日本をはじめ、世界でも人気を集めている「韓国文学」。K文学として親しまれ、『82年生まれ、キム・ジヨン』や『菜食主義者』など、世界的に高い評価を受けた名作も数多く登場しています。

今回は、そんな韓国文学のおすすめ作品をピックアップ。人気小説・フェミニズム小説・ミステリー小説・エッセイの4つのジャンルに分けてご紹介します。気になる作品があれば、ぜひ手に取ってみてください。

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世界でも人気を集める「韓国文学」とは?

世界でも注目を集めている韓国文学。韓国では政府が韓国文学翻訳院を設立し、翻訳家の養成や翻訳出版へ力を入れてきました。以降、多くの作品が各国の言語で出版され、世界での人気を後押ししています。

日本では、2018年に刊行された『82年生まれ、キム・ジヨン』がK文学ブームの火付け役になりました。そのほかにも、第1回日本翻訳大賞を受賞した『カステラ』や、マン・ブッカー賞の国際部門に輝いた『菜食主義者』などが代表的な作品です。

社会における女性の不条理を描いた「フェミニズム文学」をはじめ、韓国文学は社会問題を作品のなかで扱っているのが特徴。特に近年の作品では、古典に比べて世界的に普遍的なテーマを描いているものが多く、日本でも多くの共感を集めています。

また、自分自身を見つめ直す機会をくれるエッセイなどもおすすめ。海外文学に馴染みがない方も、ぜひ手に取ってみてください。

韓国文学のおすすめ|人気小説

82年生まれ、キム・ジヨン

筑摩書房 著者:チョ・ナムジュ

82年生まれ、キム・ジヨン

女性の人生に降りかかる困難や差別を描き、韓国で社会現象を巻き起こした大ベストセラー小説です。2017年に今日の作家賞を受賞し、韓国で136万部を突破。30ヵ国・地域での翻訳化も決定しました。2020年に日本でも実写映画が公開されています。

今年で33歳になる主婦のキム・ジヨンが本作品の主人公。夫と1歳になる娘とともに、ソウル郊外で一見平穏に暮らしていました。しかし、ある日突然ジヨンは、自分の母親や友人の人格が憑依したかのような言動をとるようになり、精神科病院に通い始めます。

病院のカルテという形式で、ジヨンの半生を淡々と綴っていくのが特徴の本作品。女性であることを理由に直面してきた数々の困難が、問題提起として読者にも突きつけられます。韓国文学におけるフェミニズム小説の代表作を読みたいおすすめの1作です。

アーモンド

祥伝社 著者:ソン・ウォンピョン

アーモンド

2020年の本屋大賞翻訳小説部門で第1位に輝いた、ソン・ウォンピョンの代表作。13ヵ国で翻訳出版されました。“全世代の心を打つ希望と感動の名作”と謳われる韓国文学です。

主人公は16歳の少年・ユンジェ。扁桃体が人よりも小さく、怒りや恐怖などを感じられません。母は感情がわからないユンジェに、喜怒哀楽などを丸暗記させることで「普通の子」に見えるように訓練を施してきました。

そんなユンジェの前に現れたのは、激しい感情を持つ少年・ゴニ。彼との出会いをきっかけに、ユンジェの人生は大きく変わっていきます。

正反対な2人の出会いと友情を描いた本作品は、人を愛することや人に共感するとはどういうことなのかを深く考えさせられるのがポイント。現代の韓国文学の多様性を感じられるおすすめの小説です。

菜食主義者

クオン 著者:ハン・ガン

菜食主義者

2016年に英国のマン・ブッカー賞国際部門を受賞した、韓国文学の代表的作品。韓国の権威ある文学賞・李箱文学賞にも輝いた連作短編集です。

物語の中心は、夢を見たことをきっかけに肉食を拒否し、菜食主義者になった女性・ヨンヘ。突然変貌してしまった家族に対する思惑や悲劇を、ヨンヘの夫・姉・姉の夫それぞれの視点から、3編の短編として描き出しました。

