スマホが広く普及し始めた昨今。これまでは通信費や端末代などを含めると、毎月の維持費だけでも6000~8000円程度掛かるのが普通でした。しかし、近年は“MVNO”と呼ばれる仮想移動体通信事業者が台頭し始め、スマホに掛かる維持費は大きく下がってきています。

そこで今回は、いわゆる「格安スマホ」と呼ばれるジャンルについて押さえておきたいポイントを徹底解説。普通のスマホとの違いや格安スマホのメリット・デメリット、さらにはおすすめの端末まで網羅的にご紹介します。格安スマホを検討している方はぜひ参考にしてみてください。

格安スマホとは?

By: amazon.co.jp

格安スマホとは、大手通信業者であるドコモなどの通信インフラを借りて、音声通話やデータ通信のサービスを提供している事業者「MVNO」が提供するスマホサービスのことです。

その実態は、大手キャリアのラインナップ機種よりも安価で購入できるスマホに、「格安SIM」と呼ばれる月額料金の安いMVNOのSIMカードをセットしたもの。端末の価格自体がリーズナブルであることに加え、通信費が大手キャリアと比較して大幅に抑えられるのが魅力です。

また、SIMカードと端末を別々に用意する必要がないため、大手キャリアと同様にあまり知識のない方でも比較的手軽に契約できることも人気の理由。さらに、実際に使用できる通信回線は大手キャリアとほぼ同一であるため、環境面でも一定の質が担保されています。

なお、格安スマホで提供されているスマホは、SIMフリーと呼ばれるモデルと各社のオリジナルモデルの2パターン。ただし、格安スマホとして販売されている端末の中には、大手キャリアの機種にも匹敵するハイエンドクラスも含まれているため、注意が必要です。

格安スマホと普通のスマホは何が違うの?

By: nttdocomo.co.jp

格安スマホと普通のスマホでは、月々に掛かる費用が2倍ほど違います。大手キャリアの場合は、端末代を含めると月あたり7000円程度掛かるのが一般的です。一方、格安スマホの場合は端末代込みであっても月3000円程度まで抑えられます。

また、選べるスマホの種類も格安スマホと普通のスマホで大きく異なります。例えば、ソニーの人気シリーズであるXperiaは、国内ではSIMフリーでの取り扱いがほぼなく、格安スマホとしてのセット購入も難しい状況。また、格安スマホ事業者はiPhoneシリーズの最新モデルを取り扱っていない場合が多い点にも注意しましょう。

加えて、通信面でも格安スマホと普通のスマホでの違いはあります。そもそもMVNOは大手キャリアの回線のうちの一部を借りているに過ぎません。そして、回線の帯域は太ければ太いほど通信速度が低下しにくい性質を持っているため、必然的に大手キャリアの方がMVNOよりも回線速度が安定します。

格安スマホが安い理由

格安スマホの料金が安いもっとも大きな理由は、MVNOは大手通信業者から通信インフラを借りているため、回線設備に投資をする必要がないところ。通信設備の保守や新規投資には莫大な費用が必要なので、レンタル料を差し引いても大手キャリアよりも安くサービスを提供できるのがポイントです。

他にも、サービスの質が大手キャリアとは異なります。ドコモ・au・ソフトバンクのキャリア大手3社は全国に実店舗を構えているため、機種変更やトラブル時も直接サポートが受けられるのがメリットです。対して、格安スマホの場合は実店舗がない事業者も多く、あったとしても数が少ないのが現状。実店舗を多く持たないことにより、人件費や設備費が掛からないのでサービス自体の料金も安くできるわけです。トラブル時のサポートも電話対応のみが多いので、ある程度自身で調べたり詳しい知人に聞いたりといった対応が必要な点には注意しましょう。

