泣ける小説を数多く発表していることで知られている「重松清」。同氏の作品は、どこにでもいるような人々の心の機微を巧みに描いており、小説の世界に入り込みやすい魅力があります。文章も読みやすく、子供から大人まで、幅広い年代の方に人気の小説家です。

そこで今回は、重松清のおすすめ小説をランキング形式でご紹介。ドラマ化・映画化された人気作品や、直木賞受賞作など、泣ける名作を厳選しました。

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泣ける小説が有名な作家 重松清とは?

重松清は1963年岡山県生まれの小説家。早稲田大学教育学部を卒業後、出版社勤務を経てフリーライターとして執筆活動に入り、1991年『ビフォア・ラン』で作家デビューしました。

同年『ナイフ』で坪田譲二文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞を受賞し、2001年には『ビタミンF』で直木賞を受賞。その後も2010年『十字架』で吉川英治文学新人賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞などさまざまな賞を受賞しています。

映画化・ドラマ化された作品も多数で、『流星ワゴン』『きみの友だち』『青い鳥』『きよしこ』など、”泣ける”と話題の作品を次々と発表。そのかたわら、ルポルタージュやインタビューなど、幅広く活躍している小説家です。

重松清作品の特徴や魅力

重松清は「現代の家族」を描くことを大きなテーマとしており、親子や夫婦といったありふれた人間関係を描いた作品を主に執筆。どこにでもいる普通の人々を描いているため、物語の世界に入り込みやすいのが特徴です。

また、泣ける小説が数多く”涙腺キラー”と称されることもあります。2021年には全国書店で重松清の「泣ける本」を集めたフェアが開催されました。

重松清作品は、登場人物の心理や内面の描写が秀逸だったり、家族のあり方を新鮮な視点で描いていたりとさまざまな魅力があります。文章もやさしく読みやすいため、小学生から大人までさまざまな年代の方におすすめの小説家です。

重松清のおすすめ小説ランキング

第1位 とんび

KADOKAWA 著者:重松清

とんび

重松清の大ベストセラーで、父と子の絆を描いた感動小説。2度ドラマ化され、2022年には映画化もされました。累計60万部を超える人気作品です。

物語の舞台は、瀬戸内海にある小さな町、広島県備後市。高度経済成長に活気づく昭和37年夏、運送会社勤務で28歳のヤスに長男・アキラが誕生します。生涯最高の喜びに浸りながら、愛妻・美佐子と子供の成長を見守る幸せな日々。しかし、その幸福は、突然の悲劇によって打ち砕かれてしまうのです…。

日本一不器用なものの、海より深い愛で息子を育てるヤスの喜びと哀しみや、真っ直ぐな大人へ成長していくアキラの姿が描かれています。

重松清自身が歩んできた時代へのオマージュが込められているのもポイント。魂で描き切ったとされ、多くの方々が涙した重松清の最高傑作に触れたい方におすすめです。

第2位 きみの友だち

新潮社 著者:重松清

きみの友だち

重松清が、学校を舞台に「友だちという関係」を丁寧に描いた連作長編小説。2008年には映画化もされました。

本作品では章ごとに優等生、ひねた奴、弱虫、八方美人など8人の「きみ」が登場。足の不自由な恵美ちゃんと、病気がちな由香ちゃんは、ある事件をきっかけにクラスの誰とも付き合わなくなります。

一方で、スポーツ万能でライバル同士だったブンちゃんとモトくんは、あることがきっかけでちぐはぐな関係になってしまうのです…。

登場人物たちの衝突や痛み、喪失などを描きながら、”友だちとは何か”を問いかけているのがポイント。新潮文庫のなかから、泣ける重松清の小説を選出した「最泣の一冊」中高生泣きNo.1にも輝いており、中高生から大人までおすすめの重松清作品です。

第3位 ビタミンF

新潮社 著者:重松清

ビタミンF

家族小説の最高峰とされ、直木賞を受賞した重松清の代表作のひとつ。新潮文庫の重松清作品のなかで「最泣の一冊」にも選ばれ、累計80万部を突破しました。ドラマ化もされています。

「黄金期」を過ぎようとしている、7家族を描いた短編小説。息子が理想通りに育たなかったり、突然娘に彼ができたり、夫婦仲に危機が訪れていたりと、さまざまな問題を抱えた30代後半~40代の父親たちが主人公の物語です。それぞれの家族は、次の季節をどのような表情で迎えるのでしょうか。

