月額料金や端末代の安さが魅力の「格安スマホ」。月間データ容量の上限が細かく区分されており、自分に合った無駄のないプラン選びが可能です。一方で、大手キャリアに比べて通信速度が不安定になりやすいという懸念点もあります。
そこで今回は、格安スマホのメリットとデメリットをわかりやすく解説。おすすめの事業者も併せてご紹介します。格安スマホに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
※掲載情報は執筆時点のものであり、予告なく価格やスペックが変更される場合があります。
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格安スマホは、「MVMO」と呼ばれる事業者が提供するSIMカードと、それを利用できるSIMフリー端末の組み合わせを示します。
MVNOは、大手キャリアから回線の一部を借りてサービスを提供することで、通信設備を自社で持つコストを削減。また、店舗運営費や広告費などを抑えることで、リーズナブルな料金を実現しています。
大手キャリアと異なり、データ容量ごとに複数の料金プランを展開しているのが特徴。自分の使い方にあったプランを選ぶことで、月々のデータ通信料を安く抑えられます。
ただし、時間帯や場所によって通信速度が低下する可能性があるほか、大手キャリアから乗り換えた場合にキャリアメールが使用できなくなるといった懸念点もあります。メリット・デメリットを踏まえたうえで、契約を検討してみてください。
格安スマホのメリット
月々の料金を安く抑えられる
格安スマホは、必要最低限のサービス提供によって安価な料金を実現しているのが特徴。格安スマホ利用者の平均月額料金は、約2,000~3,000円と非常にリーズナブルです。
また、大手キャリアに比べて料金プランが明瞭なのも魅力。月々のデータ容量や音声通話の有無に応じて金額が決められているうえ、ややこしい割引制度などが少なく、初心者でも安心して使い始められます。
自分の使い方に合ったプランが選べる
料金プランがデータ容量別に細かく別れており、ライフスタイルに合わせて選べる格安スマホ。1ヶ月に利用できるデータ通信量の上限に応じて金額が決められており、容量の低いプランほど通信料金が安く抑えられる傾向にあります。
月々使用するデータ通信料を把握し、利用状況に合わせた適切なプランを選ぶことで、月額料金の節約が可能です。
契約期間の縛りがない・短いものが多い
大手キャリアは、原則として2年間の継続契約期間を設けており、更新月以外に解約すると解除料がかかってしまうのが一般的。一方の格安スマホは、大手キャリアに比べて契約期間の縛りが緩いのが魅力です。
事業者によっても異なりますが、継続契約期間を設けていないか非常に短いケースが多いため、使用期間を気にせず気軽に乗り換えられます。
格安スマホのデメリット
大手に比べて通信速度が遅い
格安スマホは、電波が届く範囲や通信の質は大手キャリアと遜色ない一方、借り受けた回線帯域を多数のユーザーでシェアしているため、エリアや時間帯によっては通信速度が不安定になりやすいのがデメリット。
そのため、通勤・通学時間やお昼休みなど、多くの人がスマホに触れる時間帯は回線が混雑しやすく、通信速度が低下する傾向にあります。1日を通してストレスなくスマホを使いたい方は、通信速度を比較したうえで契約を検討してみてください。
キャリアメールが使えない
大手キャリアから格安スマホに乗り換える場合、それまで利用していた「~@docomo.ne.jp」「~@ezweb.ne.jp」「~@softbank.ne.jp」といったメールアドレスが使えなくなる点にも注意が必要。
GoogleやYahoo!などが無料で提供するフリーメールを使うという選択肢もありますが、迷惑メールと判定されてしまう場合もあるため留意してください。
キャリア決済が使えない
デジタルコンテンツやショッピングなどの代金を、毎月のスマホ利用料とまとめて支払えるキャリア決済。クレジットカード代わりに使えるうえ、キャリア主導サービスのため安心して利用できます。大手キャリアから格安スマホに乗り換える際、「UQモバイル」や「Y!mobile」などの一部事業者を除いて、このキャリア決済が利用できなくなるのもデメリットのひとつ。
