小説を原作とした有名な映画やドラマは数多くあります。「半沢直樹シリーズ」や『世界の中心で、愛をさけぶ』など、映画化・ドラマ化で社会現象になったモノも。映像化された際には描かれなかった場面や心情描写を楽しめるのが原作小説の魅力です。

今回は、映画化・ドラマ化された小説からおすすめの作品をご紹介。近年、映像化された注目作を含め、高い人気を有する名作をジャンル別にお届けします。

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映画化・ドラマ化された小説のおすすめ|人気

オレたちバブル入行組

文藝春秋 著者:池井戸潤


オレたちバブル入行組

“やられたらやり返す、倍返しだ”のセリフで有名なテレビドラマ「半沢直樹シリーズ」の原作小説です。バブル崩壊後、数々の苦境に立たされる銀行員たちの意地と挑戦を描いた物語。痛快な経済エンターテインメント小説として高い人気を有します。

主人公は、バブル期に大手銀行へ入行した銀行員・半沢直樹。支店の融資課長を務めている半沢は、支店長命令で無理に融資をした会社が倒産し、その責任を背負わされてしまいます。5億円もの債権回収という無理難題に、半沢はどのように挑むのでしょうか。

不遇な中間管理職の立場にある半沢。彼を軸に、さまざまな巨悪へと挑んでいくリベンジ劇が、ドラマ化された際にも多くの支持を集めました。巧みに銀行内で立ち回る半沢の策略の数々が見どころ。勧善懲悪的な物語が好きな方におすすめのお仕事小説です。

君の膵臓をたべたい

双葉社 著者:住野よる


君の膵臓をたべたい

2017年に実写映画化、2018年にアニメ映画化された青春小説の大ヒット作。秘密を共有する高校生の男女の切なく美しい日々を描いた、著者のデビュー作です。2016年の国内年間ベストセラーで第1位を記録し、累計部数は300万部を突破しています。

高校生の「僕」が、病院で1冊の文庫本を拾うところから物語はスタート。「共病文庫」と名付けられたその本は、クラスの人気者・山内桜良が、膵臓の病気を抱えた自分の気持ちを綴るための秘密の日記帳だったのです。

桜良が余命わずかであることを偶然にも知った僕。接点もなかった桜良の「秘密を知るクラスメイト」として、彼女のしたいことに付き合うようになり……。

印象的なタイトルと予想を裏切るストーリー展開が話題を集めた映画化作品。当たり前に生きている日常の尊さについて考えさせられます。感動できるボーイミーツガールストーリーが読みたい方におすすめの人気作です。

容疑者Xの献身

文藝春秋 著者:東野圭吾


容疑者Xの献身

ドラマ化で人気を集めた「ガリレオシリーズ」の1作。著者自身が最高傑作と語る、正統派な長編ミステリー小説です。第134回直木三十五賞を受賞し、映画化の際にも注目を集めました。シリーズ第3作目にあたりますが、本作品単独でも楽しめます。

高校教師を務める天才数学者・石神は、アパートの隣に住む花岡靖子たち母娘を精神的な支えとしていました。そんなある日、靖子と娘はアパートにやってきた元夫を殺害してしまうのです。その事実を知った石神は、2人のために警察の目を欺く完全犯罪を企てます。

天才物理学者・湯川学による鮮やかな推理が見どころの本シリーズ。本作品では、湯川の大学の同窓生である石神との激しい頭脳対決が繰り広げられます。論理的な謎解きと、事件に隠された切ない真実が多くの読者を魅了した、おすすめの映画化作品です。

永遠の0

講談社 著者:百田尚樹


永遠の0

第二次世界大戦時に生き抜こうと奮闘した、零戦の天才パイロットの生涯を追った戦争小説の傑作。2013年に映画化され、累計546万部を超える大ベストセラー作品になりました。2015年にはドラマ化もされています。

人生の目標を見失いかけていた佐伯健太郎は、フリーライターの姉とともに特攻隊員として戦死したという祖父の足跡を調べはじめます。天才ながら臆病者で、生に執着していたという祖父。そんな彼はなぜ、自ら零戦に乗る決断をしたのでしょうか。

1人の特攻隊員にまつわる謎を明らかにしながら、第二次世界大戦の全体像をわかりやすく描いているのがポイント。特攻隊員を中心とした人間ドラマからは、生きるとは、人を愛するとは何かを考えさせられます。映画化も大ヒットを記録したおすすめの戦争小説です。

日本沈没 上

KADOKAWA 著者:小松左京


日本沈没 上

沈みゆく日本列島を舞台に、生き残る術を探る極限の人間ドラマを描いたSF超大作です。複数回にわたる映画化のほか、2021年にもリメイク版としてドラマ化。累計部数は480万部を記録し、日本のSF小説史に残る傑作として知られています。