人生の「中途半端な時期」に差し掛かった方々に贈るエールとされている1冊。重松清作品のなかで父親が主人公の家族小説に興味がある方や、直木賞を受賞した傑作に触れたい方におすすめです。

第4位 流星ワゴン

講談社 著者:重松清


流星ワゴン

さまざまな家族関係を軸に、人生の再生や家族愛を描いた重松清作品。累計110万部を突破したベストセラーです。『本の雑誌』年間ベスト1位に輝き、舞台化・ドラマ化もされました。

絶望の淵に追い込まれており、”死んでもいい”と思っていた38歳の秋。ある夜、永田一雄は5年前に交通事故死した父子の乗る、不思議なワゴンに拾われます。そして、自分と同い年の父親に出会いました。ワゴンは時空を超えて、人生の岐路になった場所への旅をします。やり直しは叶えられるのでしょうか。

家族小説の新境地といわれており、SFやファンタジー要素もある1冊。重松清の泣けるベストセラー作品に触れたい方におすすめです。

第5位 きよしこ

新潮社 著者:重松清


きよしこ

“大切なことを言えなかったすべての人に捧げたい”とされる、重松清の少年小説。吃音症に苦しむ主人公・きよしの小学1年生から高校3年生までの12年間の成長に沿って描かれた、7つの短編です。2021年にはドラマ化されました。

転校生のきよしは、どこにでもいる少年。言葉が少しつっかえるため、思ったことを何でも話せる友だちを欲していました。物語は、あるクリスマスの夜、不思議な「きよしこ」との出会いから始まります。出会いや別れ、友情やケンカ、そして恋など、もどかしい思いを包むように「少年のすべて」がつづられた1冊です。

切なさやあたたかさなどが詰まっており、重松清ワールドを堪能できるおすすめの小説。もし自分が死んで、棺桶にいれてもらうとしたら『きよしこ』だと発言しており、重松清自身にとっても思い入れの深い作品です。

第6位 その日のまえに

文藝春秋 著者:重松清


その日のまえに

生死や家族の幸福の意味を問う連作短編小説。ラジオやテレビでドラマ化されたほか、映画化・朗読劇化もされた、重松清の名作です。人が亡くなる「その日」に触れる物語7編が収録されています。

余命を宣告された妻と、その夫が「その日」まで、生と死に向き合い一生懸命に生きる姿や、彼らに関わる人々を描いた切なく健気な物語です。

男女が出会い、夫婦になり、家族を作ることは幸せな一生なのでしょうか。そして、愛する人を忘れることは罪なのでしょうか。生と死、幸福について考えさせられる1冊です。

1章ごとの話は淡々と日常を描いていますが、読み終えるとそれぞれの物語がつながり、感動を味わえるのが魅力。”涙なしには読めない感動作”とも称されており、泣ける重松清作品を読みたい方におすすめです。

第7位 エイジ

新潮社 著者:重松清


エイジ

中学生のリアルな日常を描いた傑作青春小説です。重松清の山本周五郎賞受賞作で、2000年にはドラマ化もされました。

主人公・エイジは東京郊外の桜ヶ丘ニュータウンにある中学校の2年生。ある夏、町で連続通り魔事件が発生し、犯行は次第にエスカレートしていきます。そして、ついに捕まった犯人はエイジの同級生だったのです…。

家族や友だち、好きになった女子の思いに揺られながら成長していくエイジの姿を描いています。中学生の複雑な心情を巧みに捉えた、おすすめの重松清作品です。

第8位 青い鳥

新潮社 著者:重松清


青い鳥

孤独な心に寄り添い、大切なことはなにかを教えてくれる、重松清の連作短編小説8編。吃音症の先生と傷を抱えた生徒たちを描いた、静かであたたかい再生の物語です。2008年には映画化もされました。

中学の非常勤講師・村内先生は、国語の先生であるものの言葉がつっかえてうまく話せません。彼の一番大切な仕事は「そばにいること」と、”ひとりぼっちじゃない”と伝えることです。いじめや自殺、学級崩壊など、子供たちの孤独に寄り添います。

村内先生の真っ直ぐに生徒たちと向き合う姿に感動する方も多い小説。”すべての中学生、中学生だったすべての大人に捧げる救済の書”といわれており、子供から大人までおすすめの重松清作品です。

第9位 カレーライス 教室で出会った重松清

新潮社 著者:重松清


カレーライス 教室で出会った重松清

重松清作品のなかから、国語の教科書や問題集にたびたび登場する9つの物語を収録した短編小説。『カレーライス』『あいつの年賀状』『もうひとつのゲルマ』をはじめとした名作の数々を収録しています。

