放送作家から小説家になった異色の経歴を持つ「百田尚樹」。“稀代のストーリーテラー”と称され、幅広いジャンルの作品を執筆しています。

そこで今回は、百田尚樹氏のおすすめ小説をランキング形式でご紹介。代表作と呼べる作品や意外なテーマを扱った作品を厳選しているので、ぜひ参考にしてみてください。

放送作家から小説家「百田尚樹」とは?

百田尚樹氏は1956年2月23日生まれ、大阪出身の小説家です。同志社大学在学5年目に退学し、放送作家の道へ進みます。『探偵!ナイトスクープ』などの人気番組を担当しました。

2006年に小説家としてのデビュー作『永遠の0』を発表。2008年の『ボックス!』は吉川英治文学新人賞に選出、2012年の『海賊と呼ばれた男』は本屋大賞を受賞しました。

また、百田尚樹作品は、魅力的なストーリーから実写映画化されているモノも多く存在します。

百田尚樹作品の魅力

“稀代のストーリーテラー”と呼ばれる百田尚樹氏。ジャンルにとらわれず、多彩な作品を執筆しているのが魅力です。

たとえば、代表作の『永遠の0』は零戦に乗り込んだ男の生き様を追う戦争ドラマ。いっぽうで、『フォルトゥナの瞳』では、愛と運命をめぐるラブストーリーがテーマです。

ほかにも、自叙伝的な悪漢小説やカエルの世界を借りて人間社会を風刺する寓話的な作品。さらには、ボクシングを題材にした青春物語など、同じ著者の作品とは思えない作風の物語を数多く執筆しています。

同一著者の作品で、さまざまなジャンルを読んでみたいという方におすすめの小説家です。

百田尚樹のおすすめ小説

第1位 永遠の0

講談社 著者:百田尚樹

零戦に乗り、命を落とした男の生涯を追う物語を描いた小説です。累計発行部数540万部を超える歴史的なベストセラーを記録。2013年には実写映画化されました。

“娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために”といっていた男は、なぜ自ら零戦に乗ったのか。孫の健太郎は、祖父の生涯を調べるにつれて見えてくる素顔に戸惑いつつも、ある謎にたどり着きます。

なぜ特攻に志願したのか、元戦友たちの記憶の断片が集まると共に明らかになる真実がポイント。涙なくしては読めない、感動の物語を読みたい方におすすめです。

第2位 海賊とよばれた男 上

講談社 著者:百田尚樹

出光興産の創業者・出光佐三をモデルにした百田尚樹氏のノンフィクション小説です。2013年「本屋大賞」で第1位に選出。2016年には実写映画化されています。

戦争ですべてを失った石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、大手石油会社から疎外され売る油もなく、借金だけが残っていました。しかし、国岡商店は社員を解雇する選択はせず、旧海軍の使い残した油浚いなどをして少しずつ再生していくのでした。

百田尚樹氏が、出光佐三の生き方を少しでも多くの方に知ってもらいたいという想いから執筆した作品。敗戦国として奮闘し、国として復活を遂げていく歴史を感じるのにもおすすめです。

第3位 カエルの楽園

新潮社 著者:百田尚樹

多くの方に読んで欲しい、現代の寓話とも呼べる百田尚樹氏の傑作。本作品の出版後、物語の内容を彷彿とさせる出来事がいくつも起こったことで“予言の書”とも呼ばれた作品です。

国を追われた2匹のアマガエルは、辛い旅路を経て平和な楽園にたどり着きました。その国には「三戒」という戒律と「謝りソング」という不思議な歌が根付いていて…。

他国から凶暴なウシガエルが攻めてきたことによって明らかになる、楽園の別の顔に注目。実在の国との関連性に注目しながら読んでみるのがおすすめです。

第4位 夏の騎士

新潮社 著者:百田尚樹

百田尚樹氏が原点に立ち返って書いた長編小説です。昭和最後の夏に、「ぼく」が仲のよい友人2人と騎士団を結成する物語です。

謎をめぐる冒険や友情、そして恋。少年期のひと夏の経験が、人生に巻き起こる辛い出来事と戦い続ける勇気になります。

本作品を通して、勇気の種を手に入れて欲しいという著者の願いが込められた1作。人生という長い戦いに立ち向かうための勇気をもらえる、おすすめの百田尚樹作品です。

第5位 影法師

講談社 著者:百田尚樹

2人の男の友情と絆を描いた百田尚樹氏の時代小説。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一が、親友である彦四郎の死の真相を追っていく物語です。

頭もよく剣の腕も達人級、将来を期待されていた彦四郎はなぜ不遇の死を遂げたのか。20年前の出来事と彦四郎の身体に残る「卑怯傷」の関係が明かされていくなかで、少しずつ男の生き様が明らかになっていきます。

大切な人を信じることや守ることの難しさと重みを再認識する1冊です。文庫版には、単行本未収録だった「もう一つの結末」を描いた作品が収録されている点にも注目です。

第6位 モンスター

幻冬舎 著者:百田尚樹

美容整形をした女性の姿を描いた百田尚樹氏の小説です。2013年には実写映画化されています。

誰もが振り向くほどの絶世の美女・未帆、その美しさには秘密があるのでした。じつは彼女の顔は、莫大な金額をかけて整形を施すことで美女に生まれ変わったのです。そこまでして変身を遂げたかったのはなぜだったのでしょうか。

