数多くのシリーズ小説を書き続ける「大沢在昌」。「新宿鮫シリーズ」を筆頭に、「狩人シリーズ」や「魔女シリーズ」など多くの人気作品を生み出しています。
そこで今回は、大沢在昌のおすすめ小説をご紹介します。代表作の『新宿鮫』やデビュー作の『感傷の街角』はもちろん、ハードボイルドやミステリー、ホラーなど、多種多様なジャンルの大沢在昌作品もピックアップしました。ぜひチェックしてみてください。
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ハードボイルドな作品で人気の「大沢在昌」とは?
大沢在昌は1956年愛知県生まれの小説家です。慶応義塾大学を中退後、1979年に『感傷の街角』で小説推理新人賞を受賞して作家デビューしました。
1991年に『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞を受賞し、1994年には「新宿鮫シリーズ」4作目の『無間人形 新宿鮫4』で直木賞を受賞。2004年には『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞を受賞しています。
また、2010年に日本ミステリー文学大賞を授与しており、2012年には『絆回廊 新宿鮫10』で、4度目の日本冒険小説協会大賞を受賞。2014年は『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞した作家です。
大沢在昌作品の魅力
「新宿鮫シリーズ」で知られる大沢在昌。累計200万部を超える「狩人シリーズ」や「魔女シリーズ」など、さまざまなジャンルで人気シリーズを手掛けているのが大沢在昌作品の魅力です。
子供の頃から本を読むのが好きで、作家を目指していた大沢在昌の作品は、『新宿鮫』や『天使の牙』など多くの作品が映画化もされています。本格的なハードボイルド作品を読みたい方におすすめの小説家です。
大沢在昌のおすすめ小説
新宿鮫 1 新装版
光文社 著者:大沢在昌
1991年に吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞を受賞した長編刑事小説。人気シリーズの第1作で、1993年には『眠らない街・新宿鮫』というタイトルで映画化されました。
「新宿鮫」の異名で呼ばれ、恐れられる鮫島刑事。その鮫島の管轄である新宿歌舞伎町で、次々と警官が殺される事件が起きます。鮫島は単独で捜査を続け、銃の密造には木津という男が事件に関与していると判断。なんとか木津が使用している工房を探し当てて乗り込みますが…。
絶体絶命の危機に陥った鮫島はどうなるのでしょうか。一匹狼の鮫島と周りの登場人物との人間模様が見どころ。大沢在昌の代表作といえる作品を読んでみたい方におすすめです。
魔女の封印 上
文藝春秋 著者:大沢在昌
女性が主人公のミステリー・ハードボイルド長編小説。『魔女の笑窪』『魔女の盟約』に次ぐ、「魔女シリーズ」の3作目です。
男性の人間性をひと目で見抜く特殊能力を駆使し、裏社会のコンサルタントを生業とするヒロイン・水原。そんな彼女に国家安全保障局の湯浅から、堂上保という男の調査依頼が舞い込みます。調査の結果、堂上は一瞬で人の生命を奪う1億人に1人しかいない特殊能力の持ち主だと判明しました。
ファンタジーの要素も含まれており、ほかの作品とは少し異なる世界観を持つ本作品。大沢在昌の筆力によって、最後まで飽きずに読み切れるおすすめの小説です。
天使の牙 上 新装版
KADOKAWA 著者:大沢在昌
女性刑事の孤独な戦いを描いたアクション作品。上・下巻の2部構成で、2003年には映画化もされました。
新型麻薬の元締め組織「クラウン」を支配する男の愛人・神崎はつみから警察に保護依頼が入ります。指令を受けた刑事・明日香と神崎はつみは、接触後に狙撃され瀕死の重体に…。しかし、その後に脳移植を受けて、はつみの体に明日香としてよみがえります。
スピード感あふれるストーリー展開が見どころ。大沢在昌が描く手に汗を握るノンストップ・アクションを読んでみたい方におすすめです。
北の狩人 上
幻冬舎 著者:大沢在昌
大沢在昌の「狩人シリーズ」の1作目。上・下巻の2部構成で描かれるハードボイルド長編小説です。