安さと引き換えにサービスの内容や充実度が低下することを理解したうえで、格安スマホの契約を検討してみてください。
初期設定などを自分でする必要がある
大手キャリアは実店舗を全国に展開しており、対面で手厚いサポートを受けられるのが魅力。一方の格安スマホは、実店舗を構えていないか店舗数が少ない場合が多く、インターネット上での申し込みが主流です。
そのため、端末でデータ通信をするために必要なAPN(アクセスポイントネーム)設定などを自分で行う必要があります。機器操作が苦手な方にとっては、ややハードルが高いかもしれません。
格安スマホがおすすめなのはこんな人
とにかく利用料金を安く抑えたい人
スマホの平均月額料金は、大手キャリア利用者が7,000~8,000円程度なのに対し、格安スマホでは2,000~3,000円ほどに抑えられるのが魅力。毎月のスマホ料金をとにかく安くしたい方は、格安スマホを選ぶのがおすすめです。
また、ライトユーザーに適した低容量のデータプランが充実しているのも魅力。余分なデータ容量にお金を払わずに済むため、月々のスマホ代を大幅にコストダウンできます。
通話をほとんどしない人
格安スマホは、月々の基本料金に通話料を含まないケースが一般的。通話定額プランを提供する事業者も増えていますが、通常の通話料は30秒あたり約22円と割高です。
しかし、自分から通話をする機会が少ない方は通話料を気にする必要がないため、大手キャリアよりもリーズナブルな料金プランが揃う格安スマホを選ぶのがおすすめです。
2台持ちを検討している人
MVNOが提供する格安SIMには、携帯電話回線を利用して通話ができる「音声通話SIM」のほか、インターネット接続専用の「データSIM」があります。音声通話ができないデータSIMは、月額料金が安く設定されており、サブ端末の購入を検討している方におすすめ。
音声通話ができるスマホをすでに所持している場合、2台目以降はデータSIMを選ぶなど役割を分けて利用することで、月々の維持費を節約できます。
格安スマホが向かないのはこんな人
通信速度を重視する人
MVNOは、通信設備などを所持せず、大手キャリアから回線の一部を借りてサービスを提供しているのが特徴。限られた回線帯域を利用者で分け合う仕組みになっており、多くの方がスマホに触れる時間帯は通信速度が低下しやすい傾向にあります。
メールの送受信やWebページの閲覧程度であれば問題なく利用できますが、動画を見たり電子書籍を利用したりするなど、 より高速なデータ通信を求める方にはあまり適していません。
スマホの利用頻度が高い人
格安スマホは、データ容量による料金プランが細分化されているのが特徴。ライフスタイルに合ったプランを選ぶことで、毎月のスマホ代を節約できます。
一方で大容量プランの充実度が低く、月々のデータ容量が一定数を超えると大手キャリアの方が安くなるケースもあるため、データ通信を積極的に利用する方は注意が必要。
大手キャリアは、ヘビーユーザー向けのプランを強化しており、格安スマホの方が金額面で有利とは一概にいえなくなってきています。
キャリアメールなどのサービスを利用している人
大手キャリアから格安スマホに乗り換えた際、それまで使っていた自社ドメインのメールアドレスや決済などのサービスが利用できなくなる点にも注意。
ドコモやau、ソフトバンクなどのキャリアが提供するサービスを頻繁に使用している方は、不便さを感じる可能性もあるため留意しておきましょう。
格安スマホのおすすめ人気事業者
LINEモバイル
人気のコミュニケーションアプリ「LINE」や主要SNSなどの対象サービス利用時に、データ通信量を消費しない3種類の「データフリーオプション」を提供。SIMタイプとデータ容量、データフリーオプションを組み合わせるだけのシンプルな料金体系で、初心者でも利用しやすいMVNOです。
データ容量は、500MB・3GB・6GB・12GBの4つから選択が可能。音声通話SIMは月々1,210円(税込)から、SMS対応のデータSIMは月額660円(税込)から利用できます。いずれも全プランでLINEが使い放題になるのが特徴です。
ドコモに加え、auとソフトバンクの通信網を選択できるのも魅力。大手キャリアからの乗り換えを検討している方にもおすすめの事業者です。
