本格ミステリー作家として人気の「有栖川有栖」。密室トリックやダイイングメッセージなど、本格的な謎解きを楽しめるのが特徴です。登場人物が魅力的なシリーズ作品も多く、ドラマ化やマンガ化されているモノもあります。

そこで今回は、有栖川有栖氏のおすすめ小説をご紹介。火村英生と有栖川有栖のコンビが活躍する「作家アリスシリーズ」や「国名シリーズ」の作品もピックアップしました。ぜひチェックしてみてください。

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人気ミステリー作家「有栖川有栖」とは?

有栖川有栖氏は1959年大阪市生まれのミステリー作家です。同志社大学卒業後は書店に勤務しながら執筆を続け、1989年『月光ゲーム Yの悲劇’88』でデビュー。以降、コンスタントに作品を発表し、1999年より綾辻行人氏と共同でドラマ「安楽椅子探偵シリーズ」の原案を担当しました。

2003年に『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞を受賞。2008年には『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞、2016年には『幻坂』で第5回大阪ほんま本大賞、2018年には「火村英生シリーズ」で第3回吉川英治文庫賞を受賞しています。

主な著書は『46番目の密室』『暗い宿』『幽霊刑事』『絶叫城殺人事件』など。また、2007年4月には有栖川有栖氏が塾長を務める「有栖川有栖 創作塾」を開塾し、後進の育成や交流にも力を注いでいます。

有栖川有栖作品の魅力

エラリー・クイーンと鮎川哲也を師と仰ぎ、「平成のエラリー・クイーン」と呼ばれている有栖川有栖氏。「新本格ミステリ」というジャンルを牽引する作家のひとりです。「新本格ミステリ」とは、トリックと論理のおもしろさに重きをおいた推理小説のこと。特に、有栖川有栖氏は論理的な謎解きを得意としています。

有栖川有栖作品はシリーズ作品が多いのも特徴。英都大学推理小説研究会の部長・江神二郎の名推理が光る「学生アリスシリーズ(江神二郎シリーズ)」、臨床犯罪学者・火村英生が警察の捜査に加わって事件を解決する「作家アリスシリーズ(火村英生シリーズ)」などが有名です。

特に、「作家アリスシリーズ」は作品数が多く、「国名シリーズ」や短編集などさまざまな趣向の作品を楽しめるのが魅力。ほかにも、「空閑純(そらしずじゅん)シリーズ」や「濱地健三郎シリーズ」など多くのシリーズ作品があります。

有栖川有栖のおすすめ小説

月光ゲーム Yの悲劇’88

東京創元社 著者:有栖川有栖

月光ゲーム Yの悲劇’88

有栖川有栖氏のデビュー作であり、「学生アリスシリーズ」の第1作目。2005年にはマンガ化もされている人気作品です。

夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会のメンバーたち。合宿の途中で矢吹山が噴火し、偶然一緒になった3グループの学生たちはキャンプ場に閉じ込められてしまいます。事態が切迫するなか殺人鬼が出没。仲間が次々と殺されていくのでした…。

部長である江神二郎が探偵役、語り手の新入部員・有栖が助手役となり、事件の真相に迫る本格ミステリー。ダイイングメッセージの謎解きや、クローズドサークル系のミステリーが好きな方におすすめです。

孤島パズル

東京創元社 著者:有栖川有栖

孤島パズル

「学生アリスシリーズ」の第2作目。マンガ化もされている作品です。英都大学推理小説研究会に初めての女性会員・マリアが加わり、彼女の誘いで南の島へ遊びに行くところから物語が始まります。

マリアの招待で南海の孤島へ赴いた江神部長と有栖たち。モアイ像のパズルを解き、ダイヤを見つける宝探しゲームに参加します。運悪く嵐となった夜、滞在客の2人が犠牲となる殺人事件が発生。無線機は破壊されており、救援も呼べません。取り残されてしまった一行の運命はどうなるのでしょうか。

王道のクローズドサークルミステリーを堪能できる作品。大きなどんでん返しというよりも、論理的に解決されていく謎解きの爽快感が魅力です。「読者への挑戦」を楽しめるのもポイント。推理しながら読むのが好きな方におすすめです。

