恋愛小説や心あたたまる人間ドラマなど、人気作品を多数執筆している「有川浩」。映画・ドラマ・アニメなど、メディアミックス作品も数多く展開されている人気の小説家です。

今回は、有川浩作品のなかから特におすすめの小説を厳選し、ランキング化しました。有川浩氏の小説に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

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人気作家 有川浩とは?

有川浩(有川ひろ)氏は1972年高知県出身の小説家です。2003年『塩の街 wish on my precious』で電撃ゲーム小説大賞の大賞を受賞し、2004年に小説家デビュー。そして、続けて発表した『空の中』と『海の底』で注目を集めました。2作品は『塩の街』と合わせて自衛隊三部作と呼ばれています。

また、「図書館戦争シリーズ」は映画化・マンガ化・アニメ化などで大ブレイクしました。2010年には『フリーター、家を買う。』がドラマ化、2011年には『阪急電車』が映画化など、度重なる映像化で話題を呼んでいます。

2011年に本やコミックの情報誌『ダ・ヴィンチ』のBOOK OF THE YEAR 2011で発表された、好きな作家ランキング女性編では1位を獲得しました。2019年にはペンネームを「有川ひろ」に改名。現在も幅広い世代から支持を受けている人気の小説家です。

有川浩作品のジャンルや魅力とは?

有川浩氏は、自衛隊を題材にしたミリタリー色が強いSF小説や、恋愛小説を主に執筆。猫好きを公言しており、『旅猫リポート』や『みとりねこ』など猫を題材にした作品も発表しています。

また、心あたたまる人間ドラマやコメディー、パラレルワールドを題材にした作品などさまざまなジャンルの小説を執筆。前向きになれるエンターテインメント小説を多数発表しているのが特徴です。

有川浩氏自身が自衛隊や映像制作現場など、取材をして小説を執筆することが多く、「フィールドワーク作家」を自称。ファンタジックな物語のなかに、緻密な設定や取材をしたことによる現実的な描写で、リアリティーを感じられます。文章も分かりやすく、普段あまり本を読まない方にもおすすめの小説家です。

有川浩のおすすめ小説ランキング

第1位 阪急電車

幻冬舎 著者:有川浩

阪急電車

片道15分の阪急今津線が舞台の、胸キュン傑作長編小説。発売してから1年9ヵ月で累計売上100万部を突破した、有川浩氏のベストセラー作品です。2011年には映画化もされています。

阪急電車に乗り合わせた人々の人間模様や、さまざまな愛と奇跡が描かれた作品。電車で隣に座った女性が、よく行く図書館で見かけるちょっと気になるあの人だったなど、電車に乗った人数分の人生が少しずつ交差し希望へと変わっていきます。

各章が阪急今津線に実在する駅の名前で、各駅ごとに物語が進行するのがポイント。短編小説のように読みやすく、心あたたまるおすすめの有川浩作品です。

第2位 図書館戦争 図書館戦争シリーズ 1

KADOKAWA 著者:有川浩

図書館戦争 図書館戦争シリーズ 1

本と恋をテーマに描かれた、ミリタリーもののラブコメ小説です。有川浩氏大ブレイクのきっかけとなった「図書館戦争シリーズ」第1作品目で、シリーズは累計640万部を突破。映画・マンガ・アニメなどさまざまなメディアミックス作品が展開されています。

物語の舞台は正化31年、公序良俗を取り締まる「メディア良化法」が施行されて30年が経つ現代日本。本を狩る組織・メディア良化委員会による不当な検閲から本を守る、図書隊に所属する隊員たちの戦いや日常が描かれています。

主人公は、高校時代に出会った図書隊員を名乗る「王子様」の姿を追い求めて、図書隊に入隊した笠原郁。彼女は不器用ながらも愚直に頑張る情熱が評価され、新設された図書特殊部隊に配属されることとなりますが…。

