ウォッカ・テキーラ・ラムに並ぶ世界4大スピッツのひとつ「ジン」。ジュニパーベリーをはじめ、多種多様なボタニカルで風味づけされたさわやかな香りと心地よいキレが特徴で、さまざまなカクテルのベースとしても親しまれる人気のお酒です。
今回は、王道のドライジンに造り手のこだわりが詰まったクラフトジンなど、多彩に揃うジンのなかからおすすめの銘柄をご紹介。選ぶ際のポイントも詳しく解説します。本記事を参考に、ぜひお気に入りの1本を見つけてみてください。
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- 目次
- ジンとは?
- ジンの原料
- ジンの選び方
- ジンのおすすめ|ドライジン
- ジンのおすすめ|ジュネヴァ
- ジンのおすすめ|シュタインヘーガー
- ジンのおすすめ|オールド・トム・ジン
- ジンのおすすめ|クラフトジン
- ジンの売れ筋ランキングをチェック
- 番外編:ジンのおすすめの飲み方
ジンとは?

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ジンは、ウォッカ・テキーラ・ラムと並ぶ世界4大スピリッツ(蒸留酒)のひとつ。大麦麦芽などの穀物を原料としたスピリッツに、ハーブ・スパイス・果皮といったボタニカルを加えて風味づけしたドライで無色透明なお酒です。
使用されるボタニカルは、ジュニパーベリーをメインに、地域や造り手によって多種多様。銘柄ごとに個性豊かな香味が楽しめ、ジントニックなどの王道カクテルやオリジナルカクテルのベースとしても広く親しまれています。
ジンの起源は諸説ありますが、オランダ生まれで、ライデン大学医学部のシルビウス教授により1660年に造られたとされる説が有力。ジュニパーベリーには利尿や解熱作用があると知られており、熱帯病の治療薬として開発されました。
ジンのさわやかな香りは、のちに薬ではなく大衆酒として人気を獲得。オランダからイギリスにわたって大ブームを巻き起こし、世界各国へと広まっていきました。
ジンの原料

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ジンのベースとなるスピリッツには、おもに大麦麦芽・ライ麦・小麦・トウモロコシなどの穀物が原料として使用されています。穀物を糖化・発酵・蒸留するとベーススピリッツに。さらに、ボタニカルを加えて再蒸留するとジンが完成します。
ボタニカルとは、ジンに香味を付ける植物由来の原料のこと。必須素材のジュニパーベリー以外は自由度が高く、コリアンダー・フェンネル・カルダモンなどの種子やリコリス・アンジェリカ・オリスといった根、ほかにも柑橘果皮・シナモン樹皮と多種多様に用いられます。
ボタニカルの詳細な種類や配合比は、企業秘密である場合がほとんど。仕上がるジンには造り手のこだわりが詰まっており、銘柄ごとに個性豊かな香りと味わいを楽しめます。
ジンの選び方
種類から選ぶ
ドライジン

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「ドライジン」とは、19世紀にイギリスで生み出された製法で造られているジンのこと。現在ではジンの世界的なスタンダードとされるスタイルで、単にジンといえばほとんどがドライジンを指し、市販されているジンも多くがドライジンに該当します。
連続式蒸溜機で蒸留されており、ジュニパーベリーや柑橘果実をまとうさわやかな香りに、雑味の少ない洗練された辛口の味わいが特徴。マティーニやジントニックなどの王道カクテルをはじめ、さまざまなカクテルのベースとして人気を博しています。
なお、ドライジンは主産地だったイギリス・ロンドンの名を冠して「ロンドン・ドライジン」、または「ブリティッシュジン」などとも呼ばれています。
ジュネヴァ