女王国の城 上

東京創元社 著者:有栖川有栖

女王国の城 上

「学生アリスシリーズ」の第4作目です。ある宗教団体の聖地を舞台にした、上下巻構成の長編ミステリー。第8回本格ミステリ大賞を受賞した作品です。

“ちょっと遠出するかもしれん”と言い残して姿を消した部長・江神の部屋には、彼が勢いのある宗教団体「人類協会」の聖地へ向かったと思われる痕跡が残されていました。有栖たちは江神を追って聖地へ向かいますが、またもや殺人事件に遭遇してしまいます。

ミステリーとしても青春小説としても楽しめるのが「学生アリスシリーズ」の魅力。英都大学推理小説研究会のメンバーと、名探偵・江神の活躍が気になる方におすすめです。

新装版 46番目の密室

講談社 著者:有栖川有栖

46番目の密室

臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖のコンビが誕生した、シリーズ第1作目。テレビドラマでも話題になった人気作品で、「作家アリスシリーズ」や「火村英生シリーズ」と呼ばれています。

日本のディクスン・カーと呼ばれ、45に及ぶ密室トリックを発表してきた推理小説の雄・真壁聖一。クリスマスの日、北軽井沢にある真壁の別荘に招待された客たちは、彼の無惨な姿を発見します。自らが考案した46番目のトリックで殺されたかのようにみえる事件の真相とは…。

密室の謎や殺害トリックはもちろん、探偵役の火村と助手役の有栖川の名コンビぶりが楽しい作品です。ちりばめられた伏線が、終盤で鮮やかに回収されるのも気持ちよく読めるポイント。火村と有栖川の出会いを知りたい方におすすめです。

絶叫城殺人事件

新潮社 著者:有栖川有栖

絶叫城殺人事件

火村と有栖川のコンビが6つの迷宮に挑む傑作集です。表題作は2016年にドラマ化された『臨床犯罪学者 火村英生の推理』第1話の原作でもあります。

表題の『絶叫城殺人事件』では、若い女性が「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された紙を口の中に押し込まれ殺される凄惨な事件が発生。事件の裏にはホラーゲームに登場するヴァーチャルな怪物が潜んでいて…。

そのほか、『黒鳥亭殺人事件』『壺中庵殺人事件』『月宮殿殺人事件』など建物をモチーフにし全6編を収録しています。絶望と悲劇が混在する後味の悪さも特徴。さらっと読める有栖川有栖作品を探している方におすすめです。

暗い宿

KADOKAWA 著者:有栖川有栖

暗い宿

さまざまな宿で起こる事件に火村英生と有栖川有栖が挑む「作家アリスシリーズ」の短編集。全4編を収録しており、『異形の宿』はドラマ化もされています。

犯人当てゲームに参加するため、南の島のリゾートホテルを訪れた火村と有栖川。バカンス気分でくつろいでいた2人でしたが…。取り壊し直前の民宿、冬の温泉旅館、都心のおしゃれな名門ホテルで巻き起こる難事件に、火村と有栖川の名コンビが挑みます。

ミステリーだけでなくホラーの要素も楽しめるのがポイント。短編集なので気軽に読めます。「作家アリスシリーズ」が好きな方はもちろん、旅をしているような気持ちになれる小説を探している方にもおすすめです。

朱色の研究

KADOKAWA 著者:有栖川有栖

朱色の研究

臨床犯罪学者・火村英生と推理小説家・有栖川有栖が奇抜なトリックに挑む本格ミステリーです。ドラマ化もされています。

ゼミの教え子・貴島朱美から、2年前の未解決殺人事件を再調査してほしいと依頼された火村。有栖川とともに調査を始めようとした矢先、新たな殺人事件が発生します。

複雑にからまりあう事件の謎を、名コンビが解き明かす長編ミステリーです。読み応えのある作品を探している方におすすめ。物語に引き込まれる夕焼けの描写が印象的な作品です。

捜査線上の夕映え

文藝春秋 著者:有栖川有栖

捜査線上の夕映え

火村英生と有栖川有栖の2人が、コロナ禍で難事件を追う長編ミステリー。物語はマスクをつけた有栖が久しぶりの遠出をするところから始まります。

大阪にあるマンションの1室で、スーツケースの中から男性の他殺体が発見されました。捜査が進むなかで注目が集まったのは、過去に事件が起きている瀬戸内海の小さな島。事件には容疑者だけでなく、火村たちがよく知る人物も関わっていて…。