北の国から新宿へふらりとやってきた男は、10年以上前につぶれた暴力団のことを聞き回ります。男の行動に気づいた新宿署の刑事・佐江は、マークしますが…。
新宿に現れた謎の男と新宿署の佐江刑事、ヒロイン・杏との絡みが見どころ。大沢在昌の「狩人シリーズ」を1作目から読んでみたい方におすすめです。
感傷の街角
KADOKAWA 著者:大沢在昌
大沢在昌が23歳のときに発表したデビュー作。7つの短編が収録されており、1979年に小説推理新人賞を受賞しました。
ボトル1本で仕事を引き受ける、早川法律事務所に所属する失踪人調査のプロ・佐久間公。仕事の依頼内容は、何年も前に横浜で遊んでいた元少女を探してほしいというものでした。
ハードボイルドですが、青春小説のような感覚も味わえる本作品。大沢在昌の原点ともいえるデビュー作を読んでみたい方におすすめです。
海と月の迷路 上
講談社 著者:大沢在昌
炭鉱の島である軍艦島を舞台にしたミステリー小説です。吉川英治文学賞を受賞しました。
軍艦島には、わずかな面積しかない土地に5000人以上の人々が生活しています。その島で、1人の少女の遺体が発見されました。しかし、事故として扱われたことに不審を抱いた島の新任警察官・荒巻は単独で捜査を開始。捜査は難航しますが意外な協力者を得て、少しずつ真相へと近づいていきます…。
人々の暮らしや島の情景がリアルに伝わってくる描写も見どころ。大沢在昌のミステリー小説を読んでみたい方におすすめです。
新装版 走らなあかん、夜明けまで
講談社 著者:大沢在昌
「日本一不運なサラリーマンが走るシリーズ」の第1作。やくざ対サラリーマンを痛快に描いた小説です。
舞台は大阪の街、会社の出張のため、初めて大阪を訪れた坂田勇吉。新製品が入ったアタッシュケースを、ひょんなことから取引用のアタッシュケースと間違われて、やくざに持って行かれてしまいました。勇吉はアタッシュケースを取り戻すために、大阪のやくざに立ち向かいます。
普通のサラリーマンが大阪中を駆け回り、やくざと関わるなかで成長していく姿が見どころ。大沢在昌の王道ハードボイルド作品とは異なり、軽快な読み口が魅力の作品です。
ライアー
新潮社 著者:大沢在昌
女性暗殺者・神村奈々を描いたアクション・ハードボイルド小説。表向きには幸せな家庭で暮らす妻であり、母でもある女性が秘密裏に活躍する姿を描いた作品です。
愛する夫の不可解な死の謎を追う暗殺者・神村。謎が謎を呼び、正体不明の者たちに命を狙われます。運命の歯車が狂い始めるなか、1人で闘いを挑む彼女はどうなるのでしょうか。
暗殺者・神村の人間としての成長も見どころ。タフなヒロインを主人公にしたハードボイルド小説を楽しみたい方におすすめです。
パンドラ・アイランド 上
徳間書店 著者:大沢在昌
穏やかな生活を願い、東京から約700km離れた小島にやってきた主人公の作品です。上・下巻の2部構成。2004年に、第17回柴田錬三郎賞を受賞しています。
警察官がいない島に保安官として赴任した元刑事・高洲。着任初日になぜか、老人の転落死が発生します。老人は死の前日に「島の財産を狙っておるのか」という謎の言葉を高洲に残していました…。
静かな展開から、後半に向けてストーリーが動き出していくのが魅力。従来の大沢在昌作品とは、ひと味違う作品を楽しみたい方におすすめです。
眠りの家
KADOKAWA 著者:大沢在昌
大沢在昌の短編ハードボイルド小説。表題作のほか、『ゆきどまりの女』など全6編を収録しています。
学生時代から友人関係にある潤木と吉沢。ある日、外房の先端に円筒の形をした不思議な建物を見つけました。誰が何を目的に建てたモノなのか、興味を持った2人は釣り人に変装し、調査を始めます。
ハードボイルドやミステリー、SFホラーなどバラエティ豊かなジャンルの話が楽しめる本作品。大沢在昌の短編小説を読んでみたい方におすすめです。
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大沢在昌はハードボイルド作家の第一人者として人気が高い小説家。内容が重いモノから軽快なモノまで、幅広い作風で楽しませてくれます。映画化した作品が多いのも特徴です。今回は人気の有名作品や映像化した作品だけでなく、短編集まで幅広くご紹介していますので、ぜひ読んでみてください。