郁と上官・堂上篤による、おもしろいかけ合いや個性的な登場人物がポイント。有川浩氏の代表作や、SF恋愛小説に興味がある方におすすめです。

第3位 塩の街

KADOKAWA 著者:有川浩

塩の街

電撃ゲーム小説大賞の大賞受賞作で、有川浩氏のデビュー作です。「自衛隊三部作」の「陸」にあたるSFラブファンタジー小説。マンガ化もされています。

物語の舞台は、塩が世界を埋め尽くす塩害の世界。塩が着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていました。崩壊寸前の東京で暮らす男・秋庭と、少女・真奈。2人に“世界とか、救ってみたくない?”と、そそのかすように囁く者が運命をもたらします。

デビュー作ながら圧倒的な筆力で、物語の世界に入り込みやすいのが魅力。塩害の世界というSFチックな設定から、2人の恋愛模様へと転化する独特の世界観があります。有川浩氏の秀逸なデビュー作に触れたい方におすすめです。

第4位 植物図鑑

幻冬舎 著者:有川浩

植物図鑑

「道草料理レシピ」が付属した、「道草」恋愛小説。映画化され、120万部を突破した有川浩氏のベストセラー作品です。

主人公は、仕事もプライベートもうまくいかない会社員・河野さやか。ある日、彼女のマンションの前に男性が倒れていました。“よかったら俺を拾ってくれませんか”と言われたさやかは思わずイケメンの樹を拾い、風変わりな同居生活が始まります。

野草に詳しく料理上手な樹は、さやかに野草の世界や魅力を教えてくれました。幸せな日々を送り、徐々に距離が近づいていく2人。しかし、樹には隠された秘密があったのです…。

ピュアな2人の恋愛模様にときめきを感じられます。また、樹が作るおいしそうな道草料理の数々も魅力。心あたたまる有川浩氏の傑作恋愛小説に触れたい方におすすめです。

第5位 空の中

KADOKAWA 著者:有川浩

空の中

『塩の街』に続く、有川浩氏の第2作品目です。「自衛隊三部作」のひとつで、有川浩氏未曽有のスペクタクルなエンターテインメント小説。小説家・恩田陸氏や書評家・大森望氏など、読書界で絶賛を浴びました。

舞台は200X年の高知。謎の航空機事故が相次ぎ、事故が起きた航空機の製造元メーカー担当者と、生き残ったパイロットは調査のために高空へ飛びます。高度2万の事故に共通する空域で、彼らが見たものとは何なのでしょうか。

一方で、地上では主人公の高校生・瞬と幼なじみ・佳江が海辺でクラゲに似た不思議な生物を拾います。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、人類に前代未聞の危機がふりかかるのです…。

魅力的であたたかい登場人物や、不思議な生物との交流、人間同士の関係や心情などが丁寧に描かれているのが魅力。壮大なスケールのファンタジックなSF小説に興味がある方におすすめの有川浩作品です。

第6位 海の底

KADOKAWA 著者:有川浩

海の底

ジャンルを超えたエンターテインメント小説です。「自衛隊三部作」のひとつで、海上自衛隊の実習幹部が活躍する物語。マンガ化も決定しています。

物語の舞台は4月、桜祭りでにぎわう米軍横須賀基地。停泊している海上自衛隊潜水艦「きりしお」の隊員が見たときには、祭の喧噪は悲鳴へと変わっていました。巨大な赤い甲殻類の大群が海より来襲し、次々と人を食べているのです。

実習幹部の夏木と冬原は、祭に来ていた少年少女たちと潜水艦へ逃げ込みます。彼らの運命はどうなってしまうのでしょうか。

巨大甲殻類・レガリスが来襲する様子や、戦闘描写などハラハラドキドキが楽しめる1冊。突き付けられた「死」が「生」を奮い立たせるような緊迫感があります。ミリタリーものが好きな方におすすめの有川浩作品です。

第7位 空飛ぶ広報室

幻冬舎 著者:有川浩

空飛ぶ広報室

ドラマ化もされた有川浩氏のベストセラー作品で、直木賞候補にノミネートされたドラマチック長編小説。『ダ・ヴィンチ』のBOOK OF THE YEAR 2012小説部門で1位を受賞しました。