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「ジュネヴァ」は、オランダで発祥したジンの原型とされるスタイル。穀物をポットスチル(単式蒸留器)で蒸留したモルトワインを主成分に用い、ジュニパーベリーなどのボタニカルを加えたあとの再蒸留にもポットスチルを使用しているのが特徴です。
ウォッカとウイスキーの性質をあわせ持つとされ、無色透明のクリアな液色と深くコクのある香味が魅力。カクテルのベースにはもちろん、ストレートやロックなどのシンプルな飲み方でも香りと味わいを豊かに楽しめます。
2008年にEUから原産地呼称制度(AOC)の認定を受けているのもポイント。オランダとベルギー、さらにドイツ・フランスの一部地域でのみ製造が許可されています。
シュタインヘーガー

「シュタインヘーガー」とは、ドイツのシュタインハーゲン村で生み出されたジンの一種。生のジュニパーベリーを発酵およびポットスチルで蒸留したスピリッツに、大麦やトウモロコシなどが主原料のグレーンスピリッツをブレンドし、再蒸留して造られています。
ジュニパーベリーを発酵させてから使用するため、蒸留後にボタニカルを漬け込むドライジンと比べ、香りが穏やかで味わいもマイルドなのが特徴です。
ドイツで独自の進化を遂げたジンの味わいを試してみたい方は、ぜひチェックしてみてください。なお、シュタインヘーガーはラインナップが少なめな点に留意しておきましょう。
オールド・トム・ジン

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「オールド・トム・ジン」は、ドライジンよりも古い歴史を有するイギリス発祥の甘口ジンのこと。1800年代前半はまだ蒸留技術が発達しておらず、ジンに雑味が多かったため、甘みを添加して飲みやすく味を整えたのがはじまりとされています。
現在のオールド・トム・ジンは、ドライジンに砂糖やサトウキビ由来のスピリッツなどを2%程度加えて仕上げられているのが特徴。甘くまろやかな香味で、トム・コリンズやジンフィズといった甘口カクテルのベースとして活躍します。
なお、オールド・トム・ジンの「トム」は、雄猫を意味するトム・キャットに由来。諸説ありますが、猫の口にコインを入れると足から甘口ジンが出てくる自動販売機が当時大流行し、オールド・トム・ジンの名が付けられたといわれています。
風味を左右するボタニカルの種類をチェック

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一般的にジンは、必須素材であるジュニパーベリーに、コリアンダーシード・アンジェリカ・カルダモン・リコリス・シナモン・レモンピール・オレンジピールといった多種多様なボタニカルを、数~数十種類程度組み合わせて造られています。
そのため、使用されているボタニカルの種類により異なる風味が生み出されるのも魅力のひとつ。ジンを選ぶ際は、ラベルや製品説明欄などで原材料にどのようなボタニカルが用いられているかチェックしてみてください。
オリジナリティあふれるクラフトジンにも注目

近年、世界的なブームを巻き起こしている「クラフトジン」。クラフトジンとは、一般的に原料や製法に強いこだわりを込めて造られたジンを指し、大手メーカーが大量生産するジンと比べオリジナリティあふれる香味が特徴です。
なかでも、日高昆布・切干大根・玉露・柚子・山椒などの和素材をふんだんに用いた日本産のクラフトジンが人気。近年は輸出量が急増し、国際的な酒類品評会でも名誉ある賞を獲得するなど、世界での注目度が高まっています。
ぜひ、クラフトジンにも注目して、お気に入りの1本を見つけてみてください。
ジンのおすすめ|ドライジン
タンカレー(Tanqueray) ロンドン ドライジン