大人になっても決して忘れることがない、子供たちの心や言葉を育ててきた名作集。登場人物の心情描写が秀逸で、優しさや切なさなど、さまざまな物語が詰まっています。

授業で物語に触れたことがある方も多く、懐かしさに浸れるのも魅力。読みやすい短編小説を読みたい方や、教科書などで重松清作品に触れたことのある方にもおすすめです。

第10位 小学五年生

文藝春秋 著者:重松清


小学五年生

1編あたり原稿用紙15枚程度の、ショートストーリー17編で構成される重松清作品。子供ではないものの、大人でもない「小学5年生」という微妙な時期の少年たちの涙や微笑みを、美しい四季を背景に描いた小説です。

クラスメートが突然転校したり、近しい人と死別したりとさまざまな出来事を乗り越えて、小学5年生たちが心に寂しさを抱えながらも、全力で健気に成長していく様子が描かれています。

短いながら人物や情景描写の完成度が高いと評判を呼びました。中学入試の問題や、塾の模試などに本作品のなかから出題されることもあり、知名度の高い1冊。小中学生から、「かつて小学5年生だった大人」にもおすすめの重松清作品です。

第11位 ステップ

中央公論新社 著者:重松清

ステップ

妻に先立たれ、悲しみながらも少しずつ「育って」いく父親と娘を描いた家族小説。2020年に映画化された、重松清の人気作品です。

主人公の健一は、結婚3年目、30歳の若さで妻に先立たれます。男手ひとつで娘・美紀を育てようと決意する健一。喪失の痛みを抱えたまま迎える初登園、葛藤続きの小学校、義両親との微妙な距離感などが描かれています。心が潰されそうになりながらも強く優しくなっていく、「のこされた人たち」の10年間の物語です。

人の強さや優しさが季節の移ろいとともに描かれており、美しさに涙する方も多い作品。重松清の泣ける、あたたかい家族小説に触れたい方におすすめです。

第12位 ナイフ

新潮社 著者:重松清

ナイフ

重松清の坪田譲治文学賞受賞作。いじめを題材にした5編の短編小説です。2022年には舞台化もされました。

ある日突然クラスメイト全員が敵になる、そんな世界に生を受けた子供やその家族が、いじめとのたたかいを始めます。青春の「痛み」が、ナイフのように生々しいほどに、胸に突き刺さる1冊です。

いじめの描写など読んでいて辛さがありますが、登場人物たちが密かに抱く、いじめを乗り越えようとする勇気に涙する読者も多い小説。学生や、子供を持つ親にもおすすめの重松清作品です。

第13位 くちぶえ番長

新潮社 著者:重松清


くちぶえ番長

懐かしく、ほろ苦さのある友情小説。最高の相棒になった、小学4年生のマコトとツヨシが駆け抜けた、決して忘れられない1年間を描いています。

ある日、ツヨシのクラスに、一輪車と口笛が上手な女の子・マコトが転校してきました。そして、彼女は早々に”わたし、この学校の番長になる!”と宣言し、みんなをびっくりさせます。小さいころに父を亡くしているマコトは、誰よりも強く優しく、友だち思いの頼りになる人物だったのです…。

重松清の明るく快活な語り口によって、ツヨシの成長ぶりを楽しめます。一方で、死などの別れの要素も内包しており、ツヨシの父・ケンスケと、マコトの父・ヒロカズの物語も透けて見えるのがポイント。子供のころを彷彿とさせるあたたかい物語で、懐かしく泣ける、おすすめの重松清作品です。

第14位 卒業

新潮社 著者:重松清


卒業

重松清の新たなる原点ともされる家族小説。悲しみを乗り越えて、新たな旅立ちを迎えるために、それぞれ「卒業」を経験する4家族を描いています。

ある日突然40歳の僕に、14年前、自ら命を絶った親友の娘・亜弥が訪ねてきました。”わたしの父親ってどんなひとだったんですか”と、父親の話を僕にせがむ彼女の手首には、リストカットの跡があったのです。

