料理を食べはじめる前に味わう「食前酒」。かしこまったシーンで食前酒をサッと頼めると、非常にスマートな印象を与えられます。しかし、お酒は非常に多くの銘柄があり最適なモノを選ぶのは難しいところです。

そこで今回は、食前酒の選び方やおすすめの銘柄をご紹介。パーティーを華やかに演出できるモノや、カジュアルに飲めるモノまで幅広くピックアップしています。食前酒選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

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• 目次
• 食前酒とは？
• 食前酒の選び方
• 食前酒のおすすめ

食前酒とは？

食前酒の意味と役割

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食前酒とは、食事の前に飲むお酒のことです。18世紀後半〜19世紀ごろフランスやイタリアの貴族の間ではじまり、ヨーロッパ各地へ広まった習慣だとされています。

食前酒の役割は、アルコールで適度に胃を刺激し食欲を増進させること。唾液や胃液など消化液の分泌も促されるので、消化器官への負担を軽減させる働きもあります。

また、食事が出るまでの会話を弾ませ、場の雰囲気を明るくするのも重要な役割のひとつ。ホームパーティーや会食など特別なシーンはもちろん、普段の食卓に採り入れてみるのもおすすめです。

食前酒に適したお酒とは？

食前酒を選ぶ際に確認しておきたいのが、アルコール度数です。食前酒は胃が空っぽの状態で飲むモノなので、アルコール度数が高すぎると胃の粘膜を傷つける恐れがあります。ウイスキーやウォッカなど刺激の強いお酒は避けましょう。

次に重要なのが、あまり甘すぎないお酒を選ぶこと。甘味の強いお酒は血中濃度を高め、満腹感が生じやすくなります。その後の料理の味も妨げてしまうので、酸味や苦味などを適度に含んだお酒を選びましょう。

食前酒の選び方

お酒の種類で選ぶ

シャンパン

スタンダードな食前酒として知られるのがシャンパン。アルコール度数が比較的低く発泡性もあるため、食前酒にふさわしい条件が揃ったお酒です。6〜10℃前後まで冷やしてから飲むと、キリッと感がさらに際立ちます。

華やかさを重視したい方は「ロゼ」と呼ばれるピンク色のシャンパンがおすすめ。桜のような淡いピンクから、ルビーのような濃い色までさまざまな色合いがあります。パーティーや記念日など、特別な場面におすすめです。

ワイン

ワインは食中酒として飲む機会の多いお酒ですが、食前酒に適した銘柄もあります。食前酒として好まれるのは、すっきりとした飲み口の白ワインです。

白ワインのなかでも食前酒の定番として知られるのが「シェリー酒」。甘口から辛口までさまざまな飲み口がありますが、食前酒に適しているのが「パロミノ」という品種を使った銘柄です。糖度や酸味が抑えられており、ドライな飲み口を楽しめます。

ビール

シャンパンやワインなどを飲み慣れていない方は、気軽に飲めるビールをチェック。すっきりとした苦味と発泡性のあるビールは、食前に飲むのに適しています。また、冷えたビールは食欲が落ちやすい夏にもぴったりです。

クセの強いビールが苦手な方におすすめなのが「ヴァイツェン」。原料の50%以上が小麦麦芽で、苦味が少なくすっきり飲めるのが特徴です。ほのかな酸味やしっかりとした炭酸も感じられ、食前酒に適しています。

キリッとした苦味や華やかな香りを楽しみたい方は「ペールエール」がおすすめ。アルコール度数も低めなので、酔いが回りすぎる心配もありません。格式を気にしないカジュアルなお店では、ぜひビールを頼んでみてください。

カクテル

アルコール感の強いお酒が苦手な方は、カクテルをチェック。カクテルには非常に多くの種類がありますが、食前酒としてはシャンパンや白ワインをベースにしたカクテルが好まれます。

オレンジジュースにシャンパンを混ぜた「ミモザ」は、フルーツの甘味とシャンパンの引き締まった酸味や清涼感を楽しめるカクテルです。アルコール度数も比較的低めなので、お酒が苦手な方でも気軽に飲めます。

華やかさを重視したいなら、辛口の白ワインにカシスリキュールを混ぜた「キール」。透き通ったルビーレッドの見た目が美しく、ホームパーティーの食前酒として飲まれることの多いカクテルです。アルコール度数や見た目の美しさなどをチェックし、好みのモノを探してみてください。