平凡な女性が社会の役割や人間であることを拒絶する姿から、人間性とは何かを問いかける1作。ヒリヒリするような人間の狂気が全編に漂います。世界的にも高い評価を受けた純文学の傑作を読んでみたい方に、おすすめの韓国文学です。

カステラ

クレイン 著者:パク・ミンギュ

カステラ

2015年に第1回日本翻訳大賞に輝いた、パク・ミンギュの傑作短編集。2005年に申東曄創作賞を受賞し、韓国でもロングセラーを記録している人気作です。日本語版には、芥川賞と並び称される李箱文学賞を受賞した『朝の門』が併録されています。

民主化運動・格差社会・就職難・若者の貧困など、韓国のリアルな現状をユーモアのある比喩とともにあたたかく包み込む11編を収録。ファンタジーテイストな純文学が好きな方におすすめの韓国文学です。

保健室のアン・ウニョン先生

亜紀書房 著者:チョン・セラン

保健室のアン・ウニョン先生

韓国文学の人気作家であるチョン・セランが手掛けた、10編からなる連作短編小説。2020年に配信ドラマ化もされました。高校を舞台に巻き起こる怪事件を、養護教諭が解決していく奇想天外なファンタジー小説です。

養護教諭のアン・ウニョンが赴任した私立M高校では、原因不明の怪奇現象や不思議な出来事が次々と起こっていました。特殊な霊能力を持つウニョンは生徒を守るため、BB弾の銃とレインボーカラーの剣を手にさまざまな謎や邪悪なものに立ち向かいます。

しかし、同僚の漢文教師であるホン・インピョに、そんなウニョンの怪しい行動を目撃され…。

アクションやロマンスも楽しめる、爽快なエンターテインメント性が面白い韓国文学。切なさが胸を打つエピソードなどもあり、読みごたえのあるおすすめの小説です。

ミカンの味

朝日新聞出版 著者:チョ・ナムジュ

ミカンの味

『82年生まれ、キム・ジヨン』などを手掛け、女性たちからの高い共感と支持を集めてきたチョ・ナムジュが、韓国の女子中学生のリアルを描いた長編小説です。

物語の中心は、中学校の映画サークルで出会ったソラン・ダユン・ヘイン・ウンジの4人。「いつも一緒にいる4人」として学内で知られている彼女たちは、中学3年生になる直前に済州島に行き、衝動的にある約束を交わします。

タイムカプセルに入れて埋めたこの約束の裏には、さまざまな感情と計算による四者四様の理由が隠されていました。

約束を巡って、4人の生い立ちや悩みにミステリー仕立てで触れていきます。思春期の脆くて危うい仲間意識が生々しく描かれているのが見どころ。中高生にもおすすめの韓国文学です。

大都会の愛し方

亜紀書房 著者:パク・サンヨン

大都会の愛し方

新しい韓国文学の「顔」として注目される作家、パク・サンヨンのベストセラー連作短編集。セクシュアルマイノリティを扱う「クィア文学」として、韓国でも大きな話題を集めました。2022年の国際ブッカー賞ロングリストにノミネートされています。

舞台は光と影が渦巻く大都市・ソウル。最低賃金のバイトをしながら深い孤独を抱えている「俺」は、梨泰院にあるクラブのバーテンダー・ギュホと出会います。愛を分かちあう2人でしたが、俺には人に言えない秘密があったのです。

表題作の『大都会の愛し方』をはじめ、大都会で繰り広げられる多様な愛の形と喪失を描いた4編が収録されています。ユーモラスで軽快な語り口によって読みやすいのも魅力。恋愛小説としてもおすすめの韓国文学です。

韓国文学のおすすめ|フェミニズム小説

フィフティ・ピープル

亜紀書房 著者:チョン・セラン

フィフティ・ピープル

チョン・セランによる、壮大な連作短編小説。ある大学病院を起点に、50人以上の登場人物の人生があやとりのように絡まり、交錯する物語です。韓国で権威がある文学賞の1つ、韓国日報文学賞を2017年に受賞しました。

