「歌野晶午」は、巧妙に練られた、驚きの多い展開が持ち味のミステリー作家です。日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞をダブル受賞した『葉桜の季節に君を想うということ』を始め、著名なミステリー小説の賞を受賞した作品も多数存在します。

今回は、歌野晶午のおすすめ作品をシリーズ作品から短編集まで幅広くご紹介。歌野晶午の作品が気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

人気ミステリー作家「歌野晶午」とは?

歌野晶午は1961年、千葉県生まれの作家です。東京農工大学農学部卒業後、著名な推理小説家・島田荘司の推薦を受け、1988年に『長い家の殺人』で作家デビュー。以来、ミステリー小説の賞を多数受賞しています。

2004年には『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。さらに、2010年には『密室殺人ゲーム2.0』で、第10回本格ミステリ大賞を受賞しました。

本格推理小説の書き手としてデビューして以来、多数の作品を発表し、評価され続けている歌野晶午。受賞作品も多いので、チェックしてみてください。

歌野晶午作品の魅力

歌野晶午作品の魅力は、予想もつかないトリックや、多くの伏線が張られた緻密なストーリーです。特に、終盤でのまさかの展開に驚かされる事が多い点に注目。ミステリー小説の醍醐味がぞんぶんに味わえます。

巧妙な構成が印象的で、何度も読み返せる作品が多いのも特徴です。読み返しを推奨されている作品も多数。ボリュームのある作品が多い歌野晶午作品ですが、最後まで一気に読めてしまう方も少なくありません。

歌野晶午のおすすめ小説

新装版 長い家の殺人

講談社 著者:歌野晶午


新装版 長い家の殺人

歌野晶午のデビュー作であり、「信濃讓治シリーズ」「家シリーズ」と呼ばれるミステリー長編の第1作目。日本を代表する推理小説家・島田荘司から、“ミステリー史上に残ってしかるべき大胆なアイデア、ミステリーの原点”と評価されています。

市之瀬徹が所属する学生バンド「メイプル・リーフ」では、死体が消失してまた元に戻る、人魂が浮かぶなどの怪事件が次々と発生していました。しかし、現場では完璧な密室と関係者のアリバイが成立していて…。

続編『新装版 白い家の殺人』『新装版 動く家の殺人』、短編集『増補版 放浪探偵と七つの殺人』も刊行されているシリーズ作品の1冊。歌野晶午作品の魅力を堪能したい方におすすめです。

密室殺人ゲーム王手飛車取り

講談社 著者:歌野晶午


密室殺人ゲーム王手飛車取り

歌野晶午の人気作である、推理小説「密室殺人ゲームシリーズ」の第1作目。読者も登場人物たちと同じ目線でゲームに参加し、謎解きをできる小説としても知られています。

インターネット上で殺人推理ゲームを出題しあっている、奇妙なハンドルネームを持つ5人。彼らが出題するゲームの内容は架空のモノではなく、彼ら自身が現実に引き起こした殺人事件で…。

殺人事件を取り扱う推理小説ながら、どこか明るく軽やかな文体で進んでいくのが特徴。読み進めやすく、凝った設定の小説を読みたい方におすすめです。

密室殺人ゲーム2.0

講談社 著者:歌野晶午


密室殺人ゲーム2.0

インターネット上で行われる奇妙な推理合戦を描いた歌野晶午作品です。『密室殺人ゲーム王手飛車取り』の続編にあたります。「第10回本格ミステリ大賞」を受賞、「2010 本格ミステリベストテン」の第1位にも選ばれた作品です。

前作に引き続き、殺人事件の謎解き合戦をする5人。出題される事件はどれも、非常に凝ったトリックが使われています。探偵であり殺人者でもある5人の行く末は…。

前作よりもさらに手が込んだトリックが多く登場するのがポイントです。予想がつかない展開と軽妙な文体で、ページをめくる手が止まらなくなる作品。没入感のある作品を探している方におすすめです。

新装版 正月十一日、鏡殺し

講談社 著者:歌野晶午

新装版 正月十一日、鏡殺し

日常生活に潜む謎や恐怖をテーマにした、歌野晶午の短編集です。全7編の物語が収録されています。

猫好きの恋人のために、会社の金を横領した青年の姿を描く『猫部屋の亡者』。未亡人の妻が、その姑に憎しみを募らせていく表題作『正月十一日、鏡殺し』などを収録しています。

