スマホで聴く音楽の音質にこだわりたい方におすすめなのが「ハイレゾ対応スマホ」。CD音源の楽曲再生ではカバーしきれない高音域や細かい音も忠実に再現できるので、ロックからクラシックまで幅広いジャンルの音楽鑑賞をより豊かに楽しめます。
そこで今回は、ハイレゾ対応スマホの選び方を踏まえつつ、おすすめのモデルをピックアップ。キャリアモデルだけではなく、SIMフリーモデルもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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ハイレゾとは?
ハイレゾとは「High-Resolution(高解像)」の略で、CD音源よりも豊かな情報量を持つプレミアム仕様のデジタル音源のことです。CD音源もデジタル音源の一種ですが、収録できる情報量に限りがあるため、再現しきれない音の領域が存在します。
ハイレゾ音源は、CD音源よりも音を細かくデジタル化して収録することで約3〜6.5倍の情報量を持つので、CD音源では難しい高音域や小さく細かい音も再現できるのがポイント。例えば、女性ボーカルが歌う高音の伸びやバイオリンの繊細な響きもより原音に近い音質で堪能できます。
ハイレゾ対応スマホの選び方
有線接続が可能かチェック
スマホでハイレゾ音源を聴く場合は、有線イヤホンを使用しましょう。ハイレゾ音源はCD音源と比べると情報量が3倍以上も多いのが特徴。通常のBluetoothイヤホンではハイレゾ相当の音源再生は可能なものの、音声信号の伝送処理が追いつかず、音飛びや遅延が生じてしまう場合があります。
ケーブルで遅延なく確実に音声データを伝送できる分、ハイレゾ音源の快適なリスニングには有線イヤホンの方が適切。ハイレゾ対応スマホを選ぶ際は、有線イヤホンが接続できるイヤホンジャックが搭載されているかを確認しましょう。
ワイヤレスは「LDAC」か「aptX HD」対応機種を
Bluetoothイヤホンでハイレゾ相当の音源を聴きたい方は、Bluetoothのコーデックが「LDAC」「aptX HD」に対応しているかチェック。Bluetoothイヤホンは、ケーブルに煩わされず解放的なスタイルで音楽が楽しめるのが魅力です。ワイヤレスイヤホンでも高音質で音楽を楽しみたい場合には、スマホが高音質のコーデックを採用しているか確認しておきましょう。
LDACはソニー、aptX HDはクアルコムによって展開されているハイレゾ相当対応の音声コーデック。ワイヤレスでも高音質で楽しめます。
microSDカードスロットの有無をチェック
ハイレゾ音源は約4分間の楽曲でも1曲当たり約130MBの容量があるため、10曲保存するだけでも1.3GBが必要。ハイレゾ対応のスマホは64〜128GBの内蔵ストレージを持つモノが一般的ですが、画像や動画などでも使用するため、ハイレゾ楽曲のヘビーリスナーには容量がやや足りない可能性があるのが難点です。
スマホにmicroSDカードスロットを搭載していれば容量を拡張できるので、ハイレゾ楽曲の大量保存が可能。また、CDのように複数のカードで楽曲の管理もできるので、ハイレゾ音楽の視聴を快適に行なえます。
スマホ自体のスペックもチェック
快適なハイレゾリスニングにはスマホ自体のスペックも重要。スマホで音楽を聴きながら、Web検索やSNS閲覧などを行う場合があります。高性能CPUや大容量メモリを搭載した機種ならば、マルチタスクもスムーズに行えます。
CPUはSnapdragon 600以上、メモリ(RAM)は4GB以上のモノがおすすめです。また、音楽を長時間楽しみたい場合はバッテリー容量も確認しましょう。目安としてバッテリー容量が4000mAh以上あれば、バッテリー切れの心配を軽減して音楽のリスニングが楽しめます。
ハイレゾ再生をするときの注意点
ハイレゾ再生を楽しみたい場合はハイレゾ対応スマホだけでは不十分。ハイレゾに対応した音源・プレーヤーアプリ・イヤホンのすべてを揃える必要があり、どれか1つでも欠けるとハイレゾ再生はできないので注意しましょう。
楽曲のハイレゾ音源は「mora」や「e-onkyo music」などの配信サービスサイトでダウンロード購入が可能。また、プレーヤーアプリは各配信サービスが提供している専用アプリを利用するのがおすすめです。イヤホンは「Hi-Res AUDIO」のロゴが記載されているモノを選びましょう。
ハイレゾ対応スマホのおすすめモデル
グーグル(Google) Pixel 8 Pro
Googleの人気シリーズ「Pixel」のハイスペックモデル。6.7インチの「Super Actuaディスプレイ」を搭載しており、迫力ある美しい映像が楽しめます。120Hzの高速リフレッシュレートで、動きの速いゲームや動画が快適に楽しめるのも特徴です。
ハイレゾ向けの高音質コーデックであるaptX HDやLDACに対応しており、音質面も良好。本製品は「Corning Gorilla Glass Victus 2」のカバーガラスを採用しているので、堅牢性が気になる方でも安心して使えます。
スペック面では、独自の高性能CPU「Tensor G3」や、大容量の12GB LPDDR5X RAMを搭載。処理の重いアプリやゲームをサクサク楽しみたい方にもおすすめです。
シャープ(SHARP) AQUOS sense8
軽くて使いやすいハイレゾ対応スマホです。重さ約159gの軽量モデルながら、ミドルクラス向けSoC「Snapdragon 6 Gen 1」と、6GB LPDDR4X RAMを搭載。動画やゲームが快適に楽しめます。
カメラは標準・広角の2種類を搭載しており、クオリティの高い写真や動画が気軽に撮影可能。5000mAhの大容量バッテリーと、低消費電力のIGZO OLEDを組み合わせることで、最大39時間の連続動画再生時間を実現しているのも大きな特徴です。