格安スマホのメリット

メリット①:維持費が安い

格安スマホのメリットは、維持費が安いところです。大手キャリアのスマホは、端末代を含めると1万円近い固定費を払うこともあります。しかし、高いスマホ性能と通信回線の安定性を求めないのであれば、格安スマホは十分選択肢としてアリです。

とはいえ、最近では格安スマホとして使用できる端末のスペックも向上してきています。中には大手キャリアの提供しているハイエンドモデルに迫る性能の機種もあるので、維持費を抑えつつもハイスペックな機種を持てるのも格安スマホのメリットです。

メリット②:柔軟なプラン

格安スマホはデータ通信が基本的なサービス。そこに通話サービスやSMSなどをオプションで選択する形を取ります。自分の用途に応じて、適切なプランを選択できるため、余計な機能に費用が掛からないのが大きなメリットです。特に毎月のデータ通信量については、500MB・1GBなど細かく選べます。

メリット③:違約金が発生しにくい

大手キャリアの場合は、通常2年間の契約期間が設定されます。この契約は、2年後に設定された契約月よりも前に解約すると、最低でも1万円程度の違約金が発生する仕組みです。これにより期間中は他社への乗り換えが難しくなります。

一方、格安スマホには「最低利用期間」が定められており、この期間を超えていれば解約にあたって違約金は発生しません。また、ほとんど格安スマホはこの最低利用期間が12カ月以内に収まっています。ただし、中には最低利用期間を設定していない事業者もありますが、その場合はMNP転出手数料が通常より上乗せされるケースが多いので、契約時に必ず確認するようにしてください。

格安スマホのデメリット

デメリット①:通話料が定額ではない

大手キャリアのスマホは、通常の契約プランに電話かけ放題が含まれている場合が多いですが、格安スマホには電話かけ放題のプランを設けていないのが一般的です。とはいえ、近年ではLINEなどを含む無料電話アプリが豊富に揃っており、通話はある程度カバーできるので、友人と電話をする分には特に支障はないでしょう。

デメリット②:海外でデータ通信ができない

大手キャリアのスマホは、特にSIMカードを差し替えたりすることもなく、簡単な設定を行うだけでそのまま海外でも利用できます。一方、多くの格安スマホはそのままでは海外でのデータ通信ができません。格安スマホを海外でも使用したい方は、別途海外用のSIMカードを契約したり、ポケットWi-Fiルーターを用意したりする必要があります。

デメリット③:キャリアメールがない

大手キャリアでは「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@i.softbank.jp」といった、いわゆる“キャリアメール”と呼ばれる端末固有のメールアドレスを取得できます。一方、格安スマホの場合はこのキャリアメールが使用できません。最近ではごく稀ですが、キャリアメールでないとメールアドレスを登録できないサービスもあるので、乗り換えの際は注意しておきましょう。

ちなみに、格安スマホにも「@rakuten.jp」や「@ocn.ne.jp」といった独自のメールアドレスを設定できる事業者がありますが、これはキャリアメールとは全くの別物です。実質的には、GmailやYahoo!メールなどの「フリーメールサービス」と呼ばれるものとほぼ同一と考えてよいでしょう。

格安スマホがおすすめな人

By: amazon.co.jp

格安スマホは、月々のスマホに掛かる費用を抑えたいと思っている方におすすめ。現在大手キャリアのスマホを使っている方は、格安スマホに乗り換えることで月々の固定費が半額以下にできる可能性が高いのでお得です。

また、格安スマホの魅力は、「MVNO」や「SIMフリー」といった用語に対してあまり知識がなくても気軽に移行できる点。とはいえ、これらについて全く知識がない状態だと、契約後につまづくケースも出てくることでしょう。格安スマホは、スマホやインターネットに対して自分で興味を持ち、理解できないことは自分で調べられる、という方におすすめです。

人気の格安スマホおすすめモデル

今回は格安スマホとして購入できる端末のうち、特におすすめのSIMフリーモデルをいくつかピックアップしてご紹介します。さまざまな格安スマホ事業者で取り扱われているモデルなので、端末から先に決めておくのも選び方としてはアリです。

