恋する気持ちや恋愛模様が描かれる恋愛小説。今しかない青春時代を過ごす高校生には、涙せずにはいられない感動作品や胸キュンシーンを楽しめるモノが人気です。しかし、恋愛小説は数多くあり、どれを読めばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、高校生におすすめの恋愛小説をご紹介します。人気作や映像化された作品を中心にピックアップしているので、参考にしてみてください。

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高校生におすすめの恋愛小説|人気作品

時をかける少女 新装版

KADOKAWA 著者:筒井康隆

時をかける少女 新装版

半世紀以上にわたって読み継がれる、高校生におすすめのSF恋愛小説です。ドラマや劇場アニメなど、たびたび映像化もされてきました。本書には表題作以外に、2編の短編も収録されています。

ある日の放課後の理科実験室で、中学3年生・芳山和子は壊れた試験管から不意に身に覚えのある甘い香りを捉えます。そのまま意識を失ってしまった和子。次に目覚めると、和子は数々の不可解な事件に遭遇することになるのです。

タイム・リープの能力を得た和子。彼女が時空を超えながら体験する不思議な出来事と、甘く切ない恋模様が描かれます。映像作品を観た方も、ぜひ原作と内容の違いを比べながら楽しんでみてください。

君の膵臓をたべたい

双葉社 著者:住野よる

君の膵臓をたべたい

一風変わったタイトルと予想を裏切るストーリーが話題を集め、累計300万部を突破する大ヒットを記録した青春恋愛小説の傑作。実写映画化や劇場アニメ化など、数々のメディアミックスでも話題を集めました。住野よるのデビュー作でもあります。

病院で偶然、「共病文庫」という本を拾った高校生の僕。それは、天真爛漫なクラスの人気者・山内桜良が誰にも明かせない想いを綴った日記帳でした。膵臓の病気によって彼女が余命わずかであると知った僕は、「秘密を知るクラスメイト」としてともに日々を過ごすようになります。

性格も学校での立場も異なる高校生の男女が、秘密を共有することで少しずつ成長しながら、関係性を深めていく様が見どころ。何気ない日常の尊さを改めて考えさせられる、爽やかな感動恋愛小説です。

夜は短し歩けよ乙女

KADOKAWA 著者:森見登美彦

夜は短し歩けよ乙女

京都を舞台に描かれる、ファンタジーテイストな青春恋愛小説。2007年に第20回山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞第2位にも輝いた名作です。アニメ映画化もされ、高い評価を集めました。

京都の某国立大学に通う「先輩」は、ひそかにクラブの後輩「黒髪の乙女」に思いを寄せています。先斗町や古本市、大学の学園祭まで、先輩は京都のあらゆるところで彼女を待ち伏せするものの、一向に想いが気が付かれる気配はありません。

京都の日常風景のなかで繰り広げられる、奇想天外でコミカルなドタバタ劇が見どころ。独特な世界観とともに、大学生ならではの自由な日常と一風変わった恋模様を堪能できるおすすめの恋愛小説です。

汝、星のごとく

講談社 著者:凪良ゆう

汝、星のごとく

似た孤独と傷を抱えた同級生の男女が、高校生から30代になるまでの長い道のりを描いた物語。本屋大賞にも輝いた、恋愛小説の注目作です。

物語の始まりは、瀬戸内に浮かぶ小さな島。父親が島外に恋人を作って出て行った高校生・井上暁海が出会ったのは、京都からの転校生・青埜櫂でした。恋愛に奔放な母親に振り回される形でやってきたという櫂。2人は次第に惹かれあい、卒業後はともに島を出ることを約束します。

しかし、大人になるにつれて、2人の間にはさまざまな問題が立ちはだかるように。傷を抱え、すれ違う男女の恋の行く末を描き出します。

現代社会のリアルな問題を織り交ぜながら、自分の人生をどのように生きるかを痛切に問いかける1作。視野が広がるような恋愛小説として、高校生にもおすすめの作品です。

三日間の幸福

KADOKAWA 著者:三秋縋

三日間の幸福

寿命を売った青年の余生と恋を描いていく、恋愛小説の話題作。『寿命を買い取ってもらった。一年につき一万円で。』というタイトルで公開され、人気を集めたWeb小説を大幅に加筆し、書籍化された作品です。

寿命を査定したところ、1年につきたったの1万円の評価だった青年・クスノキ。人生を悲観した彼は、3ヵ月を残して寿命をお金に換えてしまいます。わずかな余生を謳歌しようするものの、何をやってもうまくいきません。

