機能的な登山靴としてはもちろん、最近はファッションアイテムとしても注目されている「マウンテンブーツ」。ボリューミーで無骨なデザインが特徴で、タウンユースでも履きこなす方が増えてきています。
とはいえ、実際に履き比べて製品を選ぶのはなかなか難しいもの。そこで今回は、マウンテンブーツに定評のある人気ブランドをピックアップしてご紹介します。選び方のポイントについても解説するので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
マウンテンブーツとは?

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マウンテンブーツとは登山靴の一種で、過酷な環境下でもしっかりと足を守れるよう防水性や耐久性が高いのが特徴です。
アッパーに使われる素材はレザーが一般的。防水透湿性に優れた素材、ソールには高いグリップ力を備えた素材が採用されることが多く、登山での快適性が考慮されています。また、足首を保護するためにハイカット仕様なのもポイントです。
最近ではマウンテンブーツがファッションアイテムとしても認知されるようになったため、デザイン性を重視したタウンユース向きのアイテムも増加。アメカジやミリタリーテイストといったコーディネートとの相性が良好です。
なお、マウンテンブーツと混同されやすいアイテムとして「トレッキングシューズ」が挙げられます。厳密な違いはありませんが、マウンテンブーツが冬山などの重登山用に対して、夏山などの軽登山用として使用するのがトレッキングシューズです。ぜひ覚えておきましょう。
マウンテンブーツの選び方
かかとを合わせてつま先に1cm程度の余裕があるサイズを選ぶ

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マウンテンブーツのサイズ選びは街歩きで履くのか、登山用途も加味するのかで異なります。タウンユース用であればさほど気にする必要はありませんが、登山用であれば足のむくみや厚手のソックスを履くことを考慮するのがポイント。
サイズとしては普段よりやや余裕のあるモノを検討するのがベターで、つま先に1cm程度のスペースがあるのが理想です。
素材をチェック
丈夫でファッション性が高い革製がおすすめ

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マウンテンブーツのアッパーに採用される基本素材はレザー。革の種類によって質感・艶・柔らかさに違いがあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
スムースレザーは、上品な光沢と艶が特徴。大人っぽい着こなしにもマッチするので、幅広いコーデに使えます。また、ワイルドさや個性を出したいならスエードなど起毛素材の革もおすすめ。ほかにもシボ感があるモノやアンティーク加工を施した革などバリエーションに富んでいるため、好みのモノを探してみましょう。
なお、革の種類によってメンテナンスの方法が異なるので注意が必要。手入れを怠ると劣化が早まるため、その点は留意しておきましょう。
快適性を追求するなら高機能素材を採用したモノを選ぶ

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マウンテンブーツはぬかるみや悪天候のなかなど、悪路で履くことも想定されているので、高い防水性能が求められます。そのため、多くのモデルは防水加工が施されていますが、注目すべきは「ゴアテックス」という素材です。
ゴアテックスとは、アメリカのメーカー「WLゴア&アソシエイツ」が製造販売する防水透湿性素材のこと。防水性に長けている一方、通気性にも優れているので、シューズ内の蒸れを防いでくれるのが特徴です。特に初めてマウンテンブーツの購入を検討している方はチェックしておきましょう。
タウンユースなら色やデザインを重視

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タウンユースで履くなら幅広いコーディネートに対応できるアイテムを選びたいところ。そのためには、カラー選びも大切なポイントです。
アイテムのラインナップが多く、コーデを選ばず合わせやすいのはやはりブラック・ブラウンなどの定番カラー。カジュアルだけでなく、きれいめスタイルのハズしアイテムとしても使いやすいため重宝します。手持ちの服にダークカラーが多い方やデニムに合わせたい方は、ベージュもおすすめです。
マウンテンブーツのおすすめ人気ブランド
ダナー(Danner)
「ダナー」は1932年にアメリカのオレゴン州で創業されたブーツメーカー。世界で初めてゴアテックスをブーツに採用したことで注目を集め、現在ではアウトドアブーツの定番ブランドとして知られています。快適性と軽量性を兼ね備えたアイテムが多いのも特徴です。
ダナー(Danner) Danner LIGHT 30465

防水・透湿性に優れた素材「ゴアテックスブーティー」を採用したマウンテンブーツ。ダナーのロングセラーモデルとして愛されているアイテムで、快適性とブーツならではの頑丈さを兼ね備えているのが特徴です。
排水性の高いダナー式ステッチダウン製法によって、ブーツ内に水が溜まりにくくなっているのもポイント。アウトドアシーンはもちろん、タウンユースでも活躍するおすすめのマウンテンブーツです。
ダナー(Danner) MOUNTAIN LIGHT 30866

