ほかの文学作品では得られない体験ができる「詩集」。詩は著者の感情がストレートに表現されており、少ない言葉のなかに多くの知見を得られるのが魅力です。特定のテーマに沿ったり、多様なテーマの詩を収録したりした詩集は、人生のさまざまなシチュエーションで読者の心を支える1冊として活躍します。

今回は、おすすめの詩集をご紹介。年代別のおすすめ作品や海外作品をピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。

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そもそも「詩」とは?

詩は文学様式のひとつです。自然や日常の出来事などから感じ取った想いを、リズムをもつ言語形式で表現することで作品として成立します。

押韻・韻律・字数などにルールがある「定型詩」と、規則に縛られない「自由詩」「散文詩」の2種類があるのも特徴。表現によっても違いはあるものの、著者が感動した事柄から着想を得て表現する「叙情詩」と呼ばれる詩が多いのもポイントです。

詩集の魅力

詩集には、著者や編者が特定のテーマに沿って選定した詩が掲載されています。愛する家族のため、生きる意味を見出すため、季節の豊かさを感じるためなど、自分の心情に合った詩集を選ぶことで、深い感銘を受けられるのが魅力です。

また、1冊のなかに複数のテーマを持つ詩を並べた詩集もおすすめ。多様な詩に触れたい方や、さまざまなシチュエーションで手に取れる詩集を探している方はぜひ読んでみてください。

詩集のおすすめ|人気・定番作品

汚れつちまつた悲しみに…… 中原中也詩集

KADOKAWA 著者:中原中也

汚れつちまつた悲しみに...... 中原中也詩集

若くして亡くなった天才詩人・中原中也の詩を堪能できる詩集です。編者は佐々木幹郎。著者の素顔を映し出したような詩を楽しめます。

日本の近代詩史を語るうえで外せない詩人・中原中也。本作品は、30年という短い生涯の中で作られた詩のテーマとして、よく用いられた「生きる」「恋する」「悲しむ」という3つのキーワードに注目した詩集です。制作時期も考慮して作品を選定しています。

中原中也の代表作であり表題作の『汚れつちまつた悲しみに……』をはじめとする、数々の名作を心に刻める1冊。天才と称された詩人の言葉を知りたい方におすすめです。

智恵子抄

新潮社 著者:高村光太郎

智恵子抄

高村光太郎が妻との想い出を詩としてしたためた詩集。情熱的な恋愛時代から、短い結婚生活、発病から死に至るまでを、深い愛と共に詠んでいるのが特徴です。

高村光太郎の妻で画家の智恵子は46歳になったころから精神分裂症を発症し、体調を崩しがちになります。家族の問題や自身の絵に関する苦悩が引き金になったといわれており、自殺未遂に発展することもありました。1938年に智恵子が亡くなり、鎮魂の想いで本作品を執筆し刊行しています。

純愛を詩歌に表したことが話題を呼び、当時の戦時下で暗い雰囲気の世の中にも希望をもたらしたとされる詩集。人を愛することについて詩を通して感じたい方はぜひ手にとってみてください。

にほんの詩集 寺山修司詩集

角川春樹事務所 著者:寺山修司

にほんの詩集 寺山修司詩集

放送劇や写真など、ジャンルの垣根を超えてさまざまな芸術分野で才能を発揮した寺山修司の詩集です。高校在学中から詩や俳句に目覚めたとされています。演劇にも情熱を傾け、国際的にも大きな影響を与えたといわれる著者の作品です。

戦後の高度経済成長時代にあった日本で、あふれる才能を駆使して活躍した寺山修司。本作品では、『故郷の母のことを思い出したら』『幸福が遠すぎたら』『五月の詩』など、詩を中心に短歌・俳句・歌謡曲までを幅広く収録しています。

青春の痛みと優しさを持ち合わせた寺山修司の魅力を堪能できる詩集。鬼才と呼ばれる人物の詩に触れてみたい方におすすめです。

萩原朔太郎詩集

岩波書店 著者:萩原朔太郎

萩原朔太郎詩集

日本近代詩の父と称される詩人・萩原朔太郎の詩集。代表作で処女作の『月に吠える』や第2詩集『青猫』をはじめとして、創作年順に収録されています。

近代人の心の内を表現した「口語自由詩」を確立した萩原朔太郎。近代人の病的な憂鬱感や孤独などを表現した作品が多く、独特な世界観を持っているのが魅力です。

本作品では萩原朔太郎の軌跡や世界観を余すところなく堪能できます。近代詩を語るうえでは欠かせない、おすすめの詩集です。

藤村詩集

新潮社 著者:島崎藤村

藤村詩集

一度読んだら忘れられない近代浪漫詩の魅力を楽しめる島崎藤村の作品です。本作品と向き合うことで、青春時代の自分と再び出会えると評価されています。

代表作である『初恋』『高楼』、このほかにも『千曲川旅情の歌』『椰子の実』などを収録。青春の日の気持ちを、爽やかでみずみずしい調べによって心に残る詩へと昇華させています。