食事メニューで選ぶ

食前酒は、そのあとに食べる料理に合わせて選ぶのも大切なポイント。フレンチやイタリアンの場合は、シャンパンや白ワインが定番です。華やかな見た目や飲みやすさを重視するなら、カクテルをチェックしましょう。

和食の場合は、繊細な味付けを引き立てる日本酒が適しています。日本酒を飲み慣れていない方は、炭酸ガスを含むスパークリング日本酒を試してみてください。

食事シーンで選ぶ

食事シーンによっても、食前酒の選び方は異なります。例えばビジネスやデートなどかしこまったシーンには、シャンパンやワインのような上品なお酒がおすすめ。カジュアルなシーンでは、気軽に飲めるビールを頼んでみてください。

また、お酒にあまり強くない方がいる場合は、ノンアルコールビールやカクテルなどを選んでも問題ありません。シーンに応じた食前酒をサッと選べると、非常にスマートな印象を与えられます。

食前酒のおすすめ

ボッテガ ロゼ ゴールド スパークリング

透明度が高く美しい色合いが魅力のロゼスパークリングワインです。桃やラズベリーなどを思わせる新鮮な果実の香りと爽やかな飲み口が特徴。ほのかな渋味や酸味が味わいに奥行きを与えています。

食前酒としてはもちろん、生ハム・魚料理・パスタ類など幅広い料理と合わせられるのも魅力。ボトルデザインも非常に華やかなので、ホームパーティーや女子会にもおすすめの銘柄です。

ヴィッラ サンディ プロセッコ DOC スパークリング

辛口の味わいのなかに、メロンや青リンゴのような果実感を楽しめるのが魅力のスパークリングワイン。ナッツを思わせるほのかな香ばしさと、ほんのりとした甘味を感じられます。

やさしいクリーミーな泡が心地よく、強すぎる炭酸が苦手な方にもおすすめ。パスタやカプレーゼなどイタリア料理と相性がよく、食中酒としても人気があります。シャンパンよりも価格がリーズナブルで、初心者にも飲みやすい銘柄です。

モエ・エ・シャンドン(Moet et Chandon) モエ・アンぺリアル

280年以上の歴史を持つ高級メゾンが手がけたシャンパンです。世界中で愛されている人気の銘柄。記念日・誕生日・結婚祝いなどのおめでたい席やホームパーティーで振る舞う、特別な食前酒を探している方はチェックしてみてください。

ブドウはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種類を使用。程よい酸味とコク深さを楽しめるエレガントな味わいが魅力です。色調はほのかに緑がかったイエロー。フレッシュな果実香と花のようなやさしい香りが広がります。

飲み頃の温度は6〜8℃が目安。食前酒として楽しむのはもちろん、寿司・天ぷら・ローストチキンなどの料理と一緒に飲んでもおいしく味わえます。前菜やデザートとも相性がよいおすすめのシャンパンです。

ベッレンダ(BELLENDA) ロゼ・スプマンテ・ブリュット ロザリカ

メタリックピンクの美しいボトルが目を引くイタリア産のロゼスパークリングです。テーブルを華やかに彩る、おしゃれな食前酒を探している方にぴったり。ホームパーティーの手土産や、お酒が好きな方へのプレゼントとしても喜ばれます。

土着品種のラボーゾをメインに、ピノ・ネーロをブレンドした辛口のロゼスパークリング。バラのような淡いピンク色の外観ときめ細かい泡立ちが魅力です。口に含むとラズベリーやさくらんぼの香りが広がります。

アルコール度数は11.5%。フルーツ由来のしっかりとした酸味があるため、サーモンなどを使った前菜料理・肉料理・パスタ・チーズなどの料理ともよく合います。食前酒としてだけでなく、食中酒としても楽しめるおすすめの1本です。

アサヒ(Asahi) ニッカ弘前 生シードル・スイート

国産リンゴを100%使用した生シードルです。シードルとはリンゴから造ったスパークリングワインのこと。青森県弘前産のリンゴを搾汁し、酵母を加えて熟成させたあと、遠心分離機でろ過しています。熱・糖・水を加えずに造ったこだわりの生シードルです。

リンゴを丸かじりしたときのようなみずみずしさと、自然な甘さを楽しめるのが魅力。食前酒にはもちろん、ゆったりとした気分で味わう食後酒としても人気があります。穏やかな泡立ちのスパークリングワインが好きな方におすすめです。

