重なります。

シングルモルト初心者の方には個性が強すぎる銘柄ですが、飲み慣れた方にはおすすめの1本。好みがはっきりと分かれる点も、飲み比べの楽しみのひとつです。

ブルックラディ(BRUICHLADDICH) ザ・クラシック・ラディ

ブルックラディ(BRUICHLADDICH) ザ・クラシック・ラディ

アイラでは珍しい、ノンピートタイプのシングルモルトです。原料にはスコットランド産の大麦のみを厳選しており、その半分はアイラ産を使用。仕込み水にもアイラの湧き水を用いるなど、原料への強いこだわりが特徴です。

ウイスキーの蒸留から熟成、ボトリングまで一貫してアイラで行われており、一切の着色料を使用しない点も魅力。印象的なエメラルドグリーンのボトルは特別感があり、ウイスキーファンの方へのプレゼントにもおすすめです。

花やミントの爽やかな香りを持ち、クリーンでフレッシュな味わいが余韻まで続きます。アルコール度数は50%と高いので、ゆっくりと時間をかけて楽しみたい1本です。

カリラ(CAOL ILA) 12年

カリラ(CAOL ILA) 12年

強いピート香と複雑な香味が調和した、アイラモルト通におすすめのシングルモルトです。ナムバン湖のピーティーな水を使用したお湯に麦芽を漬け込み、木製のウォッシュバックで発酵した後、合計6基のポットスチルを用いて蒸留を行います。

カリラ蒸留所の創業は1846年のこと。1974年に蒸留所の建て替えが行われましたが、独自の品質を保つためオリジナルの設計図のもと、建物と6基のポットスチルを再現。伝統的なシングルモルトづくりに一切の妥協のないこだわりがわかります。

色は淡色のブラウンで、スモーキーフレーバーと個性的な潮の香りが強く主張。口に含むとほのかな甘みがあり、バニラやナッツ、コショウなどの風味が複雑に混ざりあいます。余韻は木炭のようなスモーキーさがあり、フィニッシュまで個性的な味わいが続きます。

キルホーマン(Kilchoman) マキヤーベイ

キルホーマン(Kilchoman) マキヤーベイ

アイラでは120年以上ぶりとなる、2005年創業の蒸留所でつくられるシングルモルトです。キルホーマン蒸留所は広大な農場に併設されており、原料に使用する大麦の一部を自社栽培する農場蒸留所としても知られています。

ヘビーピートの大麦麦芽を使用し、バーボン樽で熟成した原酒をメインにバッティング。ヨード香が際立つアイラならではの力強い個性に加え、やわらかい果実香も感じられるフレッシュで洗練された味わいが特徴です。

マキヤーベイとは、キルホーマン蒸留所から半マイルの距離にあるビーチを指します。アイラで最も美しいといわれるビーチを象徴する鮮やかな青色は、ボトルや箱のデザインにも採用。見た目でも楽しめる、プレゼントにもおすすめの1本です。

タリスカー(TALISKER) 10年

タリスカー(TALISKER) 10年

「霧の島」ともいわれる、スコットランド・スカイ島の歴史ある蒸留所でつくられるシングルモルト。スカイ島には、過去には複数の蒸留所が存在したことが記録されていますが、現在稼働しているのはタリスカー蒸留所のみです。

仕込み水には、蒸留所に隣接するホークヒルから湧き出る14もの地下湧き水を使用。タリスカーのなめらかでピーティーな個性を生み出します。熟成樽にはオーク樽を使用し、最低10年間慎重な管理のもと熟成。複雑な香味を持つシングルモルトができあがります。

ハイランドとアイラの中間的な性質を持っており、豊かなピート香と麦芽の香味が調和した、スパイシーな味わいが特徴。余韻まで表情豊かな香味を楽しめるおすすめの1本です。

ハイランドパーク(HIGHLAND PARK) ヴァイキング・オナー 12年

ハイランドパーク(HIGHLAND PARK) ヴァイキング・オナー 12年

ヴァイキングの伝統を引き継ぐ、スコットランド北部のオークニー諸島・メインランド島に位置する蒸留所でつくられるシングルモルト。「フェイマスグラウス」や「カティサーク」のキーモルトに使用されていることでも有名な銘柄です。

オークニー諸島が4000年もの歴史を経て育んだ希少なピート「ヘザーピート」を使用。ハイランドパークならではの、複雑でアロマティックなスモーキーフレーバーを生み出しています。

色はシェリー樽由来のリッチな琥珀色で、穏やかなピート香にやさしい甘みが調和した香りが特徴。口に含むと丸みを帯びたスモーキーな甘さと麦芽の風味が広がり、甘い余韻が長く続きます。オールラウンドな仕上がりで、食後酒にもおすすめです。