ガンを患い、娘の結婚式の主導権を握る母親や、殺された友人がはいていたものと同じ柄の靴下を買う女子高生。同性愛者を理由に家族と決別した病院の保安要員など、年齢も性別もさまざまな人々のドラマを短くも丁寧に描いています。

それぞれの物語も濃密ながら、読み進めていくにつれてそれぞれの関係性が重なり、作品に深みが増してくるのが見どころ。フェミニズムをはじめ、多様な価値観と人間の多面的な魅力に触れられます。韓国文学を初めて読む方にもおすすめの連作短編集です。

彼女の名前は

筑摩書房 著者:チョ・ナムジュ

彼女の名前は

チョ・ナムジュが、9歳から69歳に至るまでの60人余りに取材した上で手掛けた短編集です。次世代のために立ち上がる女性たち28人それぞれの物語が、28編収録されています。

セクハラ被害と闘い続ける女性や、地下2階の部屋に住む女子生徒の悩みなど、さまざまな苦境にさらされている女性たちの現状が生々しく描かれた本作品。韓国社会を理解しやすい社会派な韓国文学として、おすすめのフェミニズム小説です。

わたしに無害なひと

亜紀書房 著者:チェ・ウニョン

わたしに無害なひと

“韓国文学の新しい魅力”と称される作家、チェ・ウニョンの名作短編集です。2018年に韓国で「小説家50人が選ぶ今年の小説」に選出され、第51回韓国日報文学賞に輝きました。収録作の『あの夏』は、第8回若い作家賞を受賞しています。

自分に自信がなく、誰かを傷つける人になりたくないと願う人々が本作品の主人公。大切な人との別れを経験しながらも、“もし時間を戻せるなら”と過去に思いを馳せる人々の心の揺らぎを、7編の短編のなかに描きました。

人間関係への後悔や葛藤が巧みな心情描写で描かれており、切なさが胸に迫ります。韓国の社会構造を踏まえたフェミニズムの要素が織り交ぜられているのもポイント。自分の経験と重ね合わせて読みたい、おすすめの韓国文学です。

屋上で会いましょう

亜紀書房 著者:チョン・セラン

屋上で会いましょう

チョン・セランにとって初の短編集であり、フェミニズム小説の人気作です。現代女性が抱えるさまざまな問題や社会の不条理を、希望と連帯のなかに描いた9編が収録されています。

常日頃、職場でのさまざまなハラスメントに疲れ、屋上から身を投げたいという衝動に駆られる「私」。拠り所にしている3人の女の先輩たちから、あるものを渡されます。それは、古くから受け継がれてきた絶望から抜け出すための「呪文書」でしたが…。

表題作の『屋上で会いましょう』をはじめ、現実的なフェミニズムとファンタジーテイストが融合した独特の世界観の短編が揃っています。シスターフッドに満ちた爽やかな読後感も魅力のおすすめの韓国文学です。

となりのヨンヒさん

集英社 著者:チョン・ソヨン

となりのヨンヒさん

マイノリティの声を受け止めつつ、人々の挫けぬ心を繊細に描いたチョン・ソヨンのSF短編集です。同性愛やフェミニズム、差別や情報統制など、社会性をもったテーマをSF的な物語のなかに取り入れた短編が収録されています。

ガマガエルのような見た目の隣人をお茶に招く『となりのヨンヒさん』。亡者の残滓が水面に浮き上がって見える『馬山沖』。どの物語も、並行世界や異星人などの不可思議に満ちたエンターテインメント性を楽しめるのが魅力です。

非日常に生きる人々の機微を丁寧に描くことで、異質なものに対する読者の偏見や差別意識をさりげなく浮き彫りにします。フェミニズム小説はもちろん、SF小説が好きな方にもおすすめの韓国文学です。

韓国文学のおすすめ|ミステリー小説

殺人者の記憶法

クオン 著者:キム・ヨンハ

殺人者の記憶法

2018年に第4回日本翻訳大賞を受賞した、キム・ヨンハのベストセラー小説。斬新な物語設定で、韓国文学界にセンセーショナルを巻き起こした長編ミステリーサスペンスの傑作です。日本でも映画が公開されています。