ある日、伊豆諸島・鳥島の南東にある無人島が、一夜にして海中に沈むという出来事が発生。地球物理学の権威・田所博士とともに調査へ向かった深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は、日本海溝で起きている異変に気がつきます。以降、日本各地で大地震や火山の噴火が発生し……。

国を失うという危機を前に、”日本人とは何か、日本とは何か”を表現したというおすすめのパニックSF小説。当時の科学的な専門知識をもとに、未曾有の大災害の模様が緊張感あふれる筆致で描かれています。ぜひ映画化・ドラマ化された作品と違いを見比べてみてください。

正欲

新潮社 著者:朝井リョウ


正欲

多様性を尊重する現代社会に一石を投じる衝撃の長編小説。読者の価値観を揺さぶる内容が大きな反響を呼び、2023年11月に映画化される人気作です。第34回柴田錬三郎賞に輝きました。

不登校になった息子を持つ検事・寺井啓喜。大学の学祭実行委員で初めての恋に気がついた女子大生・神戸八重子。誰にも話せないある秘密を抱えながら、寝具売り場で働く契約社員・桐生夏月。何の関連もない彼らの人生は、ある事故死をきっかけに重なりはじめます。

一見、交わらない複数の登場人物たちの人生を、同時並行で描く本作品。ある事件にまつわる真実と、「多様性」という言葉に隠された苦悩を浮き彫りにしていきます。多様性のあり方に問題提起を投げかける、社会派な映画化作品が気になる方におすすめの注目作です。

パチンコ 上

文藝春秋 著者:ミン・ジン・リー


パチンコ 上

韓国系アメリカ人の著者が、在日コリアンのリアルな姿を一家4世代にわたる物語のなかに描いた年代記。2022年に配信ドラマ化された話題作です。アメリカの権威ある文学賞・全米図書賞の最終候補に選出され、全米でベストセラーになりました。

物語の始まりは1910年、日韓併合下の朝鮮半島。釜山沖の島で暮らす下宿屋の娘、キム・ソンジャは、日本との貿易を仕事にしていたハンスと恋に落ちます。やがてハンスとの子供を身籠りますが、彼には日本に妻子がいたのです。

妊娠を恥じたソンジャは、牧師・イサクの協力のもと、彼の兄が住むという大阪の鶴橋へ渡ることになります。

戦中戦後の過酷な状況のなか、苦難に立ち向かう在日一家の生き様を綴った名作。移民の苦しみや女性への抑圧なども複雑に絡み合う人間ドラマが、多くの読者の共感を集めました。話題の長編大作としてチェックしておきたい、おすすめのドラマ化作品です。

映画化・ドラマ化された小説のおすすめ|ホラー

リング

KADOKAWA 著者:鈴木光司


リング

1998年に映画化され大ヒットを記録し、“ジャパニーズ・ホラー最高の傑作”とも謳われるホラー小説の金字塔的名作。「リングシリーズ」として続編も多数刊行されました。世界的にも高い知名度を誇り、ハリウッドでもリメイク版として映画化されています。

あるビデオテープを観た4人の少年少女が、同日同時刻に死亡するという不可解な事件が発生。姪を亡くした雑誌記者・淺川は、見た者は死ぬという「呪いのビデオ」について調査を開始します。果たして、ビデオにはどのようなメッセージが残されていたのでしょうか。

呪いのビデオにまつわる謎と、巻き起こる惨劇を描いたオカルトホラー小説。ハラハラドキドキとする恐ろしい展開とともに、謎を解き明かしていくミステリー性も楽しめます。ジャパニーズホラーブームの火付け役にもなった、おすすめの映画化作品です。

黒い家

KADOKAWA 著者:貴志祐介


黒い家

ある首吊り事件から始まる、恐ろしい事件の数々を描く衝撃のサイコ・ホラー小説です。第4回日本ホラー小説大賞を受賞し、2度にわたって映画化されました。

生命保険会社に勤務する若槻は、ある日、顧客に呼び出されて訪れた家で子供の首吊り死体を発見します。顧客から死亡保険金を請求されますが、彼らの不審な態度から他殺を疑い、独自に調査を開始。しかし、これが悪夢の日々の幕開けだったのです。

保険金の扱いを発端とする、人間の狂気を描き出した1作。身近に潜む恐怖が臨場感あふれる巧みな描写で表現されており、読者の恐怖を煽ります。人間の恐ろしさに手に汗を握る読書体験をしてみたい方に、おすすめのホラー小説です。

残穢

新潮社 著者:小野不由美


残穢

マンションで起こる怪奇現象の謎を追う、戦慄のドキュメンタリー・ホラー。第26回山本周五郎賞を受賞し、2016年に映画化されたおすすめのホラー小説です。

一見、何の変哲もないにもかかわらず、住人が居着かないマンションがありました。いるはずのない赤ん坊の泣き声が聞こえたり、背後に気配を覚えたりと、次々と怪奇現象が発生するのです。その怪異を調べていくうちに、ある因縁が浮かび上がってきて……。