著者の代表作を1冊にまとめ上げた詩集。夏目漱石からも認められた自然主義文学の旗手が書いた詩を読みたい方におすすめです。

自選 谷川俊太郎詩集

岩波書店 著者:谷川俊太郎

自選 谷川俊太郎詩集

国内外で絶大な人気を集める詩人・谷川俊太郎の自選詩集です。同氏がつづった、2000を超える全詩のなかから厳選した173編を収録。1952年に刊行された『二十億光年の孤独』をはじめとして、2009年までに刊行された詩が掲載されてます。

『かえる』『かっぱ』『おならうた』など、子供が楽しめる詩から、『今日のアドリブ』や『日本語のカタログ』といった実験的な詩まで、さまざまなテイストの有名な詩を楽しめるのがポイントです。

作品によって文体が異なり、リズム感あふれる谷川俊太郎の「言葉の宇宙」を堪能できる内容。名詩人の軌跡をたどりたい方におすすめの1冊です。

倚りかからず

筑摩書房 著者:茨木のり子

倚りかからず

現代詩の長女と称された茨木のり子が晩年に紡ぎ、詩集としては異例のベストセラーとなった作品。同氏は人間味や批評精神にあふれた叙情詩を多く発表し、多くの読者の心を打ちました。

本作品は何にも寄りかからず、「個」を重んじて強く生きた著者の言葉が光る1冊。強い意志やナイーブな感受性で紡がれた『倚りかからず』と、『球を蹴る人』『草』『行方不明の時間』の詩3編が収録されています。

鋭い視点でつづられており、背筋を伸ばして生きようと思えるような名言が詰まっているのが魅力。これから何かにチャレンジしたい方におすすめの詩集です。

詩集のおすすめ|小・中学生向け

生きる

福音館書店 著者:谷川俊太郎

生きる

小中学生が読むのにも適しているとされる谷川俊太郎の詩集。著者の詩を、岡本よしろうのイラストと共に絵本に仕立てることで、より子供にも親しみやすくなっているのが特徴です。

本作品は、生きることについて、さまざまな人生の瞬間を切り取っています。小学生のきょうだいと家族が過ごしたとある夏の1日を取り上げているのがポイントです。

絵を描いたり、夕方に母親の買い物について行ったりと、子供たちの行動のなかに生きていることの本質があると訴えかけます。

小中学生に、生きることとはどういうことなのかを考えるきっかけを生み出せる作品。子供が初めて読む詩集にぴったりの1冊です。

詩のこころを読む

岩波書店 著者:茨木のり子

詩のこころを読む

詩人としても知られる茨木のり子が、著名な詩をピックアップし解説をしている詩集。著者が感銘を受け、大切にしてきた詩を情熱的に語っているのが特徴です。

よい詩とは人の心を解き放つ力を持っているだけでなく、生き物への愛おしい気持ちを呼び起こす力も秘めていると著者は語ります。生まれること・恋・別れなどのテーマ別に、さまざまな詩に触れられるのも魅力。無数の言葉を用いて表現される、すばらしい詩の世界へ読者は導かれていきます。

小中学生から大人まで、幅広く楽しめる「岩波ジュニア新書」の1冊なので、子供が読む詩集としても適しているのもポイント。詩人がピックアップした多様な詩に触れたい方におすすめです。

金子みすゞ名詩集

彩図社 著者:金子みすゞ

金子みすゞ名詩集

金子みすゞの心に残る詩が収録されている詩集です。早熟の天才として、西條八十から「若き童謡詩人の中の巨星」と評された金子みすゞ。26歳で自死し、若くしてこの世を去っている詩人でもあります。