LINEモバイルでは、家族や友だちを招待した方は通常特典のLINEポイント1,000ポイントに加え、期間限定でLINE Pay残高2,000円相当のプレゼントがもらえるキャンペーンなど、期間限定の豪華な特典が豊富に用意されています。
UQモバイル
最低利用期間と契約解除料を廃止した新プランを2020年6月1日より提供開始。他社への乗り換えや解約が気軽に行えるおすすめの事業者です。
月額1,628円(税込)でデータ容量3GBまで使える「くりこしプランS」に加え、月間データ容量15GBが月々2,728円(税込)で利用できる「くりこしプランM」や月間データ容量25GBが月々3,828円(税込)で使える「くりこしプランL」も展開。どのプランも余ったデータ容量は翌月に繰り越しが可能で、無駄なく利用できます。
必要に応じて契約できる3種類の通話定額オプションをラインナップ。月額550円(税込)の「通信パック(60分/月)」、毎月770円(税込)で利用できる「かけ放題(10分/回)」、月々1,870円(税込)で時間を気にせず音声通話が楽しめる「かけ放題(24時間いつでも)」から、自分に合ったサービスを選べます。
また、条件を満たせば月額料金が1回線あたり638円引きになる「UQ学割」も利用可能。割引が適用された場合、最安で990円(税込)からスマホを利用できます。iPhone SE(第2世代)をはじめ、セットで契約できる端末のバリエーションが豊富なのも魅力です。
BIGLOBEモバイル
YouTubeやApple Music、dマガジンなどの特定サービスが、月々308円(税込)の定額料金でデータ容量制限なく楽しめる「エンタメフリー・オプション」が人気のMVNO。ドコモに加え、au回線も利用可能で気軽に乗り換えられます。
1~30GBまでの幅広いプランを展開。データ通信のみの場合は月額990円(税込)から、月々1,078円(税込)から契約できます。また、月額913円(税込)で利用できる「通話パック90」や「10分かけ放題」など、通話オプションが充実しているのも魅力。一人ひとりの使い方に応じた最適なプランを作成できます。
さらに、複数端末でデータ通信容量を分け合える「シェアSIM」にも対応。家族間でパケットを共有したい方にもおすすめです。
BIGLOBEモバイルは、毎月のようにお得なキャンペーンを実施。キャッシュバックのほか、特典によって月額料金が初月無料になったり、最初の数ヶ月間のみ割引を受けられられたりするケースもあります。
楽天モバイル
ドコモやau、ソフトバンクと同じキャリア(MNO)としてサービスを展開する「楽天モバイル」。通信速度の向上が期待できるおすすめの事業者です。
2021年4月1日から「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」にアップデート。既存の「Rakuten UN-LIMIT」とは異なり、使用したデータ容量によって基本料金が異なります。
パートナー回線エリアのデータ容量は5GB。超過後の通信速度は最大1Mbpsで快適に使用できます。
コミュニケーションアプリ「Rakuten Link」を利用することで、国内および一部海外通話がかけ放題になるのもポイント。さらに、最低利用期間とそれに伴う解約金といった縛りがないため、気軽に利用できます。
Y!mobile
ソフトバンクの自社回線を利用しており、低価格ながら大手キャリアと同等の通信速度を実現する「Y!mobile」。全国に実店舗を展開しており、対面で契約や相談したい方にもおすすめです。
データ通信容量で選べる3種類の料金プランを展開。「シンプルS」は月々2,178円(税込)で4GB/月、「シンプルM」は月額3,278円(税込)で18GB/月、「シンプルプランL」は毎月4,158円(税込)で28GB/月まで使えます。
また、いずれのプランも10分以内の国内通話が無料で利用可能。音声通話を頻繁に利用する方から高い人気を集めています。
Y!mobileは、端末代が最大18,000円値引きになるキャンペーンや、対象インターネット回線とのセット契約により毎月のスマホ料金が割り引かれる「おうち割 光セット(A)」など、お得なキャンペーンを定期的に開催しているので、月額料金を抑えながらスマホを持てます。
トーンモバイル(TONEmobile)