怪奇現象にまつわる真実と、伝染する「穢れ」の恐怖を体験談のような形式で綴っていくのが特徴。現実とフィクションの境目が曖昧になるような恐怖を味わえます。”そばに置いておくだけでも怖い”と評された、ホラー小説の傑作です。

シャイニング 上

文藝春秋 著者:スティーヴン・キング


シャイニング 上

“20世紀ホラー小説の金字塔”と評される傑作長編小説。閉ざされた幽霊屋敷で巻き起こる恐ろしい出来事を描いた怪異系ホラー小説です。1980年にスタンリー・キューブリックが映画化し、ホラー映画の歴史に名を残す大ヒット作品になりました。

舞台はコロラド山中にある美しいリゾートホテル。冬季には酷寒と積雪によって外界から閉ざされてしまうホテルに、冬場の住み込みの管理人として、ジャックとその家族がやってきます。ジャックは妻と5歳の息子とともに、春まで穏やかに過ごすつもりでしたが……。

逃げ場のないホテルで次々と起こる恐ろしい怪異と狂気に、身に迫るような恐怖を味わえる古典的名作。映画化の際のシナリオとストーリーが異なるので、原作小説ならではの展開にも注目してみてください。スリリングで読み応えがある海外ホラーを読んでみたい方におすすめです。

映画化・ドラマ化された小説のおすすめ|恋愛

世界の中心で、愛をさけぶ

小学館 著者:片山恭一


世界の中心で、愛をさけぶ

2004年に映画化・ドラマ化され、社会現象を巻き起こした恋愛小説の大ベストセラー作品。亡くなった恋人との日々を通して、愛とは何かを綴った切ないラブストーリーです。「セカチュー」の通称で親しまれ、累計部数は350万部を突破しています。

物語の中心は、高校2年生だった朔太郎と、病で亡くなってしまった同級生の恋人・アキ。2人の出会いから無人島への旅、そして発病・入院へと至るまでのかけがえのない日々が語られていきます。

最愛の人を亡くした主人公の喪失と再生を、哀愁ただよう筆致で表現しました。高校生の正統派な純愛ストーリーとしてだけでなく、人との別れについて深く考えさせられるのも魅力。映画化・ドラマ化作品とは異なる展開を楽しめる点でもおすすめの1作です。

いま、会いにゆきます

小学館 著者:市川拓司


いま、会いにゆきます

妻を亡くした家族の奇跡の物語を描き、”感涙度100%”と謳われた恋愛小説の傑作です。2004年に映画化され大ヒットを記録。2019年には韓国でもリメイク版の映画が公開され、話題を集めました。

妻・澪に病で先立たれた秋穂巧は、6歳の一人息子と慣れない父子生活を送っていました。そんなある日、死んだはずの澪が記憶を無くした状態で家族の元に戻ってくるのです。そんな澪に、巧は出会った頃からの思い出を語ることにします。

ささやかな日常にこそ幸せがあるということを、ファンタジックな物語を通して思い出させてくれる名作。感動のラストシーンに多くの読者が涙しました。切なくて心あたたまる、深い愛の物語を読みたい方におすすめの映画化作品です。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

宝島社 著者:七月隆文


ぼくは明日、昨日のきみとデートする

切ない運命に導かれた男女の美しい純愛を描いた、感動のラブストーリー。2016年に映画化され、累計部数は160万部を突破しています。漫画や朗読劇にも起用された、恋愛小説の名作です。

京都の美術大学に通う大学2年生・南山高寿は、通学電車で福寿愛美に一目惚れ。高嶺の花に見えた愛美に何とか声をかけ、2人は交際に至ります。気配り上手で少し泣き虫な愛美との交際は順風満帆でしたが、彼女にはある大きな秘密があったのです。

奇跡的な運命で結ばれた2人のロマンチックで切ない恋模様が、映画化とともに国内外で大きな反響を集めました。巧みな構成も相まって、思わず2度読みしたくなる魅力があります。泣ける純愛ストーリーを読みたい方におすすめの1作です。

阪急電車

幻冬舎 著者:有川浩


阪急電車

兵庫県を走るローカル鉄道・阪急今津線を舞台にした傑作恋愛小説。片道15分の電車に乗り合わせた乗客たちの、胸がキュンとするエピソードが連作短編形式で描かれます。2011年に実際の沿線をロケ地に映画化されました。

主役は、阪急今津線にある8つの駅の利用者たち。恋の始まりや別れの兆しといった、乗客それぞれの人生の1コマが描かれます。同じ路線の乗客という共通点で、繋がりのない人々の人生が少しずつ重なりあっていく様が見どころです。