本作品では『こだまでしょうか』『大漁』『星とたんぽぽ』『私と小鳥と鈴と』など、著者を代表する名詩を93編収録。どの詩にも小さな動植物に対する慈愛の精神、さらに子供がもつ感性があふれています。子供の目線は感性でつづられているので、小中学生も読みやすい作品です。

どこにでもあるケーキ

ナナロク社 著者:三角みづ紀

どこにでもあるケーキ

三角みづ紀が、詩人の記憶を重ねた13歳を描いている詩集。33編を書き下ろして収録しています。小口と天地に赤インクを施した三方小口塗装の装丁も印象的です。表紙絵は塩川いづみがデザインしているのがポイント。タイトルには金箔を用い、カバーの代わりにグラシン紙という半透明の紙で包むなどこだわりが詰まっています。

思春期の心と身体、そして家族との関係性や教室での疎外感。さらに、世界の美しさをていねいに描き出す詩を堪能できます。詩はすべて1人の人物の目線で詠まれているため、全編通してひとつの物語としても楽しめるのが特徴です。

詩人としてさまざまな賞も受賞し、デビューから注目され続けている著者の作品に触れられるのがポイント。親しみやすい詩集を探している方にもおすすめです。

はるなつあきふゆの詩

偕成社 著者:ジュリー・フォリアーノ

はるなつあきふゆの詩

アメリカのハドソン・バレー在住の絵本作家で、詩人のジュリー・フォリアーノの詩集です。ジュリー・モースタッドの絵を添えた絵本タイプの作品。翻訳は石津ちひろが担当しています。2018年に全国学校図書館協議会・選定図書に選ばれました。

春の訪れを伝える小鳥、夏の海辺で食べた食べ物、秋の肌寒さをきっかけに思い出すセーター、冬の日にあたたかい部屋でくつろぐ幸せ。ごくありふれた日々の美しさを女の子の目線で詠い上げた、日記に記されたような詩を48編収録している作品です。

翻訳は、原詩の世界感を大切にしながら美しい日本語に置き換えています。季節感を味わえる詩を読みたい方にぴったりの1冊です。

まど・みちお詩集

岩波書店 著者:まど・みちお

まど・みちお詩集

童謡『ぞうさん』『一ねんせいになったら』などの作詞で有名な詩人まど・みちおの詩集。『ぞうさん』をはじめとして、『やぎさん ゆうびん』『ドロップスの うた』といった詩や、エッセイを含む172編が収録されています。

子供の世界や自然の不思議など、生まれて初めて世界を見たような驚きを感じられる1冊。100歳を過ぎても詩作を続けたまど・みちおの、優しくも深い言葉の数々を楽しめます。小中学生の子供はもちろん、大人が読んでも楽しめるおすすめの詩集です。

詩集のおすすめ|高校生・大学生向け

新編 宮沢賢治詩集

新潮社 著者:宮沢賢治

新編 宮沢賢治詩集

宮沢賢治が残した力強い詩を収録した詩集です。『春と修羅』や『雨ニモマケズ』などの名作をはじめとして、著者の本質を伺える132編を楽しめます。編者は天沢退二郎です。

豊かな想像力と斬新な言葉遣いで、読者に衝撃を与えた宮沢賢治。37歳という若さでこの世を去るまで、自分の内側に潜むモノと向き合い続けていました。自然と深く結びついて生まれたイメージから着想し、推敲・修正を繰り返してひとつひとつの作品を生み出していたとされています。

頭で理解しようとせず、心で捉えて親しみたい詩集のひとつ。圧倒的なイメージや豊富なボキャブラリーを有しており、若いうちに読んでおきたい多くの詩を収録しています。

適切な世界の適切ならざる私

筑摩書房 著者:文月悠光

適切な世界の適切ならざる私

中原中也賞や丸山豊記念現代詩賞を18歳という最年少で受賞した詩人・文月悠光の第一詩集。10代で詩人として確立されていた著者の詩は、高校生・大学生にこそ手に取ってほしい作品です。

本作品は当時10代の詩人・文月悠光が、学校と家との行き帰りの日々をまるで未開の地へ赴くスリリングな冒険として詠い上げた詩を収録。印象に残る言い回しの数々は、まさしく現代詩らしいとして注目されています。

