バイク用ETCとは、二輪車専用に作られた、料金所での自動決済を行う機器です。バイクの走行による振動や、雨・ホコリなどに耐えられる性能を備えているモノが豊富。また、インジケーターによりETCを通過できるか否かを把握できます。
製品によってETCカードの読み取り方法などに違いがあり、購入時にはどれを選べばよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、おすすめのバイク用ETCと選び方を解説します。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
ETC1.0とETC2.0の違いとは?

ETC1.0とは、主に料金所を通過するときに自動決済を行うシステムのことで、通行券や料金の受け渡しの手間を省けるのがポイント。高速道路での渋滞の発生を緩和したり、排出ガスを削減したりといったメリットがあります。
ETC2.0は、料金所での自動決済システムに加えて、高速道路の出入り情報や経路情報を受信できる機能を備えているのが特徴です。
ETC2.0が受け取れる道路交通情報は、最大1000km。前方の静止画を配信したり、音声で情報を提供したりします。
バイク用ETCの選び方
タイプをチェック
アンテナ一体型

By: plotonline.com
アンテナ一体型は、名前の通りアンテナが本体と一体になったタイプです。部品が少なく、手軽に車体へ取り付けられるのがメリット。費用を抑えやすいのもポイントです。
しかし、ハンドル付近に取り付けなければならない場合がほとんどで、バイクの操作性に影響がでることも。また、本体が露出している分、盗難のリスクがある点にも注意が必要です。
アンテナ分離型

By: mskw.co.jp
アンテナ分離型は、バイク用ETC本体とアンテナ、インジケーターが分離しているタイプ。本体をバイクシートの下など、ハンドル以外の箇所に取り付けられます。ハンドルまわりのスペースを圧迫しにくいほか、バイクのシルエットを崩さないのがメリットです。
バイクシートの下に設置することで、ETCカードの盗難リスクを軽減できるのもポイント。なお、アンテナ一体型に比べて価格は高い傾向があります。
カードの読み取り方法をチェック
挿入方式

By: mskw.co.jp
挿入方式は、ETCカードを抜き差しするタイプです。グローブをはめたままでも簡単にETCカードを挿入できるのがメリット。サイズが比較的コンパクトなので、設置スペースを取りたくない方にもおすすめです。
ETCカードの挿入口が、雨やホコリの影響を受けやすい点には注意が必要。本体を壊さないためにも、防水性と防塵性に優れたモデルを選びましょう。
挟み込み方式

By: plotonline.com
挟み込み方式は、ETCカードを本体で挟んで読み取るタイプ。ETCカードが機器のなかに密閉される仕組みで、挿入方式よりも雨やホコリなどの影響を受けにくい特徴があります。
サイズが大きめで、本体を開閉できる広い設置スペースが必要な点はデメリット。挟み込み方式を検討する際は、事前に設置場所を確保できるかチェックしておきましょう。
サイズをチェック

By: plotonline.com
バイク用ETCは、車体に取り付けても邪魔にならないかどうかサイズをチェックしておくことが大切です。スマホホルダーやドライブレコーダーも一緒に配置したい方は、設置スペースの広さを考慮して製品を選びましょう。
ETCの本体とアンテナが分離したタイプだと、本体をシートの下に設置可能。シート下に配置する場合は、取り付けたあとにETCカードを出し入れできるか確かめておく必要があります。
重量をチェック

By: plotonline.com
バイク用ETCが重いと、運転に影響を及ぼす場合があります。特にハンドル付近に配置する場合は、重量によりハンドルの操作性が悪くなる可能性もあるので注意が必要です。
一般的に、車載器本体の重量とアンテナ部の重量は分けて記載されています。仕様欄を確認する際は、各表記を見落とさないようにしましょう。
防水・防塵・耐震性能をチェック

バイク用ETCを検討する際は、防水・防塵・耐震性能が備わっているかチェックしましょう。防塵・防水については、IP規格により性能を確認可能です。
IP規格は「IP68」のようにIPのアルファベットと2ケタの数値で表示。前の数が防塵性、後ろの数が防水性の等級を表しています。防塵性は0~6、防水性は0~8の等級に分かれており、数値が高いほど性能に優れているのがポイントです。
耐震性は、日本産業規格の「自動車部品振動試験方法 JIS D1601 4種 A」において、バイク用の車載機器に求められる20Gまでの振動加速度試験に合格しているか確かめてみてください。
バイク用ETCのおすすめ
ミツバサンコーワ GPS搭載ETC2.0車載器 MSC-BE700S