戦闘機パイロットの夢を不慮の事故で断たれた空井大祐は、航空幕僚監部広報室へ転属。そこで待ち受けていたのは、ミーハー室長・鷺坂やベテラン広報官・比嘉をはじめとした癖のある先輩たちでした。

そして、美人テレビディレクターの稲葉リカと出会います。大の自衛隊嫌いであるリカの言葉に刺激されつつ、空井は新たな夢に向かって羽ばたいていくのです…。

空井とリカがともに新たな夢を見つけ、成長していく様子に胸を打たれる読者も多い作品。2人の恋愛模様も見どころです。有川浩氏の感動的な成長ドラマや仕事小説に触れたい方は、チェックしてみてください。

第8位 旅猫リポート

講談社 著者:有川浩

旅猫リポート

青年・サトルと猫・ナナの永遠の絆を描いたロードノベルです。吉川英治文学新人賞や山本周五郎賞などにノミネートされ、有川浩作品のなかでも高い評価を受けている作品。2018年には映画化されたほか、絵本や児童文庫版も発売されています。

野良猫のナナは、瀕死だったところを助けられたサトルと暮らし始めました。それから5年、ある事情でサトルはナナを手放すことになり、銀色のワゴンでもらい手を探すための「最後の旅」に出ます。サトルが抱える秘密とは何なのでしょうか。

1人と1匹が見る忘れがたく美しい風景や、懐かしい人々など、心にしみる1冊。猫が好きな方や感動小説を読みたい方におすすめの有川浩作品です。

第9位 レインツリーの国

KADOKAWA 著者:有川浩

レインツリーの国

「図書館戦争シリーズ」の第2作品目『図書館内乱』に出てくる架空の恋愛小説を、実際に有川浩氏が小説化した作品。映画化もされ、累計100万部を超えるロングセラー小説です。

主人公・伸行は、「わすれられない本」の感想を検索するうち、ブログ『レインツリーの国』にたどり着きます。管理人のひとみへ思わず送ったメールに返信があり、2人の交流が始まりました。

共通の趣味を持つ2人の距離が近づくのに時間はかかりませんでした。次第に、伸行はひとみに会いたいと思うようになっていきますが、彼女にはどうしても会えない理由があったのです…。

不器用で真っ直ぐな2人や、相手のことを想う一途な恋愛に心を打たれる読者も多い1冊。『図書館内乱』を読んだ方はもちろん、有川浩氏の心あたたまる珠玉の恋愛小説に触れたい方にもおすすめです。

第10位 県庁おもてなし課

KADOKAWA 著者:有川浩

県庁おもてなし課

有川浩氏が高知県庁の「おもてなし課」から、観光大使のオファーをされた実体験をもとに書き起こした、観光・恋愛エンターテインメント小説。2013年には映画化もされています。

物語の舞台は、とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員・掛水史貴は、地方振興企画の手始めとして、人気作家・吉門喬介に観光特使を依頼しますが…。役所仕事と民間感覚の狭間で揺れる掛水の奮闘が描かれています。

掛水をはじめとした登場人物たちや、おもてなし課自体が成長していく様子、掛水とヒロインの恋愛模様も見どころ。実際に高知県に訪れたくなるような魅力が詰まった、おすすめの有川浩作品です。

第11位 フリーター、家を買う。

幻冬舎 著者:有川浩

フリーター、家を買う。

崩壊しかけの家族の再生や、主人公・武誠治の成長を描いた社会派ホームドラマ。ドラマ化もされた有川浩氏のベストセラー作品です。

二流大学を卒業し、やっと就職した会社を3ヵ月で退社した誠治。その後、実家に引きこもりゲームに興じていました。プライドばかり肥大化させた、ダメダメな誠治が母の病を機に一念発起。“就職する。金を貯める”という目標を立てて向かった先とはどこなのでしょうか。