主人公は、かつて冷酷な殺人鬼でありながら、現在は引退して獣医をしているキム・ビョンス。平穏な日々を送るものの、彼には認知症の兆候が現れ始めていました。そんなとき、ビョンスは偶然出会った男が連続殺人犯であると直感します。

さらに、殺人犯の次の狙いが愛娘・ウニであると発覚。ビョンスは混濁していく記憶と格闘しながら、人生最後の殺人を企てます。

認知症を患ったビョンスの視点で進む物語は、現実と妄想の境界が曖昧になるような世界観がポイント。サスペンス的な展開に加え、何が真実なのかという謎に物語全体が包まれています。韓国の本格ミステリーを読みたい方におすすめの韓国文学です。

誘拐の日

ハーパーコリンズ・ジャパン 著者:チョン・へヨン

誘拐の日

次世代スリラー作家として、韓国文学界で注目を集めているチョン・へヨンの人気作。誘拐犯と天才少女の逃亡劇を描き、韓国でも話題沸騰の巻き込まれ型ミステリー小説です。ドラマ化も決定しています。

娘の手術費用を捻出するため、やむなく誘拐を決意したミョンジュン。豪邸に住む11歳の少女・ロヒをターゲットにしますが、ミョンジュンはうっかり車でロヒをはねてしまうのです。

その衝撃で記憶喪失になったロヒ。とっさにミョンジュンは父親と名乗りますが、天才児のロヒにこき使われる羽目になります。そんななか、ロヒの家から両親の死体が発見され…。

殺人事件の真相を暴くミステリー性に加え、お人好しで間が悪いミョンジュンと口達者なロヒのコミカルな逃避行も見どころの韓国文学。二転三転する巧みな構成も楽しめる、おすすめのミステリー小説です。

ホール

書肆侃侃房 著者:ピョン・ヘヨン

ホール

全身麻痺になった男を取り巻く人間関係とその真相を描いた、ピョン・ヘヨンの長編サスペンス小説。2017年にアメリカの文学賞であるシャーリイ・ジャクスン賞長編部門を、韓国の小説家として初めて受賞した傑作です。

物語は、主人公・オギが病院で目覚めるところから始まります。なんと交通事故によって妻を亡くし、彼自身も目以外動かせないという絶望的な状況に陥っていたのです。不安と恐怖のなか、オギは娘を失って悲嘆に暮れる義母の介護を受けることになります。

事故に至るまでの軌跡が明らかになっていくにつれて、ゾワゾワとした恐怖感とともにページをめくる手が止まらなかったという読者も多い本作品。人間の闇を描いたサスペンスミステリーが好きな方におすすめの韓国文学です。

あの子はもういない

文藝春秋 著者:イ・ドゥオン

あの子はもういない

行方不明になった妹の行方と不審死の真相を追う、迫真の長編小説。韓国文学のなかでも「K(Korean)スリラー」と称される、息もつかせないスリラーサスペンス小説です。

主人公のユン・ソンイは母親の死以来、父と妹と離ればなれで暮らしています。そんななか、妹の同級生の殺人事件が発生。さらに、妹は突然失踪し、警察は妹を重要参考人として追い始めます。

妹の身に何が起きたのかを確かめるべく、父と妹の家を訪れたソンイ。ところが、父が暮らしていた形跡はなく、さらに家中に無数の監視カメラが取り付けられていたのです。

容赦ない過激な情景描写と、謎が謎を呼ぶ予測不能なミステリー展開が本作品の魅力。韓国文学のダークなエンターテインメント性を存分に味わいたい方に、おすすめの1作です。

種の起源

早川書房 著者:チョン・ユジョン

種の起源

“韓国のスティーヴン・キング”とも称される、チョン・ユジョンのベストセラーミステリー。心と記憶の謎と、母子の関係を探求するスリラー小説です。韓国で発行部数25万部を突破し、日本語で漫画化もされています。