そんなクスノキが自棄を起こさないよう「監視員」を務める女性・ミヤギ。クスノキは残りの人生を彼女のために生きると決意しますが……。

幸せに生きるとは何かを、クスノキとミヤギの心の交流を通して考えさせられるファンタジーテイストな恋愛小説。美しく静かな余韻に浸れる読後感も読者から高い支持を得ている、おすすめの1作です。

高校生におすすめの恋愛小説|泣ける・感動作品

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

宝島社 著者:七月隆文

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

切なくすれ違う男女の運命的な恋模様を描いた恋愛小説。2016年に実写映画化されたほか、コミカライズもされました。国内外で反響を呼んだ人気作です。

京都の美術大学に通う大学2年生・南山高寿は、通学電車の中で見かけた福寿愛美に一目惚れします。勇気を出して高寿は愛美に声をかけ、2人は恋人として付き合うことに。気配り上手で少し泣き虫な愛美と、高寿は最高のカップルになっていきますが……。

運命的に惹かれあった2人の切ない純愛模様を楽しめる本作品。もう一度読み返したくなるような巧みなストーリー構成も高い評価を集めた、おすすめの恋愛小説です。

桜のような僕の恋人

集英社 著者:宇山圭佑

桜のような僕の恋人

急速に老いてしまう難病を患った女性とその恋人との、儚くも鮮やかな日々を描いた恋愛小説の感動作です。SNSで話題を集め、72万部を超えるヒット作品に。2022年にはNetflixにて配信形式で映画化もされています。

美容師の美咲に恋し、彼女に認めてもらうべく、再び夢を追いかけ始めた主人公・晴人。そんな晴人の姿に惹かれた美咲は、彼と恋人同士になります。幸せな日々を過ごしていたある日、美咲は通常の何十倍もの早さで老いる難病を発症してしまうのです。

年老いていく姿を晴人に見られたくない美咲の葛藤や苦しみと、そんな彼女を愛したい晴人の切実な想いが胸に迫る1作。小説を読み慣れていない高校生にもおすすめの、泣ける恋愛小説です。

今夜、世界からこの恋が消えても

KADOKAWA 著者:一条岬

今夜、世界からこの恋が消えても

1日ごとに記憶を失う前向性健忘を患っている女子高生との、切ない恋を描いた恋愛小説。第26回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞した秀作です。2022年に実写映画化されました。

クラスメイトに流され、日野真織に嘘の告白をすることになった高校生・神谷透。真織は”お互い、本気で好きにならないこと”など、いくつかの条件のもと、透の告白を受け入れるというのです。

偽りの恋人関係に、やがて本当の恋が芽生えはじめた頃。透は、真織が夜眠るとその日の記憶を忘れてしまう病を患っていると知らされ……。

日々、記憶と経験がリセットされる真織と、そんな彼女に献身的に向き合う透の、1日限りの恋を描いていく本作品。衝撃的な展開と高校生の2人の純愛に心揺さぶられた読者も多い、おすすめの感動作です。

余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話

ポプラ社 著者:森田碧

余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話

余命が迫る高校生の男女の期限付きの恋を描いた、儚くやさしい恋愛小説。「よめぼく」の愛称で親しまれ、シリーズ化もされました。2024年6月にはNetflixにて実写映画の配信も予定されている注目作です。

心臓病によって、高校1年生にして余命宣告を受けた早坂秋人。希望を見失っていたある日、通院先で桜井春奈と出会います。重い病気で入院している春奈もまた、残りわずかの命と告げられていました。

秋人は自分の病気のことは伏せたまま、”死ぬのが怖くない”と言う春奈と仲を深めていきます。残りわずかな命で、恋をしてもよいのか自問しますが……。

限られた時間のなかでも誰かを愛し、何気ない日常を過ごす2人の恋模様が”究極の純愛”と話題を集めた1作。ピュアで美しい恋愛を楽しみたい高校生におすすめの恋愛小説です。

夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく

スターツ出版 著者:汐見夏衛

夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく

優等生を演じる女子高生と正反対な男子高校生の、成長と恋心を描いた恋愛小説です。著者は『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』など、恋愛小説の話題作を数多く手掛けている汐見夏衛。2023年に実写映画も公開されました。

高校2年生の丹羽茜は周囲の空気ばかりを読んでしまう性格で、マスクを手放せない「マスク依存症」。自由奔放なクラスメイト・深川青磁に苦手意識を抱いていましたが、彼が描く絵と人目を気にしない性格に、次第に心が救われていきます。