ファーウェイ(HUAWEI) P10 lite WAS-L22J

価格が3万円程度のリーズナブルなモデルながら、カメラ機能やメモリまで隙がないハイコスパ機。0.3秒の高速連写が可能な1200万画素の高画質カメラを搭載し、メモリは3GB、内蔵ストレージ32GBとスペックはミドルクラス以上です。

バッテリー容量も3000mAhと十分。9V/2A急速充電に対応し、35分の充電で約1日使えます。高感度指紋認証センサー搭載もポイント。0.3秒の高速ロック解除で、使用開始時もストレスを感じさせません。

エイスース(ASUS) Zenfone Go ZB551KL

価格が1万円台前半と非常にリーズナブルなエントリーモデル。800万画素の高画質カメラを搭載し、メモリは2GB、内蔵ストレージは16GBと普段使いには十分なスペックです。

本機の特長は扱いやすく親しみやすいデザイン。人間工学に基づいた持ちやすい形状は、光沢のある本体とも相まって高級感を演出しています。バッテリー容量も3010mAhと十分。なるべく端末代を抑えたい方におすすめです。

富士通(FUJITSU) arrows M04 FARM06302

価格が3万円程度のSIMフリースマホ。メモリ2GB・ストレージ16GB、約1310万画素のカメラ搭載など普段使いには問題ないスペックに加え、高い防水・防塵性能が特長です。

国内メーカーならではのワンセグ・おサイフケータイ対応など、大手キャリアで馴染みのある方も多い機能を搭載。バッテリー容量は2580mAhとやや抑えめですが、メーカー独自の省電力設計を採用することで最大3日間のロングバッテリーを実現しています。格安スマホのなかでも特定の機能や耐久性にこだわりたい方におすすめです。

おすすめの格安スマホサービス

本記事でご紹介したSIMフリー端末は、多くの格安スマホ事業者でSIMカードとセットでの購入が可能です。さらに今回は特におすすめの格安スマホサービスをご紹介。プランや特典など、お得なポイントも解説します。

楽天モバイル

楽天モバイルは、国内通話かけ放題などがセットになった「スーパーホーダイ」と「組み合わせプラン」の2種類から選べます。

スーパーホーダイは、データ通信容量の異なるプランS・M・Lの3つから選択可能。一方、組み合わせプランは6つのプランが用意されており、ベーシックプランから30GBプランまで細かくデータ容量を選べます。

楽天モバイルの特長は、楽天グループの関連サービスとして位置づけられていることから、楽天ポイントが貯まりやすいという点。楽天ポイントを料金に充当することも可能です。また、「通話定額プラン」を用意しているのも魅力。楽天会員の方はまず選択肢に入れておきたいおすすめ格安スマホサービスです。

OCNモバイルONE

OCNモバイルONEの特長は、料金プランのバリエーションが豊富な点です。1日単位でデータ通信量を決められるプランが用意されているのも特長。データ容量は日・月単位を含む全8種類から選択でき、電話かけ放題プランと掛け合わせられます。

しかも、OCNモバイルONEの電話かけ放題は使い方に合わせて3つのプランから選べるので、より用途に合った料金体系を選ぶことで電話代を大幅に節約可能です。NTTグループの「NTTコミュニケーションズ」が提供しているサービスなので、サポート面も安心です。

DMMモバイル

「少しでも料金を安く抑えたい」と考えている方はDMMモバイルがおすすめ。料金プランは1140円~とかなりお得です。データ容量は1GB~20GBまで細かく用意しているので、利用状況に最適なプランを選択可能。

また、同サービスは、データ通信量を超えてしまった場合でも一定量だけ高速通信が行える「バースト機能」がポイント。楽天モバイル・OCNモバイルONEにも同様の機能はありますが、この価格で実装しているのは他にはない大きなメリットと言えます。