イギリス生まれの老舗蒸留所「タンカレー」が造る王道のドライジン。1830年の創業以来守り続ける門外不出の伝統レシピで仕立てた、世界中のバーテンダーたちからも支持される人気の1本です。
ボタニカルには、ジンの基本とされるジュニパーベリー・リコリス・コリアンダー・アンジェリカルートの4種のみを厳選使用。4回の蒸留により、ボタニカルが醸すさわやかな香りを際立たせ、キレのあるクリアな味わいを引き出しています。
洗練された香味はさまざまな素材と合わせやすく、カクテルのベースにおすすめ。ジントニックなどの定番カクテルはもちろん、ショウガ・山椒・大葉・バジルといったハーブやスパイスを加えたカクテルを作っても爽快に楽しめます。
ビーフィーター(BEEFEATER) ビーフィーター ジン 40度
1820年創業当時のレシピを忠実に守り、現在もロンドンで蒸留されているドライジン「ビーフィーター」。ジュニパーベリーをはじめ全9種類のボタニカルを厳選使用し、約24時間浸漬するこだわり製法で独特の妙味を引き出したプレミアムな1本です。
グラスに注ぐと漂うのは、レモンピールとセビルオレンジピールが醸す、フレッシュな柑橘香。キレのあるクリーンな風味が、家で楽しむジンカクテルを洗練された味わいへと仕上げます。
本製品はアルコール度数40度ですが、ほかにも47度の銘柄がラインナップ。いずれもさまざまな素材と相性がよく扱いやすいので、ジン初心者の方の入門編にもおすすめです。
なお、ビーフィーターはロンドン塔を守る近衛兵のこと。200年以上にわたりブランドの味を守り続けてきた象徴として、ボトルにはビーフィーターが描かれています。
ボンベイ・サファイア(BOMBAY SAPPHIRE) ボンベイ・サファイア
美しいブルーボトルが目を引くプレミアムなドライジン。1761年より続く「ボンベイ・サファイア」が、伝統のレシピと世界中から選りすぐった10種のボタニカル、独自の「ヴェイパー・インフュージョン製法」を組み合わせて仕立てたこだわりの銘柄です。
ボタニカルが放つ華やかな香りと、なめらかで洗練された複雑味が特徴。カクテルのベースに用いれば、軽やかな甘みや心地よい苦みがさまざまな素材と溶け合い、ワンランク上のおいしさを引き出します。
アルコール度数は47度と高め。まずは、ソーダ割りにカットライムを添えるジンソーダや、ソーダ・レモン・砂糖で作るジンフィズなどのシンプルなカクテルで、香味をさわやかに堪能するのがおすすめです。
プリマス・ジン蒸溜所(Plymouth Gin Distillery) プリマス・ジン
イギリスに現存する最古の蒸留所「プリマス・ジン蒸溜所」が手がけるプレミアムなドライジン。「カクテルの王」とも称されるドライ・マティーニのオリジナルレシピに採用されたとの逸話を残す、歴史とロマンあふれる1本です。
グラスから立ち上がるのは、ジュニパーベリーのさわやかな香りに、コリアンダーとカルダモンのスパイシーな香り。クリーミーな口当たりで、キレのあるドライな味わいのなかに、ほのかな甘みも感じられます。
比較的リーズナブルな価格で、チャレンジしやすいのもうれしいポイント。ドライ・マティーニをはじめ、さまざまなジンカクテルを楽しみたい方におすすめです。
ウィリアムグラント&サンズ(William Grant&Sons) ヘンドリックス ヘンドリクス ジン
スコットランドの蒸留所で少量生産されているプレミアムドライジン。ジュニパーベリー・カモミール・コリアンダー・レモンピールなど全11種のボタニカルを使用したスピリッツに、バラの花びらとキュウリのエッセンスを加えたユニークな1本です。
豊かに香る、花や柑橘果実のフローラルなアロマが好印象。口中には、ボタニカル由来の甘みとキュウリのさっぱりとした風味がまろやかに広がり、飲み込んだあとにはレモンピールとジュニパーベリーのほろ苦い余韻が続きます。
