グレンファークラスはスコットランドのスペイサイドで作られているウイスキー。スコットランドの言葉であるゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」という意味があります。独特の味わいが評判を集め、最近ではスコットランド以外の国でも人気が上昇中です。
今回は、グレンファークラスの歴史・製法・種類について詳しく説明していますので、ぜひこの機会にグレンファークラスのウイスキーを味わってみてください。
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グレンファークラスは、鉄の女と呼ばれたサッチャー元首相が愛飲したことでも知られる銘柄。熟成樽はシェリー樽のみを使用し、甘さとスパイス感のバランスが見事です。フレッシュで香り豊かなアロマが特徴で、キレのある味わいで深い余韻に浸れます。
フルーティーな味わいと爽やかなアロマが絶妙で、ストレートはもちろん水割りやハイボールでもおいしく飲めるのが魅力。多数のコンペで賞に輝いており、世界中で高い評価を受けています。
グレンファークラスの歴史
グレンファークラス蒸溜所はロバート・ヘイによって1836年に創立。1791年の絵画には蒸溜所の絵が描かれていることから、1836年より前に既に蒸溜が行われていたといわれています。ロバートが死去した後ジョン・グラントと息子のジョージが蒸溜所を購入。すぐにジョン・スミスへリースしますが、ジョンが事業から手を引いた後、グラント親子が直接蒸溜所の経営を始めます。
その後パティソン・エルダー社と事業提携をしますが、提携した会社が次々と倒産。グレンファークラスは資金難に直面したものの何とか倒産は免れ、現在に至るまで6世代にわたって家族経営で続けられています。
グレンファークラスの製法
グレンファークラスの仕込み水は、蒸溜所の後ろに位置するベンリネスの山々の雪解け水が、ピート層を通って濾過されてできる湧き水を使用しています。
また、ピートを一切焚かないノンピートモルトを使い、最近では珍しい、ガスによる直火炊きの銅製ポットスチルを蒸溜に使用しているのが特徴です。
そのほか、熟成には、オロロソシェリーのシェリー樽を100%使用。熟成に適した湿度を保つダンネージ式熟成庫で寝かせることで、クオリティの高いウイスキーを安定供給しています。
グレンファークラスの種類
グレンファークラス 105
グレンファークラスの看板銘柄といわれている、グレンファークラス 105。1968年に発売されて以来、世界中のウイスキーファンから支持されているボトルです。加水はせず直接樽から原酒をボトリングしており、アルコール度数は60%と高くスパイシーでフルーティーな甘さが楽しめます。
香りとしては、はじめにシェリーが感じられ、カカオのビターなアロマがほのかに上ってくるのが特徴。味わいは、メープルシロップやラムレーズンのようなコクのある甘さと共に、果実のやさしい甘さが口の中で広がります。
グレンファークラス 8年
ライトでドライな味わいが楽しめる1本。熟年数の長いボトルに比べると多少未熟な感じがしますが、しっかりとした麦の旨みがあります。アーモンドチョコやナッツのような香ばしさが特徴で、シェリーの甘みとのバランスが絶妙です。
ドライな口当たりで甘みがうまく抑えられているため、さっぱりと飲めるのもポイント。ハイボールや水割り、オンザロックなどで楽しめるグレンファークラスを飲みたい方にもおすすめです。
グレンファークラス 10年
コストパフォーマンスが高くウイスキー初心者におすすめのボトル。香りをかぐと花の蜜のような香りが最初にきて、ピート香とスモーキーなアロマが後から上がります。
ひと口飲むとドライフルーツやバニラのような甘さとシナモンのスパイス感が口に広がり、オークとカカオのビターな味わいがフィニッシュで感じるのが特徴。甘さとビターな味がうまく重なり合い、飲みやすく仕上がっています。熟成年数10年だからと侮れない、バランスの取れた飲みごたえのある1本です。
グレンファークラス 12年