美しい外見に強い執念を持つ未帆を通して、美という価値観の持つ恐ろしさを訴える作品。美しさに憧れる心情を切実に描いた物語を読みたい方におすすめです。

第7位 風の中のマリア

講談社 著者:百田尚樹

蜂の社会と人間の社会を重ねた百田尚樹氏の小説です。スズメバチの世界で生きる蜂たちを擬人化して描いています。

オオスズメバチの帝国で戦士として生きるハタラキバチ・マリアは、「偉大なる母」のため、ひたすら命を燃やして戦い続ける毎日です。そんななか、永遠に続くかと思われた帝国の繁栄に陰りが見え始めて…。

ハタラキバチや女王バチが、現代に生きる社会人の役割と重なって見えるのがポイント。物語を通して、社会の在り方を考えるきっかけになるおすすめの作品です。

第8位 夢を売る男

幻冬舎 著者:百田尚樹

現代人の歪んだ欲望を描き出した、笑いあり涙ありの長編小説。丸栄社の敏腕編集長・牛河原が、本を出版したいとやって来るさまざまな人物との掛け合いをしていくストーリーです。

輝かしい自分史を書き残したい男、スティーブ・ジョブズに憧れるフリーター、自慢の教育論を発表したい主婦などが出版を夢見ています。牛河原は、彼らに決まってとある提案をするのですが…。

牛河原が「夢を売る男」と呼ばれる理由がポイント。“現代では、夢を見るには金が要るんだ”と語りかける牛河原の言葉が刺さる作品です。

第9位 フォルトゥナの瞳

新潮社 著者:百田尚樹

愛と運命の物語を描いた、百田尚樹氏のおすすめ小説です。2019年に実写映画化もされています。幼い頃に火事で家族を失い、天涯孤独の身となった男性が主人公です。

自動車塗装工としてただ働くだけだった木山慎一郎は、あるとき「他人の死の運命」を視る力に目覚めます。はじめて人を愛することを知った木山は、死の運命が迫る人を救いたいと想うようになります。

クライマックスでの生死を賭けた木山の選択が見どころ。衝撃の結末を楽しめる作品を探している方におすすめです。

第10位 幸福な生活

祥伝社 著者:百田尚樹

愛する人の秘密をテーマに描いた百田尚樹氏の傑作集。5編で作られている作品です。

収録作のひとつ『夜の訪問者』では、ある日帰宅すると不倫相手が妻と談笑しているのを目撃してしまいます。不倫相手は妻の目を盗んでは過激な行動を繰り返し…。

衝撃的なラストを飾る、最後の1行が見どころ。1話が短いので、気軽に読みやすい百田尚樹氏の作品を探している方におすすめです。

第11位 輝く夜

講談社 著者:百田尚樹

百田尚樹氏の作品のなかでも、号泣ストーリーとされる短編集です。ひたむきに生きる女性たちに起きた、クリスマスの日を描く5作品を収録しています。

7年間働いた会社からリストラされた恵子が主人公。彼女は、倒産の危機に直面している弟に少ない貯金まで渡してしまいます。困っている人を放っておけない恵子は1人の男性を助けようとしますが…。

真面目に頑張っている人はいつか報われるという筆者からのメッセージを感じる作品。心あたたまる物語に触れたい方におすすめの1冊です。

第12位 プリズム

幻冬舎 著者:百田尚樹

いまだ誰も経験したことのない永遠の別れを描いた作品。いま最も泣かせる作家と謳われる百田尚樹氏が執筆する長編恋愛小説です。

家庭教師・聡子の前に、仕事先の屋敷の離れに住む青年が現れます。ときに優しく、ときに荒々しく接する彼に戸惑いを感じながらも惹かれていく聡子。関係を深めていくにつれ、彼に関する衝撃の事実を聞かされます。

“僕は、実際には存在しない男なんです”と言い放つ、彼の言動の意味に衝撃を受ける作品。涙なしには読めない恋愛サスペンスを楽しみたい方におすすめです。

第13位 錨を上げよ

幻冬舎 著者:百田尚樹

百田尚樹氏の自伝小説ともされる作品です。著者自ら“一生に一作しか書けない小説”と称しています。

戦後しばらくして、まだ空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。家を飛び出し旅に出た先で暴漢に襲われて遭難し、拾われたトラックで東京へ向かいます。そこで、チンピラから勧誘されて事務所を手伝うことになるのです。

昭和を生きる男のピカレスクロマン。百田尚樹氏の人物像と重ね合わせながら読みたい作品です。

第14位 ボックス! 上

講談社 著者:百田尚樹

百田尚樹氏が贈る唯一無二の青春小説です。2010年には実写映画化もされています。天才的なボクシングセンスを持つ鏑矢義平と、勉強は得意だが運動は苦手な木樽優紀が、高校でボクシング部に入部するところから物語は始まります。

1年生ながら負けを知らない鏑矢の目標は、高校3年間で8冠を達成することでした。しかし、彼の前に高校ボクシング界最強の男・稲村が現れて…。

部活を通して天才と努力家の対比を部活を通して描いている作品。現在何かに打ち込んでいる方も、昔何かに打ち込んでいたことのある方にもおすすめの1冊です。

第15位 幻庵 上

文藝春秋 著者:百田尚樹

囲碁の天才たちが繰り広げる戦いを描いた百田尚樹氏の歴史小説。古今無双の名人を目指し、服部立徹がその名をとどろかせるに至るまでの本格歴史物語です。

立徹に天賦の才を見出す義父・服部因淑や、対局を通して共に成長していく本因坊丈和や数多くの実力者たち。碁界最高権威「名人碁所」の座を巡る激戦の結末とは…。

囲碁の歴史と共に、そこに隠された壮大なドラマを楽しめるのがおすすめポイントです。

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