ロックやストレートで、奥行きのある香味をシンプルに堪能するのもおすすめ。カクテルなら、仕上げにキュウリのスライスをプラスすると、より清涼感あふれる味わいを楽しめます。
ベリー・ブラザーズ&ラッド(BERRY BROs.&RUDD) No.3 ロンドンドライジン
イギリス最古のワイン・スピリッツ商「ベリー・ブラザーズ&ラッド」が手がけるドライジン。ジュニパーベリーをはじめ全6種の厳選ボタニカルを用い、伝統の銅製ポットスチルで丁寧に蒸留された高級銘柄です。
グラスから立ち上がる、ジュニパーベリーの力強い香りが魅力的。清涼感のあるカルダモンに、柑橘ピールのさわやかさとコリアンダーのスパイシーさが重なる複層的な味わいで、後口にはアンジェリカのドライな余韻が残ります。
アクアマリンの美しいボトルに銀色の鍵をあしらった、おしゃれな佇まいも好印象。世界的な酒類品評会「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」で過去4度の世界最高を獲得している実力派で、贈答用にもおすすめです。
ジンのおすすめ|ジュネヴァ
ボルス(Bols) ジュネヴァ
なめらかな飲み口でジュネヴァ・ジンの入門編にぴったりな銘柄。世界最古のリキュールメーカーとして知られるオランダ・アムステルダムの名門「ボルス」が、1820年に考案されたオリジナルレシピを忠実に再現して造り上げた上質な1本です。
ライ麦・トウモロコシ・小麦を原料とした風味豊かなモルトワインに、ジュニパーベリーをはじめとするボタニカルの蒸留液と秘伝の材料を独自にブレンド。澄み切ったクリアな液色で、芳醇さと複雑さを兼ね備えた奥行きのある香味を引き出しています。
とくに、オリジナルコリンズやジュネヴァトニックなど、19世紀のアメリカで大流行したクラシックカクテルのベースとして活躍。ちょっとしたおうち飲みには、コーラやサイダーで割るだけのお手軽カクテルもおすすめです。
ボビーズ(BOBBY’S) ジュネヴァ
オランダ・スキーダム産のジュネヴァです。ボタニカルには、ジュニパーベリーにレモングラスやキュベブペッパーなどインドネシアの代表的なスパイスを加えた計5種を使用。個別に蒸留し、各ボタニカルの香味を引き立てながらブレンドしています。
鼻腔をくすぐるのは、シトラスやハーブのさわやかな香りと、あとから重なるスパイスのアクセント。口中には、柑橘果実にバニラ・ナッツ・スパイスなどが溶け込む複雑味が広がり、フィニッシュに長い余韻を残します。
添加物や砂糖が一切使われていないため、ジンの素材にこだわる方にもおすすめ。すっきりとピュアな味わいをストレートにロック、カクテルベースにとさまざまな飲み方で楽しんでみてください。
ノールド(NOORD’s) ジェネヴァ 15年
特別な日に飲む1本や大切な方への贈り物などにおすすめの、昔ながらの伝統製法で手造りされたジン。「ジェネヴァ 15年」は、ポットスチルで蒸留したモルトワインにジュニパーベリーなどを配合し、ホワイトオーク樽で15年間熟成させた高級銘柄です。
グラスに注ぐとあらわれるのは、深く美しい琥珀の液色と、モルトやスパイスが織りなす繊細な香り。少量を口に含み舌の上で転がせば、長期熟成によって生まれた複雑で円熟を帯びた味わいがまろやかに広がります。
ジュネヴァの伝統的な陶器製ボトルに詰められており、クラシカルでおしゃれな佇まいも魅力的。ボトルを彩る赤い封蝋は1点ずつ手作業で押され、手にする製品ごとに1点モノの表情を堪能できます。
ホーフハウト(HOOGHOUDT) プレミアム ジュネヴァ
オランダ・フローニンゲン州の老舗蒸留所が造るこだわりのジン。ベーススピリッツに、ジュニパーベリー・スターアニス・イリスの根・オレンジの花・フェンネルシード・カルダモン・ハチミツを加え、3回の蒸留で丁寧に仕立てた正統派のジュネヴァです。