人生はいつからでもやり直せると前向きになる読者も多い作品。家族が再生していく様子や、誠治の成長ぶりに引き込まれるように読み進められます。また、爽やかな読後感があるのも魅力。家族小説や、人が成長する小説が好きな方におすすめの有川浩作品です。

第12位 クジラの彼

KADOKAWA 著者:有川浩

クジラの彼

自衛隊員たちの甘い恋愛が描かれたラブコメ小説の短編集。表題作のほか、有川浩氏の人気作品『空の中』と『海の底』の番外編など、6編が収録されています。

表題作では、聡子と『海の中』にも出てきた潜水艦乗り・冬原の恋愛が描かれているのが魅力。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるか分からない、そんなクジラの彼との恋愛にはいつも7つの海が横たわっているのです…。

男前でかわいいヒロインたちや、不器用で真っ直ぐな登場人物たちもポイント。ミリタリーものの恋愛小説に興味がある方や、サクッと読める短編小説が読みたい方におすすめの有川浩作品です。

第13位 別冊図書館戦争1 図書館戦争シリーズ5

KADOKAWA 著者:有川浩

別冊図書館戦争1 図書館戦争シリーズ5

有川浩氏の人気シリーズ「図書館戦争シリーズ」のスピンアウト小説第1作品目。『図書館革命』後の図書隊の日常が描かれており、恋愛小説要素が高い作品です。

図書隊に所属する郁と堂上のその後の関係や、男女のもどかしい距離感、次々と勃発する複雑な事情を秘めた事件の数々が描かれています。

爽やかで甘い恋愛模様に、思わず顔がゆるむ読者も多い1冊。「図書館戦争シリーズ」が好きな方はもちろん、甘い恋愛小説が好きな方におすすめです。

第14位 キケン

KADOKAWA 著者:有川浩

キケン

有川浩氏が理系男子たちを描いた、青春エンターテインメント小説。事件だらけで、爆発的熱量のある青春の日々が描かれています。

物語の舞台は、一般的な工科大学・成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」。部長・上野と副部長・大神の2人が率いる、黄金時代を迎えた部活です。犯罪スレスレの実験や破壊的行為から「機研(キケン)」は危険と恐れられていました。

機研の部員たちが繰り広げられるドタバタ劇で、おもしろく読めます。熱量がありワクワクする、爽やかな青春小説に触れたい方におすすめの有川浩作品です。

第15位 シアター!

KADOKAWA 著者:有川浩

シアター!

劇団を題材にしたエンターテインメント小説。有川浩氏は、アニメ『図書館戦争』の柴崎役を演じた声優・沢城みゆき氏と交流を持ったことをきっかけに、演劇に興味を持ちました。そして、彼女が当時所属していた劇団「Theatre劇団子」へ徹底取材し執筆。有川浩氏自らが監修し、舞台化もされた作品です。

小劇団「シアターフラッグ」は300万円の借金を抱え、解散の危機が迫っていました。主宰・春川巧は兄・司に泣きつきます。司はお金を貸す代わりに、“2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ”と厳しい条件を突きつけました。

その後、新星プロ声優・羽田千歳が加わって、癖のある劇団員は10名になり、鉄血宰相の司も迎え入れます。こうして、新生「シアターフラッグ」が旗揚げされますが…。

魅力的な登場人物や、疾走感のある展開で読み進めやすい小説。演劇が好きな方におすすめの有川浩作品です。

第16位 ストーリー・セラー

幻冬舎 著者:有川浩

ストーリー・セラー

作家で病気になった妻と支える夫、極限に追い詰められた夫婦を描いた、有川浩氏珠玉の短編小説。2018年には舞台化もされました。

作家の妻は複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病「致死性脳劣化症候群」を発症してしまいます。生きたければ、作家の仕事をやめるほかありません。

医師に宣告された妻に夫は“どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう”と声をかけます。妻は小説を書かない人生を選べるのでしょうか。