アルコール度数は3%と低め。強いアルコールが苦手な方や、お酒を飲み慣れていない方でも飲みやすいのがポイントです。内容量は720mlのほか、200mlと500mlをラインナップ。人数や飲む量に合わせて選んでみてください。

ゴンザレス・ビアス ティオ・ペペ ドライシェリー

スペインで有名なシェリーメーカー「ゴンザレス・ビアス」の代表的銘柄。食前酒の定番として親しまれているだけでなく、魚介類や鶏肉料理などを彩る辛口ワインとしても人気のシェリーです。

淡い黄金色に輝く優雅な色合いに、リンゴやグレープフルーツを思わせる爽やかな香りが特徴。2〜5℃くらいまで冷やすと味がさらに引き締まり、軽快な飲み口を楽しめます。酸味が強すぎないので飲みやすく、初心者にもおすすめの銘柄です。

ウイリアム・ハンバート・コレクション ドン・ソイロ・アモンティリャード

世界中の愛好家から最高峰と称賛されるトップメーカー「ウィリアム・ハンバート」のシェリー酒。厳選したパロミノ種のファーストプレス果汁のみを贅沢に使い、オーク樽で12年熟成させています。

熟成によって生まれたトパーズのような色合いと、華やかな香りが特徴。ほのかな甘味のなかに香ばしさと酸味が混ざり合い、奥行きのある味わいが魅力です。洋食はもちろん和食との相性もよく、食中酒としても楽しめるモノが欲しい方はチェックしてみてください。

フジクレールワイナリー(Fujiclair winery) フジクレール クラノオト 桃

発酵を終えたばかりの新鮮な味わいを楽しめる無ろ過ワインです。クラノオトシリーズは2005年の発売以来、長く親しまれている人気銘柄。フルーツのフレッシュな風味を堪能できる食前酒にぴったりの1本です。

山形県産の白桃を100%使用した甘口のワイン。桃の香りとともに、豊かな甘味が広がります。アルコール度数は5%。アルコールを飲み慣れていない方や、ワイン特有の味わいが苦手な方でも飲みやすいのが魅力です。

内容量は720ml。しっかり冷やして飲むのがおすすめです。食前酒としてはもちろん、バニラアイスなどのスイーツと一緒に楽しむデザートワインにも適しています。気軽に飲める食前酒を探している方はチェックしてみてください。

イネディット

スペインの三ツ星レストラン「エルブジ」のシェフが手がけた高級ビール。「セレブを迎えるためのビール」といわれており、フルーティーさと繊細さを併せ持つ銘柄です。クリーミーな口当たりと細やかな泡が心地よく、ビール特有の苦味やコクはほとんどありません。

香りは非常に華やかで、フルーツや花の香りが広がったのちにフレッシュな酵母の香りが続きます。ビールグラスよりもワイングラスに注ぎ、香りと奥深い味わいを楽しむのがおすすめです。

ヤッホーブルーイング 銀河高原ビール

小麦麦芽を50%以上使用した無ろ過ビールです。白い濁りを楽しめる伝統的なスタイルの「へーフェ・ヴァイツェン」。小麦麦芽と酵母から生まれるまろやかな味わいとやさしい飲み口が魅力です。アルコール度数は5.5%。食前酒にぴったりの軽やかなビールです。

酵母由来のフルーティーな香りが特徴。バナナやピーチのような果実香のあとに、クローブをイメージさせるスパイシーなアロマが広がります。苦味が少ないので、ビールを飲み慣れていない方やホップの味が苦手な方でも飲みやすいのがポイントです。

飲み頃の温度は8℃が目安。透明なグラスに注ぐと、ヘーフェヴァイツェンならではの美しい色と香りを堪能できます。カジュアルに楽しめる食前酒を探している方はチェックしてみてください。

ヒューガルデン(HOEGAARDEN) ヒューガルデン ロゼ ラズベリーフルーツビール

ベルギーを代表するホワイトビール「ヒューガルデンホワイト」の製法をベースにして造られたビールです。ヒューガルデンホワイトにラズベリー果汁を配合しているのが特徴。ビールが苦手な方でも飲みやすいフルーティーな味わいが魅力です。

ほんのりオレンジがかったロゼ色の外観がポイント。口に含むとラズベリーとバラの香りが広がります。酸味と甘味がバランスよく調和した爽やかな味わいは、食前酒にぴったり。しっかり冷やし、グラスに注いで色や香りを楽しみながら味わってみてください。