繰り返される日々をつまらないと感じている方におすすめの作品。21世紀の現代詩を代表する作家の詩集に触れたい方はチェックしてみてください。

空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集

新潮社 編者:寮美千子

空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集

朝日新聞・毎日新聞など各紙でも注目された詩集です。少年刑務所の受刑者たちが、自らの切実な想いを言葉に乗せて詠い上げた57編を収録しています。

本作品は、「刑務所の教室」で受刑者に寄り添う作家・寮美千子が選定した詩集。受刑者たちが心の奥に隠していた、葛藤・後悔・優しさが童話作家の手によって言葉としなって表現されています。

高校生・大学生にとっては同世代となる少年刑務所の受刑者たちも、内側には同世代と変わらぬ繊細で美しい想いを秘めていることが感じ取れます。詩をはじめとした、芸術の力を再確認できる1冊としてもおすすめです。

すみれの花の砂糖づけ

新潮社 著者:江國香織

すみれの花の砂糖づけ

恋の喜びと愛の悲しみ、大人の喜びと少女の悲しみについて詠い上げた江國香織の詩集です。さまざまな文学賞を受賞している著者初の詩集でもあり、軽やかな詩を収録しています。

恋人と気の向くままに体を重ねることも結婚をすることも、遠くへ旅することもできるのが大人であることの魅力。しかし、まだ若いときにひとりで向き合っていた不自由さや悲しみも存在し続けていることを訴える詩を堪能できます。

かわいらしいタイトルに反して、どこか斜に構えたような切り口の作品が多いのが特徴。大人と子供の両面性を強く持つ高校生・大学生にぴったりの詩集です。

詩集 私を支えるもの

KADOKAWA 著者:銀色夏生

詩集 私を支えるもの

明日への希望を見出す銀色夏生の詩集です。日常を大切にしながらも、前向きに生きていくことの大切さを訴えかけています。

開放的な写真と共に添えられる銀色夏生の詩。本作品のために書きおろし・撮りおろしされた詩と写真で構成されており、著者の魅力を存分に味わえる作品に仕上がっています。

今の自分を否定するのではなく、認められる自分であるための明日が来るように希望を持って生きていくことの必要性が語られているのがポイント。思春期特有の漫然とした不安の支えにもなる詩集です。

詩集のおすすめ|大人向け

求めない

小学館 著者:加島祥造

求めない

全編通して「求めない」から始まる、加島祥造のベストセラー詩集。せわしない現代に生きる大人にこそ必要な考え方が詰まった1冊です。

本作品は、人間とは求める存在であると認めながらも、求めることを減らすことで新しい可能性が開けると示唆しています。繰り返して読むことで、安らかな生活を手に入れるきっかけになる詩集です。

NHKの「心の時代」「おはよう日本」、TBSの「王様のブランチ」など、各メディアでも取り上げられました。ベストセラーになった詩集を読みたい方におすすめです。

世界はうつくしいと

みすず書房 著者:長田弘

世界はうつくしいひと

緩やかで深みのある言葉でつづられる長田弘の作品。誰もが体験する日常生活のなかの興味が、著者の洗練された知性と個性的な詩法で表現された大人のための詩集です。

『窓のある物語』『机のまえの時間』『なくてはならないもの』『世界はうつくしいと』『ゆっくりと老いてゆく』『モーツァルトを聴きながら』など、興味をそそられるタイトルの詩が27編収録されています。

著者が6年の歳月をかけ、季節ごとにひとつずつていねいにしたためた詩を味わえるのが特徴。詩を通して寛ぎを得たい方にぴったりの詩集です。

最期だとわかっていたなら

サンクチュアリ出版 著者:ノーマ・コーネット・マレック

最期だとわかっていたなら

10歳の息子を亡くしたアメリカ人女性が悲しみをつづった詩集。『最期だとわかっていたなら』という詩は、9.11同時多発テロの追悼集会で朗読されたことをきっかけに有名になりました。

子供・恋人・兄弟・親など、大切な人を想いながら読んでみてください。日本では佐藤睦の手によって翻訳されています。日本国内でも注目を集め、書籍化されたのが本作品です。

子供のいる方はもちろん、大切な人がいるすべての方が共感できる1冊。後悔をしないように人と接することの大切さを、作品を通して改めて感じてみてください。

生きていてよかった

KADOKAWA 著者:相田みつを

生きていてよかった

不変のものを見つめ、日々を新鮮に生きた相田みつをの詩集です。人間の弱さや悲しみを受け入れ、ひたすら真実を追求した著者らしい作品に仕上がっています。

生きるために本当に必要なことを、飾らぬ自分の言葉で語りつづけているのが特徴。生きていくなかで出会うさまざまな壁を前にして苦悩した際、勇気をくれる詩があふれています。