ベーススピリッツの主原料にフランス産小麦を使用しているのも特徴。口に含めば、ボタニカルの風味とともに、穀物ならではのふくよかな香りやコクのある味わいが感じられます。
アルコール度数は35度とジンのなかでは控えめで、比較的チャレンジしやすいのもうれしいポイント。シンプルにストレート、または、カクテルのベースとして楽しむのがおすすめです。
ズイダム(Zuidam) ジール オード ジュネヴァ 5年
琥珀の液色が目を引くオランダ生まれのジン。ライ麦・トウモロコシ・大麦麦芽を原料としたベーススピリッツとジュニパーベリー・リコリス・アニスシードなどの厳選ボタニカルで仕立てた原酒を樽に詰めて5年間じっくり寝かせた、長期熟成ジェネヴァです。
鼻腔をくすぐるのは、ジュニパーベリーのやさしい香りと、バニラを連想させる甘くふくよかな香り。口中には穀物のリッチな風味と、トフィやナッツのような香ばしい味わいが広がり、リコリスのほのかに甘い余韻も感じられます。
天然の原材料を用い、人工香料や着色料などの添加物を一切使用しない造り手のこだわりぶりもおすすめのポイント。ボトルを彩るワインレッドのリボンと赤い封蝋はすべて手作業で付けられており、特別感があるのでジン好きの方への贈り物にも適しています。
ジンのおすすめ|シュタインヘーガー
シュリヒテ(Schlichte) シュタインヘーガー
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ドイツを代表するジンブランド「シュリヒテ」が造るシュタインヘーガー。1776年に考案されたレシピを忠実に守り、大麦を原料としたグレーンスピリッツにイタリア・トスカーナ産のジュニパーベリーと各種スパイスをバランスよくブレンドした人気銘柄です。
ほんのりと甘みをまとう芳しいアロマと、刺激の少ないまろやかな味わいが魅力的。口当たりがよく、後味もすっきりと飲みやすいため、ジン初心者の方の入門用にもぴったりです。
アルコール度数は38度。カクテルのベースに使用するのはもちろん、冷凍庫でキンキンに冷やした本銘柄を本場ドイツ流にストレートで楽しむのもおすすめです。
ハイト(Heydt) シンケンヘーガー
1860年に設立されたドイツの名門リキュールメーカー「ハイト」が手がけるシュタインヘーガー・ジン。ジュニパーベリーがやさしく香るさわやかな芳香とマイルドな口当たりが特徴で、ジン初心者の方でもチャレンジしやすい1本です。
銘柄名の「シンケン」とは、ドイツ語でハムを意味する言葉。飲む際はストレートやロックなどのシンプルなスタイルで、文字通りにハム・ソーセージといったボリューミーな肉料理と合わせて楽しむのがおすすめです。
伝統の陶器製ボトルにハムの絵柄をあしらった、ユニークな佇まいも魅力のひとつ。テーブルやキッチンのカウンターなどに並べておけば、晩酌タイムにこなれたおしゃれをプラスできます。
ジンのおすすめ|オールド・トム・ジン
ヘイマン・ディスティラリー(Hayman’s Distillery) ヘイマンズ オールド トムジン
世界40ヵ国以上で親しまれている人気の甘口ジン。イギリスで最も古いジン蒸留所のひとつ「ヘイマン・ディスティラリー」が、1800年代に人気を博したオールド・トム・ジンを当時のレシピで現代に復活させたトラディショナルな1本です。
ボタニカルが醸すさわやかなシトラス香と、サトウキビ由来のまろやかな甘みが好印象。トム・コリンズやジンフィズ、マルティネスといったクラシックカクテルのベースに使うのはもちろん、ストレートで香味をシンプルに味わうのもおすすめです。
ヘルノ(HERNO) オールドトム ジン
世界的な酒類品評会で数多くの受賞歴がある実力派のオールド・トム・ジンです。造り手は、スウェーデン初のジン専門蒸溜所として2012年に設立された「ヘルノ」。小麦を原料としたベーススピリッツとオーガニック素材のボタニカルで仕込む高級銘柄です。