本製品は米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810H」の16項目に準拠しており、堅牢性・耐久性も良好。防水性にも優れているので、キッチンやバスルームなどの水まわりでも安心して使えます。
シャープ(SHARP) AQUOS R8
ハイエンドCPU「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2」を搭載したハイレゾ対応スマホ。大容量の8GB LPDDR5X RAMと組み合わせることで、処理の重いアプリやマルチタスクがサクサク動く高いスペックを実現しています。
ディスプレイには、美しい色鮮やかな映像が楽しめる「Pro IGZO OLED」を搭載。1~240Hzの可変リフレッシュレートに対応しているので、動きの速い動画やゲームも残像感なく快適に楽しめます。
また、本製品はライカ監修のカメラを搭載しており、明るく美しい本格的な写真が撮影可能です。
ソニー(SONY) Xperia 5 V
独自の高音質技術「DSEE Ultimate」を搭載したハイレゾ対応スマホです。圧縮音源をハイレゾ相当にアップスケーリングして再生できるのがポイント。お気に入りのストリーミングサービスやYouTubeが高音質で楽しめます。
スペック面では、高性能CPU「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2」や、8GBの大容量メモリを搭載。独自の省電力技術と大容量の5000mAhバッテリーを組み合わせることで、長時間ゲームや動画が楽しめるのも魅力です。
画面サイズは約6.1インチで、アスペクト比は縦に長い21:9を採用。ひとつの画面に複数のアプリを並べて操作したり、画面いっぱいに広がる大迫力の映像で映画を楽しんだりできます。
ソニー(SONY) Xperia Ace III
ディスプレイにGorilla Glass Victusを採用している、おすすめのハイレゾ対応スマホ。音楽を聴いているときにスマホを地面に落としてしまっても、画面が割れにくいので、安心してスマホを使えます。IPX5の防水機能も備わっており、水濡れを気にせずスマホを操作できるのもポイントです。
また、LDACコーデックに対応しているため、ワイヤレスイヤホンでもハイレゾ相当の音楽を楽しめます。さらに、本体の側面には指紋認証センサーを搭載。スムーズに画面のロックを解除できます。
文字を大きくしたり、ホーム画面をシンプルなデザインに変えたりできる「かんたんホーム」の搭載も特徴。スマホ初心者でも扱いやすい製品です。
サムスン(Samsung) Galaxy A54 5G
機能性とデザイン性のバランスに優れたハイレゾ対応スマホ。明るく見やすい約6.4インチの「Super AMOLED」を搭載しており、日中の屋外でもくっきり鮮やかな映像が楽しめます。120Hzの高速リフレッシュレートに対応しているのも魅力です。
8コア内蔵の「Samsung Exynos 1380」と、6GB RAMを組み合わせることで、スペック面も良好。128GBの内部ストレージに加えて、本製品は最大1TBのmicroSDに対応しているので、容量を気にせずアプリやゲームが楽しめます。
広角・超広角・マクロを組み合わせたトリプルカメラを搭載しているのもポイント。VDIS・OISの2種類の手ブレ補正でクオリティの高い動画も気軽に撮影できます。
サムスン(Samsung) Galaxy Z Fold5
約7.6インチの折りたたみ式ディスプレイを搭載したハイレゾ対応スマホ。お気に入りの動画やゲームが迫力ある大画面映像で楽しめます。背面には、6.2インチのカバーディスプレイを搭載しているので、折りたたんだ状態でも通常のスマホのように使用可能です。
本製品はハイエンドCPU「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2」と、大容量の12GB RAMを搭載しているので、あらゆるタスクが快適にこなせます。
クオリティの高い写真・動画が撮影できるトリプルカメラなど、基本性能も充実。丈夫なアーマーアルミニウムを採用しており、堅牢性・耐久性も良好です。
シャオミ(Xiaomi) Xiaomi 13T Pro
基本性能が充実したハイレゾ対応スマホです。1%から100%までわずか19分で充電できる独自の充電規格「Xiaomiハイパーチャージ」に対応。うっかり充電するのを忘れても、すぐに使えて安心です。
オクタコア内蔵のハイエンドCPU「MediaTek Dimensity 9200+」や、12GBのLPDDR5X RAMなど、スペック面も良好。処理の重い3Dゲームやマルチタスクも快適に動作します。
本製品は、大型センサーを採用した約5000万画素のプログレードカメラを搭載しており、本格的な写真が撮影可能。選べる全3色のカラーバリエーションと、高級感のあるスタイリッシュなデザインも魅力です。
オッポ(OPPO) OPPO Reno9 A
価格と性能のバランスに優れたハイレゾ対応スマホです。気軽に購入できるリーズナブルなモデルながら、1日中使える4500mAhバッテリーや、きれいな映像が楽しめる約6.4インチのフルHD有機ELディスプレイを搭載。ゲームや動画が長時間快適に楽しめます。
スペック面では、ミドルレンジの「Qualcomm Snapdragon 695 5G」、大容量の8GB LPDDR4x RAMを搭載。また、本製品は最大1TBのmicroSDXに対応しているので、容量を気にせずたくさんのデータが保存できます。
広角カメラ・超広角カメラ・マクロカメラを搭載しており、クオリティの高い写真や動画が気軽に撮影可能。AIビューティーをオンにすれば、自撮りもきれいに楽しめます。
スマホでハイレゾ再生を楽しむためには、スマホ本体とは別にポータブルアンプが必要でした。しかし、最近はスマホ単体でもハイレゾ再生が可能になったことで、ハイレゾへハードルが低くなっています。ぜひハイレゾ対応スマホを入手して、豊かで広がりのあるサウンドを体感してみてください。