著者自身が書きたかったことを自由に記せたと語った詩集。シンプルですが、奥深さを持った作品たちが生きる勇気を与えてくれます。人生に悩んでいる方におすすめの1冊です。

吉野弘詩集

角川春樹事務所 著者:吉野弘

吉野弘詩集

何気ない日常や光景のなかから人間の持つ温もりを見出した詩を詠う詩人・吉野弘の詩集。社会の在り方、社会人としての生活、家族の営み、自然の移ろいをテーマにした詩の数々が魅力の詩人です。

本作品は、名詩『I was born』や『祝婚歌』といった、やさしく誠実な者たちの想いを探る詩のなかから代表作品を選出しています。『祝婚歌』は結婚披露宴でも頻繁に引用される名作です。

各作品は、季節・生活・言葉遊びなどのテーマごとに並べられているのが特徴。詩集を通してやさしい気持ちになりたい方にぴったりです。

かのひと 超訳 世界恋愛詩集

東京新聞 著者:菅原敏

かのひと 超訳 世界恋愛詩集

世界各国の恋愛を主題とした有名な古典詩をモチーフに、気鋭の詩人・菅原敏が独自の感性で超訳した詩集です。

ゲーテ・シェイクスピア・小野小町・与謝野晶子など、国内外の名作を現代詩に昇華させた35編を収録。アーティスト・久保田沙耶による、古さと新しさをかけ合わせた挿絵が彩りを添えています。

古典詩人たちが現代に生きていたら、どのように詩を紡いだかを考えてつづられているのがポイント。どの時代でもどの国に生きようとも、恋をすれば人は変わらないということが感じられます。読みやすい恋愛詩集を求める方やプレゼントにもおすすめです。

室生犀星詩集

新潮社 著者:室生犀星

室生犀星詩集

私生児で生まれ、さまざまな苦労を重ねてきた詩人・室生犀星が紡ぐ世界を味わえる作品。著者の生涯で発表された24冊の詩集から、代表的な作品187編を収めた詩集です。

貧しい養家で育てられた著者は、現実の生活に即した生き方に苦悩し、感情を詩に昇華して打ち明けていました。短い詩型に集約された想いは、口語と文語とが調和して生まれた、著者らしいリズムによって表現されています。

詩を読む方の心に染み入るように感じられる詩が楽しめるのが特徴。故郷の自然や小さな命、弱いモノへの慈愛精神に満ちた、人生への賛歌にもなっています。恵まれぬ少年時代を過ごした著者の詩に親しみたい方は手にとってみてください。

わたしを束ねないで

童話屋 著者:新川和江

わたしを束ねないで

「女の一生」をつづった詩人・新川和江の詩集。女性に生まれ恋をして、妻や母になる折々に自分を含め生きとし生けるものを讃えた同氏による、”究極のアンソロジー”と謳われているのがポイントです。

代表作『わたしを束ねないで』も収録作品のひとつで、中学校の教科書にも掲載されています。自分らしさや自由というものを考えさせられる名作。小学館文学賞・室生犀星詩人賞・現代詩人賞など、数々の文学賞を受賞した名詩人の作品に触れたい方におすすめです。

詩集のおすすめ|海外作品

ゲーテ詩集

新潮社 著者:ゲーテ

ゲーテ詩集

今なお、世界中の芸術家や思想家に多大な影響を与える『ファウスト』の著者としても知られるゲーテの詩集です。向学心が強く、常に努力し続けることで生涯を通して知性を高め続けたゲーテ。湧き出るような多彩さを持つ作品を数多く残しているのが特徴です。

本作品は、世界文学に欠かせぬ存在として知られるゲーテの抒情詩を中心に、物語詩・思想詩の代表作を選出し、年代順に並べています。ゲーテの生活を背景に、その知性を堪能できる詩集です。

多様なテーマの詩が収められており、著者の豊かな人間性も垣間見えるのがポイント。世界に名を残す作家の感性に触れることができる1冊です。

ヘッセ詩集

新潮社 著者:ヘッセ

ヘッセ詩集

時を越えても魅力的であり続け、「心のアンチエイジング・サプリ」と謳われる詩集です。著者であるヘッセは、詩人になることを夢見続けて苦難の道を進みました。ヘッセが残した”詩人になるか、でなければ、何にもなりたくない”という言葉は、著者の詩人に対する強い気持ちが現れています。