亜弥もまた、生死をめぐる深刻な悩みを抱えていました。そして、僕は彼女を死から引き離そうと、亡き親友との思い出を語り始めたのですが…。

4編それぞれの話に「死」が登場し、感傷的に描かれた泣ける小説。悲しみを解き放つための「卒業」の物語を読みたい方におすすめの重松清作品です。

第15位 疾走 上

KADOKAWA 著者:重松清

疾走 上

15歳の少年が背負った苛烈な運命を描いた、重松清の衝撃作。”現代の黙示録”ともされる長編小説です。2005年には映画化もされています。

主人公は、広大な干拓地と水平線が広がる町に暮らす、中学生のシュウジです。寡黙な父、気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の4人家族。シュウジは、教会に顔を出しながら陸上に励んでいました。しかし、優秀だった兄が犯した犯罪をきっかけに、シュウジ一家は苦難の道へと追い込まれていくのです…。

人とつながりたいと、それだけを胸に煉獄の道のりを走り続けるシュウジの姿を描いています。孤独・祈り・暴力・性・殺人など、重松清作品のなかでも重いテーマを扱った作品。読みごたえのある、重松清の力作に触れたい方におすすめです。

第16位 十字架

講談社 著者:重松清


十字架

重松清の吉川英治文学賞受賞作で、自ら命を絶った青年と、のこされた人々の魂のさまよいを描いた長編小説。2015年に映画化された、ベストセラー作品です。

いじめを苦に自殺した、「あいつ」の遺書には、僕の名前が書かれていました。あいつは僕のことを「親友」と呼んでくれましたが、僕はクラスのいじめをただ見守っていただけだったのです…。

「親友」の僕と、僕たちを決して許さない「あのひと」が歩んだ20年間の軌跡の物語。「いじめの傍観者」という罪を背負い、悩み、迷い、傷付きながら手探りで歩んでいく僕たちの姿が描かれています。「いじめ」について考えさせられる内容。優しい涙が止まらないといわれる、おすすめの重松清作品です。

第17位 定年ゴジラ

講談社 著者:重松清


定年ゴジラ

老朽化したニュータウンで第2の人生を歩み始めた、定年4人組のヒューマンドラマを描いた小説です。直木賞にノミネートされ、ドラマ化や舞台化もされました。

舞台は、開発から30年経った年老いたニュータウン。定年を迎え、途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができます。先輩の町内会長、単身赴任で浦島太郎状態のノムさん、そして、新天地に立つフーさん。彼らとの交流を通じ、次第に自分の居場所が見えてきます。

自分の居場所を捜す4人が繰り広げる日常の、喜びや哀しみをあたたかく描いているのがポイント。重松清が「父」を描きたいと執筆した1冊で、幸せの形について考えさせられるおすすめの小説です。

第18位 カシオペアの丘で 上

講談社 著者:重松清


カシオペアの丘で 上

重松清のすべてを詰め込んだとされる、渾身の長編小説。タイトル通り「カシオペアの丘」で始まる、再会と贖罪の物語です。

39歳の秋、俊介は肺の悪性腫瘍を告知され、2度と帰らないと決めていたふるさとへ向かいます。そこには、かつて傷付けてしまった友や初恋の人、”王”と呼ばれた祖父がいるのです…。幼なじみ4人による小学生ごろからのエピソードから、40歳を目前にした現在が描かれています。

「人を許すことや許される」ことがテーマの作品。登場人物について深く掘り下げられており、生き生きとした描写や、美しく感動的に書きあげられている点などさまざまな魅力があります。読みごたえがあり、泣ける重松清作品に触れたい方におすすめです。

第19位 ビフォア・ラン

幻冬舎 著者:重松清


ビフォア・ラン

「かっこ悪い青春」をテーマに描かれた青春小説で、重松清のデビュー長編。広島の高校生が主人公の物語です。

授業で知った言葉「トラウマ」に心を奪われ、”今の自分に足りないものはこれだ”と思い込んだ平凡な高校生・優。彼はトラウマを作るために、まだ死んでもいない同級生・まゆみの墓を作ります。ある日、彼女は優の前に現れ、あらぬ記憶を口走ったばかりか、恋人宣言をしてしまうのです…。

高校生特有の心情が巧みに描かれており、青春のほろ苦さや甘酸っぱさ、切なさなどを感じられます。重松清のデビュー作に触れたい方におすすめの青春小説です。

第20位 せんせい。

新潮社 著者:重松清


せんせい。

教師と生徒をめぐる物語6編が収録された短編小説集。『気をつけ、礼。』を改題した作品です。収録作品のひとつ『泣くな赤鬼』は2019年に映画化もされています。

画家になる夢に破れた美術教師や、ニール・ヤングについて教えてくれた物理の先生、怖いけれど優しい保健室のおばちゃんなど、さまざまな先生が描かれているのがポイント。大人になって初めて分かる、先生が教えてくれたことが、ほろ苦さとともに心に深く染み入ります。