短い路線のなかで起こる小さな奇跡の物語に、ほっと胸があたたかくなります。心が癒されるような恋愛物語やヒューマンドラマが読みたい方におすすめの名作です。

映画化・ドラマ化された小説のおすすめ|ミステリー

白夜行

集英社 著者:東野圭吾


白夜行

被害者の息子と容疑者の娘の見えない絆を描いた、ダークな長編ミステリー小説です。2006年にドラマ化、2011年に映画化されるなど、数々のメディアミックス作品も注目を集めました。

1973年、大阪で1つの殺人事件が発生。複数の容疑者が挙げられますが、事件は迷宮入りしてしまいます。そんななか、全く別の道を歩んでいた被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂の周囲では、恐るべき犯罪の形跡がいくつも浮かび上がってくるのです。

謎に包まれた主人公2人の物語が、周囲の関係者の視点から語られていきます。壮大なスケールのなかに何重にも伏線が張られた、緻密なストーリーが見どころ。不気味でハラハラとさせられる展開に読む手が止まらなかったという読者も多い、おすすめの名作です。

告白

双葉社 著者:湊かなえ


告白

著者のデビュー作にして、2010年に映画化されたミステリー小説の傑作です。第6回の本屋大賞を受賞。2015年には英語版が全米図書館協会アレックス賞に選ばれるなど、海外でも高い評価を受けています。

終業式のホームルームで衝撃的な告白をはじめた女性教師。彼女の子供が学校内で死亡した事件について、クラスの生徒のなかに犯人がいるというのです。彼女の告白のその後と事件の真相を、級友・犯人の家族・犯人それぞれの視点から描き出します。

事件の全体像を、章ごとに関係者のモノローグ形式で浮き彫りにしていく本作品。語り手の移り変わりとともに見えてくる新事実や、中学生の不安定な内面の動きに、読者も感情を揺さぶられます。読後も深く考えさせられるイヤミスが好きな方におすすめです。

祈りのカルテ

KADOKAWA 著者:知念実希人


祈りのカルテ

大学病院を舞台に、個性豊かな患者が抱えるさまざまな問題と謎を、研修医が解き明かしていく連作短編小説です。”こころ震える連作医療ミステリ”と謳われ、2022年にドラマ化されました。

純正会医科大学附属病院に勤める諏訪野良太は、初期臨床研修として院内のさまざまな科を回っている研修医。ある夜、睡眠薬を大量に服用した女性が救急搬送されてきます。彼女の腕には、離婚した元夫の名前がやけどで刻まれていました。

離婚して以来、睡眠薬を過剰に飲むことを繰り返しているという女性。しかし、なぜか毎月5日に退院できるように入院していたのです。

人の心に寄り添える研修医が、複数の診療科で経験を積みながら、5人の患者にまつわる謎と心の内側に迫ります。医師でもある著者ならではのリアルな病院の空気感も見どころ。ハートウォーミングなミステリー小説が好きな方におすすめのドラマ化作品です。

Nのために

双葉社 著者:湊かなえ


Nのために

イニシャル「N」の人物をめぐる、謎と純愛を描いた珠玉の連作長編ミステリー。累計部数は100万部を超え、2014年にドラマ化されました。朗読劇なども上演されたおすすめの人気作です。

ある日、超高層マンションの住人・野口夫妻の変死体が発見されます。現場には20代の男女が4人居合わせていました。彼らの証言は、事件にまつわる驚くべき真実を明らかにしていくのです。

夫妻が死亡した理由や、それぞれが大切に想う「N」の正体についてなど、数々の謎がモノローグ形式で語られていくのが特徴。ドラマ化作品とはまた違った、小説ならではの物語表現を楽しめます。究極の愛とは何かを問いかける、切ない純愛ミステリー小説です。

謎解きはディナーのあとで

小学館 著者:東川篤哉


謎解きはディナーのあとで

お嬢様刑事と毒舌な執事が、さまざまな謎を華麗に解き明かしていくミステリーシリーズの第1弾です。2011年の本屋大賞を受賞し、同年ドラマ化。ヒットを受けて、劇場版として映画化もされました。累計部数は436万部を突破しています。

国立署の新米刑事として奮闘する宝生麗子は、世界的な大企業・宝生グループの令嬢。仕事には一生懸命向き合うものの、推理はいまひとつです。難解な事件を前にした麗子は、いつも執事兼運転手・影山に事件の一部始終を相談しています。

麗子に暴言を吐きがちな執事・影山が、安楽椅子探偵役として陰から事件を鮮やかに推理していく様が見どころ。6つの事件が収録された連作短編形式になっており、読者も一緒に推理を楽しめます。これから本格ミステリー小説に挑戦してみたい初心者にもおすすめの1作です。