発売から30年以上経った今も根強い人気を誇る「MOUNTAIN LIGHT」。耐水加工が施されたウォータープルーフフルグレインレザーのほか、防水・透湿性能が高いゴアテックスブーティーを採用することで、耐水性を高めているのが魅力です。
ソールには、ビブラム社のクレッターリフトを採用。グリップ性に優れたソールのため、悪天候でも安心して歩けます。ストリートファッションにも合わせやすい、おすすめのマウンテンブーツです。
ダナー(Danner) FEATHER LIGHT REVIVAL 30125

80年代に誕生して以降、何度も復刻版が出されてきたダナーの名作「FEATHER LIGHT」。”羽のように軽い”といった意味の通り、一般的なマウンテンブーツと比べてカットをやや低くすることで、軽量化を図っているのが特徴です。
水の侵入を防ぎつつ、湿気を逃す素材「ゴアテックスブーティー」を採用。長時間履き続けても靴のなかを快適に保てます。クラシックな見た目でありながら、最新式の構造というギャップを楽しみたい方におすすめです。
パラブーツ(Paraboot)
「パラブーツ」はフランスを代表するシューズブランド。ブラジルのパラ港から直輸入した、天然のラテックスをゴム素材に使用していたことが名前の由来です。品質のよさに定評があり、フランス国内では「大人になったらパラブーツを履け」と言われるほど信頼度が高く、愛されています。
自社でラバーソールを製造しているのもポイントで、創業から100年以上経った現在でも変わらないスタイルを継承。堅牢性と実用性の高さから、フランス海軍の軍靴にも採用されています。
パラブーツ(Paraboot) AVORIAZ 074603

同社定番のマウンテンブーツ。独特のシボ感が魅力のグレインレザーを採用しており、ファッション性にも配慮したアイテムです。
「ノルウェイジャン製法」によって作られる本製品は、高い防水性と耐久性、さらに高いクッション性をも備えているのが特徴。マウンテンブーツらしい重厚感がありながら、落ち着きのあるフォルムに仕上がっているので、都会的なコーディネートにもマッチします。
パラブーツ(Paraboot) Garivier AVORIAZ MOUTON LIS OLIVE

冬のコーディネートに取り入れたいマウンテンブーツ。アッパーには光沢のあるスムースレザーを採用し、無骨さがあるものの履き口にあしらわれたムートン素材で柔らかい印象に仕上がっています。
登山靴に用いられるソールのなかでは柔らかい「ジャンヌソール」を採用しているのもポイント。高いクッション性と軽快な履き心地が感じられる、おすすめの1足です。
ブッテロ(BUTTERO)
「ブッテロ」は1974年にイタリアのトスカーナ地方で創業。マウンテンブーツのほか、乗馬用のブーツやモッズブーツを展開しているシューズブランドです。
特徴は革の質で、頑丈で伸縮も少ない「ナチュラルタンニングレザー」を採用しています。小さな傷であれば時間が経つと自然と消えるという特殊な素材。なお、東京と大阪に直営店を構えるなど、日本でも積極的に展開しているのも注目ポイントです。
ブッテロ(BUTTERO) マウンテンブーツ スエード×ムートン B4960

寒い季節のタウンユース用としておすすめのマウンテンブーツ。耐久性の高いビブラム社の「Betullaソール」を採用しているほか、ムートン素材を活用しており、温かみが感じられる1足です。
アッパーにはメーカー独自の素材であるオイルドスエードのSCAAを使用。履き口の周辺にはパッドが搭載されており、フィット感も良好です。
ブッテロ(BUTTERO) マウンテンブーツ ZENO B8030

ブッテロの人気ブーツCANALONEをべースに、厚みのあるソールを搭載したトレッキングブーツ「ZENO」。ミッドソールにはクッション性の高いスポンジソール、アウトソールにはグリップ性能が高いタンクソールを採用し、やさしい履き心地を実現しています。
アッパーには、シボ感を強調したレザーを使用。適度なコシがあって耐久性に優れています。デニムなどのカジュアルコーデにも取り入れやすいおしゃれなマウンテンブーツです。
コロンビア(Columbia)
コロンビアは、1938年にアメリカのオレゴンで誕生したスポーツウェアメーカーです。気候に合わせて3wayの着こなしができるアウトドアジャケットが大ヒットを記録。現在はアメリカでもっとも有名なアウトドアメーカーのひとつです。
コロンビアのマウンテンブーツは防水性や吸湿性が高いのが特徴。高機能でありながら落ち着いたデザインはさまざまなファッションに合わせやすく、ユーザーから高く評価されています。
コロンビア(Columbia) 100MW タイタニアム アウトドライ