ドライジンのレシピに、甘い香りを放つハーブの「メドウスイート」を加えて蒸留し、加水後に少量の砂糖を加えているのが特徴。スムーズな舌触りで、口に含めばジュニパーベリーの華やかな香りとほのかに甘いフローラルな味わいを堪能できます。
アルコール度数は43度とやや高めながらも比較的飲みやすいので、ジン初心者の方にもおすすめ。ストレートにロック、カクテルベースにと、さまざまなスタイルで楽しめます。
ジンクス(Jinx) オールドトム・ジン
イギリス・ロンドンで蒸留されている本格派のオールド・トム・ジン。ボタニカルに、スウィートオレンジピール・ビターオレンジピール・レモンピールと柑橘系素材を多く用いているのが特徴で、オレンジフレーバーがふくよかに香る斬新な1本です。
ほどよく甘みをまとうやさしい味わいは、カクテルのベースにぴったり。シンプルにソーダで割るほか、リンゴジュース・紅茶・牛乳・ココアなどで割り、好みでハチミツ・メープルシロップ・黒糖で甘みをプラスしたデザートカクテルを楽しむのもおすすめです。
黒猫のトム・キャットが描かれたキュートなボトルデザインも好印象。お呼ばれ時の手みやげや贈り物などとしても重宝します。
ハイウッド(HIGHWOOD) オールド トム ジン
黄色のラベルにトム・キャットが横たわる、スタイリッシュな佇まいのオールド・トム・ジンです。造り手は、自然豊かなカナダ・アルバータ州を本拠とする「ハイウッド」。雑味の少ないドライジンに砂糖を加えて仕上げた、すっきり甘口テイストの1本です。
ボタニカルには、アルバータ産の木から抽出した精油や、リコリス・カルダモン・コリアンダー・レモン・オレンジ・シナモンなどを厳選ブレンド。柑橘フルーツの風味にスパイスが心地よいアクセントを添え、口中をさわやかに満たします。
まずは、オールド・トム・ジン王道カクテルのトム・コリンズで楽しむのがおすすめ。冷凍庫でキリッと冷やしたストレートなら、まろやかな甘みをとろりとした舌触りで堪能できます。
ポーターズ(PORTER’S) トロピカル オールド トム ジン
スコットランド・アバディーンの地下に設立された小さな蒸留所で造られているオールド・トム・ジン。ジュニパーベリーをベースにした伝統的なジンに、近代的な製法で抽出した香草フレーバーを加え、さらに少量の加糖で仕立てた甘美で香り高い1本です。
口に含むと広がるのは、南国フルーツを連想させるトロピカルな香りと、ほんのり甘みをまとうリッチな味わい。やわらかな口当たりで親しみやすいため、ジン初心者の方にもぴったりです。
トニックウォーターやソーダなどで割ったシンプルなカクテルで香味をさわやかに堪能するのがおすすめ。好みでパッションフルーツのピューレなどを加えても味わい豊かに楽しめます。
ジンのおすすめ|クラフトジン
シップスミス(SIPSMITH) ロンドンドライジン
2009年に登場したクラフトジンのパイオニアとして知られる銘柄。ジンの本場ロンドンに約200年ぶりに設立された新進気鋭の蒸留所「シップスミス」が、ドライジンの伝統製法に最新技術を掛け合わせ、より香り豊かで洗練された味わいに仕上げた1本です。
鼻腔をくすぐるのは、花・牧草を連想させるハーバルな香りと、ジュニパーベリーや柑橘果実が織りなすスパイシーでフレッシュなアロマ。口中には、ジュニパーベリーのシャープな風味が、レモンやオレンジマーマレードなどをまといながらさわやかに広がります。
王道かつスタンダードなドライジンで、さまざまな飲み方ができる汎用性の高さもポイント。ジントニックやマティーニなどのクラシックカクテルで楽しむのはもちろん、冷凍庫でキンキンに冷やしたシップスミスをシンプルにストレートで味わうのもおすすめです。
ジーヴァイン(G’VINE) フロレゾン ジン