教師と教え子の、懐かしく少し寂しいものの、決して失われない物語。時が流れることや生きていくことの切なさを、重松清が優しく包み込むような魅力があるおすすめの小説です。

第21位 かあちゃん

講談社 著者:重松清


かあちゃん

重松清が初めて母と子を描いた家族小説です。「母」を精一杯生きる女性と、子供たちの物語。第1~8章まで連鎖する連作短編です。

同僚を巻き添えにして自らも交通事故で亡くなった父の罪を背負い、生涯笑うことも幸せになることも、自分で禁じたおふくろ。そして、いじめの傍観者だった焦りや苦しみを、うまく伝えられない僕が描かれています。

「許す、許される」がテーマの、昭和の母から平成の母、強い母から優しい母などさまざまな母と子の物語。かあちゃんたちの姿に、胸と涙腺を揺さぶられ涙する方も多い、おすすめの重松清作品です。

第22位 星のかけら

新潮社 著者:重松清


星のかけら

命の意味に触れながら、少しずつ大人に近づいていく少年たちを描いた重松清作品。天国にいるはずの女の子との出会いから始まる、ファンタジー要素の入った小説です。

持っていれば、どんなにキツいことがあっても耐えられるというお守り「星のかけら」。誰かが亡くなった交通現場に落ちているという噂がありました。いじめにあっている小学6年生のユウキは、星のかけらを探しに行った夜、不思議な女の子・フミちゃんと出会うのです…。

生きるとは死ぬとはどういうことなのか、命の尊さを考えさせられる感動小説。小学校高学年ごろから、読書初心者の大人までおすすめの心あたたまる重松清作品です。

第23位 小さき者へ

新潮社 著者:重松清


小さきものへ

重松清が「家族」と「父親」について問う、6編の短編を収録した家族小説。収録作品のひとつ『団旗はためくもとに』はドラマ化されました。

心を閉ざした息子に父親が語り掛ける表題作を含め、傷付きながら家族のためにもがく、不器用な父親の姿を描いています。

家族愛が感じられ、胸が締め付けられたりあたたかくなったりする方も多い小説。中学生ごろの年代の方から、父親世代の大人までおすすめの重松清作品です。

第24位 みぞれ

KADOKAWA 著者:重松清


みぞれ

さまざまな人生の機微を、重松清が鮮やかに描いた11編の短編小説。思春期の悩みを抱える10代や社会に出て初めて挫折を味わう20代、仕事・家族の悩みが複雑化してくる30代、生きる苦しみを味わう40代など、年代が異なる登場人物たちの物語です。

ごくありふれた日常を描き、重松清作品らしいあたたかさを感じられる1冊。切ない物語が多めですが、希望が持てるようなラストに仕上がっています。すき間時間にサクッと読みやすいおすすめの小説です。

第25位 ファミレス

日本経済新聞出版社 著者:重松清

ファミレス

ご飯を作って食べることを通して、夫婦・親子・友人など人と人とのつながりを、軽快なコメディタッチで描いた長編小説。2017年には『恋妻家宮本』として映画も公開されました。

中学校教師・宮本陽平は、子供たちが家を出て、妻・美代子と初めての2人暮らしに困惑していました。ある日、彼は美代子の署名が入った離婚届を見つけてしまいます。彼女は離婚を考えているのでしょうか。

唯一の趣味、料理を通じた友人の一博と康文は、様子がおかしい陽平を心配します。しかし、彼らの家庭も順風満帆ではなかったのです…。

50代前後の料理好きな男性たちの何気ない日常を描きながら、現代人ひとりひとりの、真の意味での自立や共生のあり方を見通しています。“これからを生きるすべての人たちへ送る”といわれる、おすすめの重松清作品です。

第26位 答えは風のなか

朝日出版社 著者:重松清


答えは風のなか

重松清の最新作で、少年少女に向けてつづった『きみの町で』に続く10編の短編小説。ミロコマチコの挿絵がポイントです。

“いいヤツってなんだろう?””年を取るってどういうことだろう?”など、本気で生きていくうえでぶつかる”なぜ?”について、主人公たちとともに体験できます。

今、私たちが直面している問題を見つめなおすきっかけにもできる1冊。子供だけでなく大人の胸にも刺さる、あたたかさがあり優しいおすすめの重松清作品です。

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