カネマラ(CONNEMARA) オリジナル

カネマラ(CONNEMARA) オリジナル

アイリッシュウイスキーでは珍しい、ピーテッド・シングルモルトとして知られる銘柄です。アイラを代表する「ラフロイグ」や「ラガヴーリン」に対抗してつくられた銘柄としても知られていますが、比較的スモーキーさは抑えられています。

カネマラはアイリッシュウイスキー伝統の3回蒸留ではなく、スコッチの製法と同じ2回蒸留を行っているのが特徴。ノンエイジタイプは4年・6年・8年熟成のシングルモルトがバッティングされており、若々しいピート香とフルーティーな香りが際立った仕上がりです。

色はかすかに緑がかった金色で、香りはフルーティーかつスモーキー。口当たりはスムースで蜂蜜やバニラ、チョコレートの風味があり、余韻は心地よいスパイシーさが続きます。個性的なアイリッシュウイスキーを飲みたい方におすすめの1本です。

アナンデール(Annandale) マン オ ワーズ

アナンデール(Annandale) マン オ ワーズ

特殊な歴史を持つアナンデール蒸留所のシングルモルトです。1836年に設立され、一度は閉鎖されます。しかし、2007年に新しいオーナーが就任し再稼働。現在は樽を1種類に限ったシングルカスクのシングルモルトが主力製品です。

ノンピートタイプで、口にするとフルーティーな風味が広がります。ピート香が苦手な方でも口にしやすいシングルモルトです。アルコール度数は59.9%と比較的高め。水や氷を少しずつ加えながら飲み、自分好みの味わいを見つけるのもおすすめです。

ハンターレイン(Hunter Laing) スカラバス バッチストレングス

ハンターレイン(Hunter Laing) スカラバス バッチストレングス

探究心をくすぐるアイラ島のシングルモルトです。日照計の発明者であり好奇心が旺盛だった、ジョン・フランシス・キャンベル氏から着想を得たラベルデザイン。モチーフである日照計を、あえてわかりにくく描いています。

着色や冷却ろ過をせずに瓶詰めしており、アルコール度数は57%と高め。スモーキーな風味に加えて、甘みも感じられます。口に含んだ後もピート香が長く続くので、ウイスキー本来の風味を楽しみたい方におすすめです。

具体的な蒸留所名・熟成年数が明かされていないぶん、ブランドへの先入観を持たずに味わいやすいのも強み。情報が限定されているので、自分なりの答えを探しながら飲み進められます。

長浜浪漫ビール(NAGAHAMA ROMAN BEER) シングルモルト長濱 THE THIRD BATCH 姫S

長浜浪漫ビール(NAGAHAMA ROMAN BEER) シングルモルト長濱 THE THIRD BATCH 姫S

樽が異なる4種類の原酒からつくられたジャパニーズシングルモルトです。キーモルトは、バーボン樽・アイラクォーター樽で熟成したスモーキーな原酒。ミズナラ樽・KOVALウイスキー樽により熟成された原酒をさらにプラスしています。

オリエンタルな風味と、コク深いほろ苦さがマッチした味わい。複雑な香りと味わいを好む方におすすめです。

長濱蒸溜所は、20年以上クラフトビールをつくり続けている長濱浪漫ビールが運営しています。2016年に稼働した日本最小の蒸留所で、本製品以外のシングルモルトも販売。比較的歴史が浅い蒸留所なので、発展を見守ることも楽しみにできます。

ブティックウイスキー(Boutique-y Whisky) バフェット 18年

ブティックウイスキー(Boutique-y Whisky) バフェット 18年

甘みに加え、力強くスモーキーなピート香も楽しめるシングルモルトです。バーボン樽・オロロソシェリー樽・PX樽で18年間熟成。口当たりのよさと深い味わいを両立した製品です。

ラベルには、真剣な表情をした雄鹿が描かれています。背景の波模様はオーロラがモチーフ。本シリーズからは8年・12年・30年も販売されており、熟成年によって鹿の表情や角が異なります。味わいやラベルの違いに着目しながら飲み比べるのもおすすめです。

ブナハーブン(Bunnahabhain) ブナハーブン 25年

ブナハーブン(Bunnahabhain) ブナハーブン 25年

1881年創業のブナハーブン蒸溜所が手がけた製品です。スモーキーなシングルモルトが多いアイラ島の製品ながら、ノンピートタイプなのがポイント。変わり種のアイラモルトを味わってみたい方におすすめです。

熟成年数は25年で、比較的長期間熟成されています。シェリー樽をメインに使用。キャラメルやベリーのような香りと、ローストされたナッツに近い風味が合わさっています。奥行きのある甘い味わいが感じられる1本です。

冷却ろ過を行っておらず、原酒の味わいが活きた仕上がり。自然な状態に近いシングルモルトで晩酌の時間を楽しみたいなら要チェックです。

グレンゴイン(Glengoyne) グレンゴイン 10年

グレンゴイン(Glengoyne) グレンゴイン 10年

麦芽本来の味わいに出会えるシングルモルトです。麦芽の乾燥時にピートを焚きこんでおらず、なめらかな味わい。クセが少なく飲みやすいシングルモルトを探している、初心者の方にもおすすめです。