コロンビアのグループ会社が開発した防水・透湿技術「アウトドライエクストリーム加工」を施したレザーを使用しているマウンテンブーツです。水の侵入を防ぎつつ、湿気は通すのが特徴。雨は弾き、内側の汗による湿気は外に排出します。長時間の装着でもブーツ内環境を快適に保てるのが大きな魅力です。
ソールにはクッション性が高いテックライトミッドソールを採用。さらに、ビブラム社が開発したメガグリップを搭載しているので、滑りやすい路面でもしっかりと歩けます。高性能なマウンテンブーツを探している方におすすめです。
グラベラ(glabella)
日本のアパレル雑貨メーカー「アンドモア」のメンズシューズブランド。スタンダードなデザインを基調としており、落ち着いたカラー展開が特徴です。さまざまなファッションに合わせやすい製品をラインナップしています。
また、グラベラの靴は価格が安いのも大きな魅力。その日の気分やコーデに合わせて気軽に履き替えられます。誕生からまだ間もないにも関わらず、取扱店舗が増えている注目の国産ブランドです。
グラベラ(glabella) マウンテンブーツ GLBB-032

タウンユース仕様のマウンテンブーツ。履き口のクッションをはじめ、アッパーにあしらわれたDリング、重厚感のあるタンクソールなど、マウンテンブーツの特徴を取り入れつつ、きれいめのデザインが魅力です。
手入れが簡単な合成皮革を採用。また、内側にはブーツを履き慣れていない方も着脱しやすいように「サイドジップ」が配置されています。デニム・チノパン・スラックスとも合わせやすい、おすすめのマウンテンブーツです。
マウンテンブーツのおすすめメンズコーデ
流行に左右されないエレガントなマウンテンブーツを使ったコーデ

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Tシャツに黒スキニーを合わせた定番のコーデです。黒スキニーはダメージ加工がされているほか、膝下は細く加工されており、ユーズド感がおしゃれ。流行に左右されないサイズ感のTシャツを選び、ロックテイストにまとめています。
足元にはブラウンのボディに黒のトゥを使ったエレガントなアイテムをセレクト。のぞいた赤のアウトソールが目をひきます。
レースアップタイプのマウンテンブーツは細身のパンツと好相性

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シワ加工が施されたカジュアルなスキニージーンズに、レースアップタイプのマウンテンブーツをセレクト。マウンテンブーツのフォルムを十分に生かしたコーデです。
レースアップタイプは無骨になりがちですが、本コーデではトゥに丸みがある優しいブラウンのアイテムを使うことで無骨さを中和。トップスにはオフホワイトのハイネックに同系色のボア付きアウターを合わせて、優しいコーデにまとめています。
マウンテンブーツのおすすめレディースコーデ
やわらかい素材なら着心地よくカジュアルに履ける

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モスグリーンのシャツワンピースを主役にしたコーデです。袖口や襟元に入ったプリントや刺繍がアクセント。袖口とニット帽のカラーを合わせて統一感を出しているのもポイントです。
黒のタイツから続くマウンテンブーツには、同系色のアイテムをセレクト。やわらかい質感のモノなら、ナチュラルなファッションともマッチします。
ロングワンピースに合わせるのもおすすめ

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デニム地のロングワンピースにブラウンのマウンテンブーツを合わせたコーデです。ロングタイプのアウターはあたたかく、気になる部分を隠すのにも便利。そのまま羽織るだけでなく、ウエスト部分を絞ってスマートに着こなすのもおすすめです。
ニット帽のほか、ブーツにもやわらかい質感のアイテムを使っているため、ナチュラルな雰囲気にまとまっています。カラーリングが豊かなアイテムを使う場合は、アウターとインナー、帽子と靴などを同系色でまとめ、統一感を出すのがおすすめです。
無骨なデザインでボリューム感のあるマウンテンブーツは、登山などのアウトドアシーンだけでなく、普段使いでも重宝するアイテムです。もともと機能性に優れたブーツではありますが、革の種類やソールなどにも注目し、より自分に合ったアイテムを選びましょう。