本作品はSide:AとSide:Bで構成されており、対になるのがポイント。真っ直ぐきれいで切ない、おすすめの有川浩作品です。

第17位 三匹のおっさん

文藝春秋 著者:有川浩

三匹のおっさん

有川浩氏人気の痛快活劇小説です。アラ還(アラウンド還暦)で、かつて悪ガキだった3人組が活躍します。ラジオ・テレビでドラマ化され、舞台化もされている作品です。

腕に覚えありの剣道の達人・キヨと柔道家・シゲ、頭脳派の工場経営者・ノリの3人は、“還暦ぐらいでジジイの箱に蹴りこまれてたまるか”と私設自警団を結成。3人を中心に、詐欺・痴漢・動物虐待など、町内の悪を斬っていく物語です。

笑いあり涙ありで、時代劇のような爽快感を味わえます。3人による勧善懲悪や、キヨの孫・祐希とノリの娘・早苗との恋愛模様など、さまざまな要素が楽しめるおすすめの有川浩作品です。

第18位 ラブコメ今昔

KADOKAWA 著者:有川浩

ラブコメ今昔

“有川ラブコメ真骨頂”と称される、恋愛小説の短編集。自衛隊員たちの甘く、ほろ苦い恋愛模様が描かれており、「有川ワールド」を楽しめる作品です。

表題作は、突っ走り系広報自衛官の女性が、鬼上官に「奥様とのナレソメ」を迫ります。お互い一歩も引かない攻防戦の行方はどうなるのでしょうか。ほかにも、新幹線内で出会ったかわいい年下自衛隊員との遠距離恋愛や、上官の娘と恋に落ちてしまった自衛隊員の物語などが描かれています。

登場人物たちの自衛隊という職業への誇りや覚悟、恋愛のときめきなどが感じられる1冊。感動したり心があたたかくなったりとさまざまなテイストを楽しめます。“恋に恋するすべての人に贈る”といわれるおすすめの有川浩作品です。

第19位 イマジン?

幻冬舎 著者:有川ひろ

イマジン?

映像制作会社や撮影現場を描いた、仕事小説であり甘いラブコメ小説。5編の連作短編形式で描かれています。有川ひろ氏自身が原作の映像化作品の制作現場へ足を運び、入念に見学・取材をして描かれた傑作です。

主人公は、憧れの映像制作現場に飛び込んだ、走るしか能のない新米・良井良助。聞き慣れない業界用語に戸惑いつつも、現実と物語を繋げる魔法の世界だと感じていました。やがて、良助は仲間たちが作品に傾ける熱意に対して、焦がれる思いを募らせていくのです…。

良助が現場の仲間たちと成長していく様子や、リアルな制作映像制作現場の裏側に、ワクワクしながら読む読者も多い小説。涙・笑顔・元気が湧いてくるといわれる、おすすめの有川ひろ作品です。

第20位 明日の子供たち

幻冬舎 著者:有川浩

明日の子供たち

児童養護施設を舞台に繰り広げられる、ドラマチック長編小説。有川浩氏が児童養護施設の女の子から受け取った手紙をきっかけに、実際に児童養護施設に取材し、施設での生活をリアルに描いています。

主人公は、児童養護施設に転職した、やる気は人一倍の元営業マン・三田村慎平。勤務初日に、いきなり3年目の先輩・和泉和恵に怒鳴られたり、信頼の厚い熱血ベテラン・猪俣吉行から注意を受けたりした挙句、施設で「問題のない子供」といわれる谷村奏子にも嫌われてしまいます。

三田村は子供たちの信頼を取り戻せるのでしょうか。そして、仕事を一人前にこなせるようになるのでしょうか。

家庭内での児童虐待、親元を離れて暮らす子供の就労支援などといった、児童養護施設の実情への理解を深められます。主人公の成長や恋愛事情も見どころ。感動や爽やかな読後感が味わいたい方におすすめの有川浩作品です。

第21位 キャロリング

幻冬舎 著者:有川浩

キャロリング

クリスマスまでの数週間を描いた、優しく切ない感動小説です。「演劇集団キャラメルボックス」が上演することを前提として、有川浩氏が原作を提供したコラボ作品。2014年にはドラマ化もされています。