アロマティックに香るフランス生まれのクラフトジン。フランス・コニャック産の白ブドウ「ユニ・ブラン種」を蒸留したスピリッツに、世界中から厳選した9種のボタニカルとユニ・ブランの花のエキスを溶け込ませた、華やかで個性際立つ銘柄です。
なめらかな口当たりと、ほのかに甘みをまとうやさしい味わいは、ジン初心者の方の入門編にもぴったり。グラスに注げば、白い花を連想させるフローラルなアロマが豊かにあふれます。
飲み方は、トニックウォーターで割り、カットライムを浮かべるジントニックがおすすめ。食中酒として飲むなら、コクのあるチーズ料理やピリッとスパイシーな料理などがよく合います。
ブルックラディ蒸留所(BRUICHLADDICH DISTILLERY) ザ・ボタニスト アイラ・ドライ・ジン
スコットランド・アイラ島の老舗蒸留所「ブルックラディ」が造る、アイラ島で唯一のジン。伝統的な9種のボタニカルに、島内で手摘みされた22種の野生ボタニカルを組み合わせた、アイラ島の恵みがあふれる1本です。
希少なローモンド・スティルを使用し、通常の約3倍にあたる17時間もの時間をかけて丁寧に蒸留されているのもポイント。仕上がるジンは柑橘果実とスパイス、ハーブが織りなす繊細な香りを放ち、複雑かつ奥行きのある味わいがなめらかに口中へ広がります。
さまざまな割り材となじみやすいため、ジンカクテル初心者の方にもおすすめ。定番カクテルのほか、ローズマリーなどを浮かべてハーバルに仕上げたり、シロップやバニラアイスを加えてデザートカクテルにしたりと、好みにアレンジしてもおいしく楽しめます。
サクラオブルワリーアンドディスティラリー(SAKURAO Brewery and Distillery) 桜尾 GIN ORIGINAL
広島県廿日市のクラフト蒸留所「サクラオブルワリーアンドディスティラリー」が広島産の厳選素材で造るジャパニーズドライジン。伝統的なドライジンの風味に柑橘果実の香りが豊かにまとう、アロマティックで味わい深い1本です。
ボタニカルには、ジュニパーベリーなどの伝統素材に、レモン・ネーブル・夏ミカン・柚子・橙・ヒノキ・緑茶・赤紫蘇・ショウガの広島産素材を加えた計14種を採用。ドイツ製の銅製ハイブリッド蒸留器により、ボタニカルそれぞれの香味が繊細に抽出されています。
本銘柄は、世界的に権威ある酒類品評会で数多くの名誉ある賞を獲得している実力派として有名。飲む際は、柑橘果実を添えたり柑橘系のフルーツジュースで割ったりしたカクテルでさわやかに楽しむのがおすすめです。
サントリー(SUNTORY) ジャパニーズクラフトジン ROKU 六
「サントリー」が原料や製法にこだわって造る日本発のクラフトジン「ROKU」。伝統的な8種類のボタニカルに、桜花・桜葉・煎茶・玉露・山椒・柚子と四季折々の和素材6種を絶妙にブレンドした、香味豊かな1本です。
柚子のフレッシュでほろ苦い香り、玉露の上品な甘みなど、口中で和のボタニカルが次々と重なり合う繊細かつ複層的な味わいが特徴。ジントニックやジンソーダなどのシンプルなカクテルで飲めば、一層さわやかにふくらむ香りを楽しめます。
ジン初心者の方でもチャレンジしやすい、なめらかでスムーズな口当たりも魅力のひとつ。六角形のボトルに6種のボタニカルの絵柄を彫刻し、さらに「六」の筆文字をあしらった気品と高級感あふれる佇まいは、大切な方へのギフトにもおすすめです。
紅櫻蒸溜所 9148 #0101 Craft Gin standard
北海道初のジン蒸留所「紅櫻蒸溜所」が手がける、北海道の旨みが詰まったクラフトジン。ボタニカルには、ジュニパーベリーやコリアンダーなどの伝統素材に加え、北海道産の日高昆布・ブルーベリー・切干大根・ラベンダー・干し椎茸が使用されています。
グラスに注ぐと立ち上がるのは、ジュニパーベリーとラベンダーが織りなすフローラルなアロマと、ブルーベリーの甘くやさしい香り。ひと口飲めば、ジンのさわやかな味わいとともに、日高昆布・干し椎茸・切干大根の凝縮した旨みと甘みが感じられます。