1滴ずつじっくりと蒸留し、シェリー樽で10年間熟成。オークやリンゴなどの香りも味わえます。水を加えることにより、亜麻仁油とアーモンドの風味が加わった複雑で豊かな味わいに。気分や料理に合わせた味わい方ができます。

グレンゴインは、ハイランド南部に位置する蒸留所です。時間をかけた酒造りが魅力で、使用する樽は6年間かけて準備されています。甘くフルーティーな香りを引き出しているのも特徴です。

ベンリアック(Benriach) ベンリアック 12年

ベンリアック(Benriach) ベンリアック 12年

3種類の樽で熟成した原酒からつくられたシングルモルトです。熟成期間が12年と比較的長めなので、複雑で深みのある味わいを好む方に向いています。

ベンリアックのウイスキーは、フルーティーな仕上がりが強み。本製品も、シェリー樽由来の豊かな甘みとフルーティーな風味がマッチしています。ノンピートタイプなので、華やかに香る甘口のシングルモルトを探している場合におすすめです。

ウイスキーの出来具合を左右するマスターブレンダーは、世界的にも有名なレイチェル・バリー氏。長年にわたるウイスキー業界での功績を称える「ウイスキーの殿堂」にも選ばれている人物です。特別な日に大切な方と味わう1杯にも適しています。

カーデュ(Cardhu) カーデュ 18年

カーデュ(Cardhu) カーデュ 18年

甘くやわらかな飲み口でシングルモルトを初めて飲む方でも挑戦しやすい、スペイサイドの蒸留所「カーデュ」による製品。18年間熟成しているからこそ出せる、コク深く複雑なおいしさが魅力です。

スコッチウイスキーブランド「ジョニーウォーカー」のキーモルトに選ばれている点も見逃せません。人気銘柄を形作る基礎に触れられるので、スコッチウイスキーの理解を深めたい方にもおすすめです。

ノッカンドゥ(KNOCKANDO) ノッカンドゥ 12年

ノッカンドゥ(KNOCKANDO) ノッカンドゥ 12年

ヴィンテージウイスキーのみを扱う、ノッカンドゥ蒸留所のシングルモルトです。色は、淡い琥珀色で、花やナッツに近い香りをまとったフルーティーな味わいがポイント。香りが複雑に調和した仕上がりで、スモーキーな風味もほのかに感じられます。なめらかな口当たりで飲みやすいため、食後にゆったりと過ごしたいときにもおすすめです。

シングルモルトのおすすめの飲み方

ストレート

ストレートはシングルモルトの奥深さをじっくりと味わえる飲み方の基本です。とくに長期熟成タイプは割り材を加えず、ストレートで飲むのがおすすめ。複雑に変化する味わいや香りを、余韻まで堪能できます。

ただし、ストレートはアルコール感が強いため、お酒が得意でない方やウイスキーを飲み慣れていない方は注意が必要。飲みにくく感じる場合は、まずは割り材を加えるようにしましょう。

また、あらかじめミネラルウォーターなどのチェイサーを用意しておくのもおすすめ。口内のアルコールがリセットされ、次のひと口も新鮮な感覚で楽しめます。おつまみを用意するなら、ナッツやチーズ、ドライフルーツなどが好相性です。

オン・ザ・ロックス

オン・ザ・ロックスもシングルモルトの魅力を引き立てる定番の飲み方です。氷が加わることで口に含んだ際のアルコール感が弱まり、ストレートよりも飲みやすくなるのが特徴。ウイスキー初心者の方にも適しています。

オン・ザ・ロックスは、氷の溶け具合によるシングルモルトの表情の変化を楽しめるのもポイント。氷が溶けるほどに華やかな香りが開き、口当たりがやわらかくなります。使用する氷は丸氷やロックアイスなど、大きめのモノがおすすめです。

ハイボール

ウイスキーを炭酸で割るハイボールは、居酒屋でも定番の飲み方。シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいないと思うかもしれませんが、独特の香味を崩さずに爽やかに飲める、シングルモルトならではの個性的なハイボールに仕上がります。

お酒が得意な方であれば、少し濃いめにつくってみましょう。より華やかな香りを楽しめます。ハイボールは食中酒にもぴったりなので、おいしいシングルモルトを食事とともに味わいたい方にもおすすめです。

トワイスアップ

トワイスアップとは、氷を入れずにウイスキーと常温の水を1対1で割る飲み方です。ストレートのシングルモルトに水を加えることで、より香味の広がりを楽しめるのがポイント。アルコール度数も落ちるため、強いお酒が苦手な方にもおすすめです。

ワイングラスやテイスティンググラスなど、飲み口がすぼまったタイプのグラスを選ぶと、シングルモルトの個性的な香りが際立ちます。トワイスアップの魅力を堪能したい方は、グラス選びにもこだわってみましょう。