正反対でありながら、距離が縮まっていく2人。しかし、互いに誰にも明かせない秘密を抱えていたのです。

2人の恋模様だけでなく、生きづらさを抱えた高校生の心に響く名言が数多くちりばめられているのが魅力。心が洗われるような、ハッピーエンドの恋愛小説を読みたい高校生におすすめです。

高校生におすすめの恋愛小説|胸キュン作品

陽だまりの彼女

新潮社 著者:越谷オサム

陽だまりの彼女

数年越しに再会した男女の恋模様を描き、”胸キュン&感涙必至”と謳われる恋愛小説の名作。2013年に実写映画化され、原作とは異なるエンディングで話題を集めました。

主人公・奥田浩介は、勤めている広告会社で中学時代の同級生・渡来真緒と再会します。当時は「学年有数のバカ」といじめられていた真緒は、今や「モテ系の出来る女」へと大変身。かつての淡い恋心がよみがえり、2人は交際を始めますが……。

大きな過去の秘密を抱える真緒との甘い恋が、浩介の心の揺らぎとともにていねいに描かれています。誰かを好きになる尊さや切なさが詰まった1作。予想もつかない結末まで一気読みしたという読者も多い、おすすめの恋愛小説です。

阪急電車

幻冬舎 著者:有川浩

阪急電車

電車に偶然乗り合わせた乗客たちの人生の1コマをていねいに描いた、心あたたまる恋愛小説。兵庫県を走る阪急電鉄に存在する8つの駅を舞台にしており、2011年には実写映画化もされました。

片道わずか15分のローカル線。そんな阪急今津線の各駅を利用する乗客たちの、恋の始まりや別れの兆しなどのささやかなドラマが、連作短編形式で紡がれていきます。同じ路線の利用者という共通点を持つ人々の人生が、思いがけない形で重なり合っていくのが見どころです。

全16話のエピソードからなる本作品。さまざまな偶然と奇跡がちりばめられた、胸がキュンとする物語を楽しめます。癒されるような恋愛小説を読みたい高校生におすすめの1作です。

黄色い目の魚

新潮社 著者:佐藤多佳子

黄色い目の魚

16歳の高校生の男女の、リアルでもどかしい心の交流をていねいに表現した1作。『一瞬の風になれ』などの青春小説の名作を手掛けた佐藤多佳子の恋愛小説です。

周囲と馴れ合わず、イラストレーターの叔父にのみ心を開いている村田みのり。絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でのデッサンをきっかけに、そんな同級生の表情から目が離せなくなっていました。やがて、友情とも恋愛とも表現できない感情が、2人の間に芽生え……。

絵を通じて心を通わせていく2人の、不器用でいじらしい関係性と距離感の変化に胸がキュンとする、正統派な青春恋愛小説。瑞々しくまっすぐな青春に浸れる、おすすめの1作です。

図書館戦争 図書館戦争シリーズ 1

KADOKAWA 著者:有川浩

図書館戦争 図書館戦争シリーズ 1

本を守るために奮闘する、架空の特殊部隊隊員たちの戦いとユーモラスな恋模様を描いた恋愛小説。アニメ・映画・ドラマなど、さまざまな媒体で映像化され、シリーズ累計で640万部を超える大ヒット作品になりました。

時は正化31年。日本で「メディア良化法」が成立し、人権を侵害する表現を厳しく取り締まるようになってから30年の時が過ぎた頃。本を検閲するメディア良化委員会と、不当な検閲から本を守る図書隊は、激しい抗争を繰り広げていました。

高校時代に助けてもらった図書隊員を「王子様」と慕い続ける主人公・笠原郁。彼を追いかけて図書隊に入隊し、エリート部隊・図書特殊部隊に配属されるものの……。

図書隊員たちの奮闘を通して、国家と表現の自由のあり方について考えさせられます。クスッと笑える日常の1コマや、キュンキュンとできるラブコメシーンも満載。エンターテインメント性あふれる、おすすめの恋愛小説です。

放課後の音符

新潮社 著者:山田詠美

放課後の音符

“大人を目指す女子のための恋活力向上小説”と謳われる、高校生向けの恋愛小説です。大人でも子供でもない多感な時期の心情に焦点を当てた、8編の短編小説がまとめられています。

本作品の主人公は17歳の女子高生たち。片想いのままに終わってしまった憧れの人への想いや心の中で長年あたためてきた恋心、少し恋に背伸びしたい気持ちなど、女子高生ならではの繊細な恋への心情が巧みに表現されています。

思春期ならではのリアルな恋心を、多彩な8編の物語を通して楽しめるのが魅力。全力で恋へとひた走る女子高生たちの甘酸っぱく、ほろ苦いドラマの数々を覗き見られる、おすすめの恋愛小説です。