データ容量無制限プランが月額1,100円(税込)から契約できる「トーンモバイル」。高性能ながらリーズナブルな価格を実現したオリジナルのAndroid端末とセット契約が可能で、初めてスマホを持つ方にもおすすめの事業者です。
家族を見守る独自機能「TONEファミリー」が利用できるのも魅力。利用時間の制限や位置情報追跡などが行えるため、子供や高齢者にも安心してスマホを持たせられます。また、カメラのキタムラとTSUTAYAの一部店舗にて対面サポートが受けられるのもポイントです。
ただし、最大通信速度が500~600kbpsと他社に比べて遅いのがデメリット。動画視聴やアプリのダウンロードなど、高速かつ安定したインターネット回線が必要なシーンでは、Wi-Fiか有料の高速チケットオプションを利用するといった対応が必要です。
なお、月額1,650円(税込)のiPhone向け格安SIMも展開。手持ちのSIMフリー端末に挿すだけで、見守り機能の大部分をiPhoneでも利用できます。
mineo
ドコモ・au・ソフトバンクの回線に対応。3大キャリアからの乗り換えがスムーズに行えるおすすめのMVNOです。月間データ容量は、1GB〜20GBまでの4種類から選択が可能。スマホの利用状況に合わせて月額880円(税込)から契約から契約できます。
月々385円(税込)で最大500kbpsのデータ通信が使い放題になる「パケット放題」をはじめ、オプションサービスが充実しているのも魅力。通話定額サービスはもちろん、初心者向けの遠隔サポートやスマホを安全に使えるセキュリティオプションなど、その内容は多岐にわたります。
1回線ごとに毎月55円が割り引かれる「家族割引」や「複数回線割引」といったサービスも用意。複数回線の申し込みを検討している方にも適しています。
また、ユーザー同士の交流活性化を目指すコミュニティサイト「マイネ王」が利用できるのもポイント。さらに、余ったデータ容量をユーザー間で分け合えるなど、利用者に寄り添ったサービスを多く展開しており、スマホに不慣れな方でも安心して使えます。
IIJmio
1993年に日本で初めて商用インターネット接続サービスを開始した「IIJ」が運営。老舗プロバイダならではの充実したサービスが魅力のMVNOです。ドコモとauの回線が使えるため、大手キャリアからも気軽に乗り換えられます。
音声通話SIMのほか、SMS機能付きのデータSIMとデータ接続専用SIMを展開。月間データ容量は、5・8・14GBから選択可能です。光回線サービス「IIJmioひかり」とセットで契約すると、月額料金が1年間660円オフで利用できます。
さらに、月々528円(税込)から契約できる従量制プランも提供。使った分だけ1GBごとに支払いができるため、毎月のデータ通信量に変動がある方でも無駄なく使えます。また、全プランが複数SIMに対応しているのも魅力。複数端末や家族間でデータ容量をシェアできます。
通話料を半額に抑えられる「みおふぉんダイアルアプリ」など、音声通話がお得に使えるサービスも豊富に用意。取り扱い端末数が多く、お気に入りの1台を見つけやすいのもメリットです。
OCNモバイルONE
信頼度が高い「NTTコミュニケーションズ」が提供するMVNOサービス。スマホの利用頻度が少ない方に適した1GBからヘビーユーザー向けの30GBまで、月間データ容量を指定する6つのコースを展開しており、自分に合ったプランを選択できます。
音声対応SIMは、月額1,298円(税込)から利用可能。データ通信専用SIMの場合は、月々968円(税込)からスマホを持てます。また、OCN光サービスとのセット利用により、毎月220円の割引が適用されるのも魅力。最安で月額748円(税込)から格安スマホを利用できます。
また、いずれも最低利用期間や解約違約金なしで利用が可能。さらに、月ごとに契約データ容量を変更できるため、スマホ初心者はもちろん、毎月のデータ使用量が把握できない方でも気軽に試せます。
OCNモバイルONEは、業界最安級ともいえる端末セールを不定期で実施。気になる方は、公式サイトをチェックしてみてください。
大手キャリアに比べて月額料金を大幅にコストダウンできる格安スマホ。メリットとデメリットを把握したうえで、自分に合ったプランやサービスを検討するのが大切です。格安スマホは、通信速度の速さやサポート体制の充実度など、MVNOごとに強みが異なります。スマホの利用状況に合う事業者を見極めて、お得に契約しましょう。