現役医師としても活躍する作家「夏川草介」。医療現場における自身の経験を活かした作品を執筆しています。なかでも、ベストセラーになった『神様のカルテ』は映画化や漫画化もされるなど、著者の作品を語るうえでは外せない作品です。

今回は、夏川草介のおすすめ小説をご紹介します。『神様のカルテ』以外の作品にも注目して、気になる作品を手に取ってみてください。

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『神様のカルテ』シリーズで人気の作家「夏川草介」とは?

夏川草介は1978年大阪府生まれの作家です。信州大学の医学部を卒業したあと、長野県内の病院で地域医療に従事。2009年に発表した『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞し、作家としてデビューしました。

同作はシリーズ化し、累計300万部を超えるベストセラー作品です。今も医師と作家、二足の草鞋を履きながら活躍を続けています。

夏川草介作品の魅力

夏川草介は、現役医師としての知見を活かした医療小説を中心に執筆しているのが特徴。なかでも、地域医療やコロナ禍での医療をテーマに描かれた作品は、著者自身の実体験がベースになっています。

また、代表作でもある『神様のカルテ』は実写映画化・漫画化・テレビドラマ化と、さまざまなメディアミックスもされた作品。夏川草介作品に興味を持った方は、最初に読んでみるのがおすすめです。

夏川草介のおすすめ小説

神様のカルテ

小学館 著者:夏川草介

神様のカルテ

夏川草介のベストセラーにして代表作として知られる感動の医療小説です。第10 回小学館文庫小説賞を受賞しています。さらに、2010年の本屋大賞でも第2位に選出。また、2011年には実写映画化もされています。

長野県にある「24時間、365日対応」の病院で働く内科医・栗原一止は、日々の激務を妻・ハルや病院の仲間たちの支えによってなんとかこなす毎日。そんなある日、彼に母校の医局から誘いの声がかかります。魅力的な話ではありましたが、大きな病院に見放された患者と向き合う医師になりたいと考える一止は…。

一止が患者との触れ合いのなかで、自分なりの医師としての理想を見出していくところがポイント。作品はシリーズ化しているので、じっくり世界観に浸りたい方にもおすすめです。

神様のカルテ0

小学館 著者:夏川草介

神様のカルテ0

累計300万部を超える ベストセラー『神様のカルテ』の前日譚にあたる物語を描いた夏川草介の作品。本作品は、短編集の形式で構成されています。

シリーズの主人公・栗原一止の医師国家試験直前における仲間たちの交流や、本庄病院の内科部長・板垣先生と敵対する事務長・金山弁二のやり取り。さらに、研修医として本庄病院にやってきた一止の医師としての葛藤と、山岳写真家である妻・榛名の生き様が描かれています。

『神様のカルテ』の世界観がより深まる短編を楽しめるのが魅力。シリーズファンの方はもちろん、初めて読む方にもおすすめです。

本を守ろうとする猫の話

小学館 著者:夏川草介

本を守ろうとする猫の話

夏川草介が『神様のカルテ』以外ではじめて描いた長編小説。不思議な魅力が詰まったファンタジー作品です。

高校生・夏木林太郎は夏木書店を営む祖父と二人暮らしをしていました。しかし、祖父が突然亡くなったことで面識のなかった伯母に引き取られることに。本を整理していた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会います。トラネコは、本を守るため林太郎の力を貸して欲しいと語りかけてきて…。

「本」の在り方や価値を問いかけてくるかのような物語に注目。本が好きな方や不思議な世界観の作品を読みたい方におすすめです。

臨床の砦

小学館 著者:夏川草介

臨床の砦

現役医師として現場に立ち続ける著者が、コロナ禍をテーマに描いた作品。2020年の年末から2021年2月にかけて経験したことを綴ったドキュメント小説です。

信濃山病院の内科医・敷島寛治は、コロナ診療の最前線で働いていました。感染者が増え始め、重症化する患者も多数。医療従事者たちは、1年間まともに休みが取れていない状況のなかで、もはや「医療崩壊」を越えて「医療壊滅」の様相を呈していました。しだいに病院には異様な空気感が生じて…。

現場の限られた人間しか知らないコロナ禍の真実を垣間見られるのがポイント。コロナ禍の病院で何が起きていたのかを少しでも知りたい方におすすめの1冊です。

勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

KADOKAWA 著者:夏川草介

勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

高齢者医療の現実を描いた夏川草介の作品。生きていることと死んでいることの違いとは何なのかを問いかける医療小説です。

松本市郊外にある梓川病院で3年間務めている看護師・美琴。変わりモノの研修医・桂と、地域医療の現場で奮闘しています。医療の発達により延命の選択肢が増え、患者の家族からは可能な限りの延命を希望されることも多いなか、美琴と桂は患者とどのようにして向き合っていくのでしょうか。

命と向き合う必要がある高齢者医療を通して、未来について考える手助けになる連作短編集。今後、高齢化社会が進む社会に生きていくうえで読んでおきたい1冊です。

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