主人公は26歳の青年・ユジン。目覚めると彼は血まみれになっており、さらに部屋の外に伸びた赤い足跡の先に死体を発見します。時々、発作で記憶障害が起きるユジンには昨晩の記憶がありません。記憶を辿り、ユジンは真実を明らかにしようとします。

濃密で凄惨な情景描写と心理描写に引き込まれる韓国文学。サスペンスホラーやイヤミスが好きな方におすすめのミステリー小説です。ぜひ前知識無しで物語の世界に浸ってみてください。

韓国文学のおすすめ|エッセイ

私は私のままで生きることにした

ワニブックス 著者:キム・スヒョン

私は私のままで生きることにした

2019年から3年連続で年間ベストセラーにもランクインした、韓国エッセイの代表作。日韓累計で167万部を突破した、大ベストセラーエッセイです。

学歴や経歴などで比較され、劣等感や閉塞感などさまざまな「生きづらさ」を感じている人々へのメッセージ性にあふれた本作品。世界にたった1人しかいない自分を大切にして生きていくために、忘れたくない70のことがイラストとともに記されています。

平凡な人々への、いたわりとエールが込められたあたたかな筆致が魅力。日本人も共感できるポイントが多くある、おすすめの韓国文学です。

あやうく一生懸命生きるところだった

ダイヤモンド社 著者:ハ・ワン

あやうく一生懸命生きるところだった

韓国で約29万部、日本でも約15万部を突破したベストセラーエッセイ。40歳を目前に会社勤めを辞め、自分らしく、頑張らずに生きることを決意したハ・ワンが贈る、生きづらさを手放すための言葉が4章に分けて収録されています。

自分をすり減らして生きる人々の、疲れた心に寄り添う本作品。ユーモアを交えた言葉とイラストは、心がつらくなった時に立ち止まる勇気をくれます。自分の生き方を見直し、肩の力を抜いてもいいと思わせてくれる、おすすめの韓国エッセイです。

大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした

ダイヤモンド社 著者:クルベウ

大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした

韓国で人気のSNS作家・クルベウが手掛けた珠玉のエッセイ集です。不器用な生き方を応援してくれる32編が収録されています。発売から多くの読者からの共感を集め、日本でも13万部を突破しました。

人間関係や仕事、恋愛など、人生のさまざまな場面で自分より他人を優先してしまい、辛い時にも「大丈夫」が口癖になっている方が、「ありのままの自分」でいられるヒントが詰まっています。

そっと語りかけるような文章が疲れた心を癒してくれる1作。贈り物としてもおすすめの韓国文学です。

すべての瞬間が君だった きらきら輝いていた僕たちの時間

マガジンハウス 著者:ハ・テワン

すべての瞬間が君だった きらきら輝いていた僕たちの時間

日韓累計65万部を突破している、ハ・テワンの大ベストセラーエッセイです。韓国のSNSやエンタメ業界を中心に爆発的な人気を誇り、2018年「YES24今年の本賞」を受賞。2019年には韓国でミュージカル化もされました。

やわらかなタッチのイラストとともに、「君と僕」が織りなす、不器用ながらもあたたかい恋と人生の短いストーリーが綴られています。1日1日を誰かと大切に生きようと思える、おすすめの韓国文学です。

女ふたり、暮らしています。

CCCメディアハウス 著者:キム・ハナ/ファン・ソヌ

女ふたり、暮らしています。

女性同士で同居しているキム・ハナとファン・ソヌの実生活を綴った名作エッセイです。単なるルームメイトでも恋人同士でもなく、人生の「パートナー」として生きる2人の姿に日韓両国で多くの共感と話題を集めました。

尊敬できる友人とのリアルな2人暮らしを、4章構成でさまざまな視点から綴っている本作品。誰かとともに生きるには結婚だけではなく、多様な選択肢があることを気づかせてくれます。結婚や家族のあり方に悩む方におすすめの韓国文学です。