グレンファークラスの特徴を味わえるスタンダードなボトル。シェリー樽由来のフルーティーな香りが特徴で、ジャムやドライフルーツのように濃厚な味が印象的です。重厚で力強い味わいが口の中に広がり、ビターオレンジの酸味とウッディな香りが余韻として残ります。
ストレートで飲むとリッチでがつんとした口当たりで、加水するとまろかやさが増して飲みやすい仕上がりに。初めてグレンファークラスを飲む方にぜひ試してほしいボトルです。
グレンファークラス 15年
4代目当主が作り上げたこだわりのボトルで、芳醇さを追求した逸品。プラムや葡萄といったフルーティーなアロマと、シェリー樽熟成ならではのバランスが取れた甘さを堪能できます。ドライフルーツやラムレーズンのようなリッチな味わいが心地よく、スモーキーな余韻が長く続くのが魅力です。
エレガントながら芯のあるしっかりとした味わいが特徴で、凝縮した旨みを楽しめます。熟成年数15年のウイスキーを、比較的安価で買えるコストパフォーマンスの高さも魅力です。
グレンファークラス 17年
最低17年以上シェリー樽で熟成させた原酒を掛け合わせて造られています。ウイスキー好きの方にぜひ飲んでほしいおすすめのボトル。ブランデーに似た風味とシェリーのアロマが特徴で、全体的にバランスの調った味わいが魅力です。
レーズンやバニラアイスのような甘いアロマが香り、カシスやブラックベリーなどのベリー系のフルーティーな味わいとジューシーさを楽しめます。長期熟成による複雑でリッチな仕上がりが素晴らしく、贅沢なひとときを楽しみたい際におすすめの1本です。
グレンファークラス 21年
2010年のIWSCで金賞を獲得した長期熟成ボトル。酒齢21年以上の原酒を掛け合わせて作られ、凝縮した旨みを楽しめるリッチな仕上がり。ローストナッツやドライフルーツが重なり合うような複雑なアロマが香り、バニラビーンズやレーズンのコクのある甘みを感じます。
カカオやベイクドオレンジ、コーヒーといったビターな味が後からきて、フィニッシュにウッディなフレーバーがくるのが特徴。豊かな香りと味を楽しめる贅沢さで、1度飲むとまた飲みたくなる魅力に溢れた味わいです。
グレンファークラス 25年
最低25年以上熟成させた原酒をかけ合わせて作られている貴重なボトル。芳醇な香りとなめらかな口当たりが素晴らしく、贅沢なひとときを過ごしたいときにぴったりの1本です。マーマレードやはちみつのようなアロマが心地よく、やさしい甘さと共にダークチョコやコーヒーのようにビターな味わいの余韻が残ります。
ほどよいスパイシーさも感じられ、味のバランスもよいため、まずストレートで味わってみましょう。デザートの代わりとして食後にじっくりと味わうのもおすすめです。
グレンファークラス 30年
グレンファークラスのファンにぜひ飲んでほしい究極の1本。30年以上熟成された年月を感じさせる重厚で贅沢な味わいは、ウイスキー好きならぜひ1度飲んでみたいボトルです。シェリー樽からくる特有の香りと味わいを楽しめて、コニャックやブランデーのようなリッチでコクのある口当たりが特徴。
フルーティーな甘さとナッツのような香ばしさのハーモニーが絶妙で、チョコレートのビターな味わいがフィニッシュにきます。長い余韻に浸れるエレガントな味と香りが素晴らしいので、まずはストレートで堪能してみてください。
グレンファークラスのおすすめの飲み方
グレンファークラスのおすすめの飲み方は、甘みとしっかりとしたボディを堪能できるストレートです。また、まろやかな口当たりが好みの方は、水割りにして飲んでみましょう。加水することでピート香やスパイス感が和らぎ、飲みやすくなります。
オンザロックで飲むと酸味とフルーティーさが前面に感じられるのもポイント。氷が徐々に溶けることで味の変化を楽しめるのが魅力です。氷の溶け具合で自分の好みのタイミングも見つかります。
伝統とこだわりの製法で作られたグレンファークラスのウイスキーは、ウイスキー初心者から愛好家まで世界中の多くのファンに愛されています。熟成年数によって味や香りの違いを楽しめるのがウイスキーの魅力です。ぜひ今回ご紹介した記事を参考にして、いろいろと飲み比べてグレンファークラスの魅力を味わってください。