本作品は、18歳のころの詩集から70歳を越える晩年の作品まで、全詩集から各時代の代表作を選出。ノーベル賞にも輝いた小説家としてのヘッセにも引けを取らない、詩人としての顔を紹介した1冊です。

ヘッセの思想は日本人にも共感できる部分を秘めているといわれています。夢をあきらめることなく、詩人としても大成したヘッセの詩に興味のある方におすすめです。

リルケ詩集

新潮社 著者:リルケ

リルケ詩集

20世紀を代表するドイツの詩人・リルケの詩集。リルケは生への不安を、繊細な精神をもって詠い上げているのが特徴の詩人です。

本作品は、頭角を現した最初の詩集『時祷集』から、『形象集』『新詩集』を収録。さらに、実存の危機と深淵を乗り越えてゆく人間の理想像を示し、現代抒情詩の金字塔とも称される代表作『オルフォイスへのソネット』から死の直前の作品までを収録しています。

著者の作品のなかから特にリルケ的特徴を反映した作品を選出しているのがポイント。リルケの魅力を堪能したい方はぜひチェックしてみてください。

ポー詩集

新潮社 著者:エドガー・アラン・ポー

ポー詩集

19世紀のアメリカ文学の巨匠エドガー・アラン・ポーの詩集。著者は芥川龍之介をはじめ、後世の文学界に多大な影響を与えた作家としても知られています。

本作品には、著者自身が『詩の原理』において生み出した過程を述べたことで有名な『大鴉』のほか、『ヘレンに』『アナベル・リイ』などの代表作を収録。悲哀・憂愁・幻想に満ちた詩の数々が印象に残る詩集です。

ポーの作品は、詩人・ボードレールがフランス語訳したことによってフランスでも注目されています。フランス象徴主義の理解を深めたい方にもおすすめです。

対訳 ランボー詩集

岩波書店 著者:アルテュール・ランボー

対訳 ランボー詩集

10代半ばで詩を書き始め、20歳で文学と縁を切ったフランス象徴派の詩人・ランボーの詩集です。『地獄の一季節』や『イリュミナシオン』を含む主要な作品を、発表年に沿って原文・訳文・注解で読めるのが特徴。注解では難解な作品の核心に触れています。

早熟の天才と称され、熱情あふれる散文詩を発表したランボー。代表作『地獄の一季節』は、同じく詩人で愛人関係となったヴェルレーヌとの放浪生活のなかでつづられた作品です。苦悩や生への渇望などが表現されており、20世紀の近代詩に大きな影響を与えたといわれています。

放浪とは切り離せないランボーの5年間で紡がれた詩が、どのように変容していくかが分かる1冊。少年ならではのみずみずしさや反骨精神も感じられ、学生が読むのにもおすすめの詩集です。

対訳 ブレイク詩集

岩波書店 著者:ウイリアム・ブレイク

対訳 ブレイク詩集

詩人・版画家・予言者などさまざまな顔を持つ、ウイリアム・ブレイクの詩集。独特かつ難解な作風で、生前は狂人ともみなされていたブレイク。しかし、後に哲学的かつ神秘的な魅力が見直され、高い評価を受けています。

イギリスロマン主義の先駆者とも称され、エドガー・アラン・ポーを通じて、19世紀の幻想文学にも影響を与えました。

『無垢と経験の歌』『セルの書』『天国と地獄の結婚』『アルビヨンの娘たちの幻覚』など、宗教的かつ神秘的な幻想詩の数々を堪能できる1冊。注釈も分かりやすく、難解なブレイクの詩を理解するのにおすすめです。

ボードレール詩集

新潮社 著者:ボードレール

ボードレール詩集

天才詩人と称されるボードレールの詩集。ロマン派が衰退し、リアリズムが興り始めた時期に登場し、今までになかった手法によってフランス象徴主義のパイニオニアとして位置づけられている詩人です。

なかでも、時代の変わり目を感じさせる『悪の華』『巴里の憂鬱』の2作品は、近代詩の基礎として後世の文学者にも大きな影響を与えました。本作品は『悪の華』から65編、散文詩集『巴里の憂鬱』から7編を収録。詩人・堀口大學が選定・翻訳しています。

人間の醜さを浮き彫りにするような詩が並んでいるのがポイント。退廃的でありながらも美しさを兼ね備えた、芸術性の高い詩集を楽しみたい方におすすめです。

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