舞台が変わることによって物語のスピード感が変わるのも見どころのひとつ。心を揺さぶられる、情緒的な本格ミステリーが好きな方におすすめの作品です。

ロシア紅茶の謎

講談社 著者:有栖川有栖

ロシア紅茶の謎

火村英生と有栖川有栖のコンビが謎に挑む、本格ミステリー6編を収録した短編集です。エラリー・クイーンにならった「国名シリーズ」第1作目。マンガ化もされています。

表題作『ロシア紅茶の謎』では、中毒死した作詞家が飲んでいた紅茶から青酸カリが検出されます。一体なぜ、彼のカップには毒が入っていたのでしょうか。そのほか、『動物の暗号』『屋根裏の散歩者』『赤い稲妻』などの作品が楽しめます。

暗号・密室・平面図のほか、読者への挑戦まで盛り込まれた短編集です。火村と有栖川のかけ合いや仲のよさを楽しめるのも魅力。「国名シリーズ」を最初から読みたい方におすすめです。

マレー鉄道の謎

講談社 著者:有栖川有栖

マレー鉄道の謎

「国名シリーズ」の第6作目です。第56回日本推理作家協会賞を受賞。異国の高原リゾートを舞台にした長編ミステリーです。

旧友である大龍の招待でマレーの楽園キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川でしたが、異国の地で殺人の連鎖に巻き込まれます。密室殺人の犯人として疑われる大龍。帰国までの短い時間で、火村は事件を解決に導けるのでしょうか。

滞在時間制限があるなかで密室の謎に挑む、火村英生と有栖川有栖のコンビ。緊張感のあるスリリングな展開が楽しめます。異国情緒が漂う密室ミステリーを堪能したい方におすすめです。

闇の喇叭

講談社 著者:有栖川有栖

闇の喇叭

有栖川有栖氏による「空閑純シリーズ」の第1作目。探偵行為が禁止された世界で、一人の少女が殺人事件の解決に挑む物語です。

大東亜戦争後、南北に分断された日本。名探偵として名を馳せた両親を持つ少女・空閑純は、行方不明になっている母親の帰りを待ち続けていました。しかし、身元不明の他殺死体が発見されたのをきっかけに、少女の日常は一変してしまいます。

有栖川有栖氏が手がけたヤングアダルト向けミステリー。青春ミステリーが好きな方におすすめです。

濱地健三郎の霊なる事件簿

KADOKAWA 著者:有栖川有栖

濱地健三郎の霊なる事件簿

推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある心霊探偵・濱地健三郎が活躍する有栖川有栖氏の小説。ミステリーと怪談の融合が楽しめる「濱地健三郎シリーズ」の第1作目です。

ホラー作家のもとを毎晩訪れる幽霊の謎や、殺人事件の加害者が同時刻に複数の場所にいる謎。突然別人のように態度が変わってしまった恋人の謎など、全7編を収録した短編集です。

心霊探偵・濱地が生きている人間の嘘を見抜き、死者の声に耳を傾けることで謎を解決へと導いていきます。ホラー要素はあるものの、怖すぎないのがポイント。ひと味違った有栖川有栖作品を読みたい方におすすめです。

新版 幽霊刑事

幻冬舎 著者:有栖川有栖

新版 幽霊刑事

有栖川有栖氏による本格ミステリーと恋愛が融合した傑作小説です。宝塚歌劇にて舞台化もされている作品。スピンオフ小説『幻の娘』も収録しています。

上司である経堂に呼び出され、夜の浜辺で射殺された刑事。美しい婚約者をのこし、幽霊になってしまいます。彼の姿が見えるのは霊媒体質の後輩刑事・早川だけ。早川の力を借りて真相を探るうちに、経堂が何者かに殺害されてしまいます。黒幕は一体誰なのでしょうか。

あまりの切なさにラストで涙してしまう方が多い作品です。スピンオフでは早川刑事の物語が楽しめます。胸がしめつけられるような、感動系ミステリーを探している方におすすめです。

幻坂

KADOKAWA 著者:有栖川有栖

幻坂

大阪にある「天王寺七坂」を舞台に、歴史と人間模様を色気のある文章で描き出した怪談集です。第5回大阪ほんま本大賞を受賞。オーディオドラマ化もされました。

坂のそばに咲き乱れるさざんかの花を見て、幼い頃亡くなった友達を偲ぶ『清水坂』のほか、愛する人を死に追いやってしまった作家の苦悩を描いた『愛染坂』など、全9編を収録しています。

ミステリー以外の有栖川有栖作品にも興味がある方におすすめ。「濱地健三郎シリーズ」の心霊探偵・濱地が登場する作品もあるので、ぜひチェックしてみてください。

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