序盤の物語から、徐々に後味が悪くなっていく構成もポイントです。読み終えたあとに、ダークな気分になるミステリー小説が読みたい方は、ぜひ読んでみてください。

絶望ノート

幻冬舎 著者:歌野晶午

絶望ノート

いじめをテーマにした歌野晶午の長編ミステリー小説。主人公の中学生が書く日記を通して、物語は進んでいきます。

いじめられる辛さを「絶望ノート」と名付けた日記帳に書き連ねている中学2年生の照音。ある日、照音は変わった石を見つけます。石を「神」として自身の血を捧げ、いじめグループの中心的存在・是永の死を願うと、是永は本当に死んでしまったのです…。

予想を裏切る衝撃の結末が見どころ。600ページ以上ある大作ですが、次第に謎が明らかになる展開は爽快感があり、どんどん読み進められます。後味の悪いミステリー小説を読みたい方におすすめです。

死体を買う男

講談社 著者:歌野晶午

死体を買う男

江戸川乱歩と詩人・萩原朔太郎のコンビが、ある事件の謎に迫る長編ミステリー小説。歌野晶午が乱歩の作品を読み深め、乱歩風の文体で書いた作品です。

江戸川乱歩の未発表作品が発見されます。内容は、南紀・白浜で見つかった学生の首つり自殺に関するもの。この学生は女装したまま自殺していたのでした。乱歩と朔太郎が推理に乗り出しますが…。

作品のなかで現実の話とまた別の作品の話が交錯する、作中作の形式を採用しているのが特徴。二転三転するミステリー小説を楽しみたい方におすすめです。

新装版 ROMMY 越境者の夢

講談社 著者:歌野晶午

新装版 ROMMY 越境者の

天才歌手に隠された秘密に迫る、長編ミステリー小説。歌野晶午がデビューして数年後に刊行された、比較的初期の作品です。

録音スタジオで、人気絶頂の天才歌手・ROMMYの絞殺死体が発見されました。さらに、ROMMYの死体は何者かの手によって切り刻まれ、装飾まで施されてしまう事態に。誰が何のためにROMMYを殺し、手を加えたのでしょうか。

作り込まれた世界観や、ミステリー小説とは思えない濃密なROMMYの人生に注目。切ないミステリー小説が読みたい方におすすめです。

さらわれたい女

KADOKAWA 著者:歌野晶午

さらわれたい女

誘拐を題材にした歌野晶午の長編ミステリー小説。「誘拐ミステリーの傑作」とも称される作品です。

多額の借金を抱えながら便利屋を営む主人公の元に訪れた美しい人妻・小宮山佐緒理。彼女は夫の自分に対する愛を確かめるべく、報酬100万円で「狂言誘拐」を依頼してきます。完璧な計画を立てたこともあり、誘拐は成功。しかし、彼女が何者かによって殺されているのを発見してしまい…。

目まぐるしい展開に引き込まれる作品。スピード感あふれるミステリー小説が読みたい方におすすめです。

ずっとあなたが好きでした

文藝春秋 著者:歌野晶午

ずっとあなたが好きでした

全13編の恋愛小説が収録された短編集。恋愛小説ですが、ほとんどの物語にミステリーの要素も加わっているのが特徴の作品です。

10代のみずみずしい恋愛を描いた『ずっとあなたが好きでした』や還暦を迎えた男性が元同級生と再会する『錦の袋はタイムカプセル』。森鴎外の名著のパロディ的作品『舞姫』など、バラエティに富んだ物語が楽しめます。

歌野晶午作品らしい仕掛けが施されている点に注目。ページ数も多く、読み応えのある短編集を探している方におすすめです。

葉桜の季節に君を想うということ

文藝春秋 著者:歌野晶午

葉桜の季節に君を想うということ

歌野晶午の代表作である長編推理小説です。第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を受賞。さらに、「このミステリーがすごい!大賞」など、数々のミステリーの賞を受賞した“近年のミステリ界で屈指の傑作”と名高い作品です。

自称「何でもやってやろう屋」の成瀬将虎は、気ままな生活を送る元・私立探偵。ある日、知人の女性から悪質な霊感商法の調査を依頼されます。同日、駅のホームで自殺しようとしていた麻宮さくらを救ったことをきっかけに、成瀬の運命が変わりだして…。

終盤の展開に衝撃を受ける作品で、何度も繰り返し読みたくなるのが魅力。歌野晶午作品の真髄を味わいたい方におすすめです。

歌野晶午の売れ筋ランキングをチェック

歌野晶午のランキングをチェックしたい方はこちら。