クリスマスに倒産が決まった子供服メーカー社員・大和俊介は、元恋人の同僚・柊子に密かな思いを残していました。そんななか、会社に併設された学童に通う小学生・田所航平が2人を頼ってきます。

両親の離婚を止めたいという彼の願いを叶えるために、俊介と柊子は、別居中の航平の父親を訪ねることになるのです…。

倒産・離婚・借金などといった逆境のなかでの奇跡の連鎖を描いた1冊。幸せの意味を考えさせられ、心にしみるおすすめの有川浩作品です。

第22位 ヒア・カムズ・ザ・サン

新潮社 著者:有川浩

ヒア・カムズ・ザ・サン

有川浩氏と「演劇集団キャラメルボックス」のコラボ小説です。同劇団で上演された舞台に着想を得た『ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel』も収録。有川浩氏の新境地ともいわれる、愛と家族の再生の物語です。

編集者・古川真也は、手に触れたモノや場所に残っている記憶が見えてしまう特殊能力を持っていました。ある日、同僚・カオルが20年ぶりに、ハリウッドで脚本家をしている父と再会することになります。

カオルの父が帰国するため、真也はカオルとともに成田空港へ行きますが、真也の目にはまったく違う景色が見えたのです…。

わずか7行のあらすじから生まれた、2つの物語を楽しめるのがポイント。父娘・恋人・夫婦・仲間とさまざまな愛が描かれています。読みやすく、読後感もよいおすすめの有川浩作品です。

第23位 アンマーとぼくら

講談社 著者:有川ひろ

アンマーとぼくら

母子と家族を描いた、有川文学の到達点ともいわれる感動小説。有川ひろ氏がロックバンド・かりゆし58の名曲『アンマー』に着想を得た書き下ろし作品です。

アンマーとは、沖縄の方言で「お母さん」を意味します。主人公は休暇で沖縄に帰ってきたリョウ。親孝行で2人目の「おかあさん」と3日間島内を観光します。リョウの1人目の「お母さん」は彼が子供のころに亡くなり、再婚した父も逝ってしまいました。

3日の休暇で、家族との思い出の場所をめぐるうちに、リョウは不思議な感覚にとらわれます。一体、彼には何が起こっているのでしょうか。

沖縄の不思議な力や空気感が感じられ、家族愛や友情に心揺さぶられる方が多い1冊。有川ひろ氏自身が刊行時に“現時点での最高傑作”と発言しているおすすめの小説です。

第24位 倒れるときは前のめり

KADOKAWA 著者:有川ひろ

倒れるときは前のめり

有川ひろ氏のエッセンスが詰まったエッセイ集。現在は入手困難な「ほっと文庫」に収録されている『ゆず、香る』と、片思いがテーマの恋愛小説『彼の本棚』2編の短編も収録されています。

有川ひろ氏デビュー書籍刊行前からの90本を超えるエッセイ。日々の生きるつれづれ、創作の裏側、同氏が好きな本、映画、敬愛する人々、ふるさと高知のことなどがつづられています。有川ひろ氏の人となりを知りたい方や、名作の創作秘話を覗きたい方におすすめです。

第25位 みとりねこ

講談社 著者:有川ひろ

みとりねこ

有川ひろ氏が7匹の猫の物語を描いた短編集。表題の『みとりねこ』のほか、『猫の島』『トムめ』『シュレーディンガーの猫』『粉飾決算』、映画化作品『旅猫リポート』の外伝も2編収録されています。

猫の浩太は、一家の長男・浩美と生まれたときからずっと一緒でした。20歳を超えますが、ピカピカの毛並みがご自慢です。いつも肉球を醤油に浸し、テーブルクロスに肉球ハンコを押しています。念入りな肉球ハンコのワケとは何なのでしょうか。

和む、笑える、泣けるなどさまざまなテイストの物語が詰まった小説。猫好きな人はもちろん、大切な存在がいる方におすすめの有川ひろ作品です。

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