アンテナの取り付け角度を好きなようにできるアンテナ分離型バイク用ETCです。アンテナの配置は、車両の進行方向に対して360°に対応。前後は水平面から前傾40°の範囲で、左右は進行方向に対して左右各5°の範囲で取り付けられます。
独立型のインジケーターは形状がスリムで、愛車に取り付けてもデザインを崩しにくい設計。高速道路上の緊急情報、注意警戒情報をインジケーターの点滅で知らせます。
ETCカードの読み込みはスライド挿入式。狭い場所に配置しても簡単にETCカードをセットできるのがメリットです。カードの有効期限が切れると、インジケーターのLEDが点滅します。
防塵性と防水性に優れているのもポイント。アンテナ・インジケーターは、IP68とIP66を実現しています。本体とコネクター部はIP55です。
ミツバサンコーワ アンテナ分離型ETC車載器 MSC-BE61W

愛車のデザインを損ないたくない方におすすめの、コンパクトなアンテナを採用したバイク用ETCです。アンテナ分離型のタイプで、バイクのシルエットを崩さずに取り付けられます。アンテナの配置角度は自在です。
インジケーターも独立型かつスリムで、目立たない位置に設置できます。ETCカードの読み取りはスライド挿入式。グローブをした状態でもカードの出し入れは簡単です。
防塵性および防水性は、IP55規格。耐震性も20Gで、安心して使えます。
ミツバサンコーワ アンテナ分離型ETC車載器 MSC-BE51

ミツバサンコーワのバイク用ETCのスタンダードモデルです。費用を抑えてバイク用ETCを購入したい方に適しています。
アンテナ部は幅33×高さ12.8×奥行38.8mmとコンパクト。ETC本体のサイズは幅81×高さ22×奥行112.5mmです。
防塵防水性能は、IP55。耐震性は20Gで、バイクの車載器に求められるスペックを十分に有しています。
アンテナの取り付けは、角度の自由度が高く、こだわって設置可能。インジケーターは緑色のLEDを搭載しており、ETCの状態を知らせます。ETCカードはスライド挿入式で、狭いところに配置してもカードを出し入れしやすい設計です。
JRCモビリティ 二輪車用ETC2.0車載器 JRM-21

防水パッキンの搭載で、優れた防塵防水性能を実現したバイク用ETCです。カードの読み込み方法は、挟み込み方式。防水パッキン一体型のカードリーダーで、高い防水性能を発揮します。
本体・アンテナ・インジケーターは、すべてIP66およびIP67。粉塵をしっかりと遮断できるほか、雨や洗車にも強く、安心してETCを利用できます。また、振動に強いのも特徴。振動加速度試験20Gをクリアしています。
ETC・GPSのアンテナは、バイクのハンドルまわりのスペースを考慮した作りで、コンパクトに一体化。ETC2.0に対応しているのもおすすめのポイントです。
プロト アンテナ一体型 二輪車用ETC車載器 JRM-12

耐水性と耐震性に優れた、アンテナ一体型のバイク用ETCです。車載器本体にアンテナとインジケーターを集約。配線は電源ケーブルのみで済みます。ハンドルまたはカウルまわりに配置すれば、手元でカードの抜き差しが可能です。
「JIS D0203-S2」という自動車部品の耐湿および耐水試験方法の日本産業規格をクリアした防水構造で安心。ETCカードの挿入は、カバーを開けて着脱する挟み込み式を採用しています。カードの端子部には防振材を配し、振動による接触不良が発生しにくい設計です。
「ETC利用可能状態」だとインジケーターのLEDが緑に、「エラー状態」では赤く点灯します。
バイク用ETCの取り付け費用の相場は?

バイク用ETCは、業者やバイクの種類によって取り付けにかかる費用が変わります。目安は本体価格が2~3万円程度、セットアップ料金と取り付け工賃をあわせて1~2万円ほど。合計3~4万円かかります。
一部のエリアでは、ETCの更なる普及促進を目的に、ETC車載器購入助成キャンペーンを行っている場合も。キャンペーンを利用すれば最大1万円が助成されるので、チェックしてみてください。
なお、助成キャンペーンは、期間および助成台数に制限があります。取り付け費用を抑えたい方は、キャンペーンにあわせてETCの購入を検討しましょう。
バイク用ETCのカードの読み込み方法は、挿入方式と挟み込み方式の2種類に分けられます。挿入方式は、グローブをしたままでもカードを出し入れしやすいのが特徴。挟み込み方式は、カードを密閉するので雨やホコリに強いメリットがあります。用途に合ったタイプを選んで、快適にツーリングを楽しみましょう。