キンキンに冷やしたストレート、またはジントニックなどの王道カクテルで、和食と一緒に楽しむのがおすすめ。ボタニカルの香味を強調して仕上げているため、カクテルにしても本銘柄ならではの個性を豊かに堪能できます。
京都蒸溜所(The Kyoto Distillery) 季の美 京都ドライジン
伝統的なドライジンに和のエッセンスを加えた京都発のクラフトジンです。米を原料としたライススピリッツに、山椒・柚子・玉露などの和素材をメインとした11種のボタニカルを使用。伏見の清冽な伏流水で仕込み、なめらかな口当たりに仕上げています。
ボタニカルを特性に応じて6つのグループに分け、別々に蒸留してからブレンドするという、手間のかかる独自製法で造られているのもポイント。米由来の甘みにジュニパーベリーと和素材が溶け込み、互いの香味を引き立て合う、贅沢なハーモニーを堪能できます。
お湯割り・水割り・オンザロックにカクテルベースにと、料理や飲用シーンなどに合わせてさまざまな飲み方ができる汎用性の高さもうれしいポイント。墨色をベースに唐紙模様を描いた重厚なボトルとパッケージデザインで、贈答用にもおすすめです。
ジンの売れ筋ランキングをチェック
ジンのランキングをチェックしたい方はこちら。
番外編:ジンのおすすめの飲み方
ストレート・ロック

ジン本来の香りと味わいをシンプルに堪能したい方は、ストレートまたはロックで飲むのがおすすめです。
ストレートは、ジンをグラスに注ぐだけのシンプルな飲み方。ボタニカルの風味が口中へダイレクトに広がるので、銘柄ごとの個性が豊かに感じられます。なお、ジンは度数が高いため、ストレートで飲む際には必ずチェイサーを用意しておきましょう。
ロックはグラスに大きめの氷を入れてジンを注ぐスタイル。氷で冷やされることによりアルコールが和らぐので、ボタニカルの香りがより繊細に引き立ちます。
氷が溶けるごとに味わいの変化を楽しめるのもロックならではの醍醐味。時間をかけ、ゆっくりと味わいたいシーンにぴったりです。
カクテル

By: suntory.co.jp
ジンは、カクテルのベースとしても人気のスピリッツ。ボタニカルのさわやかな香りとキレのあるドライな風味はさまざまな割り材と相性がよく、カクテルを風味豊かに仕上げます。
まずは、ドライベルモットを合わせる「マティーニ」やトニックウォーターを加える「ジントニック」、ライムジュースで割る「ギムレット」など王道のジンカクテルからチャレンジするのがおすすめ。すっきりとした辛口の味わいは、食前酒にもぴったりです。
ジン初心者の方やドライなお酒が苦手な方は、オレンジジュースでステアする「オレンジブロッサム」や、レモンジュース・砂糖・ソーダで仕立てる「ジンフィズ」などの甘口カクテルに注目。材料や手順がシンプルなので、手軽に楽しめます。
ソーダ・お湯割り

辛いお酒を好む方には「ジンソーダ」もおすすめです。ジンを甘みのないソーダで割っただけのシンプルなスタイルで、シャープな味わいと炭酸の爽快感が魅力。すっきりとした香味で、居酒屋メニューや脂っこい料理と合わせる食中酒としても活躍します。
寒い季節はジンのお湯割りにも注目です。作り方はジン1/3に対してお湯2/3程度が目安で、お湯を先にグラスへ注ぎ、ジンをあとから加えるのがおいしく仕上げるコツ。あたためることによりボタニカルの香りがふくらみ、ほっこりと楽しめます。
ボタニカルの種類により多彩な香味を奏でる奥深いお酒「ジン」。初心者の方は、定番のドライジンや甘くて飲みやすいオールド・トム・ジンなどからチャレンジするのがおすすめです。造り手のこだわりが感じられる個性豊かなクラフトジンにも注目。お気に入りのジンを見つけて、至福のバータイムを満喫してみてください。