苦味を表すIBUは20。アルコール度数は3%と低めです。誕生日・記念日・父の日・母の日などのお祝いの席で楽しむ食前酒を探している方におすすめ。そのほか、リラックスタイムのドリンクや食中酒、デザートビールとしても楽しめます。

カネッラ ブラッドオレンジ・ミモザ スパークリング

スパークリングワインと相性のよい3種類のブラッドオレンジを厳選し、贅沢にブレンドしたカクテル。オレンジの酸味や甘味とスパークリングワインの爽快感を楽しめるのが魅力です。

果汁の比率が44%と高くアルコール度数も低めなので、お酒が苦手な方にもおすすめ。食前酒としてだけでなく、ピザやペンネアラビアータなどイタリア料理と合わせるのにも適した銘柄です。

キリン(KIRIN) 杏露酒

50年以上の歴史を持つロングセラーの果実酒です。熟したあんずを手摘みで収穫し、じっくりと漬け込んだ原酒を使用。あんずのフルーティーな風味を引き出す浸漬製法で造られています。原酒にあんず果汁とはちみつを加えて芳醇な味わいに仕上げた国産リキュールです。

アルコール度数は14%。食前酒として楽しむなら、杏露酒1に対して炭酸水3で割った「あんずソーダ」や、ジャスミンティーの爽やかな風味が広がる「あんずジャスミン」、柑橘のフレッシュな味わいを楽しめる「バレンシアクーラー」などのカクテルがおすすめです。

麒麟山酒造 麒麟山レモネード

新潟県奥阿賀にある1843年創業の老舗蔵元が手がけたリキュールです。地元産の原料米を100%使用した日本酒と瀬戸内産のレモンで造ったレモネード。甘さ控えめの淡麗な味わいに仕上げられているため、食前酒として適しています。

日本酒のまろやかな香りとレモンのみずみずしさが心地よく調和した、爽やかな味わいが魅力。お米の旨味もしっかりと堪能できます。アルコール度数は5%。普段日本酒を飲まない方や、強いお酒が苦手な方でも飲みやすいおすすめのリキュールです。

また、ポップでおしゃれなパッケージデザインもポイント。300mlの飲みきりサイズなので、BBQやキャンプなどのアウトドアにもぴったりです。オン・ザ・ロックやストレートなど好みのスタイルで味わってみてください。

北鹿 北秋田 大吟醸

豊かな自然に恵まれた秋田県大館市の酒蔵「北鹿」が醸す大吟醸。酒米を50%まで磨き上げ、厳寒時期に低温発酵でじっくり仕込んでいます。白桃やリンゴのようなフルーティーな香りと、淡麗辛口のすっきりとした飲み口が特徴です。

お刺身やカルパッチョなど淡い味付けの料理と相性がよく、食中酒としてもおすすめ。しっかり冷やすと香りや風味が落ち着き、のど越しがさらによくなります。大吟醸としては手頃な価格なので、初心者でも気軽に試しやすい銘柄です。

五橋 ねね 発泡純米酒

瓶内発酵による自然の炭酸ガスを閉じ込めたスパークリング日本酒。山口県産の米だけを使用し、添加物は一切含まれていません。グラスに注げば、細やかな泡とマスカットを思わせるやさしい香りが立ち上ります。

ドライフルーツのような甘味と爽やかな酸味が調和し、軽やかに飲めるのが魅力。アルコール度数は6%未満なので、お酒に強くない方にもおすすめです。気軽に飲める食前酒を探している方は、チェックしてみてください。

一の蔵 すず音 発泡清酒

アルコール度数が低く、日本酒に馴染みのない方にも飲みやすいスパークリング清酒。瓶内発酵で生まれる炭酸ガスが口のなかでやさしく弾け、爽やかな飲み口を味わえます。

お米のほのかな甘味と柔らかな甘酸っぱさが混じり、すっきりとした飲み心地を実現。香りも控えめなので、和食との相性も良好です。ホームパーティーなどで喜ばれるモノを探している方は、チェックしてみてください。

中野BC 紀州 赤い梅酒

梅どころ和歌山で作られた南高梅を使用した梅酒。甘味のある梅酒に赤しそを加えることで、程よく酸味のある飲み口を生み出しています。アルコール度数も低めなので、すっきりと飲みやすいのも魅力です。

食前酒としてはもちろん、焼き鳥や生姜焼きなどの肉料理やソースを使った濃い料理と合わせるのもおすすめ。色鮮やかなルビー色の見た目が美しく、手土産やホームパーティーにも適した銘柄です。